監督:ジョン・ウー 2000年7月16日@ワーナー・マイカル・シネマズ小樽 ジョン・ウー監督の最近の作品では「フェイス・オフ」がありましたね。あれは面白かった。ジョン・トラボルタが嬉々として悪役を演じ、芸達者なニコラス・ケイジがそれを受けて立つ。善と悪、男と男の熱い闘い、それに男を愛した女も輝いていた。ところがこの「M:i-2」はどうだ。あまりにも内容がお粗末すぎて話にならない。トム・クルーズは「主人公をジェームズ・ボンドのような非人間的な人間にはしたくない」とインタビューに答えているが、イーサン・ハントはボンドを悠々と超えてスーパーマンの域に達している。ハント以外の登場人物で特に仲間であるイカれたスパイや優秀なコンピュータの専門家にはもっと活躍させてあげてもいいはずなのに見せ場は一つも用意されていないし、敵役に至っては格好悪い上に犯罪動機も最後まで分からないので全くのめり込めない。休暇中のエージェントを簡単に見つけてしまうような強力なスパイ組織を裏切るにはそれ相応の動機や狡猾さが欲しい。 もっと気になるのがヒロインだ。サンディ・ニュートンが下手な女優とは思わないが、この手の映画に相応しいかどうかは疑問。スタイルは良いし、顔もきれい(”何故か”終盤でもきれい。一瞬だけ研ナオコに見えた)だが、世間に知れた大泥棒にしてはアクが足りない。・・・というようにイーサン・ハント以外は全員添え物に過ぎない。この映画はいかにトム・クルーズをより美しく、逞しく、頭脳明晰に見せるかに終始している。「もういいよ・・・・・・君がかっこいいのはもう分かったから」と何度心の中で呟いたことか。「アイズ・ワイド・シャット」でキューブリックの遺作に手を入れさせなかったのは偉かったが、この作品ではジョン・ウーのフィルムにハサミを入れまくったようだ。アクションのアイディアは流石ジョン・ウーという感じがしたがアクションも所詮はトム・クルーズの添え物に過ぎなかった。 ところでワーナー・マイカル・シネマズ小樽は館内の雰囲気が映画のための施設という感じがして非情に良い。映画関連のグッズも充実しているので近郊に住んでいるなら一度行ってみることをお勧めします。
総合:41点 |