「パーフェクト・ストーム」
The Perfect Storm(2000年・アメリカ)

監督・製作:ウォルフガング・ペーターゼン
製作:ポーラ・ワインスタイン ゲイル・カッツ
製作総指揮:バリー・レビンソン ダンカン・ヘンダーソン
脚色:ウィリアム・D・ウィットリフ
撮影:ジョン・シール
美術:ウィリアム・サンデル
編集:リチャード・フランシス=ブルース
衣装:エリカ・エイデル・フィリップス
出演:ジョージ・クルーニー マーク・ウォールバーグ ダイアン・レイン メアリー・エリザベス・マストラントニオ ジョン・C・ライリー ウィリアム・フィトシュナー ジョン・ホークス アレン・ペイン

2000年7月19日試写@共済ホール
 1991年10月。グロースター港をカジキ漁船アンドレア・ゲイル号が出航した。乗員は百戦錬磨の漁師達6人。しかし、彼らを待ち受けていたのは史上最大の大嵐だった・・・。

 見所は”嵐”。それだけ!というディザスター・ムービー。「パーフェクト・ストーム」の大波に比べれば「フラッド」の洪水や「ディープ・インパクト」の津波が子供騙しに見えるだろう。クライマックスで獰猛な蛇のように暴れ狂う海面が漁船を弄ぶシーンは圧巻だ。しかし主人公達にそれぞれ個性を持たせるために用意された前半の帰港、酒場のシーンが長い割には後半に生きてこない。そこに描かれるのは何やら複雑な事情があるらしい男女や離婚して息子と会うのもままならない男、恋人が欲しい男、金が必要な男、そして誇り高い船長なのだがどれもこれも後半に繋がってこない。まるで別の映画を見ているようだ。船長と対立するオーナーが登場するが、彼を最後まで悪人として扱っているのにも疑問が残る。パニック部分とドラマ部分を結びつけてバランスを取るのが非情に難しいのは分かるが海の上で孤独な漁師達が陸の上の愛する人を思い起こすシーンが少しくらいあっても良かったのではないか。船上でのエピソードはあまりに単純で見るべき物がなかった。

 では、何に時間を割いてしまったのかというともう一つ災害に巻き込まれる対象を描ききってしまっているのである。ヨットでレジャーを楽しんでいた一般人が嵐に襲われてレスキュー隊が登場するエピソードだ。このヨットで遊んでいた人々に対して全く予備知識が無いので初めのうちは漁船に比べてヨットの比重がもの凄く軽い。しかし、助けに来るレスキュー隊がとんでもなく格好良いのだ。映画の中で最も格好良いのだ。アメリカで最もセクシーな俳優ジョージ・クルーニーを差し置いてである。おかげでストーリーの焦点がずれてしまった。主役が人間ではなく彼らを結びつける嵐そのものにシフトしてしまった。

   

後味        
サブストーリー

総合:67

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