監督:ジョン・ラセター 2000年2月27日試写@共済ホール フルCGアニメーションに関してはもうかなり免疫が出来てしまったので映像で驚嘆することはもう無いし、キャラクターの躍動感で言えば「ターザン」の方が素晴らしかったと思う。トイ・ストーリー・シリーズはこれ以上リアルな映像になるとおもちゃが動いている感触やアニメとしての生身の人間が登場する場面がグロテスクになってしまい、もはやアニメではないというジレンマに陥ってしまうためこの「トイ・ストーリー2」が映像的には調和のとれたギリギリの線のような気がする。そこで重要になってくるのがやはり脚本である。どんなに高度な技術を使っていても観客の気持ちを惹きつけられるのは15分がせいぜいだろう。主にターゲットとする相手がお子様なら尚更である。 「トイ・ストーリー2」は間違いなく子供受けする、しかも大人も楽しめる娯楽作品である。冒険活劇もたっぷり用意されているし何よりキャラクターが魅力的。小さい子供を連れていった親は帰り道でおもちゃをねだられることを覚悟しなければならないだろう。そして家に帰った後、間違いなくベッドの下でホコリをかぶっているおもちゃを外に出してあげたくなる。ディズニーのアニメーターは映画人冥利に尽きるだろうなぁ。試写会場から聞こえる子供達の笑い声と彼らを連れてきた大人達が遊んだおもちゃの末路を考えると身につまされるところが大きかった。カウガールの過去なんて涙無しでは観られません。次々に飛び出す視覚的に楽しいアイディアとおもちゃの悲哀を織り交ぜたバランス感覚は素晴らしかった。映画ファンもにんまりのパロディーもあって満腹の一時間半であった。一つだけ文句を言わせてもらうとおもちゃの悪役(じいさん)が容姿に比べるとちょっとミスマッチだったかな。
総合:88点 |