NOVELS
2002.2
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1.
黄金の島
…真保裕一
2.
ぼんくら
…宮部みゆき
3.
八月の博物館
…瀬名秀明
4.
百年の恋
…篠田節子
5.
クラムジー・カンパニー
…新野剛志
6.
コンセント
…田口ランディ
1.黄金の島 <真保裕一>
講談社
ベトナムを舞台に、ヤクザの身内争いに巻き込まれて日本にいられなくなった男と、なんとかして金を稼いで日本へ渡ろうとするベトナム人たち。すごい面白い。はいあがろう、生きよう、日本へ行こう、そんな想いがひしひしと伝わってきて、結構ドツボにはまってしまった。個人的に最近の真保作品はかなりツボにはまるね! 冒険小説テイストの入った話だけど基本的にハードボイルドで面白い。実は「邪魔」よりおすすめ度高し!
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2.ぼんくら <宮部みゆき>
講談社 1800円 2000.4発行 ISBN4-06-210088-6
実は未読だった。宮部時代小説は意外にのらくら読書をしてるのだ。
最初、連作短編かと思ったら、一本の長編みたいな雰囲気だった。最初の短編はプロローグがいくつかって感じで、そんな前振りのあとにメインの話が来るというのが、構成がうまいなあと面白く読んだ。
なんかいい、ドラマとしての時代劇になりそうじゃない? ご機嫌で読めた。
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3.八月の博物館 <瀬名秀明>
角川書店 1600円 2000.10発行 ISBN4-04-873259-5
入れ子構造になった小説だが、最初がなんだか話に入れず、なんだろうと思っていたら、子供が子供らしくなかった(笑)。ので、子供だと思わなかった。子供らしい子供が必ずしもいいとは思わないけど、こういう構造の物語ではちょっと辛いかな。作家本人の気持が見えすぎちゃってる(と思われる。そう思うのも実は厭>作家の作戦にはまってる気がして)のも厳しいかな。ネタ的には面白いんだから、完全に『小説ッ』って感じで充分だと思うけどね。博物館モノは小川洋子さんの『沈黙博物館』が絶品。
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4.百年の恋 <篠田節子(作中育児日記・青山智樹)>
朝日新聞社 1500円 2000.12発行 ISBN4-02-257557-3
百年の恋も覚めた、という言葉があるが、そこからとった『百年の恋』というタイトルなんだろうなとはあらかじめ考えてから読みだした。ばりばりのキャリアウーマンの女性としがないライターの男の出会い・結婚まで話がえらく早く進んでいき、いざ結婚生活突入…実態はあばかれるという感じだ。結構一気読みに近かった。
いやあこれは、男が不幸なのか女が不幸なのか子供が不幸なのか、案外みんな幸せなのかなんなのか。結婚てこんなもんだろうなあ。莫迦笑いしつつ、世間にはこんな男も女も意外に多いに違いない。私の部屋だってあんまり自慢できる綺麗さじゃないしさあ〜(^^;。
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5.クラムジー・カンパニー <新野剛志>
講談社 1600円 2001.9発行 ISBN4-06-210823-2
ハードボイルドな短編集。それぞれ味があって、私はやっぱりこの方の文章は読みやすくて好き。ただ、一人称の語り口が同じだから(主人公が子供でもね)、どうも同じ種類の主人公に思えてしまうのはまずかろうと思うぞ。
一番最初の「オリジナル・ウエディング」が面白かったんだけど、あの主人公であの設定で連作とかにならなかったのかな?
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6.コンセント <田口ランディ>
幻冬舎 1500円 2000.6発行 ISBN4-87728-965-8
この作者の文章はネットで読んだことがあったが、小説ははじめて。
今度映画化もするんだっけ、したんだっけ、そんな話もあった筈のこの話。個人的にはなかなか結構好み度高いのだ。
もともと私は、こういう精神的にどこか外れかけた少女とか女性ネタはすごく好きだった。やはり精神的に一般人とはちょっと違っていた兄の死からはじまって、なかなかいい感じ。主人公の一人称と、周囲との距離の取り方が私にはたいそう読みやすかった。でもどつぼにはまってるときには読むもんじゃないぞ、前向きなときに読むべし(笑)。
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