NOVELS
2002.3
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1.
暗い宿
…有栖川有栖
2.
魔羅節
…岩井志麻子
3.
グイン・サーガ83 嵐の獅子たち
…栗本薫
4.
桜姫
…近藤史恵
5.
ローズガーデン
…桐野夏生
6.
AD2023涼子 撃つ薔薇
…大沢在昌
7.
姫椿
…浅田次郎
8.
偶然の祝福
…小川洋子
9.
妖櫻忌
…篠田節子
10.
催眠
…松岡圭祐
11.
王妃の館 上
…浅田次郎
1.暗い宿 <有栖川有栖>
角川書店 1500円 2001.7発行 ISBN4-04-873308-7
作家有栖川有栖と犯罪心理学者火村のシリーズ、タイトルはうち一編のものだけど、短編全部がどこか宿泊所を舞台にしたもの。
アリスが泊まった宿とか、火村が滞在先のホテルで遭遇した事件とか、ちょっとシリーズとしても趣向が変わってるっぽいものから、すごいストレートなアヤシいお客モノまで一揃いしていた。最近、有栖川さんの短編集ってうまいなと感じるものが多くなった。
でも個人的には長編が読みたいんだけど。
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2.魔羅節 <岩井志麻子>
新潮社 1400円 2002.1発行 ISBN4-10-451301-6
…わはは、なんてタイトルなんだ。
と思うような話ばかりの短編集。笑ってしまうが、でも読むと笑ってなんていられない。怖いのだ。なんといっても岡山なのだ。そりゃ怖い。
時代がかった物語が雰囲気を醸しだし、欲望と狂気と現実とがどつぼにはまりそうなほどどろどろぬちゃぬちゃという感じでねっとり混じった話(笑)ばかりの短編集。表題作が一番印象深かったけれど、どれも救いがない。書いてても読んでても救いがないと思う。でも読みたくなる話なのだ。でもこれもまたどつぼのときには読めない話だろうなあ。
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3.グイン・サーガ83 嵐の獅子たち <栗本薫>
ハヤカワ文庫 540円 2002.2発行 ISBN4-15-030689-3
ネタばれするぞーッ!
面白かった〜。最近の「グイン・サーガ」は面白くてたまらない。一巻終わるごとに誰かの境遇が確実に変わってる怒濤の展開。今回は「嵐」の獅子「たち」というサブタイトル。嵐とたちがポイントだったね。確かに嵐のような話だった。
いやもう、グインだけが頼りだ状態は変わらず、なんかどつぼなイシュトはヘマをやらかしてそこに現われたスカール様〜ッ!>もうホントにびっくりしたわよ。イシュトとスカールの一騎打ちなんて見たくてもそうそう見られるもんじゃないぞ。しかもそのあと、イシュトはいきなり王様の地位なんてほっぽりだそうとしてやがるし。いや、ほっぽった方が絶対彼にはいい展開なんだろうし、昔のイシュトファンだった私はたいそうそんな展開を望んだんだけど、やっぱりそうはいかなかったか…っていうか、敵方の手におちてどうすんのよ〜ッ。これでイシュトは完全に悪役決定なのか!!?? 次のシリーズは4月発売。頑張れ末弥さん!(>イラスト描きの方。どう見ても、あの10人くらいいそうなパワーの栗本さんよりこの方が大変そう(笑))
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4.桜姫 <近藤史恵>
角川書店 1700円 2002.1発行 ISBN4-04-873336-2
図書館に行って借りてきた5冊のうち、小説4冊その他1冊。で小説がすべてタイトルに花の名前がついていた。こういう偶然てスゴイ。春だからねえ(*^^*)。
さて、そのしょっぱな「桜姫」。こちらは寡作な方なんだけど結構好きなタイプの話を書かれる作家さんだ。今回もシリーズの歌舞伎世界の話。梨園関係の話も基本的にえらく好き。
昔死んだ主人公の兄の話を中心に、子役の死が絡んでくるが、それほど難しい話ではなくすんなり読める。物足りなさは残るんだけど、やっぱり芸の世界の残酷さみたいなものが滲み出ているのが「綺麗」。
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5.ローズガーデン <桐野夏生>
ミロシリーズの短編らしい。シリーズの詳細を忘れていたので、もう一回最初から読みたいな。この中では表題作だけがえらく異色なんだけど、その異色作品までが混在してOKなところが桐野さんのスゴイところなのかもしれない。
基本的に哀しい話が多いんだけど、汚いものも綺麗に感じてしまうところが好き。やっぱり近藤さんとイメージが通じるなあ。長編だと全然雰囲気変わるんだけどね。
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6.AD2023涼子 撃つ薔薇 <大沢在昌>
光文社
すごい力技。というか、やっぱりうまくないと書けない。うまい。うますぎる大沢さん!
きちんとハードボイルドの基本を踏襲。主人公がいかにも、男性から見た格好良くて綺麗な女性ってイメージなのがいいのか悪いのか、なんだけど。でも確かに恰好いいのだわ。なかなか「もうひとり」が誰かというのも含めて、話も面白く読んだ。正統派ハードボイルドなんだけど、何故か未来モノというのが不思議。
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7.姫椿 <浅田次郎>
桜姫、ローズガーデン、撃つ薔薇ときて、最後が姫椿、花シリーズ4作目(笑)。
こちらは短編集。かと言って、人情モノ一辺倒でなくて、ちょっとブラック入った作品や爽やか〜な作品もあったりして、面白かった。オカマのマダムの話なんて涙なしには読めないしね。最後の競馬場の話もすごくよくて、お気に入りだっ。本当にいいツボをついてくるなと思う。面白かった。
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8.偶然の祝福 <小川洋子>
短編集…だと思っていたのだが、ふと気づくと連作だった。連作ってこの人珍しいよね。途中、盗作の話のときは、あれ、これ別の本で読んだよと思って、転載?かと考えた結果、そっか、『盗作』ね、と納得。そして作家が最後に蘇生するまで。いや、独特の世界。
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9.妖櫻忌 <篠田節子>
うわ、出たってのが正直なところ。篠田節子の名前を世に知らしめた「聖域」とか、その辺のホラー感覚も交えた独特な情念復活。ある女流作家の死。その秘書だった女性の原稿。彼女の不可解な言動に振り回される編集者。秘書の胡乱さが怖い〜、彼女に「憑く」作家が怖い〜。ひたすら怖い〜。
女の情念は本当に怖い。でもうまい。一気に読んでしまった。なんか、本当に夜一人では読みたくない感じ(^^;。
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10.催眠 <松岡圭祐>
小学館 1900円 1997.11発行 ISBN4-09-386017-3
嵯峨のキャラクターが厭で厭でたまらなかった。だってアンタ何様のつもり!!?? 結果的には確かに良かったんだろうさ。でも、そこまでの過程がちゃんとした確信もない癖にひどすぎ、傲慢すぎ。
あとはセンターからの視線、何も知らない人達からの視線とちょっと分散しすぎ。どちらかに統一した方がよかったと思うぞ。
という訳で、それほど面白いとは思わずに読んだ。うーん??
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11.王妃の館 上 <浅田次郎>
集英社 1600円 2001.7発行 ISBN4-08-774537-6
絶対超感動巨篇だと思ったのよ。
読んでびっくり、これ、『鉄道員』タイプでも『蒼穹の昴』タイプでもなく、なんと『プリズンホテル』タイプじゃないのよ〜(笑)。今にも笑いだしそうで、楽しい楽しい。光ツアーと影ツアーという設定だけでも笑えるのに、その間を繋ぐ糸ったらまあ。どう考えてもこれからの捩れを予感させて、考えただけでもホントに笑えそう…(^^;。しかし、下巻は手許にないのだ。いつ読めるかな〜。
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