1999-NOVELS
JANUARY

[ INDEX ]

1.金のゆりかご…北川歩実
2.パラレルワールド・ラブストーリー…東野圭吾
3.花の下にて春死なむ…北森鴻
4.奪取…真保裕一
5.グイン・サーガ63 時の潮…栗本薫
6.本の雑誌血風録…椎名誠
7.落葉小僧…南木佳士
8.やさしい訴え…小川洋子
9.柘榴館…山崎洋子
10.盗賊…三島由紀夫

 
1.金のゆりかご 北川歩実
集英社98.7発行1900円 ISBN4-08-775240-2
天才になりたい度(^^) ★★★★
天才にならなくてもいい度(^o^? ★★
天才少年に会いたい度(^^) ★◇●○☆
 早期教育を子供に受けさせることによって作りあげられていく天才。うーん、私も早期教育を受けたかったなあ。もちろん本物の天才になれることが前提条件だけど。
 この小説に出てくるのは、天才だけじゃなく、むしろ天才になれなかった人間がメイン。自分を天才でなく、ただの秀才と認めることは難しいよね〜気持は判るけど。
 ネタ的には本物の天才少年の出し方というか位置づけが?だったんだけど(でも彼を主役もしくは完全な探偵役にしたてたミステリじゃダメかな)個人的には彼が一番好きだったりする。ということで、「会いたい」天才少年とは、彼のことである(笑)。        [ 先頭へ ]

2.パラレルワールド・ラブストーリー 東野圭吾
講談社文庫98.3発行743円
友情よりは愛情を取るぞ度(^o^? ★★★
主人公の味方だ度(-""-メ) ★
親友の味方だ度(>_<) ★★★★
 再読。この本を最初に読んだときは、大ファンの作者名に惹かれたのもさることながら、帯のコピーがとても気にいった。もっとも当時はハードカバー。今回は文庫で読んだので、コピーは変わっていたけれど。
 しかも、内容は実はそのコピーとはちょっと違う雰囲気だったりする(笑)。でも「自分捜し」という究極ネタをうまく料理しているなあ。女性(麻由子)のキャラクターがいまいち掴みづらいんだけど、逆に友人の智彦のキャラクターは、最初は鬱陶しい奴だと思ったにも関わらず、インパクトが強かった。ということで、主人公も含めた3人のアンバランスさが気になった。
 最初の電車の話だけ浮いた感じだったしな〜>好きなエピソードだけに。        [ 先頭へ ]

3.花の下にて春死なむ 北森鴻
講談社98.11発行1600円 ISBN4-06-209402-9
連作だとは知らなんだ度(^^; ★★★★
芸術家の人生は渋すぎる度(゚_゚)(。_。) ★★★
美味しい料理が食べたい度 ★★★★★
 香菜里屋のマスター、工藤が解明する連作ミステリ。老俳人の死をきっかけにした、生前の人生を前とうしろに挟んで、まとまりもいい。
 最初の、「花の下にて春死なむ」が個人的には一番好きだった。死んだ俳人は身許が不明だった。一体彼は何者だったのか、なぜ過去を隠しているのか――淋しい話だったけど、その渋さと俳句というイメージがぴったりなのだ。        [ 先頭へ ]

4.奪取 真保裕一
講談社96.8発行1942円 ISBN4-06-208282-9
何で今までこの小説を読まなかったんだ〜度(>_<) ★★★★★
私もお札を作れると錯覚した度(^^) ★★★★
本が重いのなんて気にならなかった度(^^) ★★★★★
 最高! 偽札作りに賭ける男たちを描いた、小気味よいサスペンス。三段落ちになっている構成も見事だし、それでも今後が見えるようだし、痛快というにはストーリーは惜しくもあと一歩なんだけど、その一歩さが主人公たちらしくていいといった小説。
 最後の最後のオチは、別にいらんのじゃないかな〜と思ったんだけど、くだらなくて笑ってしまった。
 厚さに見合うだけ、楽しませてもらった。主人公や、親友、偽札作りに命を賭けた老人、印刷会社の娘、敵対するやくざ連中など、キャラクターもうますぎ。それに、なんと言っても偽札作りの工程が圧巻! 思わず私にも作れるんじゃないかと思ったわ>無理だって(笑)。        [ 先頭へ ]

5.グイン・サーガ63 時の潮 栗本薫
ハヤカワ文庫99.1発行500円 ISBN4-15-030608-7
ずっとあなたに会いたかった度(*^^*) ★★★★
帯でネタバレされてた度(^^) ★
イシュトがやっぱり心配度(>_<) ★★
 ナリスからの密書を携えて、リギアがスカールを捜しにやってくる――ということで、スカール様の復活〜っ。何年ぶり?&何巻ぶり? 噂ではよわよわだったんですが、実はとても元気で嬉しかった。私はイシュトファンですがね、でも最近、スカールやグインのような人が、この話をまっすぐ進めてくれるんだろうと思うので。        [ 先頭へ ]

6.本の雑誌血風録 椎名誠
朝日新聞社97.6発行1600円 ISBN4-02-257151-9
「本の雑誌」が読みたくなった度♪ ★★★★★
バカな子ほど可愛い度(*^^*) ★★★★
このホームページも影響された度(笑) ☆○●▽★
 まあ一応実録小説だって書いているんで、小説と信じてここに載せようっと。
 ときには勢いがあったり、ときにはふらふらーとしていたり、さらに病気になってしまったり、そんなのらくら人生(失礼(笑))も結構いいんじゃないかな〜と思ってしまう訳。うんうん、本を作るのって楽しいんだよね〜>特に本好きにとっては。
 思わずバカさ加減に笑ってしまったりするんだけど、そのバカさ具合がすっごく気持いいしちょうどいい。ひたすらご機嫌♪になれる本である。あ、「本の雑誌」はじめて買って隅々まで読んでみようかな(笑)。       [ 先頭へ ]

7.落葉小僧 南木佳士
文藝春秋90.5発行1068円 ISBN4-16-311830-6
釣りをしたい度 ★
こういうところで暮らしてみたい度 ★★★
医療にまつわる人も色々いるなあ度 ★★★★
 餌が苦手っぽいので、基本的に釣りに興味はなし。魚も結構分からない情けない奴なのだけど、魚を釣ることで人の心が変わったりとか、なかなか人生って奥深い。
 死んでいく人がたくさん出てくるし、この本は死んでいく人を「助けよう」とはしないんだよね〜。なかなかその辺が不思議。死ぬことは誰にでもあるんだなあと思わせられる。まだ死にたくないけどね。
 にしても、この本最近のものかと思ったら、随分前に発売されていた。一体いつのまに発売されていたのだ? 私が南木本チェックをはじめたときには既に出ていた計算なのだがね〜。        [ 先頭へ ]

8.やさしい訴え 小川洋子
文藝春秋96.12発行1400円 ISBN4-16-316650-5
チェンバロってどういう楽器?度 ★★★★★
やさしい訴えってどういう曲?度 ★★★★★
カリグラフィーに興味あり度 ★★★
 これもいつのまにか発売されていたわ。さて、チェンバロとはどんな楽器だったかと考えながらずーっと読みつづけていた。
 演奏や、指や婚約者や自分が所属するすべて、色々なものを喪って、そこに残されたものは本当に綺麗だな〜と思わせられる。ということで、「チェンバロ」と「やさしい訴え」についてはアンテナを伸ばさねば。        [ 先頭へ ]

9.柘榴館 山崎洋子
集英社96.9発行1748円 ISBN4-08-774216-4
正統派ミステリー度 ★★★★★
花園の迷宮を思いだした度 ★★★
横浜〜度 ★★★★
 ネタバレあり。
 なんで花園の迷宮を思いだしたかと言うと、主人公と芦田が、なんとなく「花園の迷宮」の主人公と相手役を思いだしたのだ。それだけ。芦田が本当の犯人だったら、まさにそうだったのに。
 でも正統派ミステリー。安心して読めるし、わたしにはばりばりの本格とかよりも山崎さんのミステリーが合うのかもしれない。そういや、最初にミステリーファンになったのは、山崎さんの「香港迷宮行」とかその辺の小説だったもんね〜。
 真犯人の柘榴館の娘とか、面白い役どころだったな。でも、主人公、シアワセになってもらいたかったよーん。        [ 先頭へ ]

10.盗賊 三島由紀夫
新潮文庫54.4発行350円 ISBN4-10-105004-X
きらびやかだー度 ★★★
最後はシアワセになると思っていたのにー度 ★★★★
神経ぴりぴり度 ★★★★
 ネタバレあり。
 いやー、明秀と清子は、出逢って一緒に幸せになる話だと思っていたのに〜、過去のしがらみを捨てて、死に対する想いを乗り越えていくんだと思っていたのに〜〜〜。いきなり結婚式のあと心中したなんてびっくりだ。
 しかしやっぱり子爵とか男爵とか、上流階級のきらきら度はタダモンじゃないっ。もうぽ〜って感じ(*^^*)。        [ 先頭へ ]