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1998年ベスト10

ここは、ことこが1998年に読んだ本のベスト10コーナーです。
あくまでも読んだ本なので、発行年月はもっと古い本が多いです。

[ INDEX ]


1位…理由 宮部みゆき
2位…黒い家 貴志祐介
3位…OUT 桐野夏生
4位…欲望 小池真理子
5位…月神(ダイアナ)の浅き夢 柴田よしき
6位…マニアックス 山口雅也
7位…秘密 東野圭吾
8位…シュガーレス・ラヴ 山本文緒
9位…風が吹いたら桶屋がもうかる 井上夢人
10位…スクランブル 若竹七海

 
 1位「理由」 宮部みゆき 朝日新聞社98.5発行1800円
やっぱり、私の98年に読んだ本の1位はこの作品です。重くて、悲しい話でした。それぞれの事情と、そこから浮かび上がってくる家族の姿が 本当に辛かったです。
八代祐司のように、私も彼らを殺しただろうか?

 2位「黒い家」 貴志祐介 角川書店97.6発行1500円
人間の本質は善だと思っています。でも、そんな思い込みを揺るがすような怖さがありました。かつて読んだ小説で一番怖かった本は鈴木光司さんの「リング」ですが、それに匹敵する恐怖を感じました。世の中で一番怖いものは、幽霊や呪いやビデオテープ(笑)よりも、人間なのかもしれません。

 3位「OUT」 桐野夏生 講談社97.7発行2000円
これもまたある意味究極ですね。主婦たちが、現実という土台の上にしっかり足をつけている上で「ああいうこと」をやってしまうのは圧巻でした。そこで、いくつか出てくる恋が救いではあるんだけど、人によってはこの点で甘いって言うかもしれませんね。

 4位「欲望」 小池真理子 新潮社97.7発行1800円
「無伴奏」「恋」に続く第三弾。三島由紀夫の「豊饒の海1 春の雪」が大好きな私にはたまりません。主人公たちの行く末にあったものはなんだったのか。未来、じゃなくて、行く末なんですよね。
文章が、濃密で色気が漂っています。どうしたらこんな文章が書けるのか、お見事としか言えません。

 5位「月神(ダイアナ)の浅き夢」 柴田よしき 角川書店98.1発行1700円
緑子シリーズ3作目。女性くさい匂いが薫りたちます。しかし内容は力技。女性が男性を助けに行くハードボイルドなんて恰好よすぎですね。
そして、刑事である緑子が、刑事とはなにか、人が人を裁くことはできるかという問題に対峙してしまうのは、重すぎました。

 6位「マニアックス」 山口雅也 講談社98.9発行
正統派ミステリ短編集。なにをもって正統派と言うか、それは結構人によって定義が違うかもしれませんが、たとえばトリックの物語中での位置が推理小説としてあるべきところにおさまっている、という感じがします。
山口氏の本は苦手なタイプも多いんですが、これは素直に楽しめました。短編集なので色も違うし。「ミステリーズ」もよかったんですが、個人的にはこちらの方がとっつきやすかったような?

 7位「秘密」 東野圭吾 文藝春秋98.9発行1905円
北村薫氏「スキップ」を彷彿とさせます。けれどこちらは未来ではなく過去へ向かってしまった話。家族の絆、夫婦の絆について考えました。結婚指輪の使い方とかすごくいいと思いましたね。
泣くよって言われていて、泣くもんかって思いながら読んだんですが、泣きました(笑)。切ない、本当に切ない話です。

 8位「シュガーレス・ラヴ」 山本文緒 集英社98.5発行1400円
どんな病気になっても、どんなことになっても、まだ生きていくことはできる、何もなくなっても生きていくことはできる。本当にそう思わせられた話だった。
心が弱っているときに読むと、頼りきってしまいたくなる本。病気をモチーフにした短編集だけど、面白かったです。こういう話を書けるのって、とても良いです。

 9位「風が吹いたら桶屋がもうかる」 井上夢人 集英社97.8発行1500円
主人公3人組のトリオがとても味がありました。連作集だけど、続きも読みたいです。一見まともに見える推理が外れてちゃんちゃんという感じで、まるで落語のような面白さを感じました。

 10位「スクランブル」 若竹七海 集英社97.12発行1600円
青春ミステリの路線をうまく踏襲した作品。ある意味叙述ではあるんですが、私はうまくそこにひっかかりました。あとはもう少し「15年前」に時代性を持たせることができたらよかったのに、って思いましたけれども。

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