■■ 日本武道館 ■■
この日の夜は春の乱、武道館公演の中日でした。次の日がツアーの最終日。その後、シャ乱
Qのメンバーは、本格的に映画の撮影に入ることになっていました。
シャ乱Qにとって、俳優として初めて仕事をする日です。
エキストラは、確か朝の8:00に武道館前集合と言われていました。抽選に当たった800人
位のファンが、朝早くから集まっていました。
受付で、映画のあらすじを書いた紙を渡されました。それによると、この日は映画のラスト
シーンの撮影のようでした。武道館でシャ乱として再出発するというシーンです。演歌で成
功して、武道館で歌うシーンなのかと思っていましたが、そうではありませんでした。
早い時間に行って並ぶなんてことはしなかったのですが、ライブでも滅多に当たらないよう
な良い席でした。
席に座ってしばらくすると、とてもステキな曲が流れてきました。パワーソングです。助監
督さんから、今日はこの曲を映画のラストで演奏しているところを撮影しますという説明が
ありました。
気になるのは、つんくさん。この日は木曜日です。当時オールナイトニッポンの水曜1部を
受け持っていたつんくさんは、どう考えても寝る暇なんてなさそうです。撮影は、9:00〜
12:00と聞いていたので、最後の方だけ来るのかと思っていました。
ところが、9:00にはいつものように衣装に着替えて、きちんとメイクをして登場したんで
す。でも、さすがに眠そう。。あくびをしたりしていました。
助監督さんから、手は頭の上でたたいてくださいとか、「つんくー」とか「はたけー」とか、
呼ばないでくださいなどの注意事項があった後、撮影の開始です。パワーソングを何度か繰
り返して演奏しました。
驚いたのは、つんくさん。撮影に入る前は、緊張のせいか疲れのせいか、顔がこわばってい
るように見えたのですが、カメラがまわるといつもの表情に戻っているんです。それに、腰
が痛いのか、撮影前はびっこを引いていたのですが、撮影に入るとは普通に歩いているんで
す。
これには、びっくりしました。これがプロってものなんだと思いました。
パワーソングのサビの部分では、右に左に手を振るようになっていますが、これはこの時つ
んくさんが決めたものです。はじめは、その半分の速さで振っていた(会場から自然発生的
に起こった)んです。ところが、つんくさんが「上から見てるとゾンビみたいで気色悪いわ。
その倍の速さにしてみようか。」と言って、そう決まりました。
今回は1番だけ、次は全部通してとか、1回1回区切って撮影していくんですが、撮影と撮
影の間のセッティングに、結構時間があくんです。その間、つんくさんは、鼻歌を歌ったり、
セリフの練習をしたりしていました。また、ある時は、会場のファンに向かって、昨日○○
(TVドラマの題名)見た?なんて、話しかけたりする場面もありました。
撮影の方は順調に進んでいたと思いますが、しゅうちゃんだったか、まこっちゃんだったか、
もっと楽しそうにしてくださいとか言われてましたね。やっぱり、初俳優の仕事に緊張して
いたみたいです。でも、段々慣れてきたようで、撮影の最後の方には、いつもの笑顔を見る
ことができました。
基本的に歌はカラオケだったのですが、一番最後の撮影の時だけマイクが入って、つんくさ
んの生パワーソングを初めて聴きました。ところが、声はガラガラ。つんくさん、かなり苦
しそう。3時までラジオで喋っていたんですから、無理はありません。でもその夜もライブ。
ちょっと心配になりました。
撮影は12:00で終了し、映画のあらすじを書いた紙と記念品のサイン入りタオルを引き換え
て、私たちは一旦武道館を後にしました。
6時間後には、もうライブです。つんくさんの声は果たして大丈夫なのでしょうか?そう思
いながら、私たちは九段下の街へ歩いていきました。
その夜のライブへ
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