司馬遼太郎が、1963年〜1965年に発表した明治維新の扉を開いた坂本龍馬の物語です。文庫本で8冊(単行本で5冊)と大長編ですが、読み応えは十分。私は、時代小説は読まず嫌いだったのですがこの小説を読んでから、司馬遼太郎の作品にしばらくはまりました。ただ、彼の小説はなぜか豪快なキャラクターばかりなのです?実在の彼らがどうだったかどうか分りませんが・・・ただし龍馬のキャラクターは秀でていたのは歴史上間違いありません。以後これは文庫本10冊にも及ぶ、明治維新後の「翔ぶが如く」も読みましたがこちらの登場人物にはあまり共感は出来ませんでした。
「世の人はわれを何とも云はばいへわがなすことは我のみぞ知る」
これは龍馬が10代の頃つくった歌ですが、変な先入観にとらわれず常に先を見てきた彼に憧れない人はまずいないでしょう。龍馬は、維新を見ずに暗殺されましたが彼の功績と生き様は永遠に行き続けるでしょう。
 以下は、「竜馬がゆく」の最終節に司馬遼太郎が描写した彼への思いです。
「天に意思がある。としか、この若者の場合、おもえない。天が 、この国の歴史の混乱を収拾するためにこの若者を地上にくだし、その使命がおわったとき惜しげもなく天へ召しかえした。この夜、京の天は雨気が満ち、星がない。しかし、時代は旋回している。若者はその歴史の扉をその手で押し、そして未来へ 押しあげた。」
龍馬ゆかりの地は、生誕の地高知。海援隊発祥の長崎。新婚旅行に訪れた霧島。彼が活躍し、そして去っていた京都など。(まだたくさんあると思います。)私は、寺田屋騒動や龍馬も刺客にやられたり、妻となるおりょうなどゆかりの京都の旅籠「寺田屋」を訪れてから「竜馬をゆく」を斜め読みで読み返しました。彼を求めての旅もとても面白いと思います。