非直接軸化学シフト補正法
 
 

 
スペクトルを定性的に見るためには、何かしらの基準が必要となる。NMRではケミカルシフト(ppm)が単位として用いられる。

1Hの場合は基準物質としてDSSのシグナルを0 ppmとしてキャリブレーションを行う。
しかし、その他の核種の場合は直接的にはキャリブレーション(化学シフト補正)を行えない。
その為、非直接的なキャリブレーションを行う。

方法としては、1HのDSSの周波数にある係数を掛けることにより、他の核種のDSSの値に換算して計算を行う。
係数はBMRBのサイトの"Indirect Chemical Shift Referencing"のページの値を用いる。
参考までに値を表に示す。
 
Nuclei Chemical Shift Ratio
1H (DSS) 1.000000000
2H (DSS) 0.153506088
13C-1H (DSS) 0.251449530
15N-1H (DSS) 0.101329118
31P-1H (DSS) 0.404808636
 

 
実際の方法
 
1 実際にキャリブレーションしたいスペクトルに対応した1Hの1Dスペクトルで、DSSの値(周波数 Hz)を読む。
読み方は、Utility -> O1 でカーソルをDSSのピークに合わせてInfoウィンドウに表示された周波数値を読み取る。
   
2 1で読み取った値に対応する核種Aの補正値を掛ける。その値が核種AのDSSの値(周波数)となる。
   
3

キャリブレーションを行いたいスペクトルの核種Aの中心周波数を調べる。
調べ方は、XWIN-NMRでSFO2 or SFO3と入力すると表示される。

   
4 ppmの定義に基づき、以下の式に値を代入して、中心周波数のppmを求める。
   
  10^6 * { (核種Aの中心周波数 - 核種AのDSSの周波数)/(核種Aの中心周波数) } = 答え (核種Aの測定中心ppm)
   
5 4で求めた値を使って、キャリブレーションする。
方法は、calibrateをクリックしてスペクトルの中心のカーソルを持っていき、真ん中クリックして、4で求めた値を入力する。
どこがスペクトルの中心かは Infoウィンドウのポイントナンバーと周波数を参考に調べる。
 

02/09/30更新