かしたろうの事件簿




日本経済新聞1月31日24面「職員室」から

・面倒見いい「おかあさん」

私の担当する中三のクラスに、「おかあさん」というニックネームの女性徒がいる。

クラスには「おかあさん」の隣に座ることができれば成績が上がるという「神話」がある。

実際、一学期の数学のテストで一桁の点数だった男子が、彼女の隣になったお陰で、

平均点に近い点を取ったこともあった。

「おかあさん」は抜群の成績の持ち主であるだけでなく、とても面倒見がいい。

 受験を控えた最近では昼休みには毎日のように、勉強が苦手なわんぱくどもを相手に

問題の解き方を伝授している。どんな質問でも嫌な顔ひとつせずに答えている。

「どこが間違っているのか分かる」「そうそう、やればできるじゃない。」

教師顔負けのやさしい声かけも忘れない。日頃、教師の言うことを聞かない

わんぱくどもも「おかあさん」の前では素直になれるらしい。

 保護者面談の日、「おかあさん」のお母さんに、日頃の生活ぶりを尋ねてみた。

「日曜日にはほとんど一日中勉強しているが、かといって家の手伝いをしないわけではない。

洗濯ものの取り入れや食器洗いもすすんで行う。当たり前のことを当たり前にやっているだけです。」

という返事がかえってきた。

 そんな「おかあさん」にも悩みがある。なぜか、人前で話すことが苦手なのである。

私は、面接試験で上がらずに話せる秘訣を彼女の伝授して、日頃の「おかあさん」の

活躍に恩返ししたいと考えている。



本当にあったお話

1999年、1月の或る日のことだった。会社に行商で服を売りにきたおじさんがいた。
おじさんの車には、「うさぎ屋」とさりげなくネームが入っていた・・・・

おじさん:「さあ、さあ、安いよっ!あたしゃ儲け無しでやってるからねっ!どんどん買って頂だい。」

社員A: 「え〜〜〜っ!これが8000円?高〜〜〜いっ!」

おじさん:「そう?高い?じゃ800円でいいやっ!」

社員A: 「え〜〜〜っ!これが800円?高〜〜〜いっ!」

おじさん:「そう?高い?じゃ500円でいいやっ!」

社員A: 「おじさん、ありがとう。」

おじさん:「いいんだよ。おじさんは儲けなしでやってるからね〜〜にこにこっ」

それからしばらくして

社員B:「あの・・これ下さい・・」 (社員:Aと同じ服を買おうとしてる。)

おじさん:「Bさん、あんたに特別サービス。この服、通常8000円のところを7800円にしとくよっ!」
     
社員B:「ありがとうっおじさんっ!やさしいのね。」

おじさん:「いいんだよ。おじさんは儲けなしでやってるからね〜〜にこにこっ」

こうしてうさぎ屋のおじさんは私の会社で総額ン万円の売上を確保して去って行ったのであった。

もちろんこのおじさんの店の本当の名前は「うさぎ屋」ではなく「う・・・詐欺や・・」である・・・。