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今週の一本
A LIFE LESS ORDINARY
ダニー・ボイル監督、ユアン・マクレガー、キャメロン・ディアス出演の「普通じゃない」が今週の一本です。ダニー・ボイル監督の「トレインスポッティング」は個人的にはかなりの駄作と思っているので、その後彼の作品を見る気にはならなかったのですが、「普通じゃない」はなかなかいい映画でしたね。映画の内容は何てことないですが、要所要所に見られるオリジナリティーがよかった。最近の映画によくある最新のCG技術は視覚的には新鮮なのかもしれませんが、あまり印象に残らないと思う。ドラマやコメディーといったジャンルは脚本や映画全体の流れがとても重要になってくるから、その分監督のセンスをうかがうことができる。今回の「普通じゃない」でダニー・ボイル監督の印象も少し変わりました。同監督の「シャロウグレイプ」も今度、見てみよう。ところで、ユアン・マクレガーはいい俳優ですね。彼の「ブラス」を見た時もこの俳優”ええなァ”と思ったけど、やっぱいいですね。演技がどうこうとは言えませんが、彼の醸し出す雰囲気がとてもよいです。ジョニー・ディップに近いものがあるね。彼の最新作ではあのオビワン・ケノビーに扮するようですが、それもまた楽しみですね。SF映画は最近好きではないですが、「エピソード・ワン」は見に行くでしょう。「スターウォーズ」への思い入れは、昨今のミーハーな人達とは違うんでね・・・
(99.6.7)
"What's New Pussycat?"
日本版タイトル「何かいいことないか子猫チャン」、ウッディ・アレンの俳優デビュー作である。内容は初期のアレン作品によくあるコメディーもので、美人女優を贅沢に起用し、ワイワイと可愛らしさ・楽しさ・賑わしさ一杯のアホな作品です。1965年の作品であるということもあり、衣装やら小物やらがとてもお洒落で、60年代の小物が好きな私にはそういう小道具を見ているだけでも楽しめた作品でした。主題歌はバート・バカラック作曲、ハル・デヴィッド作詞でトム・ジョーンズが歌い、大ヒットしたそうです。とても軽快な心地よいメロディーです。前々から思っていたのですが、アレン作品のようなコメディーものを見ると、英語を母国語にしていないということで100%その作品を理解していないと感じとても残念で仕方ない。これはおそらく英語をマスターした人でも変わらないと思うのですが、やはりその国々の文化や習慣により言葉の言い回しも違ってくると思うので、一時的に英語圏に住んでいたとかは関係なく、長年の生活で体に染み込んでいるものなのではないかと思う。字幕を見ながら映画を見ると、それなりの翻訳をしてあるので何となく雰囲気をつかむことができますが、完全にその作品を見れていないってことになるんでしょうね・・・今回は私的な意見も書いてみました。
(99.5.30)
萌の朱雀
今回の作品は97年カンヌ国際映画祭カメラドール賞に輝いた「萌の朱雀」です。監督はまだお若い仙頭直美(旧姓河瀬直美さん)さん。出演者のほとんどが素人さんという、一風、変わった設定の映画です。
奈良県にある吉野村という小さな村を舞台にし、家族の絆をごくわずかな脚本と青々とした大地を描きながらの展開していく作品です。私の総評としましては、監督のやりたいことはよく描かれているのではないかと感じたので、楽しめました。過疎化が進むにつれて、家族や村の人たちが少しづついなくなっていく、切ないけれど皆それぞれの思惑から仕方なく村を去るという選択をとる。私が生活している環境では、体験しそうもないことですがこの映画のような世界はそんなに珍しくはないのではないだろうか。昨今、巷では家庭崩壊やら少年犯罪が問題になっている。今回のような作品を見ると現代家族の”家族”という形態が日に日にあいまいになっているのではないかと感じる。この映画のように家族をテーマに描かれている映画を見ると、家族について改めて考えさせられる。大自然の奇麗な映像と都会では見ることのできない、古風な日本的な家族の姿を垣間見れる力作です。
(99.5.24)
The Wild Bunch
タランティーノのお気に入り映画の一本らしい西部劇映画「ワイルドバンチ」が今週の一本です。はっきり言って、私はあまり西部劇映画は好きではありません。今までに見た西部劇ものといえば、学生時代に映画論という講義で見た「荒野の決闘」だけですが、なんか見ていて退屈なイメージがするのでなかなか見る気になりません。中学生の時に見た「ヤングガン」はかなり楽しめたけど、あれは純粋な西部劇映画ではないと思う。今回の「ワイルドバンチ」もどちらかというと「ヤングガン」と同じような路線だと思う。だから、所謂、西部劇ものの”片田舎の小さな町で悪党と敏腕保安官が死闘を繰り広げる・・・”といったような物でもない。そういった意味では、なかなか楽しめた作品でした。噂には聞いていましたが、ラストシーンはやはり凄かった。ただ、難を言えば、主役の人とそれを追う賞金稼ぎの顔が似ていて、途中までどちらが良い人なのかが分からなかったことですね。
(99.5.6)
Gloria
1980年度ベネチア国際映画祭グランプリ、主演のジーナ・ローランズが同主演女優賞を受賞した作品「グロリア」が今週の一本です。今年、リメイクされ公開されるのでご存知方も多いのでは?ストーリーを書いてしまうとまだ見ていない人に悪いので書きませんが、なかなかおもしろい作品です。主演のジーナ・ローランズがとても良い味を出している。タフで、バイオレス、それでいて優しさも兼ね備えている。でも、私だったら一緒にいたくないですね・・・
サントラもラテン風の静かな曲がほとんどで作品の雰囲気を逸そう醸し出している。(99.4.26)
The Thin Red Line
名監督と詠われながらも、二十年間メガホンを取らなかった巨匠テレンス・マリック監督の「The Thin Red Line」は評判通りの傑作である。昨年、大ヒットした「プライベートライアン」は戦争という悲劇を描きながらも、上層部からの命令により見ず知らずの二等兵を探しだすという英雄ストーリーであった。一方、マリック監督の新作は戦争の悲惨さや、無意味さ、なおかつ戦場に置かれた人々の心理をとてもリアルに表現している。「人間のエゴとは、神とは何か?」哲学的な脚本からは日頃あまり考えないようなことまで考えさせられる。今、ユーゴスラビアではNATOによる空爆が毎日のように続いているが、セルビア人やコソボの人々は今まさにあの戦場と同じような状況で毎日を生きていると思うと何とも複雑な気がする。必見です。(99.4.19)
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