阿弥陀堂だより
| 映画DATA | 2002年 | 日本映画 | ![]() |
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| 監督 | 小泉 尭史 | 『雨あがる』 | ||
| 主演 | 寺尾 聡 | 『雨あがる』『影武者』 | ||
| 樋口 可南子 | 『ベッドタイムアイズ』『陽炎』 | |||
| 上映時間 | 128分 | |||
| 配給 | 東映映画 |
☆☆☆☆(久々の日本映画の秀作)
小泉尭史監督の2作目。「雨あがる」に続いて寺尾聡との共作です。
新人賞以来小説が書けない孝夫と心の病で夫の故郷にやってくる美智子。
故郷にある死者を祀る阿弥陀堂。そこを守る老婆おうめやそのおうめの話を聞き語りに村の広報誌に小文をつづる小百合。
ここの村は無医村で、そこに医者の美智子がやってきて診療所が再開され、感謝される。
なにもしていない孝夫であるが、性格からか、素直に人と付き合っていけるからか、村人に邪険にはされない。
そういった人々との交流を物静かに、春から夏、秋、冬そして春までを、ともすれば説教臭い台詞回しにのせながら淡々と描いていっている。
この説教臭さはともすれば観る(聞く)側に胡散臭さを感じさせ、辟易としてしまうのだが、奥信濃の季節の変化と美しさにのせたことで
その説教臭さが消えている。
これも小泉監督の手腕なのか、北林谷栄や寺尾聡、樋口可南子、小西真奈美の演技力の良さかはわからないが、
欧米のともすればアップテンポな展開に慣らされてきた僕にとっては新鮮な感じで2時間8分を過ごした。
下手なエピソードもなく、ドロドロとしたものもなく淡々と綴られていくその中身がいつまでも心に残ってしまう。
寺尾聡といえば歌の「ルビーの指輪」で俳優としてはもう一歩という感じで「雨あがる」も見なかったのだが、この一本で印象が変わった。
「雨あがる」もきちんと見てみようと思いました。
小西の演技もTVで見るよりも存在感があった。
試写会ということで、本人たち(小泉尭史監督、寺尾聡、小西真奈美)を見て、握手したのも多少影響しているかもしれないけど、ぜひ一見をお奨めします。