試みる複数の同サイズの芸術の豚/日記

† 試みる複数の同サイズの芸術の豚 †


『蜘蛛の巣』 10月1日(水)

イサムが庭の木を見ていると、蝶々が蜘蛛の巣にひっかかっていた。
彼は、蝶々をかわいそうに思い、蜘蛛の巣から逃がしてやった。
蝶々は、イサムのまわりをヒラヒラと舞って、どこかに飛んでいった。
その夜、イサムが寝ていると、戸をトントンと叩く音がした。
こんな時間に誰が来たのだろう、と彼は思った。
彼は玄関に行き、戸を開けた。
すると、そこには、蜘蛛男がいた。
「よくも俺がつかまえた蝶々を逃がしてくれたな」
蜘蛛男は、そう言うと、イサムをつかまえて、蜘蛛の糸でグルグル巻きにして、モグモグ食べた。



『秋の香り』 10月2日(木)

キンモクセイの香り、ふわ〜。
「えぇにおいや〜」
銀杏の香り、ふわ〜。
「くっさー」
キンモクセイの香り、ふわ〜。
「えぇにおいや〜」
銀杏の香り、ふわ〜。
「くっさー」
キンモクセイの香り、ふわ〜。
「えぇにおいや〜」
銀杏の香り、ふわ〜。
「くっさー」

※永遠にくり返し。



『マッドカップルの修羅場』 10月3日(金)

「ねぇ、シゲルぅ、ヨシエさぁ別に好きな人ができたのぉ」
「どっかーん。びっくらこかすでねぇさ。うっそぴょーんだろ」
「そんなことは、ナイナイ。ナイチンゲールさんなのぉ」
「マジで!おいら以外の男が好きになったと言うとるんですかい?」
「そうそう、そうなの、そうそう、そうなの」
「おいらヨシエと別れたくないよ〜ん。ぶひゃひゃ」
「別れたくないって言われてもぉ、ヨシエこまっちゃう」
「別れたいって言われてもぉ、シゲルこまっちゃう」
「ヨシエ、こまっちゃう〜ぅ」
「シゲル、こまっちゃう〜ぅ」
「ヨシエ、こまっちゃう〜ぅ」
「シゲル、こまっちゃう〜ぅ」
「ヨシエをこまらせないでぇ、プ〜ン」
「シゲルをこまらせないでぇ、プ〜ン」
「だってぇ、ほんとにシゲルと別れたいんだモンチッチ」
「そんな事、言わないでよ〜ん。鼻血ブー」
「ヨシエ、シゲルとの思い出は、忘れないから」
「ヨシエぇ、別れないでよぉ。52円と、ビー玉あげるからさぁ」
「一応もらっとくけどぉ、あんまりしつこいと、なぐっちゃうぞぉ」
「なぐるなら、ここなぐって、ほら、お腹かたいでしょここ、さわって」
「ほんとだー、かたーい、信じられなーい、すっごーい」
「ねーねーねー、すごいでしょ、びっくり筋肉でしょ」
「でも、シゲルの事は嫌いなの、ナノテクノロジーなの」
「おいらのどこが嫌いなのさー、なんでも言ってよ、マイハニー」
「すべて」
「お〜うどうしたものか、子猫ちゃん。ショックショックだ、おいらポゥ」
「あたいもポゥ」
「ところでぇ、ヨシエが好きになった男って誰なの誰なの、だ〜れなの?」
「あたい、ミッキーマウスとつきあいたいの」
「えぇー、マジで、なんでぇ」
「だってぇ、ミッキーとつきあえば、毎日ディズニーランドで遊べるじゃん」
「そうかぁ、ヨシエかしこいなぁ。ミッキーが相手じゃ、かなわないなはぁ」
「そうでしょ、そうでしょ、しょうゆでしょ」
「それなら、あきらめて、ヨシエの恋、応援するべぇ」
「ホントにぃ、うれしいわぁ、シゲルってステキ」
「ステキやったら、つきあって」
「まぁ、うれしい。ヨシエ、シゲルの恋人になる。でも、なんかおかしくない?」
「お菓子食ってないよ。お菓子より、ご飯食べに行こうよ」
「そうね、ビーフストロガノフ食べにいきましょうよ」



『ヘボストライカー』 10月4日(土)

今日は、某大学のサッカーサークルと試合をした。
コートが狭いので、8人対8人で対決した。
殺人シュートで、けちょんけちょんにするつもりが、逆にされた。
試合は、1本20分で4本した。
結果。
1本目 1-4
2本目 0-2
3本目 0-0
4本目 0-1
で、3敗1分け。
うぬ〜、あかんやん。
攻められてばかりで、シュートが全然うてなかった。
勝てない相手ではなかったので、悔しー。
ストライカーとして、点をとりたかった。
点とって、カズダンスしたかったなー。
ひそかに、カズダンス得意。
パフォーマンスよりも、点とる練習しなあかんねんけど。



『不破の運動会』 10月5日(日)

運動会の時期のようだ。
今日の朝は、運動会の決行を示す花火があがっていた。
運動会で、好きな種目は短距離走とリレーだった。
短距離走でスタートラインの前に、みんなで順番待ちしている時なんか、心臓が飛び出るほどの緊張で、たまらんかった。
そして、走ってる間は、1位になってやろうと無我夢中になれて、気持ちよかった。
リレーは、自分が走るので興奮するし、自分のチームが何位になるかで興奮するし、最高だった。
走りの速い人が、グングンと前の走者との距離をつめていって、しまいには抜いていく様子なんか、「うぉ〜」って叫びまくり。
自分が走る時、順位の順番に、内側から並んでいく時は、順番があってるかどうかとか、バトンをちゃんと受け取れるかなとか心配して緊張するし、走るのでも緊張するし、バトンを次の走者に渡すのでも緊張するし、やばいくらいに興奮して最高だった。
綱引きも、好きだった。
グイグイと引っ張って、勝てた時は、自分の力で勝てたような錯覚に陥る感触が、綱から伝わってくるのがおもしろかった。
逆に、嫌いだったのが、組体操やダンスだ。
炎天下の中、ながながと練習しなあかんかったし、やっている事が意味不明やし、嫌いだった。
ピラミッドとか、扇とか、なんや他にいろいろあったけど、なんなんだろう。
今、あらためて考えてみると、ほんまなんやったんだ。
わけわからん。
ダンスもほんま嫌いやった。
北朝鮮のマスゲームみたいに、みんな同じ動きで踊らされて、俺の性格にあわんかった。
学校って、軍隊みたいなもんなんだなと思った。
そういえば、応援合戦とかいう意味不明なもんもあった。
運動会って、シュールのかたまりなんだな。
みなさんの好きな種目ってなんでした?



『秋桜』 10月6日(月)

なんか急に寒くなって、思考が鈍くなっている。
思考は鈍くなっているけど、腹はやけに減る。
お菓子を食べたり、コーヒーを飲んだり。
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋。
秋を楽しみたいものだ。



『高校3年生へ』 10月7日(火)

受験生、頑張って!!
不破臼人は、受験生を応援しています。
と、言って好感度を上げてみる。



『わけわからん』 10月8日(水)

シゲルは、ミサキの家をはじめて訪れた。
玄関で靴を脱ぎ、家にあがると、ミサキが「あの緑色のドアの部屋は、絶対にのぞいたらだめよ」と言った。
シゲルは「うん」とこたえた。
ミサキの部屋で、ふたりは借りてきたビデオを観た。
映画を観おわると、突然ミサキが「ちょっと用事を思い出したから、待ってて」と言って、部屋を出て行った。
しかし、なかなかミサキが戻ってこない。
シゲルは、どうしたのだろうと思い、ミサキをさがす事にした。
ミサキの部屋を出ると、緑色のドアが目に入った。
「のぞいてはダメよ」とミサキに言われた部屋だ。
シゲルは、部屋の中に、何があるのか気になった。
でも、ミサキに禁止されている。
シゲルは、緑色のドアに近づいた。
開けようか、開けまいか。
シゲルは迷った。
興味を押さえきれなくなり、とうとうシゲルは、ドアを開けた。
すると、そこには、サンバの格好をしたミサキが踊り狂っていた。
ヘッドホンでサンバを聴きながら、クネクネ腰を振っている。
ミサキは、部屋に入ってきたシゲルに気づいた。
そして、シゲルに背を向けた。
「のぞかないでって、言ったじゃない」
「で、でも……」
シゲルは混乱して言葉が出ない。
「シゲルには、秘密にしておきたかったのに」
「秘密?」
「わたしの事、嫌いにならないで。約束して」
「そ、それは……。うん」
「実は、わたし、サンバ中毒なの」
「サンバ中毒?」
「3時間に1回はサンバを踊らないと、気がおかしくなっちゃうの。わたしって変でしょ、変でしょ」
ミサキは、そう言うと、しゃがみこんで泣いた。
シゲルの目の前で、サンバの露出度が高い色鮮やかな衣装を着たミサキが、背中についた大きな羽を揺らしながら泣いている。
「変なんかじゃないよ、僕だってサンバは好きさ、なはははー」
シゲルは、テレビで見たサンバを思いだして、ぎこちなく踊ってみせた。
「シゲルって、やさしいのね」
ミサキは泣くのをやめた。
「サンバ中毒でも、僕は平気さ」
そう言って、シゲルはミサキを抱きしめた。



『ロック調』 10月9日(木)

オマエら、日記を書いてるかぁー!
オマエら、日記を読んでるかぁー!
オマエら、日記はロックだ!



『秋風』 10月10日(金)

お月様、コスモス、どんぐり、キンモクセイ、夕焼け、うろこ雲、コオロギ、稲刈り、秋刀魚、etc…
秋ですねぇ〜。
酒飲もっと。



『拳銃』 10月11日(土)

平和主義な僕だけど、拳銃を撃った事がある。
韓国の射撃場で、お金を払って撃たせてもらった。
何ミリ弾を撃ったかは忘れたれど、10発で4千円くらいした。
軍人らしい雰囲気を持ったおじさんの指導の下、拳銃を扱い20メートルくらいはなれた的を狙って撃った。
拳銃を撃った時の、腕にくる衝撃はけっこう強いのだろうと思っていたけれど、あまり衝撃はなかった。
モデルガンを撃った時と、あまり変わらない気がした。
拳銃を撃った時の感覚が、どういうものなのかわかってよかった。
しかし、戦争に行った、自分のおじいさんの世代だと、拳銃なんてよくさわっていたものだろう。
おじいさんの世代だと、戦争で人を殺したって人がざらにいるのだろうな。
戦争に行って、人を殺しましたかって質問を老人にするのは恐いな。
僕のおじいさんは、フィリピンの方に戦争に行ったみたいだけれど、どうなんだろう。
3人くらい殺したって言われたら、ひくな。
平和な時代に生まれてよかった。



『ミサンガ』 10月12日(日)

某情報番組の中の旅のコーナーで、ハンガリーかどっかを旅行していて、街を歩きまわっている時に、ミサンガを路上で編んで、売っているおっちゃんが写ってて、俺もミサンガを編んでみたくなったので、どうやったらミサンガを編めんのかネットで調べたら、編み方が載っているサイトがあった。
いろいろ編み方に種類があるみたいだけど、そのサイトではすべて紹介してないらしいので、今度手芸屋に行ってみて、本と刺繍糸を買ってきて、ミサンガづくりに挑戦してみようと思う。
手芸屋なんて、一回も行った事ないけど、場違いだろうな。
ミサンガを編むのは、頭をからっぽにできて、いい気分転換になりそうで、おもしろそうだ。
ミサンガをつくっても、腕にまく気はないねんけど。
無意味に、20メートルくらいのミサンガをつくってみたろかな。



『バランスボール』 10月13日(月)

バランスボールを買った。
バランスボールとは、大きなゴム製のボールで、その上に座ったり、寝たりして、筋肉を鍛えたり、バランス感覚を養ったりする道具なのだ。
ボールに座ってバランスをとるのは、なかなか難しくて、調子に乗っていると転げ落ちてしまう。
「かめはめ波」と言って、バランスボールを壁に投げつけたら、はねかえって、かわいがっているコンポにドカッと当たってしまい、あせった。
思考のバランスも整えてくれるボールを開発してもらいたいものである。
なんて言って、話をまとめてみた。



『ねずみの国のあつし』  全7回くらい 10月14日(火)

きのうあったか、なかったか。とにかくきのうあったこと。
夕暮れの公園で、あつしはサッカーの練習をしていた。
すると、あつしのとなりの家で飼われているネコの、ミネテルが歩いてきた。
「ミネテル、こっちおいで」
あつしが名前を呼んだのに、ミネテルは、フンッとした態度で歩いていった。
「かわいくないなぁ」
あつしが、サッカーの練習をしていると、ボールが草むらに飛んでいった。
高く茂った草が、ボールを隠して、なかなか見つけられない。
「どこにいったんだろう」
しばらく探していると、あつしは草むらに、大きな穴があるのを見つけた。
「もしかして、この穴にボールが落ちたのかな」
あつしは穴の奥を見ようと、のぞきこんだ。
すると、足元の土がくずれて、あつしは穴の中へ転がり落ちた。
「うわぁぁあ」
あつしは、まっ暗な洞くつに閉じ込められた。
こわくなって、涙をぼろぼろと流しながら「おかぁさん、おとうさん、たすけて」と、さけんだ。
洞くつは広いのだろう。さけび声が、遠くまでひびいている。
泣きつかれて、黙っていると、誰かの声がした。
「このあたりから、声が聞こえたんだよな」
「もうちょっと奥まで行ってみようぜ」
洞くつの遠くの方から、誰かが近づいてくる。
あつしは、灯りを見つけた。
「こっちだよ、たすけて」
あつしは、近づいてくる影を見て、びっくりした。
人間じゃなかった。大きなねずみだった。
「あそこに人間が迷いこんでいるぞ」
「つかまえようぜ」
二匹のねずみが、あつしをつかまえようと、やってきた。
あつしは必死になって逃げた。
でも、暗くて、ゆっくりでしか走れない。
とうとうあつしは、二匹のねずみにつかまってしまった。



『ねずみの国のあつし』  第2話 10月15日(水)

二匹のねずみは、あつしのうでをつかんで、洞くつを歩きはじめた。
あつしは、こわくなって、おいおいと泣きだした。
のっぽのねずみが「うるさい。泣くな」と言った。
それでもあつしは、おいおいと泣いている。
「きみの名前はなんだい?」と、ふとっちょのねずみが、あつしにきいた。
あつしは泣きながら、自分の名前を言った。
「あつし? ヘンな名前だなぁ」と、のっぽのねずみが言った。
「ねずみの世界でアツシって言ったら、豚の鼻って意味なんだぜ」
ふとっちょのねずみが言った。
「俺の名前は、クップティだ。そして、このふとっちょがフォティキュだ」
のっぽのねずみが言った。
あつしは泣きながらも、二匹のねずみの名前をおぼえた。
「ちなみにクップティは、チーズ好きって意味なんだぜ。外見とギャップがあるだろ、うふふ」
と、フォティキュが言った。
「おまえは、謙虚って意味だろ。食べ過ぎて太っているくせに、どこが謙虚なんだよ」
と、クップティが言うと、アイタタタって表情をフォティキュがした。
それを見て、あつしは笑った。
「僕をどこにつれていくの?」と、あつしは二匹のねずみにきいた。
すると「王様の所につれていくのさ」と、クップティがこたえた。
「人間をつれていくと、ご褒美がもらえるんだぜ」と、フォティキュが言った。
あつしは「それから僕はどうなるの?」ときいた。
「それからどうなるか、俺たちは知らない」と、クップティはこたえた。
「一生奴隷として、働かされるかもしれないぜ」と、フォティキュが言った。
あつしは「こわいよぅ、つれていかないでよぅ」と泣きだした。
二匹のねずみに、うでをつかまれたあつしは、逃げることができない。
洞くつを、どれくらい歩いただろう。
あつしの目に、日の光がさす出口が見えてきた。
出口をぬけて、あつしは驚いた。そこは、洞くつの外ではなかった。
ひろいひろい洞くつに、ねずみの街がひろがっていたのだ。
あちこちに電灯がついていて、昼間のように明るい。
「あそこに見えるのが、王様がいる宮殿だ」
クップティが、メロン色の建物を指さして言った。
「おねがい、つれてかないで、おねがい」
あつしは必死に抵抗したけれど、二匹のねずみは逃がしてくれない。
宮殿の中に、あつしはつれていかれた。



『ねずみの国のあつし』  第3話 10月16日(木)

クップティとフォティキュにつれられて、あつしは宮殿の広間にいた。
広間には赤い絨毯が敷かれてあり、天井にはシャンデリアが吊ってある。
そこで、しばらく待っていると、立派なヒゲをはやした王様がやってきた。
クップティとフォティキュは、背すじをグッとのばした。
「王国の警備、いつもご苦労」
王様は、二匹に言った。
クップティとフォティキュは、外敵から国を守る仕事をしているのだった。
そして、王様は「ねずみの世界にまぎれこんだのは、この子か」ときいた。
「そうです。ブーメラン通りのつきあたりにいた所を見つけました」
クップティがこたえた。
王様は、あつしをじろじろと見た。
「僕はどうなるの王様。公園に帰して」と、あつしは、王様に言った。
「ねずみの国を知られたからには、帰すわけにはいかないのだ」
と、王様は言った。
「この子はどうなるんですか?」
フォティキュが、王様にたずねた。
すると王様は「牢屋で一生過ごしてもらう」と言った。
「いやだぁ、家に帰してよぅ、おかぁさん、おとうさん」
あつしは、泣きだした。
と、その時。女の悲鳴がきこえた。
そして、宮殿の召使いが、広間に走ってきた。
「大変です、お姫さまが、お姫さまが、イタチにさらわれました」
召使いは、目をみひらいて言った。
王様は「なんじゃと」と言って、気を失いかけた。
クップティとフォティキュが、よろめいた王様の体を支えた。
「イタチは、子の刻(午前0時頃)までに、いけにえのねずみを五匹つれてきたら、お姫さまを解放してやると言っていました」と召使いは言った。
「いけにえをよこせと言ったのか」と言って、王様は考えこんだ。
クップティが「どうなされます、王様」ときいた。
「娘一匹を助けるために、いけにえを五匹だすなんて、できるわけがない」
王様は、声をふるわせて言った。
「いけにえをだして、約束どおりに、お姫さまを解放するとも思えないし」
フォティキュが言った。
みんなが、黙り込んだ。
「僕が、助けにいきます」
あつしが言った。



『ねずみの国のあつし』 10月17日(金)

休載。



『ねずみの国のあつし』  第4話 10月18日(土)

一同は、あつしの言葉におどろいた。
あつしは、言葉をつづけた。
「お姫さまを救出する事ができたなら、王様、僕を家に帰してください」
「救出するなんて、むちゃな」と、フォティキュがつぶやいた。
王様は「本当か、娘を助けだしに行ってくれるのか」と言った。
あつしは、自信を持った声で「はい」と言った。
本当は、不安でいっぱいだけど、牢屋で一生を過ごすのは嫌だからガマンした。
「俺も救助に行きます」
クップティが言った。
「行ってくれるのか、クップティ。頼もしい。だが、危険だぞ」
王様は言った。
「お姫さまには、やさしくしてもらってます。助けないわけにはいきません」
クップティは、力強く言った。
フォティキュが「しょうがねぇ、おいらも行くぜ」と言った。
「フォティキュも行ってくれるのか」
王様は言った。
「王様、もしイタチ野郎からお姫さまを救助できたなら、あつしを家に帰してやってください」
と、フォティキュは言った。
それを聞いて、あつしは「フォティキュさん、ありがとうございます」と言った。
「わかった。娘を救出できたなら、家に帰そう。約束する」
王様は言った。
「そうと決まったなら出発を急ごう。子の刻まで、あと3時間しかないぞ」
クップティが言った。



『秋華賞』 10月19日(日)

今日は秋華賞を見る為に、京都競馬場に行ってきた。
競馬場に行くのは初めてだった。
京阪の淀駅で降りて、競馬場まで歩いていると、路上に台を置いて、そこでキャラメル箱を使って賭博をしているおっちゃんらがいた。
あんなに人がたくさんいる所で賭博をして、よく警察に捕まらないものだなと思った。
競馬場に到着して、競馬場がどんなもんか見ようと思って、歩きまわった。
おもしろいキャラクターの人がけっこういた。
人がたくさん集まっている場所に行くと、おもしろい人はいないかと、探すのが趣味になってきている。
競艇場とは違って、老若男女のお客が来ているなと思った。
前に、びわ湖ボートへ、競艇場がどんなものか見にいったら、おっさん率99パーセントやった。
女性はほとんどいなかった。
いるのは、売店のおばちゃんくらい。
今日の京都は、よく晴れていて、馬の走る光景がとてもきれいに見れた。
穴ねらいで、馬券を買ったけれど、全部ハズれてしまった。
人生そんなものさ、ルルルル〜。
第11レースは、秋華賞という、大きなレースで、大盛りあがりだった。
スタート前には、お客さんみんなが一斉に、新聞紙をまるめて叩いて、バンバンと音をならしていた。
阪神の応援のように、バンバンという音をみんなが合わしていた。
おもしろかった。
客席からは、馬や騎手に対して「がんばってくれよ」とか、いろんな大声の応援がされていた。
レースがスタートして、序盤は静かだった客席だったけれど、最後の直線になると、ゴゴゴと地震の時のような音をだしていた。
ゴールの時は、みんなが歓喜の声をあげていた。
拍手も起こっていた。
なんかええ雰囲気があった。
1着になったのは、スティルインラブという名前の馬だった。
この馬は、春の桜花賞、オークスに続いて、秋華賞でも勝って、三冠を達成した。
牝馬の三冠は17年ぶりなのだそうだ。
客席の人々が、スティルインラブと騎乗していた幸騎手に向かって、よくやったっていう拍手とか声が出ていた。
競馬ファンの人って、馬と騎手の事が、本当に好きなんやなぁと思った。
秋華賞も馬券を買ったけれど、ハズした。
人生そんなものさ、ルルルル〜。
まぁ、秋華賞の表彰の時にプレゼンターとして「満員電車でモミクチャチャ」の佐藤江梨子氏が登場して、見れたからまぁいいや。
競馬の帰りは、人がたくさんいて、京阪電車は大混雑で、ほんま「満員電車でモミクチャチャ」になった。
山科駅で、ジョージア買って、飲んどいた。
ちょっと一息いれといた。



『ねずみの国のあつし』  第5話 10月20日(月)

あつしは、イタチの棲みかを目指して、洞くつを走っていた。
クップティとフォティキュも一緒だ。
彼らは、イタチにさらわれたお姫さまを助けようと、急いでいた。
イタチは、子の刻までに、いけにえをつれてこないと、お姫さまを食べてしまうと言っているのだ。
イタチの棲みかまでの道には、危険な場所がたくさんある。
ねずみを食べる、ヘビが隠れているのだ。
クップティとフォティキュは、その事をよく知っている。
二匹は、ヘビがあらわれないように、祈りながら走っていた。
どれくらいか走った所で、あつしは疲れて、歩きだした。
「あつし、大丈夫か。少し休憩しよう」
クップティが言った。
あつし、クップティ、フォティキュは、地べたに座りこんだ。
息を整えていると、あつしのお腹がグゥ〜っとなった。
あつしは昼ごはんを食べてから、なにも食べていない。
晩ご飯の時間は、とうに過ぎている。
「あつし、これを食べろよ」
フォティキュが、あつしのお腹の音を聞いて、食べ物を差し出した。
あつしは、茶色い何かの干物を受け取り、口に入れた。
「フォティキュさん、この食べ物はなんですか」
あつしは聞いた。
「それはな、ミミズの干物だよ」と、フォティキュが言った。
「ミ、ミ、ミミズ!?」
あつしは「おえっ」と吐き出した。
「気持ち悪い、ゴホッ、ゴホッ。水をください、水」
あつしは、クップティから飲み物をもらい飲んだ。
「なんですかこれ、ちょっと塩っ辛いですけど」
「これはな、とっても栄養があるんだぞ。カエルの小便だ」
「カ、カ、カ、カエルの小便!? オゲェ〜」
あつしは、口に含んでいたカエルの小便を吐き出した。
それを見て、クップティとフォティキュがゲラゲラと笑った。
「もぅ、いや。お母さんのつくる料理が食べたいよぅ」
あつしが半泣きになって言った。



『J-PHONEからvodafoneへ』 10月21日(火)

社名変更により11月13日以降、@マークより後部分のドメインが変更(@k.vodafone.ne.jp)となります。
だってさ。
めんどくせぇな。



『ねずみの国のあつし』  第6話 10月22日(水)

あつしたちが、くつろいでいる近くに、ウネウネと這いまわる影があった。
そう、クップティとフォティキュが警戒していた、ヘビがやってきたのだ。
しかも、このヘビは、二つの頭を持った、双頭のヘビだ。
突然変異で誕生したのだろう。
ヘビはウネウネと、あつしたちに近づいている。
あつしも、クップティも、フォティキュも、まったく気づいていない。
右のヘビと、左のヘビが、どのねずみを狙うか相談をはじめた。
「俺は、あのまるまると太ったねずみを食べようと思うのだが」
右のヘビが言った。
「お前は、グルメじゃないな。あれはまずい。背の高いねずみを狙おう」
左のヘビは言った。
「背の高い方は、肉が少なくて嫌だ。俺は、太った方を狙う」
「あれはな、あぶら身ばっかりで、まずいんだよ」
「俺は、あぶら身が好きなの。だから太ったねずみがいい」
「そんなんばっかり食べてたら、成人病になるやろ。言う事を聞け、あほ」
「あほとはなんや」
「あほやから、あほって言ったんや。本当の事を言って悪いか、あほ」
「むかつくなぁ。あほは、お前やあほ」
「だまれあほ、お前は俺の言う事を聞いてたらいいんじゃ、あほ」
「も〜イヤ、ほんまイヤ。お前と一緒はイヤ」
「俺も一緒は嫌やっちゅうねん。毎日いびきはうるさいしな」
「そんなん言うか。ほんなら俺も言わしてもらうで」
双頭のヘビは、ケンカに夢中になった。
あつしたちは、充分に休みをとって、いたちの棲みかへと走りだした。
双頭のヘビは、獲物を逃した事に気づかず、ケンカを続けているのだった。



『ねずみの国のあつし』  第7話 10月23日(木)

あつしたちが走っていると、茶色い毛の動物が道に横たわっていた。
道をふさいでいて、通る事ができない。
クップティが近づいて見てみると、横たわっているのは、モグラだった。
「ちょっと、どいてくれないですか」
モグラの背中を、クップティは、トントンと叩いた。
すると、モグラは「腹が減って、動けへんねん」と言った。
「腹ペコで動けないんですか。それなら、これ食べてください」
フォティキュが、カバンからミミズの干物を出して、モグラに渡した。
干物を受け取ると、モグラは、モグモグと食べた。
モグラが言うには、歳をとって、触角と鼻の調子が悪くなったそうだ。
それで、獲物を捕まえられなくなって、腹ペコで倒れていた。
あつしたちは、子の刻が迫っているので、話そこそこに出発しようとした。
すると、モグラが「お礼をさせてください」と言った。
クップティは、お姫さまを助けに行くために急いでいると事情を話した。
モグラは残念そうな顔をした。
「このお礼は必ずします」と、モグラは言った。
あつしたちは、モグラと別れて、イタチの棲みかへと走った。



『曇り空』 10月24日(金)

どうも俺は、秋になると憂鬱な気分になる。
腹から気力が湧いてこない。
阪神が3連勝しても、気分は晴れない。
困ったものだ。
月を愛でながら盃を上げて、憂鬱な気分をまぎらわすとしよう。



『M-1グランプリ』 10月25日(土)

M-1グランプリの1次予選を特集した番組が放送されていた。
M-1グランプリとは、日本一の漫才師を決める番組だ。
出場資格は、結成10年以内のコンビという事だけで、プロもアマも関係なく参加できる。
2年前から、この大会は始まった。
2001年の優勝は『中川家』で、2002年の優勝は『ますだおかだ』だった。
この大会で、優勝した漫才師は、明らかにテレビ出演が増えているので、グランプリを獲得する事は、かなり価値がある。
今年、優勝するのではないかと言われているのが、フットボールアワーだ。
去年は、最後の3組に残ったが、惜しくも優勝できなかった。
僕は、ますだおかだよりも、フットボールアワーの方がおもしろいと思った。
おもしろいって、人それぞれ好みがあって、あいまいなものだ。
みんながみんな、優勝コンビが、一番だとは思っていない。
でも、M-1グランプリで優勝したっていう肩書きがあると、水戸黄門の印籠のような効果を発揮して、一番おもしろい漫才師だと、人々から尊敬してもらえる。
兎に角、優勝すると、知名度はアップするし、お笑い好きから尊敬してもらえるし、価値がある大会なのだ。
一次予選の番組を見ていると、個性的な人がたくさん出ていた。
ホームレスの人がコンビを組んで出てたり、高校生コンビがいたり、親子コンビ、姉弟コンビがいたり、バラエティー豊かだった。
一次予選はゆるいらしく、多くのコンビが2次予選に進んでいた。
どう考えても、本選には進めなさそうなコンビがたくさんいるのに、なぜ一次予選で切ってしまわないのか、謎だった。
どんなコンビでも、おもしろい見方をすれば、おもしろく見えるので、全部のコンビが、おもしろいっちゃーおもしろかった。
なぜ、この人とこの人はコンビを組んだのだろうとか、ヘンテコな間を、なんでやんと突っ込みながら、見ていると、おもしろい。
テレビでは、短く編集されているから、楽しめただけで、実際に会場で、長々とつまらん漫才を見せられたら、イライラしてくるかもしれない。
今年は、どの漫才コンビが優勝するのだろうか。
年末が楽しみだ。



『ニュルリ』 10月26日(日)

図書館で、本を読もうと椅子に座った。
前へ、椅子をひこうとしたら、ニュルリとしたものが手についた。
とても気持ちの悪い感触だった。
恐る恐る手を見てみると、薬指にナメクジがついていた。
「うぎゃがぁ」と、心の中で叫んだ。
ナメクジを、窓のサッシの所に逃がした。
手には、ナメクジの粘液が残っていた。
それをティッシュで拭きとり、何事もなかったかのように本を読んだ。



『天気予報』 10月27日(月)

明日の地球の天気は、くもりでしょう。
「スケールでかっ!」



『ねずみの国のあつし』  第8話 10月28日(火)

イタチとの約束の時間である、子の刻まであと20分くらい。
ようやく、あつしたちはイタチの棲みかの近くまでやってきた。
お姫さまを、どうやって助けだすか、作戦を練ることにした。
イタチの体は、ねずみの3倍以上はある。
まともに戦って、勝てる相手ではない。
クップティとフォティキュがおとりになって、あつしがお姫さまを助けだす。
と、いう作戦を考えた。
「岩の向こうに、いけにえを連れてきています」
と、イタチを誘って、その間にお姫さまを助けだすのだ。
作戦を実行する前に、クップティがイタチの棲みかを偵察しに行った。
あつしは、クップティが無事に戻ってくる事を祈った。
「クップティは、お姫さまの事が好きなんだぜ」
フォティキュが言った。
「えー。だから命を懸けてでも助けだすって言ってたのかぁ」
あつしは言った。
「好きな人のために命を懸ける。かぁ〜、かっこいいね」
「フォティキュさんも僕のために王様にお願いしてくれて、すごくかっこよかったです」
「そうか、えへへ」
そうこう話していると、クップティが帰ってきた。
「今、チャンスだ。イタチが眠りこんでいる」
クップティが言った。
あつしたちは、イタチの棲みかへと急いだ。
イタチは、土管を棲みかにしていた。
イタチの棲みかに、あつしたちは忍びこんだ。
すやすやと、イタチは眠っている。
「ドジなやつだ」
フォティキュが言った。
あちこち探してみるものの、お姫さまは見つからなかった。
「どこにいるんだろう」とクップティが言った。
「イタチを起こして聞くしかないな」とフォティキュが言った。
「でも、そんな事したら、僕らもあっさりと捕まってしまう」
あつしが言った。
クップティがカバンから、縄を取りだした。
「これで、体をしばって動けなくしてから、たたき起こそう」
イタチが目を覚まさないようにして、手足を縄でしばった。
そうしてから、イタチの耳元で、「起きろー」とあつしが大声で叫んだ。
「うわっ、なんだっ」
イタチは、びっくりして飛び起きた。
けれども、縄で体をしばられているため、動けない。
「やべっ」
あつし、クップティ、フォティキュの姿を見て、イタチが言った。
「お姫さまはどこだ」
クップティが言った。



『ねずみの国のあつし』  第9話 音声つき 10月30日(木)

「お姫さま? 何のことだ」
イタチはとぼけた。
「お前が連れ去った、ねずみ国のお姫さまだよ。プリンセスだよ」
クップティは言った。
「あ〜、プリンセスね。そこにあるよ」
イタチは、シャンプーとリンスを指差した。
クップティは、シャンプーとリンスを手に取って、言った。
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Spotlight/2135/nezuminokuni.wav 」
「クップティさんが、ノリ突っ込みしはった」
あつしが言った。
「あ〜、はずかし。それよりも、お姫さまはどこなんだ」
クップティは、イタチに言った。



『あ』 10月31日(金)

10月が終わった。



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