「NETでマイム」
2002.AUTUMN〜WINTER.10.10
パントマイムという行為は、普段の生活ではあまり使わない筋肉を使ったりします。そこで、レッスンの前には必ずストレッチの時間を設けます。ストレッチを怠ると、筋肉痛・間接へのストレス・肉離れの原因にもなるので、入念に身体をほぐしておきましょう。ちなみに、このコーナーも頭と心を軟らかくしてからお付き合いください。
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念入りにストレッチをする石山先生。別にはずかしいポーズじゃないですよ。これは、背中を伸ばすのと同時に、腹式呼吸の訓練も兼ねています。 あら?この足の裏は・・・ん〜、不幸が訪れます。ツボ買いましょう。(福永ほーげん) |
さて、この日は前回の『カベ』からの続きで、更なる高等テクニック「固定点(fix
point)」を徹底的にレッスンしました。この日の60分にタイトルをつけるとすれば、“100%KOTEI-TEN!!”といったところでしょうか。
「固定点」というのは、身体の一部分を空間に固定しておく能力・あるいはその空間のことを言います。例えば、カベを胸の前に作ります。その手のひらを空中に止めておいて、膝を曲げて身体を沈める。この時、手も一緒に下がってしまってはいけません。肘を軟らかく使い、手のひらを空中に止めておくのが「固定点」です。
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上記を分かりやすく示すと・・・ ←こういうことです。 これを、モノを使ってやると、空中にカバンが止まっているように見えたりします。良く路上で大道芸人さんが演ってますよね。あ、ボクも演ってます。大道芸的にはかなり手アカがつきすぎるくらいついている技で、誰もが演るので、逆にその人の技量が問われます。 レッスン中、石山先生は湯沸しポットでこの技をやってのけました。 |
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レッスンでは実際にモノを使いました。各人持参のペットボトル。ペットボトルが空中に止まる。押しても引いても動かないなんて、アラ不思議!実際には自分で止めてるんですよ、マイムを駆使して。
その応用編。動かないペットボトルが突然、人格を持ったように動き出す。また止まる。動かない。ペットボトルのフタを外す。そうすると、フタが動かずに本体は動くので、中身を飲む。ちょっと落ち着いてから本体をフタに取り付けると、また人格を持ったように動き出す。
そして、さらに応用実践編。これは実生活でも使用頻度の高い技なので、みなさん必ずマスターしましょう。
場所の設定は、お寿司屋さんです。廻るお店よりも、ちょっと高めのお店のカウンターが良いでしょう。何でも良いので寿司を注文します。目の前に寿司が出てきたら、お醤油にチョットつけて口元に運びましょう。いざ、食べる瞬間に・・・寿司が逃げる!何事も無かったように再度口元に運びなおし、食べる瞬間に・・・今度は上に逃げる。しかも今度は寿司がそこから動かない。力をいれて口元に。いざ、かぶりつく。しかし、口に入った寿司がさっきの位置まで浮き上がる。身体もそれにつられて浮き上がる。
どうですか?これを完璧にして、お寿司屋さんで是非ドッキリをしかけて下さい。スンゲ〜楽しそう。
さて、最後の演技は「大物歌手のコンサートで、なんとマイクが・・・」です。ジャンルは問いませんが大物歌手が、自分のコンサートで、気持ちよく歌おうとしています。伴奏まではリハーサル通り。しかし、いざ歌おうとするとなんとマイクがそこから動かない。しかし自分は大物歌手。ハプニングが起こってもそれをお客さんに悟らせてはならない。必死で笑顔を作る。しかしマイクが動かない。あせる自分。しかたなく自らマイクに口を近づけると、マイクがあらぬ方へ。ますますあせる。しかし、お客さんには笑顔でなければならない。マイクは逃げる。客には笑顔。あせりはMAX。マイクの逃げ方もMAX。そして曲が終わりポーズ&苦笑。
先週のカベの時もそうなんですが、パントマイムはテクニックに過ぎず、大事なのは演者の気持ちなのです。寿司やマイクが動かないことに驚く・アセる。勝手に動き出すことに対して、更に驚き、アセる。それが見ている人に笑いと感動を与えるのです。