「NETでマイム2」
2003.WINTER〜SPRING.3.20
人生、大通りもあれば、地図にも載っていない裏道もあります。今回のマイムはあまり普段やらない、小ネタ、もとい、小技のオンパレードです。小技のデパート「マイの海」の回、始まります。
まずは、『ボール』のマイムです。ソフトボールの大きさをイメージして下さい。利き手で掴み(作り)ます。ここでは右手にしましょう。
足を肩幅に開き、重心を右足に乗せます。ボールを下にバウンドさせ左手でキャッチするのですが、右手を放すと同時に重心を左足に平行移動していきます。この移動の時には頭の高さを変えないようにしましょう。そして、重心が左に乗り切った時に、左手でキャッチ。同時にピタッと止まるのがポイントです。左から右にバウンドキャッチ。繰り返します。
今度は上に投げ上げましょう。右手でボールを作り、上に投げます。手を放す(リラックス)とそこでボールの存在は消えてしまいます。手から放れたボールを表現するのには、首を使います。
手を放すまで、目は作ったボールを見ています。手を放してボールを投げた瞬間、見ていたボールが、クビを上げることによって空中に飛んだ表現をします。この時目でボールを追ってはいけません。目で追うと、クビがほとんど動かないからです。必ずクビを動かすようにしましょう。
今の動きを使って、小石を投げてみましょう。小石を拾って、その重さを確かめるように、上に投げ上げます。童心に返って河にその小石を投げましょう。勿論アンダースローです。小石は水面に入っては出て、入っては出るを繰り返します。川面には幾つもの波紋が出来上がります。石は投げた瞬間に自分の手を離れていますから、水面の石(それによって起こる波紋も)は先程のクビ・そして、身体を使って表しましょう。
更に投げます。中くらいの大きさの石を拾って投げます。これも一度上に投げて重さを確かめます。投げる。すると、ちょっと重いために石は水面を切らずに、ドボンと沈みます。石が沈んだ瞬間に、自分がその沈んでいく石になります。どんな気持ちで沈んでいくのでしょう。沈みきったら、投げた自分に戻り、もう一度今度は小さめの石を拾って投げます。これも投げ上げてからです。水面を切って波紋が出来ると、今度は石ではなく、その波紋になります。波紋の大きさ・強さ・広がっていく様を演じます。


アンダースローといえばこの人、小さな巨人・里中智
次は全く別のものを演ってみましょう。ここに一台の機械があります。何の機械かはわかりませんが、今この機械は誤作動を起こしていて、これを正常に戻さないと世界は戦争に突入してしまいます。機械には様々なボタン・つまみ・コードスイッチが付いていて、これを色々いじくって戦争を阻止しましょう。残された時間は2分間です。さあ、どうしますか?
小さいつまみを触る時は、身体を小さくしたり、長いコードを引っ張る時は身体を伸ばしたり、身体を使って触っている装置の様子を表します。残り時間1分を切ると、丁寧に表現することよりも、焦っている気持ちを大切にしましょう。何をやっても停止しない焦り。そして、これで止まると思った行動をしても一向に止まらない事への驚き。30秒を切った時の気持ちはどうでしょう?10…3・2・1 さあ、あなたならどうしますか?
これはマイムというより演技のレッスンに近いでしょう。「驚き」です。振り返る。そこには(例えば)大きなクマが。普通ならその場から立ち去ろうと後ろを向いてしまいがちですが、ここはマイム。驚きの表情で大きくのけぞりましょう。台詞にすると「え!?」です。
今度はその応用で、今の驚きを3回繰り返します。文字にすると「ぇぇぇえー!?」大きくのけぞる前に細かく3回驚きます。『スターどっきりマル秘報告』でうまくドッキリがいった時の繰り返し映像のように。BGMはもちろん『マンボNo.5』でしょう。


左右交互にご覧下さい。♪チャッチャ!チャララララ、チャララララ、ウ〜、ハッ!
この「驚き」も日常に応用できます。会社で請求書の金額を1桁多く見積もってしまって、それに気付いた時。目の前で人が車に跳ねられた時。彼女に別れ話を切り出された時。これら困難にマイムを使うことによって、その場を明るく切り抜ける事ができるのです。切り抜けることが万が一出来なかったとしても、その困難に対してマイムが使える心の余裕。それが後々人を大きく育てるのです。