「NETでマイム Full Throttle」


2003.SUMMER〜AUTUMN.7.31


 今日のレッスンでは、真夏に相応しいパントマイムがあります。これをマスターすれば暑気払いの飲み会の席で、あなたはヒーロー(もしくはヒロイン)間違い無しです。


 まずは準備運動。輪になって歩きます。前の人との距離は目で見て解りますが、後ろは空気で感じ取りましょう。前後の距離を一定に保って歩きます。
 石山先生が手を叩いたら、その場にゆっくりと寝ます。この時に、自分の身体の回りの空気を、出来るだけ動かさないように心がけます。空気を動かさないという事は、バタッと倒れこむのではなく、下半身(特にふともも)の筋肉を使って、ゆーっくり静かにしゃがみ、手をついて下に沈みこむイメージです。

 次に手を叩いたら、寝ている状態から、これまた空気を揺らさないように起き上がります。ふとももはプルプルします。

 タオルやひもを床に垂直にして持ち、それを床に静かに置く&持ち上げる状態をイメージしてみるとわかり易いでしょう。


 それではお待たせいたしました。真夏なマイムの代表作でもあり、前日に石山先生が「ベランダでやった」という『線香花火』です。

 まず、線香花火を取り出します。指でつまんで、胸の前で持ちます。ここでは左手で持ってみましょう。そして、線香花火に火を付けます。右手でライターを取り出し、テレビ局のチーフディレクターがカメラ割りのキューを出すように、パチンと指を鳴らします。人差し指は引っ込めておいて下さい。カメラが切り替わってしまいますから。



この人も指先パチンと鳴らします。


 親指をクネクネ揺らすと、火を表現出来ます。花火に火がついたらライターを仕舞いましょう。勿論、火は消して下さい。

 火がついた花火の先端をしばらく見つめます。すると、今度は自分が花火の先の火の玉になってしまいます。火の玉は徐々に大きくなっていきます。顔を膨らまして表現してみましょう。

 いよいよ火花が飛び散ります。まずは手で。最初は小さく。段々激しく。足も使ってみましょう。火花が最高潮に達している時には、手足は休まるヒマがありません。フルスロットルで動きつづけます。

 しかし、夏の花火は儚いモノ。徐々に火花の勢いは無くなっていきます。手足の動きの数を減らしていきましょう。リズムも変えて、段々弱まっていきます。

 そしてついに火花が出なくなりました。火の玉(すなわち自分)がドンドン大きくなっていきます。大きくなって、しばしの余韻のあと、ポトリと落ちます。この余韻、そして、落ちる瞬間の花火の表情を大事に作りましょう。



線香花火の儚さは人生の儚さ…


 この後、テクニックの練習として『綱引き』をやりました。『綱引き』の詳細はこれまでのレッスン内容を参考にしていただきますが、ポイントは“肘の使い方”です。常に肘に遊びを作って、柔らかくしておきましょう。

 2人一組になって発表も行いました。コンビネーションの面白さが出る綱引きですが、ここではその段取りだけを示しますので、イメージしておさらいしてみて下さい。

 まず、ハチマキで気合を入れる。取り出したハチマキは掌&腕を柔らかく使って、布の柔らかさを表現してみましょう。ハチマキを額にギュっとする瞬間に膝を開く(空気入れの要領デス。)と小技が効きます。あと、ハチマキをしたら目が見えなくなる、という小ボケも可。
 床に置いてある綱を持ちます。片手の手首を返して、せーので引きます。動かない。一度ニュートラル(引かない)の状態に戻します。

 次にせーので引いたら、先に引く側(A)が体重移動だけで引きます。先に引かれる側(B)が次に体重移動だけで引きます。
 Aが引きます。手を固定点にして、足を横移動。=Bは引かれて、手を固定点にしてA側に移動。
 Bが引きます。手を固定点にして、足を横移動。=Aは引かれて、手を固定点にしてB側に移動。

 Aが引く。BはA側に移動。A引く。B移動。A引く。B移動。
 そしてAの前をBが通り過ぎてしまいます。
 
 パントマイムならではの不条理の世界。Bは不思議な顔をしながら、Aがドンドン引くので引かれていきます。



こんなマイムもありかも…。

  

 今日は前半で『線香花火』のような、テクニックをあまり必要としないはじける表現を。後半は基本的なテクニックとしての『綱引き』をやりました。
 どちらも表現と言う意味で“自分が出る”ものに違いはありません。自分を出す為に、汗をかき、恥をかきながらしっかりおさらいして下さい。