Scene Study
M 11:00-2:00 / Exercises: Th 10:50-12:10 Larry Singer
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9月8日(月)
‐Sensory
‐Speak out the strongest truth(6min.)
‐Reading など
[Sensory]
男一人、女二人のグループになって椅子に座って目をつぶり、まずはリラックス。
集中できてきたら目を開け、他の二人がいることを認識する。
そして、見て、見られることを受け入れる。
また目をつぶり、今度は手、腕、首、肩、顔などを触る。
目を開け、少し距離をとり、触り触られていた感触を追体験する。
思い出すのではなく、無理して作るのでもなく、もう一度体験するのです。
[Speak out the strongest truth]
同じグループの3人で、一人が他の2人に向かって
自分にとってその時点(moment)での“the strongest truth”を話す。
6分間、一人が話し続け、他の二人はただ聞く。
相槌を打ったり、必要以上に笑ったり、そういうことは全くせずにただ『聞く』。
部屋探しが上手くいってないことや
やっぱり英語で怖気づいてしまうことや
つい昨日祖父の四十九日だったのに参列できなくて、その夢をみたことや
そんなことを話してたらなんか泣けてしまった。
だって、不安で怖くて悲しくてたまらなかったんだもの。
こちらで落ち着ける場所がまだなくて、
そして日本での『居場所』にはもう私はいないのだ、ということが
なんだかどこかでつながっていたようで。
朝からそれまで、ずっとリラクゼーション系のことをしてたから
いろいろと感じやすくなってたみたいです。
[Reading]
まずは、“Over-act”で読んでみな、という指令が。
つまり型にはまった紋切り型のオーバーな演技を思う存分やるのです。
で、次に役を交代してもう一度。
これって結構面白い。
TV・映画や最近の演技論などの影響でSubtleな演技がもてはやされていて、
最近の俳優はこういう芝居がかった演技をするのを恐れてる、
それならいっそのこと一度思いっきりやってみちゃえ、
という方針だったよう。
そして次に台本の言葉を使って、自分自身のことを語り伝えるという読み方をしました。
言葉に振り回されるのではなくメッセージを伝える訓練ということのようです。
これが、今の私にはとても難しい。
今後の課題ですね。
*Scene assignment: 『Abundance』 by Beth Henry
9月11日(木)
−Wondering & Perceiving
−Personal object
まずは部屋の中を探索。
いろんなものに興味をもって観察してみる。実験してみる。
そういう風に部屋を見回すと、天井の扇風機やらライトやら、外の音やら床の傷やら
何もかもが新鮮で面白いものに見えてきます。
例えば、赤ちゃんが始めてこの世界を見たときの感じ。
五感をフル回転して行います。
次に自分の持ちもの、何か大切なものを準備して
そのものに対して同じようにいろんな発見をします。
そしてそのものとこの部屋の関係は?...と進んでいきます。
それから椅子を用意して、自分の大切な「もの」と椅子との共通点を探します。
最後に椅子と「もの」をオーバーラップさせるのです。
そしてそれに座るように言われます。
私はタイで撮った男の子の写真(『僕はここだよ』)が「もの」だったのですが、
この時点で「椅子=写真」となってますよね?
だからその上に“座る”ってのはどうも気がひけるのです。
なんだか踏絵みたいでしょ?
そうすると自然と座り方って変わってきますよね?(乱暴にどしっとは座れないでしょ、さすがに)
何でもないただの椅子が、自分にとって特別な意味をもつものになる。
その想像力を維持するのってかなり集中を要するのですが、
集中がきちんとできてれば「小芝居」じゃない「演技」ができるようになるのです。
9月15日(月)
−Suspend disbelief
−Scene
最初に4人ずつのグループになってエクササイズを。
カバンの中から鍵を取り出し別のところに集めます。
その事実を『知ってる』ということをおいといて、他の三人の前でカバンの中の鍵を探すのです。
どれだけ『明らかに作られた』状況を信じられるか、というもの。
つまり鍵は絶対カバンの中にあるはずだと信じて探すのですね。
本当に『探してる』のか、『探す演技をしてる』のかというもの。(目標としてるのは前者ですよ)
Larry のお言葉。
“Actor must always have HOPE!”(俳優は常に希望をもってなくてはいけない)
このエクササイズの場合はきっと鍵は見つかるはずだ、という希望ですね。
「さっき出したんだもん、あるわけないじゃん」とか思ってちゃダメってことです。
それにはもちろん多大な集中力を必要とします。
同じようにシーンの中でもキャラクターは絶対希望を持ってるわけで、
それが何かを探求していくのが役者の仕事でもあるのです。
今日は私のシーンまで回ってこなかったのでコメントの中から抜粋。
−シーンをするときに考えること
@戯曲のテーマは何か?
A戯曲の中で何が起こるのか?(“Event of the play”)
B自分が演じるキャラクターにそのシーンで何が起こるのか?(Event of the scene for my character)
ここから自分がその出来事について知っていること・経験をシーンの中で『伝える』作業が始まります。
つまりそこでの出来事を自分の経験等に基づいて(Personalize)シーンを解釈するのです。
真の自分を曝け出さなければならないという点でリスクを伴う作業ではありますが、
同時に俳優の悦びもここにあるのだと思います。
「Actor is interpretive artist」(俳優とは解釈するアーティストだ)という言葉、
強く心に残りました。
今まで Actor/actress というジェンダーの区別があまり好きではなく
Performing artist がしっくりくるのかなぁと思ってましたが
Interpretive artist。
かなり気に入りました。
−Convinsing muscle に注意!
キャラクターのやってることを身体で説明しようとし過ぎて
前に乗り出したり眉間に皺がよったりするのを注意しての言葉。
これを防ぐには「強い背骨をもつこと」だそうです。
Body のクラスがこんなとこで活きてくるわけですね。
−Don't make it problem if it's not a problem!
大した問題でないことを無理に深刻な状態にする必要はない。
−俳優として、キャラクターとしてその一瞬一瞬を生きる
−もし集中力が途切れたらその場で即死、ぐらいの意識をもって舞台に臨んでた役者さんがいたそうです。
集中をキープする一つの方法ですね。
9月18日(木)
今日は私達のシーン(『Abundance』)の発表がありました。
【私へのコメント】
−Let yourself speak your English (language)
最初の2-3ヶ月はどんなキャラクターも日本生まれってことにするらしい。
つまり英語の訛りとか気にせずやれってことなのかしら?
−Include more of your emvironment!!
このコメント、すごく重要。
というのも夏のワークショップ等を通して痛感したものだから。
私はどうも内側に内側に集中してしまう傾向があり、
なかなか周りとのやりとりがオープンになれないのですね。
『一人の世界にこもって演技しちゃう』というか。
内面に意識を向けすぎて周りが見えなくなっちゃうの。
パートナーや周囲の景色・状態と関わってそれにどう影響されるか。
これからの大きな課題の一つです。
【その他】
−Don't substitute energy for truth.
エネルギー(勢い?)で乗り切ってしまおうとするのはやめましょう。
つまりその他の Sensory とか周囲との関係をおろそかにしてはいけませんってことだと思う。
9月22日(月)
まだプログラムは始まったばかりだけど何度も繰り返し指摘される今学期のテーマ。
身体作り(声も含めて)に関しては Spine(背骨)と Chakra、
感情などの内面をストレートに表現する“楽器”作り。
そしてシーンに関してはパートナーや周囲の環境と“関わる”こと。
相手の言葉をしっかり聴き、影響されること。
そして何より“演技しない”こと。
今日のコメント。
*深刻ではない問題をわざわざ深刻にしない。
舞台で観客がみたいのは「問題を解決するところ」である。
問題の泥沼化に突き進んでいこうとするのではなく解決法を探せ。
*「どのように(how)」を気にしすぎない。
「何がなされるべきか(What to be done?)」に集中せよ。
*orienting ourselves
私たちが日常いつもしていることで俳優がおろそかにしがちなこと。
例えば部屋に入ったとき、いつもと変わりがないことを確認したり
先生が教壇に立って生徒が全員いるかどうか確認したり、そういう情報を無意識に集めること。
初対面の人がいたりとかしたらその人についても誰なのか、何をしてるのか等探ろうとする、そういうことです。
*たとえそれが一秒ずつでも、一度にできるのは一つのことのみ。(One thing at a time!)
するべきことに時間を割くのを恐れてはいけない。
*目的を達するために“いかに少ししかしなくてすむか”を考えよ。
(How little can I do to accomplish things?)
物事をシンプルに保て。(←俳優にとってはなかなか難しいこと)
*キャラクターの“人間性”
(Identify more human parts --- humanity of the character)
*他のキャラクターは自分のキャラクターにとってどんな人間か?
[Scene assignment] 『The Red Coat』 By John Patrick Shanley
*Unrehearsed scene excersize
戯曲を読んで台詞を覚える以外“何もしてはいけない”
パートナーと話し合ったり読み合わせをしたりなんてもってのほか。
台詞も感情移入しようとせずにただひたすら言葉のみを覚える。
役作りもしない。
準備の過程でどんな仕事を“しなくていいか”を知るエクササイズだそうです。楽しみ。
9月24日(木)
‐「手に入れたいもの」
‐シーン
エクササイズ。
まずは床にマットを敷き仰向けになってリラックス。
呼気とともに緊張の塊が放出されるイメージで10回ほど呼吸します。
次にどんどん重力が大きくなって身動きが取れない状態になります(イメージで)。
気がつくと床に頑丈な鎖で縛り付けられていて全く動くことができません。
この鎖はあなたを縛っている限界、制約のようなものです。
目を開けると上(空中)にあなたが心から本当に欲しいものがあります。
Larry が30からカウントダウンしていくにつれてあなたの意志の力が強くなり
鎖の力が弱まって、0になるとそれを捕まえることができます。
ただしっかり捕まえておかないとするりと逃げ出してしまいます。
逃げないようにマットにしっかり包み、それを抱えて立ち上がります。
ここまでがまぁ準備段階のようなもの。
この時点では折りたたんだマットの中には自分が本当に欲しいものが入っています。
ここで集中を維持したままペアになり、AとBに分かれそれぞれに指示が出されます。
A:マットの中にはBから奪ってきた「もの」が入っています。
これはずっと自分のものだったのにBが持っていたせいで自分が持てずにいたのです。
そしてエクササイズが開始したらLarryの合図で以下の台詞を一つずつ言います。(紙が渡される)
−No
−I can not do that.(それはできない)
−I'm sorry NO.(悪いけどダメ・否だ)
−No
−Absolutely not(絶対ダメ・否だ)
−I don't care what you say. I will not acquiesce.(なんて言われようが構わない。従うわけにはいかない)
−That is how you feel but not how I feel.(それはあなたがどう感じてるかで私がどう感じてるかではない)
−Never, never, never, never, never.
−Absolutely not.
−I'm rather not even talk about it.(このことについては話したくもない)
−OKAY
B:マットの中にあった「もの」はいつのまにか失われていました。
Aが持っていってしまったのです。何としても取り返さなくてはいけません。
これは前回の『なくした鍵』に引き続き本当じゃないことへの疑いを保留すること(suspend disbelief --- しっくりくる日本語が浮かびませんが...)、
および字面に惑わされない台詞出しのためのエクササイズです。
(最後の“オーケー”に惑わされて大切なものを諦めるわけにはいきませんよね)
この字面に惑わされずに相手に伝えるというのは現在の自分にとって大きな課題の一つです。
パートナーと交代でAもBもやったのですが、一度目終了の合図や手順の説明の間にやや集中が途切れてしまったのが反省点です。
けどこのエクササイズはすごく勉強になりました。
苦手としている“本気で相手に伝える”ことを感じられたし、とくに一回目(B)の集中は自分でもよくできたと思います。
パートナーの顔も“美しかった”です。
本当に集中して真の自分を出して表現しているときの人間の顔って例えようもなく美しいんですよ。
こんな瞬間に遭遇できるのって演劇に関わる者の特権だなぁと思います。
だから高いお金払って劇場に行ったりするんだよね、きっと。
9月29日(月)
‐Warm-up
‐“Unrehearsed-scene exercise”
簡単なWarm-up。
全員で円になりよく見た後(でもほんの数秒間)目を閉じて
自分のパートナーがどこにいるかを指差します。
結果。
見事外れでした。ちゃんちゃん。
次に二組に別れ小さな円を作り、一人が中に入って目を閉じます。
それで倒れそうになるんだけど周りの人が絶対に倒れないように支えるの。
信頼感のエクササイズなのかなぁ?
その後一人が床に仰向けになって寝て、各グループで持ち上げ、
持ち上げられた状態でモノローグを言ったりもしました。
いよいよ今日の目玉、“Unrehearsed-scene”。
事前に与えられたシーンのセリフを覚えてくる以外、準備は『何もするな』というもの。
各瞬間に最も強い“真実”に向き合うこと、頭で演技しないことが目的です。
注意するポイントは5つ。
@Here and now
その場、その瞬間の周囲の環境に気づく。
AListening to your body → Extend it!
身体が何をしたがってるかを受け入れ、とことんやる。
BObjects
舞台上にある「もの」は?
CThe other person (=the partner)
パートナーは?
DLet the language/play affect you.
セリフやストーリーが自分に与える影響は?
つまりこのエクササイズで私たち俳優に影響を与える5つの要素、ってことなんだと思う。
準備として一人につき一つの家具(大道具)と一つの小道具を舞台に設置します。
つまり全部で17組のセットが舞台上に所狭しと並ぶわけです。
で、この雑然とした舞台で課題のシーンを開始します。
パートナーと合わせるのはもちろん初めて。共にあるのは覚えてきたセリフのやり取りのみです。
このエクササイズ、すごかった。
初めはさんざん「演技するな」とか「直感を信じて動け」とか「身体は何をしたがってるの?」とか言われて戸惑い気味な子が多かったんだけど、
ある瞬間にふっとシーンの中に入っていってものすごく真実の姿が現れるのです。
ここでいう『真実』っていうのは、つまりキャラクターにとっての真実と俳優個人にとっての真実が重なった瞬間というか...
大体私達ぐらいのレベルだと演技の癖ってあるのです。
それが消えるというか、多くの人が今までに見たことのないような“演技”を始めるようになりました。
そしてそれは普段の生活でも彼・彼女達が奥深くに隠して生活している、他人に見せない一面でもあるように思います。
戯曲の世界で台本の言葉を使って自分自身のことを語りだす、“虚構の世界で生きている”瞬間ともいえます。
そういうシーンって、ホント目が離せなくなるんだよねぇ。
私がやったのは『The Red Coat』(by Shanley)からのシーンで
Nick という子がパートナーだったのですが、
キスした後ふっと緊張が消えてシーンの世界に入れた気がする。
以下、コメントより抜粋。
*What the body needs to be done?
A参照。身体が直感で欲している動きに耳を傾けその通りに行動せよ、ってこと。
*Find the way to get rid of your way!
今回のエクササイズはこれに尽きるのではないでしょうか?
癖となってしまった“自分流”からの脱却。
なかなか難しいけど、目指すとこはここなんだ、ってのが垣間見れました。
自分流から抜け出して“自由”になってからの演技、本当にすごかった。
*Let's be "mistake-ful"!!
Larry の造語です。
シーンを成功させようとか思うな。むしろグッチャグチャにする勇気をもて、ってこと。
このエクササイズに取り組む上での注意点なんでしょうね。
だから舞台もグッチャグチャの状態なんだと思います。(その分やりたい放題できるから)
Unrehearsed-sceneエクササイズは前もって何をどうするかが全く決められていないため
可能性を絞ることなく舞台上で『自由』を獲得して
しっかりと誠実にその瞬間に起きていることに向き合うエクササイズです。
“The strongest truth(最も強い真実)”から逃げたり隠したりするのを止め、
それと共に存在していることを受け入れると言うこともできるでしょう。
俳優の仕事が“リスク”を伴うといわれるのはきっと
いい演技をするためにはこの“The strongest truth”から逃げ隠れできないからなんだと思います。
10月2日(木)
‐Unrehearsed scene exercise
前回に引き続き Unrehearsed scene。このエクササイズ、本当にすごいです。
最初はみんな戸惑いがちでやってることも馬鹿らしいんだけど、
ふっと『シーンの中に入っていく』瞬間があるのです。ほとんど必ずどのペアにもあるのです。
そこからがすごい。もう目が離せなくなっちゃいます。
「これって本当にセリフなの?」ってくらい全てが真実で心に響いてくるの。
【コメント】
*STAY!! --- Let something move you.
無理に何かをしなくては、と思うことはない。
その場に存在し、“actor's moment”を取れ。(自分がどこにいてどんな状態なのかを認識する)
集中できていないときは「集中するために」何かをするのではなく(集中しなくてはと頑張るのではなく)
集中できていない自分の状態を認識せよ。それができた途端にすっと集中に入れるだろう。
10月6日(月)
‐Unrehearsed scene
‐Scene
『Unrehearsed scene』最後のペア。
女の子の方が実生活で何かあったらしく、始まってすぐに泣き出してしまいました。
演技のレッスンって集中すればするほど
その時点で抱えてる悩みとか哀しみとか、逆に喜びとか、そういう感情が隠しきれなくなってしまうんだよね。
「泣く」といろんな意味で解放されてリラックスできるので
リハーサルとしてはいい結果につながることもあるのだけど(そして自分では「お、やった」とか思ったりもする)
毎回本番前に泣くわけにもいかんしね...
まぁだからこそ今やってることは、最終的には
如何に素早くリラックスして集中できる状態になれるか、ってことに尽きるんだろうけど。
ちなみにこのエクササイズで使われたシーンは全てShanleyのものだったのですが
彼は『Sex』を扱ったテーマが多いということで
Larry にたきつけられる所為もあって男と女のペアは大抵キスすることになるのですが
今日の二人も例にもれず(っていうか予想以上に)キスしまくってました。面白かった。
泣いてる彼女を慰めた(←このト書きは台本にはなく、俳優がその場その状況の直感に誠実に行動する)直後のセリフが
「I'm happy, how about you?(僕は幸せなんだけど君はどうだい?)」だったりして
言ってる本人も「おいおい、ここでこのセリフがくるか」みたいな表情をしてて
そんなこと言われた彼女は思わず吹き出しちゃったりしてて
すごく活き活きとした“言葉を超えた”ドラマが発見できるのもこのエクササイズの魅力です。
【コメント】
‐Trust the impulses! Don't deny the reality.
ふと浮かぶ直感、衝動のようなものを信じること。
その瞬間に現れる『真実』を無視しない。
‐Sometimes actors have to put their concentration on something unrelated.
(ときにシーンには全く関係ないものに集中するべきこともある)
これは“unrehearsed scene”からの教訓。
ト書きにあったりセリフにあったりする訳ではないのだけど、
でもそんな“関係のない”何かに意識を集中することでシーンが生きてくることもある。
舞台装置や小道具・衣装などを考える際の助けにもなります。
(つまり何もないとこでやるよりある程度セットや衣装が揃ってた方がやりやすいよね、ってこと)
‐One thing at a time, but don't wanna ignore anything, either.
一回に集中できるのは一つのことのみ。
ただ、そのためにそれ以外のものを無視していいわけではない。
‐“Here and now”
“この瞬間、この場で”の自分。
例えば自分の演じるキャラクターが怯えているとしたら
まず「自分を今怯えさせるものは何か」と考える。
過去の経験や sense memory (感覚の記憶)を検討するのはそれで答えが見つからなかったとき。
memory(記憶)は創造力を助ける(“feed the imagination”)ためにある。
‐Take everything in, but don't slow it down!
全てのものを受け入れ、けれどそれにブレーキをかけるな。
与えられた刺激を“咀嚼”するためにその immediacy(緊急性)を失わない。
10月9日(木)
‐Scene
今日のシーンは2つ。
マイケルとダニエルのシーンで「エイズに感染してもうすぐ死んでいくんだ」って告白するシーンがあって、
最初はなんだか“段取りをこなしてる”みたいだったんだけど、
『リラックスしてしっかり時間を取って』みたいな指導が入ってからものすごく心に響くシーンになりました。
“演技してる”とエイズだと告白されてからすぐに取り乱したり泣き出したりしがちなんだろうけど、
今日のダニエルは最初ポカ〜ンとしてて、一呼吸おいて冗談でしょ、って笑い飛ばしかけて
はっと空気に気づいて本当なんだと把握して、それから急に泣き崩れたの。
これもプランしてたらできない演技だなぁ、と思います。すごくよかった。
ふとLarryを見たら涙が静かに頬を伝わってました。
なんだかそれを見て、私はすごくいい先生に習ってるんだなぁと
ますます彼が好きになりました。
‐Complete the action!; Don't think about what's next.
段取りで演技するな、ってこと。
次にすべきことを考えつつ中途半端に行動するのではなく
その場その瞬間(“here & now”)にしていることを100%やり遂げる。
すると自然に次のことに進む衝動が沸いてくるはずである。
‐Not the prot, but the event; “What's going on here?”
ダイアンのクラスの“intention”にも通じるコメント。
物語の筋書きとして何が起きているかではなく、
その言葉その行動を通してどんな“ドラマ”が起きているのか、
そこで為されようとしていることは何か?
10月16日(木)
‐シーン発表
今日は私とベスのシーン、『Abundance』の最終発表。
...というか、最初からラリーの指導が入りそれに基づいての発表。
ベスは“演技する”癖があり、それを克服することに重点が置かれていたようです。
なのでシーンはゆっくりゆっくり、何事も誤魔化さないように進みました。
私も“パートナーに耳を傾け影響される”という課題を意識して臨みました。
【私へのコメント】
‐Alexander technique; 頭の位置
頭が“崩れてしまう”癖があるようです。
背骨のてっぺんにきちんとバランスよく保ちましょう。
セリフを話し出す直前とか、self-conscious になっているときなんかに構えてしまうみたいです。
‐You cannot do the other actor's job: just do your character's action.
自分のすべきことのみを全力で遂行する。
例えば私が部屋を出て行くのをパートナーが引き止めるシーンがあったとして
私のすべきことは『部屋を出る』ことのみ。
それを力ずくでなり説得でなり思いとどまらせるのは他の俳優の仕事・責任である。
台本で定められている結果がどうあれ、“引き止めやすいように”という配慮は無用。
‐SIMPLE!!!: just let it go/say --- one thing at a time
シンプルに!!
いろいろ考えずシンプルに衝動に従って行動したり発話したりする。
「英語の問題なんだろうけど」という前置きとともに
普段ロビーで話すときはすんなり反応してるのに
舞台上ではそれができてない、みたいなことを言われました。
一度にいろいろやろうと考えるな、という例え話としては
“Don't wash dishes while you're driving!”なんてことを言ってました。
例えば『お皿を洗う』というのがテーマのシーンだと仮定して、
私がやりがちなのは皿洗い機を車に乗せて家に運ぶ段階から(運転しながら)お皿を洗おうとすることだそうで。
とりあえず運転するときはそれに集中して、家についてから洗えばいいんだよ、てなことを言ってました。
なんか面白い例えだったので公開。個人的には分かりやすかったのだけど、どうです?
あと、私は演技中も実生活でもアイコンタクトするの苦手なんだよね、と言ってみました。
なんだかどうしていいか分からなくなっちゃうのです。今後克服すべき点の一つでもあります。
*Next scene assignment:『All My Sons』 by Arthor Miller
10月20日(月)
【特別講義: Acting as a business】
今日はラリーが都合で来られなかったので
代わりにBrian O'Neill という人が如何に演技を仕事にするか、みたいな話をしに来ました。
とても興味深かったです。
彼、若き日のメグ・ライアンとかの世話もしたらしい。
とりあえずこれから毎週金曜日は New York Times のコラムを読むことにします。
10月23日(木)
‐シーン発表
‐Channel your thought to the character
意識をキャラクターに向けるよう切り替える
‐Allow everything -- it helps if you don't look down to the floor.
周りで起こる全てのことを認め、受け入れる。
床を見ているとそれが難しくなる。
‐セリフを忘れるのはいい兆候
“次のセリフ”を考えることをやめ、その他のことに注意を向け始めたしるしだから。
‐The right thing to do is to let it be hard.
舞台上で comfortable であろうとしない。
困難な状況・居心地の悪い状態から逃げない。
‐You cannot have a good voice if your knees/feet are locked.
膝や脚を解放していなければいい声は出ない
‐Do things without strain; work with great ease!
興奮している状態の演技でも身体を緊張させずに“楽に”行う方法を身につける。
そうすることであらゆる可能性にオープンでいられる(“Be avairable!”)