「視点」



『Resurrection − 復活』


「10 Connected Prints」というプロジェクトで使った一枚です。
今回、単独で載せることになって他にタイトルを付けなおそうかとも思ったのですが、
なんとなくやっぱり『Resurrection』に行き着きました。

このプロジェクトは、それまでに撮ったネガの中から
「関連性のある」10枚を選び、発表するというもの。
私は「なんとなく心惹かれる」ものを取り出し、
そこに関連性を見つけて選別していく、という方法をとりました。

で、残った10枚+αを分析して、
そこに「自分がどのように生きていきたいか」が反映されていると考え、
それを並べて narrative にして発表したわけです。
早い話が紙芝居形式。

この作品がどこに位置していたかというと、
「生きてるといろいろ困難に直面して“しおれたり”するけど、
 どこかに絶対救いはあって、また立ち直れるよね」
の、“立ち直る”部分です。

ちょうどこのプロジェクトの時期が洗礼を受けた直後だったので
信仰とか、そんなテーマもちょっと含まれていたりもします。

で、“しおれたり”の部分が次の作品。


 これは、『Ressurection』の題材となったのと
 同じ鉢に植えられていたもの。
 一本だけ、しおれてぐったりなっていました。

 まさに消え行こうとしているもの、
 儚いものが最後の瞬間に見せる「きらめき」って
 最高潮で自他ともに美しさを誇っているものに負けない
 「美しさ」「尊さ」があると思う。

 そんな「弱いもの」の美しさに、惹かれます。

 この作品はプロジェクトでは
 「困難な状況に打ち萎れている」状態の象徴として
 扱われたわけです。

 一方、プロジェクトとは離れて
 これ一枚の作品として渡されると
 ほとんどの人が上下逆にして見ようとします。

 ま、当たり前か。
 そんな素直な視点で見たのが次の作品。


『Drooping − 逆境』


        鋭い人は(っていうか鋭くなくても)
        すぐにわかると思うけど、
        同じプリントをひっくり返しただけです。

        でも、ただそれだけで
        「写真が語ってくるもの」って
        変わってくる気がしません?

        さっきまでは「弱いもの」として扱われていたのが
        ほんのちょっと視点を変えただけで
        こんなにも堂々と、逞しくなるなんて
        なんか、いいなぁと思ったのです。

        それで敢えて「別の作品」として
        扱ってみました。

        ぐんぐんと、力強く、これからどこに向かうのだろう。
        そんな気がしてきませんか?

        ちなみに構成としては
        背景にさりげなく配置された「三角形」が好評でした。

        こういうのが狙ってできるようになるといいんだけどね。     『Rising −凛として 』        
                         (2002.9.25.)




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