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International Shock Movies
shock video collection page 20
ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド(生ける屍の夜)
Night Of The Living Dead
監督■ジョージ・A・ロメロ
1968年
Martin
監督■ジョージ・A・ロメロ
1977年
マーティン 呪われた吸血少年
Season of the Witch(Jack's Wife)
監督■ジョージ・A・ロメロ
1971年
悪魔の儀式
International Shock Movies
shock video collection page 20
全体的にものすごい低予算な感じが伝わってくる作品ですが、これも間違いなく傑作。吸血鬼といったってニンニクも十字架も平気っていう設定がいかにもロメロらしい。個人的には詩情豊かな一種の青春映画だと思っているが、カミソリで手首を切ったり注射刺されたりといった生理的に「痛い」シーンも結構あるので、ホラーを見慣れない方にとっては結構刺激が強いかもしれません。永遠に年をとらない吸血少年マーティンの過去のフラッシュ・バック・シーンのセピア調の画面には、いわゆるオーソドックスな吸血鬼映画の赴きもある。だからこそ、この作品の「現代の吸血鬼像」の特殊性を浮き彫りにしていく演出が生きてくるわけですね。ダリオ・アルジェントがロメロの次回作「ゾンビ」に製作協力するのは、ちょっとヨーロピアンテイストもあるこの「マーティン」を気に入っていたからでしょう。
これは間違いなく傑作。後の「ゾンビ」('79)と同じくオープニングから「もう事件は始まっている」というスタイルをここでも実践。そのままハイテンションで映画全編を突っ走ってくれます。伝染病というのも同じだし。殺菌兵器のビールスを搭載した軍用機が小さな田舎町に墜落、それによって人々は頭が可笑しくなり、軍は町を隔離し、狂った人間を容赦なく射殺。おかげで、もともと頭がトチ狂ったような(愛しの)リン・ローリーちゃんまでが射殺されてしまう。白い殺菌服の男達と村人達との銃撃戦は、独特のカメラ・アングルのおかげか、他のパニック映画にはない一種のやるせなさが画面を支配していて、いかにも70年代なフィルムの色と相まってとても印象に残ります(予告編もそんな感じ)。ラストは絶望の極地みたいになってしまうのですが、エンド・タイトルロールでは妙に明るくさわやかな曲がかかるのが変。
要するにいい年したおばさんが欲求不満で悶々としているありさまをずっと見せられるような映画なので、10代の頃、これを観て失望したのは当然。時たまショック・シーンというか変な幻想シーンがそれなりにいいアクセントにはなっているものの、全部夢オチだからなぁ。イマイチ盛り上がりません。とはいうものの、見所がまったくないわけでもなく、特にオープニングの、なにやら夢遊病のごとき散歩のショットは、かなりドラッギー。このあたりは70年代テイストが炸裂してます。他に、家に入ってきた変なお面かぶった強盗みたいなのに襲われるシーン(夢オチだけど)では、短くショットをつないで独特の緊張感を演出してくれます。わけがわからなくても、「恐い」という最低限のルールは守ってますね。・・・が、やっぱりホラーと呼ぶには地味な作品ですね。
初版ビデオは白黒画面に黄色い字幕が変ですが、その後、ビクターからのヤツは予告編も入った優れもので、ビデオ・バブル期を代表する復刻物となりました。今でこそロメロなんて当たり前に観れる状況ですが、80年代初頭は、この「ナイト〜」は本当に幻の作品と言われ、マニアの間でビデオのトレードが高値で取引されていたらしいです。私は中学2年生の大晦日にこの映画を観ましたが、本当に恐くて恐くて、特に娘ゾンビによる母親の殺害シーンは当時夢に出てくるほどインパクトありました。この映画は人口着色した「カラー版」ってのもあるんですが、結構いい感じなのでオススメ。しかし別編集の「最終版」はロメロとは無関係にどうでもいいシーン追加しオリジナルの品位を損ねた最悪品なので、観ないように。
The Crazies(Code Name:Trixie)
監督■ジョージ・A・ロメロ
1973年
ザ・クレイジーズ 殺菌兵器の恐怖