恭子さんへ・・・


もしもし・・・恭子さん、僕だけど。
メッセージ聞いたよ。
オペでも入って病院にいるんだろ?

君が空港に現れなくて良かったよ。
知らん振りなんか出来るわけ無いだろ。
小さなかばん一つ持った君が、息を切らして空港のロビーに飛び込んで来たら、
僕はもう嘘をつき続ける自信は無い。
見送りにきただけだって言われても、無理矢理手を引いて
飛行機に乗せてしまうかも知れない。

だけどダメなんだ。
婚約パーティの日、僕はギリギリまで迷ってた。
君から仕事を奪って良いのかって。

博士号の話を聞いた時、あの日のことを思い出した。
君が僕にプロポーズした日の事。

(貴方に恋してると生活している暇が無いの。須賀さん私と結婚して・・・。>恭子)

恋してたらキチンと仕事が出来ないから結婚してくれって・・・。
フ・・・フフ・・・。
ビックリしたな。

だけど、そんな君だから僕は結婚しようと思ったんだ。

(いいよ、結婚しよう>須賀)

僕の仕事に君を付き合わせるわけにはいかない。
意地になって僕に付いて来ても、君は思い出すよ。
緑に囲まれた白い家で、僕の帰りを待つのに飽きて、
残してきた患者の事や取るはずだった博士号の事・・・。

わかりきってる事だろう。
本当は、君だってわかってるだろう・・・恭子さん。

側にいて欲しいけど、君に仕事を我慢させたくないんだ。
まあ、僕が毎日あちこち擦り剥いたり、風邪ひいたりしてあげられたら良いんだけど。
それじゃあ体が持たないし、君の事抱きしめてあげる事も出来ないからね。

あーあ、新婚旅行まで取っとこうなんて馬鹿な事決めるんじゃなかったな。
大失敗だよ。

・・・そろそろ行かなくちゃ。

それじゃあね・・・恭子さん。







・・・・・・ばいばい。  





                                        Special thanks, nyanko0021さん!