1999年10月〜12月 月曜夜8時 テレビ朝日 全10話 2002.9.24UP

プロデュース 森田光則、西口典子、桑田潔 脚本 矢島正雄
出演 加藤あい、前田愛、浅田美代子、羽場裕一 大浦龍宇一、坂口憲二、赤西仁 他


 
ベ ス ト フ レ ン ド
「ベストフレンド」坂口君のデビューのドラマです。テレ朝月曜8時枠、加藤あい前田愛 Wあい主演で 放送当時そういうドラマをやってる事は知ってたけど、 アイドルドラマだと思って、一度も見なかった。 が、3年後の今、ビデオで全部まとめて見て、これがなかなか良いドラマだったと 初めて知りました。

家族友情の3つがテーマになってる。 加藤あい演じるキヨカのお家は、パイロットの優しいパパ(羽場裕一)と 料理上手なママ(浅田美世子)と、中学生の弟のいる、絵に描いたような裕福で幸せな家庭。 そこに、いとこのマコト(前田愛)が東京で夢を叶えるためにキヨカの家にやってくる。 その夢とは、父親により、無理矢理あきらめさせられた 『歌手になる』というキヨカの夢と同じものだったから、天真爛漫に 『宇多田ヒカルのようなアーティストになりたい』と 語るマコトが、キヨカは鬱陶しくで仕方がない。 キヨカの父親は表面的には良きパパなんだけど、『子供の夢なんて所詮夢』と考えていて 自分の価値観を無理矢理押し付けている横暴な父親。 「親に夢を反対された時から、自分の直感みたいなものを 信じられなくなった。何をするにも自分でストップかけてしまう」というキヨカは いつもマコトに辛くあたる。 でも、当のマコトは何を言われても結構平気な顔をしてきちんと自分の意見をしっかり口にする。 このめげない明るさが、前田愛自身が持ってる素朴な雰囲気と、演技力で自然にマコトというキャラに仕上がっている。 全編通して、キヨカとマコトのやりとりが面白い。 加藤あいも前田愛もほんとに演技上手いね。二人の息もぴったり。 少しづつマコトがキヨカを理解して、キヨカのパパとママの間で困惑してる姿も丁寧に描いてる。

マコトはいとこ(ママの姉の子)だけど、家族じゃない。 家族じゃない人間が1人入って来ることによって 今まで見えなかった(見ようとしなかった)ものが見えてくる。 今まで家族みんなが、良きパパ、良きママ、良い子を演じてた事が。 裕福で幸せな家庭が、少しずつ少しずつ壊れてゆく。 5話までで、一段落したかのように思えたけど 6話以降家族が違う方向に向かって進んでゆく。 再生か、崩壊か。 このあたり、大変丁寧に描かれています。こういう話、すごく好きだな。 すこーしずつ、何かが狂いはじめて、音もなくゆっくりだけど 確実に壊れてゆく。『OUT』とか好きだったな。 その逆で、すこーしずつ再生(成功)してゆく過程をきちんと描いてる話も好き。 『お金がない!』『コーチ』『こんな恋のはなし』『しあわせのシッポ』などなど。

浅田美代子演じる母親がリアリティーがあり上手いなぁと思う。 浅田美代子って数年前、バラエティ番組で料理をしていて 『1カップって何CC?。。。。っていうか、何のカップ?』と素晴らしい発言を してたけど、ドラマに出ると、こうちょっと疲れた母親役ってなぜかハマル。上手いんだよねぇ。 そして、羽場裕一演じる父親が私は嫌いだ。 もともと羽場裕一があまり好きじゃないってのも相乗効果で一層この父親が嫌いだ。 「俺は仕事も出来て家庭では良きパパ外に愛人もいてウハウハだ」な男だ。(どんな男なんだそりゃ) そのいやらしい感じがこれまたよく出てるね、羽場さん。 あと、普段どっちかっていうと悪役もしくは影のある役が多い、矢島健一が マコトのパパで、素朴な田舎のおじさん(海上保安官)なのが新鮮。 どうでもいいが、マコトの親は、いっつも夜遅くいきなりキヨカんちに来るのね。 言い争いしてる時とかにでも「あの〜」っていきなり現れたり。ちょっと笑える。

坂口君の役どころは、キヨカの恋人(「彼氏じゃなくてコイビト」とキヨカ自身がそう言ってる)で キヨカと出会うまではチーマーでいい加減な恋愛しかしたことなかった医学生の江崎賢。 キヨカと出会って誠実な男になる。医学生ってだけで何歳の設定かわからない。 20歳くらいなのかなぁ。実際には23歳〜24歳(撮影時に24になる)。 でもって、江崎マサルなのか、ケンなのかどっちなのか不明。 キヨカもずっと江崎さんって呼んでるし。 1回目は、3シーンしか出番が無いが、どうコメントしたらいいんでしょ。 って困るくらい、、下手 です。すんごい緊張してたんだろうね。今の坂口君の笑顔からは 想像できないくらい、表情が固い。 あんた誰ーーー??? 「3年で随分変わっちまったなぁ。3年前のお前が今のお前見たらどう思うかな」 は、『天体観測』の友也のセリフ。 随分変わったのは、君だよ君〜!(笑) 『夢みるタマゴー熱血浜田塾』(NHK)で中尾彬に 「デビューの頃から知ってるけど、顔が変わったね。プロの顔になった」 「仕事が男の顔を作る」って言われてたけど、ほんとそうだと思う。 この『ベストフレンド』での坂口君、良く言えば初々しいが、 ぶっちゃけて言えば素人っぽい。緊張感が顔に出てしまってる。 今の顔は、プロの顔になったんだね。 最近はすごく包容力のある表情をするよね。(オッサン入ってきてるのか?) でもやんちゃ坊主みたいな顔もちらほら除いてて(っていうか中身はてんで子供でしょーきっと)そこがたまらなく好きなんだけさ。(笑) とにもかくにも、坂口君3年でほんっっっっっっっとにイイオトコに成長したよ!!(←偉そう)

でも、坂口君と加藤あいってこの半年後には 『IWGP』ドーベルマン山井ヒカル、 3年後にはケータイ家族物語になっちゃうのね。。(笑) 誠実な江崎さんが鼻からチェーンつけて山井になっちゃって コギャルになったキヨカ(ヒカル)を 「お前は俺と似てる」とか言って抱きしめてたり。 あぁリアルタイムで見たかったぜ。 私は加藤あいのシャープな顔だち好きなんだけど、この2人って顔似てるよね。 7話でキヨカが「やったぁ〜」って喜んで坂口君に抱きつきふたりが顔よせあって笑ってる顔、そっくりよ。
キヨカの家が壊れてゆくのに比例して、キヨカと江崎の愛は深まってゆく。でも純愛だ。 6話で、後ろ姿でのキスシーンがあったけど アップで映らなかったのは、この当時アイドルだった加藤あいサイドからNGが出たんでしょうか。

話は前後するけど、キヨカは自分が元いたバンド(みんな同じクラスの高校生)にマコトをボーカルにしてと紹介する。 そのバンドは、深掘豊(大浦龍宇一)という有名な音楽プロデューサー(小室哲哉みたいなもん?)に 見い出されてプロデビューすることになる。 というのも、深掘豊がもともとキヨカの親戚で キヨカは深掘豊に小さい頃からピアノと歌を習っていた。 このバンドが出てくるシーンがやけに安っぽくて昼ドラみたい。あのスタジオの扉のブルーがなんか安っぽい。 でも、前田愛は歌もうまいね。ものすごい歌唱力じゃないけど、さらっと いい雰囲気で歌ってる。声もいい。 常にローテンションで、謎めいた雰囲気の深掘豊。が、ルックスが私には長渕剛に見えて仕方ない。 この時の大浦龍宇一はどっからどう見ても長渕剛。 でもって、バンドのメンバーに1人どーーー見ても高校生には見えないおっさんがいる!! 宇梶剛士激似〜!!と、思っていたら、その男の子は、アンルイス&桑名正弘の息子、美勇次だった。

7話〜最終話まですごく丁寧でそれでいて、だらけることなく見せてくれます。
この頃には江崎はすっかりただのひとの良い大学生、江崎さんになってて坂口君の出番も増え、いい表情も出て来ます。
ママが、今まで『常に良き母親良き妻でいなければいけない』と縛り付けていたものがなくなり 家事を放棄してちょっと暴走する。 それに伴い、キヨカの病気も進行してゆく。 1回目からたびたびおきていた発作の間隔が短くなりとうとう病院に。 この病院は江崎の兄が勤める病院、ってことは江崎の父親の病院?父親は一度も登場しなかったけど。 江崎の兄が担当医になって診てくれる。 突発性拡張型心筋症という病気らしい。 でもキヨカはまだ親には内緒にしていて、マコトにだけは江崎が話し またマコトが間に入って困惑してしまう。 そうそう、この病院のロケ地は、『しあわせのシッポ』でハチさんが入院していた病院と同じです!(都立大塚病院)

キヨカのパパは今までの事をあやまったものの、まだどこか『俺がこれだけしてやってるのに』という 押し付けがましさが抜けなくて、それをママも子供たちも微妙に感じとり、子供たちは いまだにパパの前では、『良い子』のふりをしている。 「ママは子供が大きくなるまでは離婚はしませんがあなたとはもう夫婦でもなんでもない」と 言い切った直後、パパも切れた。「親権は俺がもらう」 大げんかがはじまり、ついにキヨカは倒れてしまう。 キヨカの病気が治るには、心臓移植しか手は無い。 日に日にどんどん病状は悪化してゆく。 マコトは歌が歌えなくなる。そんなマコトにキヨカは 「一番辛い時に歌わなきゃだめだよ。今日歌わなきゃ、明日も歌えないよ。」とカツを入れる。 ようやくマコトが歌えるようになり、バンドのデビューの日も決まり、そして、、。


ラストは、やっぱり納得いかないよぉ〜〜〜。。泣いてしまいました。 実は『ベストフレンド』ビデオ化されてないと思ってて(うちの近所のツタヤには置いてなくてちょっと遠くまで探しました)どんなストーリーのドラマだったのかだけでも 知りたくていろいろ検索して内容は知ってたんですけどね。 知ってたのに泣くとは思ってなかった〜〜〜〜。 こんなベタな展開に〜〜〜〜。

昔の少女まんがのような話といってしまえばそうかもしれない。 『ベストフレンド』を駄作という人もいるかもしれません。でも、私は 地味だけど良質なドラマだと思います。 『しあわせのシッポ』に通じるものがあります。このビデオ欲しいです。

坂口君のデビューのドラマは大変良いドラマで、良い役だったと思います。


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