新選組! 総括
私が新選組に出会ったのは、高校生のときでした。
きっかけは『るろうに剣心』という漫画で、それが機で幕末の本を読み、出会ったのが『燃えよ剣』です。
そして、土方歳三という人に恋をしました。
しかし、それは司馬さんが描かれた土方に恋をしたのであって、史実の彼を好きになったわけではありませんでした。
ミーハー的に、漫画のヒーローをカッコいいと騒いでいるレベルでしかありませんでした。
史実の彼に興味を持ち始めたのは大学の頃、歴史群像シリーズの『土方歳三』を読んでからだったような気がします。
それでも、日野に行ったり、詳しく歴史書を読み漁るということはしませんでした。
数々の新選組小説や漫画を読み、そこそこ土方さんが好きという感じでしかなかった私が、新選組をもう一度詳しく調べてみようと思うきっかけになったのは、やはり大河ドラマ『新選組!』でした。
そのドラマの噂を聞いたのは2002年の頃。
SMAPの香取君が近藤勇を演じると聞いて、正直私は失望しました。
人気のあるSMAPを主役に据えて、確実に若者に迎合したのだと思ったのです。
三谷さんの脚本は前から好きでした。
『竜馬におまかせ』というNTV系でやっていたドラマは面白くて、毎週かかさず見ていました。
だから、三谷さんの脚本だけで、きっと『竜馬』のように面白系のドラマをやってくれるだろうなという期待だけで見始めようと思いました。
キャストには1%も期待していなかった、それが当時の私です。
2003年秋、試衛館のキャストが決まっても、失望の色は濃くなり、特に土方役の山本耕史さんには何の期待もしていませんでした。
どうせ駄目だろうから、土方には自分でフィルターをかけて見ようとまで思っていました。
キャストへの失望とは逆に、新選組自身にはどんどん興味を持ち始め、日野など関東にある新選組史跡を訪れるようになりました。
大河が始まると共に増えてくる書店の新選組コーナー。
専門書を読むにつれて、どんどん新選組のことが好きになり、もっと知りたいと欲求が出てきました。
サイトを立ち上げたのはこの頃です。
実はサイトを立ち上げた頃、史実の新選組とドラマの新選組の温度差がかなりありました。
それなのに、どうしてサイトを立ち上げたのかというと、当時Googleで大河『新選組!』の同盟がひっかからなかったからです。
元々新選組のサイトを持っているわけではなかったので、語り合う場所が欲しかったというのもあります。
ならば自分が立ち上げようと同盟を作りました(後に自分より前に新選組!の同盟があったことに気づくんですが)。
そして、『新選組!』がはじまりました。
初回、私は7割くらいしかドラマを受け入れることができませんでした。
あまりに自分のイメージする新選組と違ったからです。
当時各方面からバッシングがありました。
「あの時代に龍馬と近藤が会うわけがない」「あんな近藤と土方は信じられない」と。
私もある意味、同意見でした。
2回、3回、続けて見ても近藤さんの違和感は拭えず、このまま最後まで見れるだろうかとも思いました。
それでも見続けたのはサイトを持っていたからです。
サイトで色々な意見を聞けたからです。
そういう見方もあるのかと、気がつかせてくれたからこそ見続けることができました。
もし、サイトがなければ3回くらいでやめていたかもしれません。
そして、きっと見止めたことを私は後悔することになったでしょう。
何故ならこのドラマは見続けることが重要だったからです。
実際の人間関係と同じく、このドラマは積み重ねて見たことで感動が二倍三倍に増幅しました。
あれだけ長く多摩の時代を描いたからこそ、どれだけ近藤や土方が武士に焦がれたか分かりました。
近藤や土方だけでなく、普段ならモブで終わってしまう藤堂、山南、井上、それに河合、松原といった平隊士に至るまで細かく描いたからこそ、後半あれだけの感動を生んだのだと思います。
細かい設定と伏線、そのおかげで普通の大河の何倍も楽しむことができました。
そして、ミスキャストと思っていたキャストは全て外れがありませんでした。
私の頭の中ではあのキャストで固定してしまったくらいです。
土方は山本耕史さんしかありえないし、山南さんは堺雅人さんでしかありえない。
三谷さんの絶妙なキャストに鳥肌が立ちます。
本当に三谷さんは天才です。
何度泣いたでしょう、何度笑ったでしょう。
一年間新選組のことが頭から離れず、日曜日が待ち遠しくて仕方がなかった。
行けるところは全て行こうと、京都、会津、箱館と訪ねて歩きました。
2004年は新選組で染まっていたといっても過言ではありません。
こんな一年があったことを何年か経って思い出すでしょう。
その想い出はまるで青春時代のように輝いているに違いありません。
そして、思い出にしたくないとも思っています。
これからも新選組や幕末のことを調べていきたい。
まだまだ思い出にはしません。
しかし、ドラマとしての『新選組!』は終わってしまいました。
終わってしまってもう1ヶ月半が経ちます。
日曜の夜、更新に追われていたのが嘘のようです(笑)。
『新選組!』のない生活にも慣れようとしています。
それでも私はきっとこのドラマは忘れえぬドラマとして記憶に残り続けるでしょう。
谷原さんがドラマに出たら「甲子太郎だ」、ぐっさんがバラエティに出ても「永倉さん、何してるの」と思ってしまいます。
キャスト、スタッフの皆様、お疲れ様でした!
そして、三谷さん、たくさんの笑いと涙と感動をありがとうございました。
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