彼女の居た世界〜後編〜

まだ、から何も連絡がナイ。
東京へ到着、そのまま家に向かった。
「ただいま〜」
何の反応もナイ。リビングまで入っていく。
テーブルの上には1通の手紙があった。
宛名には@智へ@と・・俺の名前が書いてあった。

_
|智へ
|お帰りなさい!急な手紙でビックリしたでしょう?
|ホントはね、ちゃんとおうちで待っていて言うつもりだったんだ。
|私の言葉でちゃんと出迎えたかったし、言ってあげたかった・・。
|ごめんね・・・智。あたしね・・・ホントは・・・

俺はこの続きを読めなかった・・・。
本当は何?って思うかもしれない。
だけど、俺はこの時点で
は帰ってこない気がしていて読めなった。
からの伝言だからってコトでちゃんと読むべきとも感じた。

|ずっと昔から病気持ちだったのね。
|でもね、普通に過ごせるんだよ。
|だから、バラさなかったし言わなかった・・。
|だけど、今回はきっと言わないとダメだから・・・・。
|あたしの病気はもう、治らなくて・・・智が大阪に行ってから、
|ちょっと悪化しちゃったのね。
|きっとコレを読む時には、智は家に帰ってるんだろうなぁ〜・・。
|ホントに口でお帰りって言いたかった。
|あ!電話してきた時の智、少し弱気だったぞ?
|ダメじゃん!絶対に成功するんだからね♪

|そして最後に・・・私を大切にしてくれてThanks!
|私は智の彼女であって、FANだもん。
|智と居た数年間、凄く、幸せだったよ・・ありがとう。
|                        より

「サヨナラ」と書いて終わっていた。
――俺ノ前カラハ消エテシマッタ――
頭のなかで巡っていく、言葉。
身体中の力がなくなっていくのが分かった。
が好きだったお店も思い出の場所へも行ってみた。
だけど、全く居る気配がない。
は・・・淋しい思いを
あんな小さな身体で抱えてきたのかと思うと
俺の胸は軋んで痛みを増していく・・・。
俺にはが必要だと、
とても大切に締まっておいたキモチも
伝えておくべきだったと今は思ってしまう、後悔をしてしまう・・・。

は今まで俺に内緒で病院通いをしていた。
この事を知ったのは、
が居なくなって1週間経とうとしたある日。
の両親から聞いた、
ずっと黙っておいたおばサンも辛かったんだろう・・。
「あの娘(こ)ホントに幸せそうだったの、智くん。」
そう連続して言って泣き崩れていくのが分かる。
おばサンは俺が帰ってくる3日前には亡くなったと言っていた。
其の日はちょうど、もうすぐ逢えるねってメールをした日だった・・・。

もし、舞台俳優なんて志望してなかったらは傍に居てくれた?
あの時、キモチを伝えてたら俺達、変われたのかな?
・・・今、俺はを失う怖さを覚えたよ。
が傍に居てくれたから、傍に居るのが普通だったから
・・今のこの状況が絶えられなくなるんじゃないかな。
俺は今からどう生きればいい??なぁ、教えてくれないか?

あの頃の俺は情緒不安定だった。
今は少し落ち着いている。
だけど、やっぱりが居なくてはダメだった。
ねぇ、そっちへ行ってはダメかな?
―――アレから、もう10年・・俺は有名な俳優になったよ、
もう、十分生きたよ・・・。の居なくなった世界で。
コレ以上はもう無理なんだ。そう・・が居なくなったあの瞬間から。
しばらく、長い夜を眠ることが出来ずに居たんだ。
だから、眠りに尽くよ・・・・
みっともないかもしれないけど、
休みを貰えるならって何度も思って頑張ったんだ。
そして、やっと、休みが取れたんだ。だから、眠りに尽くよ・・。

泪で頬を濡らしながら、俺は静かに眠りに尽いた―――


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大チャンのcoolな小説でした。。。
泣いちゃった人なんて居るのかな?
コレはあたしがちょっと
ブルー入ってたトキに書いたものだから、
暗い話になっちゃったんだよね。
感想も宜しくね☆

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