メダルクラブ(3)



ハウスオブザデッドを完クリして、ロストワールドに標的を変えた私とM子。

まさに運命的といっていいこの出会い。

おそらくヤツ(ロストワールド)との付き合いは死ぬまで続くのではないでしょうか。

シャレ抜きで。

次の日、私たちは早速ロストワールドにトライしました。

なぜか心臓が高鳴ります。

このドキドキ感はなに!?

初めてやったせいでしょうか。

ものすごく新鮮な感じがしました。

ハウスオブザデッドで鍛えただけあって

初めてやるのにあまりダメージをくらうことなく順調に進んで行きました。

最初のボスをなんなくクリア。


私「てか私らかなり上手くないか?」

M子「思った!プロ並みだし。」

私「初めてなのに、最初のボス倒すまでまだ2ダメージしかくらってないんだゼ?」

M子「まぁ喜ぶべきかどうかは微妙だけどな。」

全くその通りでございます。



そして昨日M子がいった通りクリアを急がず

ワンゲームだけでこの日はお開き。

でも

続きがやりたくて仕方ない。

明日の放課後が楽しみで楽しみで。

まるでその姿といったら

遠足が楽しみで夜眠れない子供のよう。

一日ワンゲームしかしないわけですから

やりたい衝動はたまるばかり。

ところがM子は徹底してオアズケ体勢。

これにはもう参った。

しかもさらにおいうちをかけるように

テスト期間に突入。

するとM子が一言。


M子「おい。テスト期間中はゲーム禁止ね。」

私「!?
は!?マジで!?」

M子「当たり前だろ。テスト期間中にゲームやるやつがどこにいるんだよ。」

私「・・・。」


そうするつもりだったやつがここに約一名。



M子「まぁメダルクラブに通いすぎてるわけだしさ。」


私「・・・。」

M子「ちょっと休憩しようぜ。」

私「えぇ・・・。」

M子「じゃあおまえ一人でいけ。」

私「うわ、冷た!」

M子「私はいかん。テスト期間中ぐらい勉強しねーとやべーだろ。」


M子のいってることが正しいのはわかってます。

えぇ、わかってますとも。

でもね。

納得できねーーーーよ!!

できるかってんだ!

それくらい私はメダルクラブにはまっちゃったんだよ!

ほら、よくいうじゃないですか。

親に反対された恋人ほど盛り上がるって。

まさにそれ。

てかホントに
無理

もう一日やらないだけでイライラしだす始末ですよ?

休みの日もわざわざ出向いていくほどの熱狂ぶり。

ていうか。

テスト期間て確か・・・五日間ぐらいじゃん!?

うあ、なっが!長すぎだろ!

イタイイタイ!

それはイタイよ。

大体テストあるなんて知らないっつーの!

なによりM子のロストワールドにかける情熱がそんなもんだとは思いませんでした。

薄情者め!

(それが普通ってツッコミはなしで。)

とにかくなんといおうとM子は一時休憩姿勢を崩す気配はなし。

また、だからといって一人でいく勇気も私にはありません。

それはさすがに恥ずかしい。

どうやらこんな私ではありますが、
多少の普通の人間的感情は持ち合わせているようです。

やむを得ず、五日間のつらいアオズケ期間が私に訪れました。


-1日目-

イライラレベル1 五日間て長いなぁと考え落ち込む

-2日目-

イライラレベル3 ため息がでてテンションは急降下

-3日目-

イライラレベル5 ため息が頻繁にでて親とくだらないことでケンカを繰り返す

-4日目-

イライラレベル9 苛立ちが一気にヒートアップし、ロストワールドのことしか考えられない


この時点でもうテストどころじゃなくなってます。

そうでなくてもテストなんていつもやる気しないのに。

そして最終日。

これはやばかった。

−5日目−

イライラレベルMAX 
禁断症状が出始める

そう。

でちゃったんです。

メダルクラブ(2)でいいましたよね?

ロストワールドをたとえるなら

一級品の麻薬だと。

その名の通り、ロストワールドには副作用があったのです。

そう禁断症状が。

まさか・・・まさかでるとは思わなかった。

それは5日目の最後の科目である漢文のテストの時でした。

これが終わればロストワールドがやれる!

私の頭の中はそのことで一杯でした。

そして何気なく手元に目をやると

そこには自分でも信じられないような異変が私に起こっていたのです。


な、なんとなんと!


私の右手は架空のガンをもっているかのように形作られ



さらに引き金をひいているかのように人差し指がピクピクと動いていたのです。


うそーーーーーーーーーーん!!




まじっすか!?


これまじっすか!?


やばすぎる。

みなさんこのやばさわかりますか?

無意識にやっちゃってんですよ?

完全にいっちゃってるよ!

私の身体がヤツを求めてる!!


先生「はい、終了〜。後ろから集めてきて。」


禁断症状のおかげでテストはほぼ白紙。


前の席の友達「ちょっと〜。どうだったぁ?」

ガタッ!
←イスから立ち上がる音


前の席の友達「!?どうしたん?」

私「ヤバイ。」

前の席の友達「わかってるって!あいにできるわけ・・・」

私「ちょっと一組(M子のクラス)いってくる!」

前の席の友達「え!まだHR・・・」

ダダダダダダダダダダ←聞いちゃいない。



私「M子!」

M子「あ?何?てかテストどうだった?」

私「やばいよ。それどころじゃない。」

M子「は?どうしたん?」

私「やべーよ。あのね。
禁断症状がでた!

M子「禁断症状〜?」

私「そう、あのね。右手がさ、なんか銃もってるかのような動きすんの!」

M子「
きゃはははははは!なんだそりゃ!」

私「違う、ホントに!人差し指がぴくぴくって!」

M子「ぎゃははははははははっ!ヤバくない、それ!?

私「だからヤベーっつっただろ!」

M子「てかマジで??そんなやりたいん?」

私「身体がもう限界。」

M子「アホ〜。じゃあ今日やってく?テストも終わったし。」

私「あったりまえでしょ!てか完クリするよ!」

M子「マジでー?」

私「もちろん。今までたまってた分てことで。」

M子「あー・・・。いいよ。」

私「
オシ!ちょっとカバンとってくるわ!」

M子「おう。てかまだ私のクラスHR終わってないんだけど。」

私「ん?HR?」

M子「あんたのクラス早くない?」

私「あ。私んとこも終わってないわ。忘れてた。」

M子「オイ。早く戻れよ。ヤベーだろ。」

私「あらまぁ。もうそれどころじゃなかったもんでよ。」

M子「いいから戻れって。」

私「おうよ。んじゃまた後で。」


ガラッ←教室のドア開けた音

サッ
←クラスメイトが一斉に私を見る音


担任「・・・・。」


ガタン
←堂々とイスに座る


前の席の友達「あんたねぇ。何やってんの!」


私「HRあるなんてすっかりかんこん忘れててさ。わはは。」

前の席の友達「ばか!私が言ったのに聞きもしないで!」

私「声が小さいんだよ、もっとちゃんと教えてよね。」


あぁ・・・早くHR終わって。

早く撃ちたい。


撃ちたい。

撃ちたい。


撃ちたい。


ピクピクピク




うおおお!

まただ!

また禁断症状がでちゃったよ!

ヤバイって。薬きれかけだって!


前の席の友達「あんたさ、いっとくけどHR終わっても帰れんよ。」

私「は!?なんでさ!?」

前の席の友達「掃除当番だから。サボんないでね。」

私「掃除当番!?ウソ!?どこ!?」

前の席の友達「教室。」

私「マジで!?一番めんどいじゃん!」

前の席の友達「んなこといっても仕方ないやろ。」

私「・・・私いなきゃ・・・」

前の席の友達「だめ。」

私「う。今日だけ。マジで。」

前の席の友達「大抵サボってるっしょ。逃がさないよ。」

私「
てか無理!禁断症状でてんだよ!」

前の席の友達「は?わけわかんない。とにかくだめ。」


まぁサボったけどね。普通に。

ホントごめんなさい。

でもこっつちもせっぱつまってて。

ねぇ、わかってくれるよね?

そしてこの日、私とM子は見事ロストワールドを完クリ。

禁断症状はとりあえず治まりました。

それにしても・・・これからテスト期間の度に禁断症状がでるのかと思うと・・・

いや、それ以上にあのつらい五日間がまたくるのかと思うと・・・・

やるせない気持ちでいっぱいになりました。

娘をいつか嫁に出すことを考える父親の心境です。

今はそばにいる娘(ロストワールド)だがいずれは・・・。

ま、私の場合そこには悲しさしかないんですけどね。

さて。

ついにロストワールドも完クリしてしまった。

しかしメダルの数は
少なく見積もっても400枚はある

(資産増やしも相変わらずやってたんで)

次は何にしよう?

そう思っていたその時。


M子「あ。みてみて。」

私「何?」

M子「私の成績よかったみたい。名前いれれるらしい。」

私「マジ?よく最後にでてるランクみたいなやつ?」

M子「うん。スゲー私。」

私「まじですごいじゃん!」

M子「てかさー完クリしたとこだしさー。」

私「うん?」

M子「これからは点数重視でいかない?」

私「名前を残すって事?」

M子「そう。だってみてみ?」

私「何?」

そこにあったものとは


一位 AM3

二位 AM3

三位 AM3

四位 AM3

五位 AM3

六位 AM3

七位 AM3



八位 忘れた


九位 MYK←M子の名前


十位 忘れた



M子「上位7以上は全部同じ名前の人だよ。」


私「うお。ホントだ。10位までしかないのに。」

M子「こいつ絶対やりこんでるって。」

私「
AM3め!

M子「私らの名前でぬりかえてやろうよ。」

私「よし。
今日から対決だ、AM3!

M子「さぞかしくやしがるだろうよ。」


こうして顔も知らない謎の
ロストワールドマニアAM3との

二ヶ月以上に渡る長い戦いの幕があけた。

私たちは新たな目標をもってロストワールドに取り組むようになったのでした。


-続く-



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