私的映画評論

007は二度死ぬ (原題:You Only Live Twice) 
【監督】ルイス・ギルバート 【出演】ショーン・コネリー、若林映子、浜美枝

 日本を舞台にしている所為か、日本人の私たちから観ればその日本描写に笑ってしまいコメディタッチな作品に見える事請合い。まずボンドがどうやって日本まで行ったのかが疑問。いきなり日本の風景になるからである。
 日本と言えばやはり力士のようで、相撲のシーンがまず登場する。それも夜中に・・・。日本が舞台なのに、"日本人"と言える人は、若林映子、浜美枝、丹波哲郎の3人ぐらいで、あとはみんな"日系人"だった気もする。
 スペクターの宇宙船や人工衛星がとても玩具っぽい。スペクターの基地が今作では火山口(そう見える)の下にある。が、その場所が「神戸と香港の間にある島」だそうで、それって何処!?
 丹波哲郎率いる忍者部隊が準主役のような存在で出て来るが、"忍者"にしてはかなり目立った行動や侵入を行う。何十人かは敵基地侵入の際に死ぬのに、それでも続々とやって来て一体何人居たんだと疑問。日本らしく刀で戦う忍者も居るのだが、人を斬りつけても「カキーン!」と音がしていたのは何故?ちなみに、姫路城のロケ時、手裏剣で城の柱に傷を付けてしまい、それ以来姫路城での映画撮影などが一切禁止されたという曰く付きである。
 今回、ボンドカーとして最初で最後である日本車"トヨタ2000GT"が使用されている。この映画の為に作った特別仕様車らしい。でもボンドは一切運転しないので"ボンドカー"とは言わないかな・・・。
 丹波哲郎は流暢な英語を披露するが、吹き替えだったそうだ。今までスペクターの首領は、体だけしか映らなかったのだが、今作で初めて素顔を公開する。しかし、今後「女王陛下の007」「ダイヤモンドは永遠に・・・」にも登場するのだが、どの作品も首領を演じる俳優が違う為に正直意味がない。
 ボンドは日本に着いた時、「大里科学」の会社内にて警備員に見付かった時、警備員は逃げるボンドに対し、問答無用で銃を撃つ。これは日本では絶対問題行為である。日本に着いた時にも、一応車はあるけど人力車が走っているのである。他にも遂笑いたくなるような日本描写が多い。
 秘密兵器で1番は"リトル・ネリー"という小型組み立て式ジャイロコプター。熱感知ミサイルや煙幕弾、投下爆弾など色々武器が付けられており、敵のヘリ軍と空中戦闘を行う。でも、飛ぶ直前の姿などがやはり笑える。勿論その為に知らぬうちに"Q"も来日している。
 この作品を観ての最大の疑問は、「何故日本にスペクターなどの基地があるのか」に尽きる。しかも堂々と玩具ロケットも飛ばすし・・・。外国が舞台なら良いのに、日本が舞台と考えると妙な違和感を覚える。
 ちなみに、ボンドガールの浜美枝は中盤以降に登場する。その割に登場する女性は相変わらず多く、ラストになるまで浜美枝が誰であるのかが分かり難かった・・・。

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○ボンドシリーズ最高の迫力と興奮!地下300メートルの大要塞爆破から大宇宙のロケット戦へ・・・
DENGEKI 電撃 (原題:Exit Wounds)
【監督】アンジェイ・バートコウィアク 【出演】スティーブン・セガール、DMX、アイザイア・ワシントン

 監督がバートコウィアクの所為か、脇役は『ロミオ・マスト・ダイ』の使い回しの印象・・・。ただDMXが本格的に俳優として活躍してくれている。ただ、何時も通りのセガール作品になってしまってる感もあり。一応ワイヤーとかも取り入れてはいるが、セガールにワイヤーは似合わない・・・。というか、動きが重すぎてワイヤー使ってるように見えなかった・・・。
 いつものセガール映画と唯一違っていたのは、"敵も強い"事(見た目は弱そうなのに)。あと、セガールは合気道の達人なのに、合気道を使用するシーンはほとんどと言って良い程出て来ない。必ず何かしら武器を持っていたような気がする・・・。
 今回も警察署内部に押収した麻薬が盗まれるというのが物語の主体だが、予想通り内部犯行だった。大体警察署内で起きる事件の黒幕は仲間の警察である(しかも上層部)。
 しかし最近のセガール作品は面白くないと言うか良い作品がなくなってきてるように思う。1度悪役とか良いんじゃないかな、と思ったり。
 で、最後に一言。「この邦題は何!?」

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○「マトリックス」製作者と共に、沈黙を破って、あの男が帰ってくる。
E.T. (原題:E.T. The Extra-Terrestrial) MIDI
【監督】スティーブン・スピルバーグ 【出演】ディー・ウォーレス、ヘンリー・トーマス、ドリュー・バリモア

 宇宙人と地球人というと敵同士になる事が多いが、この作品では両者の交流によって感動にすらしている。しかし何時も思う事だが、E.T.のあのデザインはもう少し可愛くできなかったのだろうか・・・。幾ら宇宙人とは言ってもあんな姿なのが突然目の前に居たらバリモアのようにそりゃ叫びたくもなる・・・。しかしそれでも行動とかは可愛いと思ったから不思議だ。
 夜のシーンが結構綺麗。特に空中を飛んだE.T.と主人公の少年が月の前を影絵のように飛ぶ有名なシーンには興奮した。
 しかし疑問点も多い。E.T.を捕まえに来る政府の秘密組織らしい連中は何が目的だったのか。少年の前では善良そうな顔をしていたが、E.T.探索の為に盗聴はする、家人の留守中に不法侵入はするというあの連中が善良なはずはない。元気だったE.T.が何故急に体が弱り始め、心臓まで止まったのに、少年の語りかけで急に再び元気になったのか。E.T.を宇宙に返す為に警官から逃げる時、何故今まで何の関係もなかった兄の友人たちを誘ったのか・・・。そういう疑問点が多く、逆に言えばそのような「ご都合主義」が多い作品でもある。
 ラストは「COME」「STAY」「OUCH」の3つの言葉で感動させられる。しかしバリモアは可愛かった。あれから約20年。まさかあの少女が"チャーリーズ・エンジェル"になるとは夢にも思わなかっただろう・・・。
E.T.のテーマ

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●He is afraid. He is alone. He is three million light years from home.
○かつて 子供だった大人へ。 そして これから大人になる子供へ。
GUN CRAZY Episode 1 〜復讐の荒野〜 
【監督】室賀厚 【出演】米倉涼子、鶴見辰吾、大和武士

 ロケ地が沖縄である事は分かるが、米軍基地の関係かその街の雰囲気は独特。裏切りあり、拷問あり、皆殺しありの日本風マカロニウェスタン。が、どのシーンもハリウッド映画の真似と見える場所が多い。1番の真似とされるのは『デスペラード』だろう。両袖から拳銃を出したり、バーみたいな所での銃撃戦とか、警官がほとんど出ない所とか・・・。沖縄が舞台ではあるらしいけど、町並み以外は”仮面ライダー”等の特撮モノで出て来そうな荒野ばかり・・・。
 二挺拳銃も出ては来るけど、せっかく二挺なのだから相手が2人居たらハリウッド映画のように別々に撃てばいいのに、相手が何人居ても二挺で撃つのは1人ずつ。これでは単に、格好付けてるだけにしか見えない。時代劇でも1人ずつ主人公に斬りつけずにみんなで斬りかかれば?と思うのだが、それと同意見の銃バージョン。1人ずつ主人公を狙ってくるのである(敵自体は多めなのに)。
 「Episode-2」との併映の為に約61分の上映時間。その間に色々なドラマを組み込んでいる為に展開が早い。「ガンクレイジー」ってタイトルが付いてるので、銃の動きは凄いのかと思ったら大間違い。1つ1つの行動が寸断されている。その為に下手に見える。銃撃戦に至っても何かショボい。凄いのは爆破シーンだけか!?。
 このシリーズ、主演女優を変えながら既にEpisode4まで出ている。何かみんな同じ感じじゃないかと思うが、そうでない事を祈りたい・・・。
GUN CRAZY Episode 2 〜裏切りの挽歌〜
【監督】室賀厚 【出演】菊川怜、永澤俊矢、清水紘治

 「Episode 1」が『デスペラード』なら、こちらは『ニキータ』がメインだろうか。弁護士が殺し屋に成長していくサクセスストーリー。「1」のように主人公が何か闇を背負ってる訳ではなく、あくまであっけらかんと殺しの素晴らしさに主人公が目覚めていく。馬鹿馬鹿しいくらいに主人公が脳天気なので、観ているこちらが心配になる。しかも、弁護士から殺し屋になっていく過程をほとんど無視している。なのであっという間に殺し屋になっている。更に殺し屋になっても仕事で人を殺す場面はほとんどなく、「金回りが良くなった」の一言で殺し屋になった事を表現しているに過ぎない。
 物語は、基本的な前置き説明の前半と、裏切りに端を発する後半に分かれているが、では中盤はと言うと、「知らぬ間の成長」というあっという間の展開を見せている。
 肝心のアクションにも目新しいモノはなく、『男たちの挽歌』を筆頭に何処か他の映画で見せたアクションばかり。1作目と違って火薬の量は倍以上だったと思う(でもその演出も何処かで観た感じ)。更に言うと菊川怜の演技が余り巧くない。
 どっちにしろ、オスカープロの為に作られた作品である事は間違いないだろう。
GUN CRAZY Episode 3 〜叛逆者の狂詩曲(ラプソディ)〜
【監督】室賀厚 【出演】仲根かすみ、大谷みつほ、布施博

 前2作よりも10分だけ長いが、それでも展開が早い。主人公も女性2人になったが、大谷充保(現在はこの本名で活動してるので)はテロリストの恋人役なので30分ぐらい経たないと出番がないし、最後には死ぬしで存在感がない。
 仲根かすみに関しては、銃の撃ち方、演技、二挺拳銃と全てに違和感有り。更にどう見ても女性刑事には見えなかった。特に二挺拳銃はまさに「何じゃ、こりゃ!?」と突っ込みたくなったほどに変。監督はこの撃ち方に何も言わなかったのだろうか・・・。テロリスト役の本宮泰風が主人公の倍以上に存在感があった。
 テロリストも元は環境保護団体だったそうだが、それからどのように残酷非道のテロリストになったのかが経緯も何もないので分からない。自責の念に駆られた主人公がものの10分も経たない内に拭えてるし・・・。序盤のビルの爆破シーンは、フィリピンの古びた病院を本当に破壊したそうだが、それにしては炎に迫力無し。主人公に至っては、炎がまだ見えてないのに飛び降りている(タイミングがちょっと早い)。
 中盤の東京でのバス爆破シーンはCG丸分かりだし、麗華(大谷充保)はどのように亜紀(仲根かすみ)のマンションの部屋に来たのかも疑問(3階ぐらいだったし)。亜紀が走るシーンは何かリレーのようだったし・・・。もしかして「4」もこんな感じ!?

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オンナは撃つ!
L.A.コンフィデンシャル (原題:L.A. Confidential)  MIDI
【監督】カーティス・ハンソン 【出演】ラッセル・クロウ、ガイ・ピアース、ケビン・スペイシー

 キム・ベイシンガーとガイ・ピアースを初めて見て知った作品。警察内部の陰謀がサスペンス仕立てになっていて良く出来ている。アメリカの警察の事が描かれていて、更に展開も早いのでこんがらがる事も・・・。
 当時のアカデミー作品賞では『タイタニック』と争い敗れているが、個人的にはこちらの作品に獲って欲しかった気がする。スペイシーとクロウは言うまでもないが、ピアースの演技が光っていた。黒幕が見ただけで分かってしまったのが難(目つきが既に黒幕っぽかった)。
 髪型の所為か雰囲気の所為か、クロウとスペイシーの区別がスペイシーが映画から居なくなるまでつかなかった。クライマックスはクロウ&ピアース対黒幕達の銃撃戦になるが、この時のクロウは格好良かった。ピアースは微妙かな・・・。何があっても出世を考えてる所が面白い。音楽も映画に見事マッチしていたと思う。
 クロウは終盤まで怖い表情で、『バーチュオシティ』の悪役の表情再びって感じだった。本当に最初はクロウも黒幕の1人じゃないかと疑っていた。違って良かったと思うけど。
L.A.コンフィデンシャル

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●Off the record, on the QT, and very hush-hush...
○未来と闘え! 犯人が判った後最大の衝撃があなたを待っている。 この事件を話さずにはいられない。
TAXi 2 (原題:Taxi 2)
【監督】ジェラール・クラウジック 【出演】サミー・ナセリ、フレデリック・ディーファンタル、マリオン・コティヤール

 今度の相手は日本人&日本車。リュック・ベッソンお得意の"間違った日本"が巧く描かれている。訪仏した日本の防衛庁長官が誘拐されるのだけど、誘拐の仕方が又面白い。用意が周到な割には時間の掛かりそうな誘拐法である。と言うか、誘拐と言うより「捕獲」と言った方が正しいかも。特別ヒロインとして、日本の情報機関所属の女性が登場する。日本に情報機関?まだ米国のCIAで働いている日本人・・・って設定の方が良くなかったか?日本人と言う設定にしては殆ど日本語使わないけど・・・。
 ラストのカーチェイスでは、日本車とお互い真っ正面から走り出し、長官は「カミカゼー!」、ヤクザ側は「バンザーイ!」と言う始末。太平洋戦争じゃあるまいし・・・。で、その長官の話し方はどうも"棒読み"のような気がして気になった。
 前作のチョイ役が再度チョイ役で出演していて、前作からの楽しみ要素もある。今度のTAXiは空から降ってきたり(?)して何でも有り。ついでに長距離ジャンプの出来る羽根も着く。ラストは戦車まで・・・。パリの風景が良く観れるのも良い点だろう・・・。相変わらず劇中の警察は馬鹿だけどね・・・。

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○史上最強最速のスピード・バトルに乗り遅れるな
TAXi (原題:Taxi)
【監督】ジェラール・ピレス 【出演】サミー・ナセリ、フレデリック・ディフェンタール、マリオン・コティヤール

 ストーリーが単純明快でそれでいて主人公の乗る改造タクシーがカッコイイ。007のボンドカーのようにボタン1つでスピード型にパワーアップする。敵車はBMWだったが、カーチェイスをメインにしながらも、そのカーチェイスシーンにCG等は一切無いのが凄い事。ラストの敵車のジャンプシーンはほとんど命懸けである。あれって車はあの後どうやって降ろしたんだろう・・・。
 フランス映画って何か暗いイメージがあったけど、この作品はコメディなのでとても明るい息抜きの作品(ちょっとバカらしい面もあるけど)。どうせなら車もフランス車の方が良かったのではとも思う(余り映画では出て来ないので)。
 タクシー運転手役の主役を務めるサミー・ナセリは一躍有名に。というよりもこの『TAXi』が今後シリーズ化になったので、この映画のイメージが根付いた感じ(他の作品での出演に違和感を感じるように)。リュック・ベッソン製作・脚本だが、ベッソンもこの作品から製作と脚本ばかり手掛けて滅多に監督しなくなった・・・。
 ジョークの面白さに付いていければ気軽に観れる作品。

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○時速250kmのカー・チェイス!
U-571 (原題:U-571)
【監督】ジョナサン・モストウ 【出演】マシュー・マコノヒー、ビル・パクストン、ハーベイ・カイテル

 潜水艦映画にしては淡泊な感じだけど、リアリティを追求してこそそうなったのだろう。マコノヒー演じる副艦長の成長がちょっと早い気も。舞台も「潜水艦内」と言う限られた空間なので、何度も繰り返される爆雷のシーンは全くと言っていいほど緊張感が伝わってこなかった。あと展開が結構見えてしまった。音響効果は良かったのに、音楽がイマイチって感じも。
 で、やっぱり「アメリカ万歳」的な作品となってしまった。どうしてアメリカ軍等が主役の作品は万歳的になるんだろう。そんなにアメリカという国は「戦争勝利国」を自慢したいのか?
 狭い空間が舞台でも巧妙なカメラワークのお陰で飽きる事はなかった。反戦を訴えたいのか、戦争美化なのか分からないシーンも多いけど・・・。5.1chでDVDが観れる人はぜひそちらで試した方が良いかも。迫力ある爆雷などの音声が聞けます。ちょっとうるさいけど・・・。男臭いけど悪くはない作品だと思います。

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●Heroes are ordinary men who do extraordinary things in extraordinary times.
○歴史を変えた若者達の物語が今始まる・・・。生か死か・・・限界突破!
X-MEN 2 (原題:X2)
【監督】ブライアン・シンガー 【出演】パトリック・スチュワート、ヒュー・ジャックマン、イアン・マッケラン

 新能力者の追加と共にVFXもパワーアップ。ミュータント学校襲撃が題材の1つなので、他の生徒たちの知られざる能力も観る事が出来る。個人的には体全体を鋼にして侵入兵士の銃弾を弾く男性が3作目では"X-MEN"の一員になるのかなと予想したり・・・。
 しかし1作目を観ておかないと何がなんだか分からないのも事実。1作目ではローグの近くに居るだけだった男性が、今作では"アイスマン"として活躍してたりする。あと、その1作目では妙に老けて見えていたローグが、今作ではかなり綺麗に見えた。
 ストーリーもしっかりしていて、各ミュータントにちゃんとした活躍の場がある。ただ、サイクロプスが余り見せ場がない。あと、ウルヴァリンと同じ能力を持つ敵側の助手・デスストライクにも見せ場がなかった。
 でもやはり、「ここはこいつの能力があれば簡単に解決出来たんじゃないのか?」と言う場面も多々あり。新・能力者のナイトクロウラーが今作では良いとこ取り。オープニングのアクションから格好良かった。
 ミスティークがほんの1,2分、演じる女優のレベッカ・ローミン・ステイモスとして出ているシーンもある。ナイトクロウラーが彼女に対して「ずっと変身した姿で居れば良いじゃないか」って言ってて、ミスティークは「そんな必要ないわ」って言ってるけど、確かに変身した姿のままの方が綺麗ではあるだろう・・・。ウルヴァリンを誘惑するシーンがあるが、あれは恋?。
 1作目でプラスチックの牢獄に入っていたマグニートーがある方法で脱獄するのだが、この脱獄方法を観ると、流石にマグニートーは最凶だ。1作目では敵同士だったミュータントが今回は一致団結。そのお陰か変装能力のミスティークも"X-MEN"以上に大活躍。ターミネーターと違って「1度出会った人なら物でも人でも変身可能」はその人を殺さなくても良い訳で、変身能力にしては平和的な能力である。
 3作目に大いに期待出来る作品。

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○世界を変えろ。 時が来た ミュータントたちが団結し戦うべき時が。
X−メン (原題:X-Men)
【監督】ブライアン・シンガー 【出演】パトリック・スチュワート、イアン・マッケラン、ヒュー・ジャックマン

 完全にアメコミモノで設定的にも凄いコミックな感が伺えるけど、キャストも豪華で作りも悪くない。『バットマン』や『スパイダーマン』等と違い、超能力は出て来るけども変身はない(変身ミュータントは居るが)。ジャックマンのアクションが見れたのも新鮮だが、マッケランが1番存在感あった気がする。悪役ではあるけど冷徹ではないし・・・。
 レイ・パーク演じるトードは舌を伸ばす能力を持ちながら、その舌の伸ばし方が余り巧くはなかった気がする。余り活躍の場がなくストームにやられちゃうし・・・。1作目だからかも知れないがアクションもちょっと中途半端。何か強引に戦いが終わってる感じを受けた。しかし、ハル・ベリー演じるストームの天候操り能力のVFXは大迫力だった。
 ファムケ・ヤンセン演じるジーンがテレキネシスを使えば解決してしまいそうな場面も多々有り。ラストでストームはマグニートーの陰謀を阻止する為に、ジーンと協力してウルヴァリンを飛ばすのだが、そんな事しなくてもストームが大雨でも降らせて国連会議を中止させれば良いんじゃないかとも思った(でも陰謀は阻止出来ないか?・・・)。
 しかしウルヴァリンは鉄の爪の能力(なのか?)を使う見せ場が殆どないし、ジーンも余り見せ場なし。ローグは演じてるアンナ・パキンはまだ10代後半のはずだが、演出の所為か魅力が感じられず、不健康に老けてる感じを受けた。ストームだけ見せ場が多かった感じを受けた。

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●Join the Evolution. 
○敵は強大、味方はわずか。 今、人類の未来と進化を賭け新たな戦いが始まる。
13ウォーリアーズ (原題:The 13th Warrior)
【監督】ジョン・マクティアナン 【出演】アントニオ・バンデラス、ダイアン・ベノーラ、オマー・シャリフ

 映画の狙いは『七人の侍』だろう。要塞化する村や村人と傭兵が一体となって戦う戦闘シーン、地響きを立てて走る抜ける騎馬武者、土砂降りの雨の中で始まる激闘・・・。数ある『七人の侍』のコピー作品の中でも、スケールと迫力で本家に迫ってただろう・・・。
 しかし、13人の戦士たちの個性が全くと言って良いほど見えてこない。なので、生死を共にした男たちの絆が全く見えない・・・。あと、騎士や剣士が好きな人でないと受けないだろう・・・。
 原作者とマクティアナン監督の意見の対立の所為か、監督が完成前に作品を投げ出した(スタッフから離脱)曰く付きである。
 製作費には130億も掛けたらしいが、それにしては内面的なものを一切感じずたまに退屈な場面も・・・。監督が途中で投げ出してしまったからかなぁ・・・。そう言えば、マクティアナン監督って90年代に入ってからは大した作品作ってないですね・・・。

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●Fear reigns. 
○選ばれし者、いざ死に逝かん 恐るべき謎の魔物に立ち向かう、13人の戦士の運命。
S.W.A.T. (原題:S.W.A.T.)
【監督】クラーク・ジョンソン 【出演】サミュエル・L・ジャクソン、コリン・ファレル、ミシェル・ロドリゲス

 ハリウッドのアクション映画で"S.W.A.T."に焦点を充てた作品は初めてだそう。前半はS.W.A.T.の訓練シーンを中心に本物にも拘った装備品などで見せてくれる。が、メインはこの訓練シーンだったのか、それとも「俺を逃がせば1億ドル!」と宣言する国際指名手配犯の護送劇なのか中盤から定かじゃ無くなってくる。組織そのものは巧く描かれてはいたが、組織ばかりに目をやる余り、人物像が描き切れていない。要は各出演者の個性が描き切れてないので、ファレル以外に見せ場がほとんどないのである。
 確かに現実には居ない女性隊員が出てくるなど娯楽性は無視していない。だけど、賞金目当てに襲ってくるギャング団は展開的に突発的だった気も。あそこってまだ人形だったから良いけど、もし本物が居たらどうやって助けるんだ?ロケランで車とか爆破するが、意味ない気が・・・。
 で、最終的にはこの犯人を逃がそうと、ファレルの元相棒とS.W.A.T.隊員の裏切り者が協力してこの犯人を逃がそうとする訳だが、結局はこの2人を描きたかったのであって、ギャング団は元々監督的にはどうでも良かったのかも知れない。でもその裏切り者も予告編では一切出てこない人なので意外性が全くない(演じてる俳優が有名ならまだしも)。「ふ〜ん」って感じで終わってしまった。
 しかしこの指名手配犯。「どうやら知らぬ内に国際指名手配犯を捕まえていたそうだ」。"知らぬ内"?警察なら容疑者ぐらい把握してるだろうに(しかも国際指名手配犯)。あっけなく護送車の運転手が警察に化けた犯人の仲間に殺されたりもするし。ちょっとロス市警の情けない姿も垣間見せてる気もした。

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○不可能を可能にする、それがプロのチームだ。
いつかギラギラする日
【監督】深作欣二 【出演】萩原健一、木村一八、千葉真一

 本当にこれは邦画か!?と聞きたくなるような凄く大迫力の銃撃戦やカーチェイスが必見。これ以上のアクションは今まで観た事がない(「西部警察」というドラマがギリギリ追いついてる感じ?)。任侠+アクション・・・映画な感じでキャストもまた豪華。
 普通、日本の極道は"ヤクザ"と言われるが、勿論ヤクザも出て来るけど、この作品で珍しいのは、邦画なのに"ギャング"という「職業」が出て来る所。ストーリーは単純で、「銀行強盗で奪った現金の争奪戦」である。萩原健一と木村一八は対抗しているギャング。要は悪VS悪の対決でもある。
 爆発炎上は勿論の事、サブマシンガンまで飛び出す銃撃戦にカーチェイス・・・とアクションのアイデア自体には目新しい物はないのだが、アクション好きな方にはぜひとも薦めたい。
 殺し屋役を演じている原田芳雄の怪演も凄く、サングラスをかけた姿ややられ姿も上手だった。ラストまで見どころが一杯なので、邦画を観ない人にも薦めても良いかも知れない(アクション描写はかなり激しいですが血は少ないです)。

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○頭蓋骨まで熱くなる!
お熱いのがお好き (原題:Some Like It Hot)
【監督】ビリー・ワイルダー 【出演】ジャック・レモン、トニー・カーティス、マリリン・モンロー

 モンローの声を初めて聞いた作品。誰でも理解できそうなコメディではあるが、日本では絶対真似は出来ないだろうとも思った。映画史に残るコメディの傑作でしょう・・・。
 冒頭だけ観るとサスペンスに見えるけど、レモンとカーティスの女装姿は意外と嵌っていた。ワイルダーは演出だけではなく、脚本の面も巧い。ギャングの抗争シーンが何かリアルなんだけど、だからかコメディ部分が冴えている。30年以上経った今でも違和感なく観れる作品って凄いと思う。
 モンローが歌うシーンは魅力的。女優オーラよりも素の彼女という印象を受けた。レモンとカーティスの女装姿が、カラーだと"グロテスクに見える"という理由で白黒(モノクロ)で公開したという曰く付き。モンロー自身はカラーでの公開を望んでいたそうです・・・。カラーでの写真はこちらで。
 ワイルダー監督自身、この作品が1番失敗が少ない作品と自負していた。「Nobody's perfect(誰にでも欠点はある)」というラストの台詞も映画史に残る事に。
 しかし昔は名作が多い。今の映画で"生涯に残る"映画なんてあるのだろうか・・・。
はつ恋 
【監督】篠原哲雄 【出演】田中麗奈、真田広之、原田美枝子

 アイドル映画かと思って甘く見てたら、真田広之が出て来た時点で真面目な普通の映画だと気付く。タイトルにある"初恋"は、主人公の恋ではなくて、主人公の母親の恋を意味するようである。
 でこの母親が凄く良く出来たいい人で、母と娘も非常に仲が良い。高校生とその母って実際にはあんなにも仲が良いものではないだろう。そう言う点では矛盾点もあるけども、田中麗奈の魅力は全開だった。
 夜桜のシーンも幻想的。しかし、シーンによってはかなりベタな所も・・・。この作品ってジャンルは何になるんだろう・・・。
 古いオルゴールの中から母の手紙を見付けた主人公が、何故それを昔の恋人に届けようとしたのか。その理由が釈然としていない。そこの疑問を考えなければもっと面白い作品になってるだろう。しかし、冒頭から「何故?」が付きまとう作品は致命的である。
 最近、真田広之は結構大作ばかりに出てかなりの演技派として成長したけど、田中麗奈は最近・・・見ないですね・・・。
めぐり逢えたら (原題:Sleepless in Seattle) 
【監督】ノーラ・エフロン 【出演】トム・ハンクス、メグ・ライアン、ビル・プルマン

 まずは主演のハンクスとライアンが若い。ストーリー的に人物背景は余り必要ないので、同じ監督・キャストで数年後に作られた『ユー・ガット・メール』に比べるとちょっと物足りないかも・・・。過去の作品『めぐり逢い』をモチーフにしているらしく、その作品の台詞も度々出て来ていたとか・・・現実にはありっこない展開になってますが、まぁ"夢"を観る作品かも知れない。ちなみに『めぐり逢い』とこの『めぐり逢えたら』はリメイクなどではなく全く違う話。
 ライアンは『プリティ・ウーマン』『ゴースト ニューヨークの幻』『羊たちの沈黙』『夢の降る街』と日本でも大ヒットした作品のオファーを断り続けてこの作品を選んだそうだけど、果たして成功と言えるのかが微妙である。
 声だけ聞いて恋に落ちる・・・というのは良く分からないけど、まぁラブストーリーとしては良くできている。特に台詞の切り方は巧い。要所要所で流れるバックナンバーも良かった。
 ご都合主義に付いていける人は面白いだろう・・・、でもあのエンディングはハッピーなのか!?。

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●What if someone you never met, someone you never saw, someone you never knew was the only someone for you? 
○きっといる、運命の人。
アクシデンタル・スパイ (原題:特務迷城) 
【監督】テディ・チャン 【出演】ジャッキー・チェン、ビビアン・スー、キム・ミンジュン

 ジャッキーが何年ぶりかに故郷・香港に帰ってきた作品。ジャッキーというと、"アクション・コメディ"な感が強いが、この作品は至ってシリアス。シリアスなジャッキーも久々で、制限の多い(あれでも)ハリウッドでは出来ないアクションを見せてくれる。
 しかし、ストーリー的にはいつものジャッキー映画と何ら変わらなかった気がするのは残念。タイトル通り"スパイ"の活躍をするのかというとそうでもない・・・。
 香港映画は台詞が撮影直前でもコロコロ変わる以外は余り制約はないようだが、しかしどうもオリジナリティがないように思う。この作品もそうだけど、何かしらハリウッド作品に似てしまっている・・・。ラストのタンクローリーのシーンはまるっきり『スピード』である・・・。
 スーはどう見ても麻薬漬けには見えなかったぞ。もう少しジャッキーとスーのエピソードを盛り込むべきだったと思う。ジャッキー映画はジャッキーとヒロインの間にラブ・シーンなどが一切ない為に余りヒロインは目立たない。この作品も然り。スーと言い、ミンジュンと言い余り目立っていなかった。
 タンクローリーのシーンで、前半に登場した太った男性が格好良くヘリコプターでジャッキーを助けに来る場面があるが、結局救出は失敗して凄く格好悪い感じに。敵の首領は情けないぐらいに弱い。ほとんど戦うことなく死んでいる。
 でもジャッキーは相当嬉しかったんだろう。アクションの切れや輝きさは今までのハリウッド映画以上だった。

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○身体ひとつ、本気のジャッキーがここに。
アフリカの女王 (原題:The African Queen)
【監督】ジョン・ヒューストン 【出演】ハンフリー・ボカート、キャサリン・ヘップバーン、ロバート・モーレイ

 劇中では大して格好良くないボカートと、さして美しくないヘップバーンが絶妙なコンビぶりを発揮している。要は主演が美男美女じゃなくても輝いて見える作品。ほとんど全編この2人の演技による話なので、正直他の出演者は主演を美しく見せる為の端役に過ぎない。川下りロードムービーとも言えるかな・・・。
 ただストーリーはちょっと単純で先が読みやすい。当初反目していたボカートとヘップバーンが上映時間半分ぐらいで恋仲になるそのスピードは今の映画には早すぎる感じ。2人の会話も早い。
 オンボロ船で戦艦を撃沈しに行くという奇想天外な話は、後の『ロマンシング・ストーン』や『インディ・ジョーンズ』に影響されたと言うから、かなり評価の確立された作品だろう・・・。
 ちなみにこの原題は、そのオンボロ船の船名。邦題は間違ってはいないけど、別の意味にとらわれそうである・・・。
インデペンデンス・デイ (原題:Independence Day)  MIDI
【監督】ローランド・エメリッヒ 【出演】ウィル・スミス、ビル・プルマン、ジェフ・ゴールドブラム

 UFOが地球を侵略しにくるという作品は多いが、この作品のUFOはとにかくでかい。大統領が戦闘機に乗ってUFOに挑むシーンがあるが、米国では最前線で一兵卒のような事をしないとトップとして認められないんでしょうかね・・・。
 しかし世界各国が侵略されるのに、最終的には米国万歳的な作品になってしまった。しかも宇宙母船の弱点が「コンピュータ・ウィルス」と言うのは強いんだか弱いんだか・・・。良く考えたら、宇宙母船に向かっていったスミスとゴールドプラム、そして地球上で宇宙船に体当たりして自爆で破壊した酒豪の小父さん以外は余り活躍してなかった気も・・・。どうせなら世界中で協力して宇宙船を破壊するシーンなどが欲しかった。日本も出てきたけど、あそこって秋田?秋田に空軍基地?で話していたのはどう見ても日本語を無理して喋ってるようにしか見えなかった・・・。
 で結局の所、宇宙人の侵略する意味は何だったのか。プルマンの大統領が大統領には見えなかったのも惜しい。
 で、地球に侵略するって事は母船の文明は進んでるはずだが、その母船が約30秒という短い時間で唯のマックにハックされて良いのだろうか。地球の宇宙船にも問題が。バリアが無効化になったのは良いが、いとも簡単にやられてしまう。バリアが無くなると、米軍戦闘機以下の弱さになるのもどうかと。しかも小型宇宙船の速度は米軍機とほぼ同じで武器もビームしかないのは何とも情けない気がする。更に大型の宇宙船の方は米軍機に対しては全く反撃をしない(動かないビルとかには凄い破壊攻撃を行うにも関わらず)。
 エイリアンは人間にテレパシーを送る能力を持っているが、物語上は全く必要性がない。キャッチコピーは宇宙船側からなのか?どう考えても宇宙船側に言ってる事のように思う。
ID4

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●EARTH Take a good look. It could be your last.
○地球よ よく見ろ これが最後だ。
エグゼクティブ・コマンド (原題:Strategic Command) <未>
【監督】リック・ジェイコブソン 【出演】マイケル・ダディコフ、ポール・ウィンフィールド、アマンダ・ワイス

 カート・ラッセルが主演した『エグゼクティブ・デシジョン』を観た方なら分かると思うけど、丸っきりその映画の真似である。VIPの乗ったジャンボ機がハイジャックされる所、機内には爆弾が積まれている所、特殊部隊が飛行機同士のドッキングで侵入を試みて数人は侵入に失敗する所、人質が殺される所、最後は主人公がジェット機を着陸させる所・・・など日本では未公開になった理由は多分ここだろう。「〜デシジョン」との差別化が全くと言って良いほど無く、出演者が違うだけなのである。で、もう1つ『ザ・ロック』のパクリも入っている。オリジナル部分は全くないに等しい。
 ただこんなB級映画でもちゃんと軍が協力してくれていたそうで、そう言った意味では幼稚な部分などはない。香港や韓国にもあるのだが、アメリカでもこの手の似たタイトルとストーリーで観客を騙す(?)"なんちゃって映画"が多い。しかもこの作品には堂々と"続編"が作られている。侮れないと言えばその通りである(でも大抵はビデオのみの発売だが)。
 「〜デシジョン」に比べて明らかに緊迫感がなかった。悪役は最後液体をかけられて死んだけど、あれは何!?
カンパニー・マン (原題:Cypher)
【監督】ヴィンチェンゾ・ナタリ 【出演】ジェレミー・ノーサム、ルーシー・リュー、ナイジェル・ベネット

 リューも出演作品は選ばない派なのだろうか・・・(オファーされたらとにかく出る)。何かヒットしない作品・・・と言うかマイナーな作品にも良く出ている・・・。でもって、この作品は殆どリューのファッションショーである。ストーリー的にもリューの方ばかり覚えている・・・。
 でも、話が二転三転しながらエスカレートして行くので、中だるみする事はなかった。でも同じ監督の作品で言うならば『CUBE』の方が出来は上だったかな・・・(『CUBE』が強烈な作品だったからかな)。
 しかし、洗脳された人間を他社に送り込むって設定には疑問だ。他社に送り込んでも重要な情報を手に入れる為には、ある程度の地位も必要な筈だし、洗脳なんかされていたら、細かい質問された時点でボロが出そうである・・・。
 オチは賛否両論だろう。見方によってはコメディーっぽいけど。で、この結末がまた予想出来てしまう(しかも当たる)。
 スパイや二重スパイなど中盤ではこんがらがる。まぁ人間の意志は弱いって事を伝えたい作品なのかな・・・。飛行機で皆酸素マスクを着けての会議のシーンは微妙に怖かった。
 余談だが、当初原題はそのまま「The Company Man」だったが、先に他の映画が付けていた為に、現在の原題に変更されている。

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○今度の迷路キューブは記憶の中
ガンシャイ (原題:Gun Shy) 
【監督】エリック・ブレイクニー 【出演】サンドラ・ブロック、リーアム・ニーソン、オリバー・プラット

 ストーリーだけをパッと見ると、『アナライズ・ミー』+『ジム・キャリーはMr.ダマー』+『電撃 DENGEKI』(グループ・セラピーの部分)な感じだが、どの部分もこの作品の方が1枚上手。しかしその分何事も中途半端なのも事実。
 コメディでもあるけど恋愛タッチだし、刑事モノも入っている・・・しかし全てがこじんまりしていて盛り上がりに欠ける。ラストが逆に爽快なので、中盤などはもうちょっとインパクトが欲しい。内容は悪くはないけど、物足りなさが残る作品。ブロックやらニーソン等有名どころは割と出てるんだけど印象に余り残らない・・・。
 原題の「Gun Shy」とは、猟犬や馬が銃声に驚いてすくみ上がる事・・・だそう。カタカナでタイトルを表されても分からないけど・・・。
 ちなみに主演はニーソンで、ブロックはプロデューサーも兼任しながら出番は少なめ。でもブロックは『スピード』等に比べて演技の面はかなり成長した感じ。出来損ないの人が活躍する出来損ないと思ってる人に贈る作品かな・・・。

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●They've been hit before, but never in the heart. 
○立ち上がれ!
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン (原題:Catch Me If You Can) 
【監督】スティーブン・スピルバーグ 【出演】レオナルド・ディカプリオ、トム・ハンクス、クリストファー・ウォーケン

 この話が全部実話という点がまず驚く。アメリカでは犯罪者にも事件の捜査に当たらす有効活用を施すんですね。日本じゃ刑務所に入れて釈放して終わりなのに・・・。この作品の主人公も、天才詐欺師からFBI金融事件捜査課に協力させている。
 ディカプリオはかなりの演技派である。これは脚本の良さもあるかも知れない。詐欺師の名の通り口述は巧い。時代設定は1960年代だが、パイロットに成り済ました主人公の周りのスチュワーデス(今はCAと呼ぶが)などの女性の華やかさが60年代には見えなかった。街並みも今より綺麗に思えた。
 でもちゃんと60年代である事を分からすシーンもある。主人公が「空のジェームズ・ボンドだ」と言われ、ボンドに成りきるシーン。主人公が観ているボンド映画が『007は殺しの番号』(「007/ゴールドフィンガー」)である事。まだ初代ボンド(ショーン・コネリー)の時代で、これで60年代である設定が分かる。
 ネタがネタだけに"感動作"とまではいかないが、犯罪者を題材にしながらも暗く描かず、逆に明るく描いていて観やすい。アメリカでは(少なくとも当時)詐欺師を捕まえるだけでも警察は銃を構えて逮捕しようとするのだろうか・・・。終盤のフランス警察は、もしFBIが居なければ撃つ気満々だった。たかが"詐欺"(人殺しなど一切してないのに)で撃ち殺そうとするとは騒々しい国である・・・。
 1番難だったのは、ディカプリオが「16歳」である設定。いくら実話でもここはもう少し年齢を上げるべきだったかも知れない。どう見てもディカプリオは16歳には見えない。

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●The true story of a real fake. 
○本物の偽物を描いた真実のドラマ。
ギフト (原題:The Gift) 
【監督】サム・ライミ 【出演】ケイト・ブランシェット、キアヌ・リーブス、ヒラリー・スワンク

 予告編がオドロオドロシイ場面ばかり宣伝していたので、"ギフト"とは殺人者による死体のプレゼント・・・かと思っていたけど、普通通り良い意味の"贈り物"だったそうである。
 派手なストーリー展開ではないけど、後半はじわじわと盛り上げ、ラストには"一応"どんでん返しがある。でも本当に「一応」程度だけど・・・。ブランシェットの演技は、脚本の所為か極力抑えられてる感じを受けた。ホラー要素を出す為とはいえ、これではブランシェットの演技が上手いか下手かは良く分からない。逆に脇役ながら良い味を出していたのがリーブス。『ザ・ウォッチャー』でも悪役を演じているが、この作品でもその悪役ぶりは良かった。何故出演依頼をOKしたのかが分からないけど・・・(手当たり次第出演路線?)。
 いや、別にリーブスが出た事は失敗ではないだろう。ただ、『マトリックス』以外最近はめぼしい出演作がない為に、『マトリックス』ブームの終わる来年以降は大丈夫なのかと思う(ネオのイメージを払拭する事が出来るのかどうか)。あとこの作品のリーブスは見ようによっては鬱陶しい存在である。
 キャスト全員を見ると分かるが、殺される1名は分かり難いが、その"犯人"は非常に分かり易い。キャストだけ見て犯人が分かってしまう映画もどうかとは思うけど・・・。アメリカでは『シックス・センス』と『アンブレイカブル』(両作とも同じ監督ですね)を超える衝撃作・・・となってたらしいけどそんな事はない。ホラーと言うより人間ドラマ、な感じが強いから。
 殺人事件にもう少し捻りが欲しかった。

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●The only witness to the crime was not even there. 
○"ギフト=超感覚"を与えられた彼女だけがこの事件を解き明かす!
クロスゲージ (原題:Most Wanted)
【監督】デヴィッド・グレン・ホーガン 【出演】キーネン・アイボリー・ウェイアンズ、ジョン・ボイト、ジル・ヘネシー

 主演のアイボリー・ウェイアンズが余り有名ではない所為か(最近は「最終絶叫計画」シリーズの監督を務めている)日の目を見ない作品。しかしそれでも敵役のボイトが出ていたり等、サスペンス・アクションにしては上々の出来。その為に余りヒットしなかったのがちょっと残念。
 『ニキータ』や『追跡者』の作品の"いいとこ取り"な所も多々あり、オリジナリティは余り感じない。でも物語の展開がテンポ良く、ボイトが主人公を罠に嵌める場面も秀逸だった。
 そして余り無駄に長い場面もない。ラストも良い感じに終わり方だった。でも殺し屋とかに育てられた人が2度と命を狙われない為に、毎回"死んだ事"になって終わるのばかりなのだが、他に方法はないものなのだろうか・・・。

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○標的(クロスゲージ)に映る獲物は奴か、俺か。大統領夫人暗殺犯として、全米中に指名手配された無実のスナイパー!
グラン・ブルー/グレート・ブルー完全版 (原題:Le Grand Bleu : Version Longue)
【監督】リュック・ベッソン 【出演】ロザンナ・アークエット、ジャン=マルク・バール、ジャン・レノ

 透き通る空の青さと吸い込まれそうな海の深い青とが、暗くなりそうなこの作品を綺麗に演出。映像がとても綺麗でイルカが可愛かった。雰囲気がまた良い。ちょっとラストには納得出来ないけど・・・。
 ただ、ベッソン監督はこの作品で何を伝えたかったのか分からない。映像は綺麗なんだけど内容は逆に退屈する場面多し!。潜水夫とかなら理解出来るかも知れないけど・・・。
 完全版しか観てないけど、妙にと言うか無駄に長すぎ。ベッソン監督は日本人が嫌いなのかと思う程、この作品でも変な日本人が登場する。笑う場面とは思うけど全く面白くなかった。しかもストーリー上全く関係ないし、何故だか関西弁っぽい喋りだったし・・・。レノは『レオン』のイメージなどで寡黙な感じがあるけど、この作品では馬鹿笑いするシーンもあるので違和感を感じた。
グリマーマン (原題:The Glimmer Man)
【監督】ジョン・グレイ 【出演】スティーブン・セガール、キーネン・アイボリー・ウェイアンズ、ボブ・ガントン

 セガールに初めての相棒が居て、内容より2人の会話が面白い。ギャグがちょっと寒いけど・・・。セガール作品に相棒も珍しいけど、サイコ事件(猟奇事件)を扱っているのも珍しい。でも結果的にはいつものセガール作品だった(最後は殴り合いだとか、セガールが強いだとか)。
 セガールって終始無表情の役が多いけど、今作では割と笑っている。しかし何故セガールの役柄は大抵"元"なんでしょう。今回も"元特殊部隊所属"だった。現役でも充分通じるとは思うのだが・・・。
 大体のアメリカ映画は日本が出て来ると、"悪"として扱われる事が多い。が、セガールは日本通なので、セガール作品での日本は必ず"善"である(出て来る事自体少ないけど)。
 ただ、アイボリー・ウェイアンズに魅力がなかったかなぁ・・・。ところで、セガールは刑事役のはずだが、あの衣装はどこにあるんだろう・・・。

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○セガールアクションの原点!
グリンチ (原題:How The Grinch Stole Christmas) 
【監督】ロン・ハワード 【出演】ジム・キャリー、ジェフリー・タンバー、クリスティーン・バランスキー

 パッと見た目は子供向けだがちゃんと大人も見れる感じのストーリーに仕上がっていた。キャリーが主人公・グリンチを演じているが、やはり彼の演技は上手い。『マスク』と違って素顔を全く見れないのは残念だけど・・・。
 『シュレック』もそうだったが、アメリカの人は緑の顔とかが好みなのだろうか・・・。クリスマス映画なのは分かるとして、何故白とか赤(!)ではなく緑?そう言えば『マスク』の仮面も緑だった・・・。
 個人的にはこの"緑の顔"の時点で引いてしまう。扮装だけを見ると、別にキャリーじゃなくても誰がやっても分からないような感じなんだけど、『マスク』のあのクネクネした動きを見事に表現したキャリーだからこその演技力だったかも。でも彼も余りシリアスなまともな演技を見た事ないのだけど余程似合わないのだろうか・・・。
 グリンチの友達となる女の子も名演技。オーディションで「彼女を見た瞬間に決めました」というのが見え見えだけど。クリスマスが嫌いな癖に住民からは好かれるキャラって一体どっちなんだ!?って感じだけど、まぁ「悪役になりきれない悪役」がちゃんと表現されていた。
 好みがはっきりと分かれそうな作品。逆R指定が付きそうな感じでもあったけど・・・(逆R指定=その年齢以上は鑑賞禁止)。

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●You better watch out!
○気をつけなさい この冬は・・・
コン・エアー (原題:Con Air)  MIDI
【監督】サイモン・ウェスト 【出演】ニコラス・ケイジ、ジョン・キューザック、ジョン・マルコヴィッチ

 囚人は確かに極悪っぽかったが、マルコヴィッチ以外は大して余り活躍しないのが残念。37人も惨殺した大物にスティーブ・ブシェミが演じているが、彼が1番極悪には見えなかった。それでも「羊たちの沈黙」の"レクター"以上の厳重さだった・・・。ケイジは髪を伸ばして如何にも何年間かを刑務所で過ごした風にしていたが、妻は子供が出来ただけで余り歳は取ってなかったな・・・。
 パッと思ったのだが、アメリカではこんな囚人飛行機が平気で空を飛んでいるのか?だったら、アメリカは空までも物騒なんですね・・・><。
 ケイジのロン毛は最初はちょっと戸惑った。段々と慣れの所為か違和感なくなったけど。囚人役は「ハリウッドの悪徳商会」な感じで、今まで悪役を演じてきた人たちばかり。あと、マルコヴィッチは務所で学歴を取得するぐらい頭の良い設定なのに、計画が希薄。ケイジとキューザックの方が頭が良くなかったか!?。
 アクション映画としては良く出来ていたと思う。囚人に必要のない人が多かったのも欠点。お釜っぽい人とかは何の犯罪犯した人なんだ!?想像が付かないし・・・。
 ハイジャック作品は色々あるが、この作品が持つ独自の発想は「1度着陸する事」。普通ハイジャック作品は、事件の主犯を倒すまで、ずっと舞台が機内でずっと飛び続けている。が、この作品は1度着陸する事で、機外のアクションも楽しめる。ラストは消防車で逃亡する極悪犯を白バイで追うチェイス。私は此処のシーンが1番好きです。合成か本当かは知らないけど、ラスベガスの街を迫力有るチェイスを行い、最後は現金輸送車に激突。で、主犯はプレス機のようなもので潰されて絶命するんだけど、あれは何!?。というかああいうのが街中にあるものなのか?と疑問も沸いたけど。
MIDI


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○雲の上に、地獄はあった。
ゴーストワールド (原題:Ghost World) 
【監督】テリー・ズウィコフ 【製作】ジョン・マルコヴィッチ 【出演】ソーラ・バーチ、スカーレット・ヨハンソン、スティーブ・ブシェミ

 高校を卒業した女性2人が人生のすれ違いを憂う青春ドラマ。"ゴースト"と付いてるからって幽霊が出て来る訳ではない。今時の青春映画にしては良く出来てる方だろう。主人公たちに共感できる場面も多い。
 見方によってはブシェミが主人公と言えるかも知れない。製作をマルコヴィッチが担当してるのもある意味「売り」である。劇中でバーチが着こなす約50種の奇抜な衣装やヨハンソンの3種のヘアースタイルにも注目。決して身内にはやって欲しくないけど・・・。この作品のバーチは余り可愛くはない。だが、そのかなりイケテナイ所がイケテタリする。既に監督も務めているマルコヴィッチは製作に置いても才人である。
 キャッチコピーじゃないが、ダメ人間として生きてる者にとっては観る価値があるだろう・・・。

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●Accentuate the negative. 
○ダメに生きる 
ゴールドフィンガー (原題:Goldfinger)
【監督】ガイ・ハミルトン 【出演】ショーン・コネリー、ゲルト・フレーベ、オナー・ブラックマン

 007シリーズで、"Q"が本格的に稼働し、ボンドカーが初登場。まだまだ機能は少ない物の、相手の車のタイヤをパンクさせる装置や、小型マシンガンなど、初期型でも上々な感じ。
 ボンド役出身で、今も現役で俳優を続けているのはこのコネリーだけではないかと思う。コネリーは初代ボンドなので、それはそれで凄い事である。ちなみに、この作品でボンドガールを務めたブラックマンも今も現役女優(最新出演作は『ブリジット・ジョーンズの日記』)。ボンドカーはアストン・マーチン。そう、『ダイ・アナザー・デイ』と同じ車の旧型車である。ボンド役のコネリーは次作で「ボンド役が定着するのが嫌」という事で卒業。それから口ひげを生やしてイメージ・チェンジ。お陰で今も充分貫禄がある。
 ボンドがゴールドフィンガーとゴルフ対決をして、ボンドがボールを取り替えてゴールドフィンガーを負かすシーンがあるのだが、ここはゴルフのルールが分からないとさっぱりである。私はさっぱりでした・・・。ボンドと言っても余り好まれてはないらしく、自分を紹介してもみんな知らん顔するのが逆に好感が持てる。
 この作品から悪役は誰も考えないような凄い事を企むようになった。イアン・フレミングの原作からも大きく外れていく第1作目でもあった模様。今作のボンドガールは中盤以降までずっと敵で、終盤でボンドの誘惑に負けて寝返るのだが、もし寝返る事がなければ、とても寂しいストーリーになっていたに違いない。Qはまだ最近の作品のように愉快なイメージがなく、まだシリアスである。
 味方の女性を2人も敵に殺されたり、車内に隠れてるつもりでも、鏡に映し出されて捕まったり、捕まった後に外に連絡しようとして失敗したり・・・とボンドの格好悪いシーンも何か多い作品だった。"個性的な敵の用心棒"が初めて登場するのも今作の特徴。刃付の帽子を武器に使い、強靱な肉体を持つ。実際にこの役を演じた日系人の人は、現役プロレスラーだったそうです。
 第2作目の続編と言う感じだったが、どの辺がどのように続いていたのかは良く分からなかったなぁ・・・。
ザ・コア (原題:The Core)
【監督】ジョン・アミエル 【出演】アーロン・エッカート、ヒラリー・スワンク、デルロイ・リンドー

 地底版「アルマゲドン」。チェッキー・カリョの善人役を観たのは初めてな気がする。ハリウッドはパニックモノの創造力が凄い。地球の核が止まると本当にこの映画のような状況になるのかは定かではないが。
 「アルマゲドン」と明らかに違うのは、アルマゲドンは隕石という”自然現象”なのに対し、こちらは”作為的”なものであるという事。自然現象ならば仕方ないし、その隕石落下を止めた事で英雄になれる。が、こちらは作為的に核が停止したのを、再度動かす為に出向くので、余り英雄扱いはされにくい・・・。
 地底に潜っていくという斬新さだけじゃなく、地底の描き方も巧かった。しかしこれで核が再び動いても、地底船の通った”跡”で地球に影響が来そうで怖い。あんなに地球の真ん中を穴だらけにして良いのだろうか・・・。
 映画の中では何時もそうなのだけど、ここでも「ハッカー」は大活躍。1番地味な活動をしているように見えて、1番活動してるのは毎回「ハッカー」である。しかもハッカーの役は有名な人は余り演じない。やっぱり地味だからか?
 磁場が止まって渡り鳥が暴れ出すシーンは、映画『鳥』を彷彿させた。でも、最近の建物は落雷対策もしてるはずで、雷が地面や建物に落ちて建物を破壊したり、地面を破壊していくのはちょっとやり過ぎな気も・・・。核が動き出したからといっても、直ぐに地球が元に戻る訳ではないはずである・・・(穴だらけにしたから各地で陥没とかありそうだけどね)。
 主役で核の異変に最初に気付く役柄のエッカートは、未だにデニス・クエイドと区別が付かない・・・TT。6人中帰還するのが2人というのはハッピーエンドなのかどうかも微妙だ・・・。で、「The Core」ってどうでも良い事だけど、「The Score」(『スコア』)から”S”取っただけですね・・・(笑)。

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●Earth has a deadline 
○地球の復讐 地球の核停止 人類は1年以上に滅亡する。
ザ・ハリケーン (原題:The Hurricane) 
【監督】ノーマン・ジュイソン 【出演】デンゼル・ワシントン、ヴィセラス・レオン・シャノン、デボラ・カーラ・ハンガー

 活動家グループが、主人公の支援に乗り出すまでの部分は実に素晴らしい。主人公が刑務所に入るまでの経緯、活動家グループに引き取られた黒人少年が主人公の存在を知って手紙のやり取りをする所は、ワシントンと黒人少年のレオン・シャノンの入魂の演技もあってか完璧だった。レオン・シャノンはこの映画が初出演だそうだが、下手なベテランより上手かったと思う。
 ただ、上記2つのプロットが合流して、主人公の再審を求める辺りから作品の質が一気に低下してる気がする。ワシントンは20歳そこそこの青年から約30年に渡る男の人生を好演していて、日本ではまさに"朝の連続テレビ小説"感覚である。公開年のアカデミー主演男優賞ノミネートも納得出来る。
 が、主演男優以外ノミネートさえされなかったのも何か納得出来てしまう。ストーリー自体実話なので色々ドラマチックな部分があるけど、その力強さが作品からは余り伝わってこない。序盤で、警察の不当逮捕とでっち上げが分かっているので、後半に不当逮捕の動かぬ証拠が出て来ても全然驚かない。放映時間も145分と長めだけど、それでも足りるのかぐらいの構成で結構ハッピーな気分になるのもギリギリ。
 前半は凄く濃密なのに、3度目の再審が決まってから展開が早く一気に終わってしまう・・・。最後の方だから監督も面倒臭くなって来たのだろうか・・・。ワシントンは何かドキュメンタリーなどの実話の話が好きに思う・・・。

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○真実は負けるはずがない!
ザ・ロック (原題:The Rock)
【監督】マイケル・ベイ 【出演】ニコラス・ケイジ、ショーン・コネリー、エド・ハリス

 本物のアルカトラズ島で撮影しただけあって、監獄島の臨場感が伝わった。コネリーとハリスも貫禄がある所為で、ケイジが余り目立っていない。序盤はちょっと情けない姿を見せる所為だろうか・・・。ハリスの悪役になりきれない悪役も良かった。逆に真の悪役のような感じがするハリスの部下達の方が怖かった・・・。
 ハリスの部下達が盗み出すVXミサイル。VXガスと言うと、『シュリ』でも使われていたし、現実でもオウム幹部が埋めていたのが発見されて話題になったので凄い現実味。ガスが噴出すると本当に体中が溶け出すのかは定かでないが、本当にあるからこそ恐ろしく感じた。
 序盤のサンフランシスコを本当に借り切って撮影したというカー・チェイスも良かった。でも、序盤でSEALの隊員がケイジとコネリーを除いて殺されちゃうので、ちょっと序盤は見るのに体力が要る。逆にそれからは残った2人が大活躍するので安心して観れるけど(ドキドキする場はあったが)。
 ハリスの行動は非情だかそうじゃないんだか微妙だ。SEALの隊員にまだ息があった時、部下が殺そうとしたら「撃つな!」と一喝して目を閉じさせた訳だけど、その後2人が生きてる事を知って、「焼き殺せ!」とかの指示を出す。普通は生け捕りをしないか?。で、2人に誘導装置を返して貰う為に人質を人質に取ったり。でもVXミサイルの軌道は変えたり・・・。で最終的には仲間割れ・・・。何をするにも何を言うにも一切表情の変わらないハリスは、非情なのか軍人なのか・・・。
 しかし120分以上だれる事のない作品でした。流石はマイケル・ベイです・・・。

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○"ザ・ロック"へようこそ
ジャッカルの日 (原題:The Day of The Jackal) 
【監督】フレッド・ジンネマン 【出演】エドワード・フォックス、ミシェル・ロンズデール、アラン・バデル

 謎の暗殺者によるフランス大統領ドゴールの暗殺計画を描くサスペンス。97年にブルース・ウィリス&リチャード・ギアで『ジャッカル』としてリメイクされている。
 『ジャッカル』の方を先に観てるのでそちらと比べてしまうが、やはりオリジナルの方がストーリーは良く出来ている。が、ウィリス版ジャッカルと違うのは、この作品のフォックス版ジャッカルは行動がどうも目に付く。カーチェイスをした訳じゃないのに事故って足が付いたり、無駄な殺しをやって足が付いたり、暗殺者=狙撃者の癖に、標的の狙い方が妙に下手だったり・・・。あと風貌が平凡すぎるので余り警察から逃げ切れるような強者には見えなかった。
 20年以上も前の作品なので古臭さは残るが見どころも多くリメイク作なんてこれを見ると面白くなくなるに違いない。ジャッカルを追う刑事に協力するフランス情報部は、この映画のやり方を見ると、アメリカのKGBより酷いような気もする。ロケ地はフランス、イタリア、イギリス・・・と当時のヨーロッパの古くて綺麗な町並みも見れて良い感じ。
 最後までジャッカルの正体が分からず、最後まで銃撃戦がない。しかしそれでも魅力を感じさせる作品。

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○ドゴール暗殺計画を引っ提げてジャッカルがやって来る!
ジョンQ 最後の決断(原題:John Q)
【監督】ニック・カサベテス 【出演】デンゼル・ワシントン、ロバート・デュバル、ジェームズ・ウッズ

 ワシントンお得意の感動人間ドラマ。息子の命を救いたいが為に病院に人質を取って立て篭もるのも共感できる。けど、院長の「助けたくて助からない子供たちもたくさん居る」って言葉にも共感。確かに自分の子供だけ助けて欲しい為に人質を取るのは、世間から見れば唯の我侭かも知れない。医者だって患者1人だけに一生懸命になれる訳ではない。デュバルの良い警部ぶりと、レイ・リオッタのちょっと悪(?)の本部長ぶりは妙に嵌っていた。リオッタは全部が全部失敗する役だったから何か情けなかったけど。
 ラストにジョンが"英雄"になっちゃうのは如何にもアメリカ的でちょっと残念。少しで良いからジョンの行動に批判する人も出て欲しかったな・・・。
 オープニングの女性の交通事故が最終的には息子の心臓移植にリンクしていたのも新しい手法。でも最初は訳分からなかった。更に院長にも顔がちょっと似ていたので、一瞬あの事故と院長がどうにか結び付いてるのかとばかり思った。
 ジョンが自分の心臓を息子に移植させる決意の為の自殺未遂も都合良過ぎ。しかも1発目は安全装置で発射ミスだし。意を決した時に、妻が大声で叫びながら病院に駆け込み自殺を止めるけど、あの声は本当に聞こえていたのか!?。
 ちなみに監督のカサベテスは『フェイス/オフ』等にも出ている俳優でもあります。

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●Give a father no options and you leave him no choice.
○息子の命を救うため病院を占拠した男・・・
スーパーマン (原題:Superman)  MIDI
【監督】リチャード・ドナー 【出演】クリストファー・リーブ、マーロン・ブランド、ジーン・ハックマン

 今でこそCGは当たり前になってきているが、この作品公開当時はまだ珍しかっただろう。何と言ってもスーパーマンが"空を飛ぶ"時点で驚いていたかも知れない(空を飛ぶヒーローは今のところ彼だけである)。この作品ではハックマンがシリーズを通して悪役を演じたが、アメコミモノの悪役が何か1番映画の中では豪華な気がする。何故だろう・・・。
 そしてスーパーマンの父親役を演じてるのがブランド。このシリーズでは出番が少ない分存在感があった。悪役も憎めない所があって好感が持てる。
 勧善懲悪の構図がハッキリとしていて、スーパーマンがピンチになる→逆転→またピンチ→大逆転とシンプルな所が逆に良かったかも・・・。ラストに死んだ彼女を生き返らせる為に行う1作目のハイライトのような名シーン「地球逆回転」は賛否両論だろう・・・。しかも生き返るのが彼女だけなのが良く分からない。逆回転して彼女が生き返るなら、死んだ悪役だって同時に生き返るはずである・・・。
 スーパーマンの生まれた星が"地球よりも文明が発達している"星というのも凄いというか何というか・・・。70年代で地球より文明が発達しているというと、まさに今頃なのだろうか・・・。あと、話の本題に入るまでに約60分というのは映画的に犯罪である。あと普通のサラリーマンがスーパーマンになるまでも長い。あれじゃ助けを呼んだ所で意味がない。でも「強い」所とか「空を飛ぶ」所とかに子供とかは憧れると思う。
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スーパーマンU 冒険篇 (原題:Superman U) 
【監督】リチャード・レスター 【出演】クリストファー・リーブ、ジーン・ハックマン、ネッド・ビーティ

 スーパーマンとほぼ同じ能力を持った極悪3人衆の登場によって、前作を凌ぐ面白さに出来上がっている。極悪3人衆も、目から破壊光線が出たり、超能力が扱えたり、怪力だったりと、何か『X-MEN』を思い出した。その時代の人にとっては、1作目以上の驚きかも知れない。アクションだけでなく、恋によってスーパーマンの能力がなくなりピンチに陥ると言った人間ドラマ的要素もあったし・・・。
 しかしラストはどうもしっくり来なかった。ずっと強かった悪党が極端に弱くなったし・・・。なにげなくだが、極悪3人衆は1作目でも幽閉された状態で出演している。
 相変わらずオープニングは派手で、あの始まり方から本編を期待させてくれる。3人衆は頭もそんなに良くないようで、その所為かは知らないけど、街中でのスーパーマンと3人衆の戦いはど迫力。その所為でラストがショボくなったのかも知れないけど・・・。
 ラストを観れば分かるが、スーパーマンは結構負けず嫌いである。あと執念深さも加わる。それがヒーローの正しい姿なのかは定かじゃないけど・・・。
 でも、このシリーズは良く考えると、「壮大なラブ・コメディ」な面もある・・・。


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