私的映画評論

スーパーマンV 電子の要塞 (原題:Superman V) 
【監督】リチャード・レスター 【出演】クリストファー・リーブ、リチャード・プライヤー、マーゴット・キダー

 ハリウッド映画では多い悪の科学者と対決する。やっぱり3作目ともなるとアクション、ストーリー共に前2作と比べても衰えてる気がしてしまう・・・。結局はスーパーマンシリーズ全作品に言える事になってしまったのだが、脚本がかなり陳腐。今作でも、脚本家はコンピューターの事を全く分かってないような出来である。何と言っても、取り柄のない失業男がいきなりコンピュータープログラマーになるのは変である。プログラマーという高度な技術を持ってるならそう簡単に失業はしないだろうし、失業する会社に就職しないはずである(コンピューターが題材なのに)。しかもプログラマーの癖にコンピューター操作はかなり適当。それでも会社の端末を操作して金を横領するのだから面白い(悪い意味で)。
 2作目で"コメディ的"な感じが出ていたが、3作目はまさにコメディ。科学者側がスーパーマンの弱点をいとも簡単に発見し、宇宙に弱点を"回収"しに行くという設定がまず笑える。普通弱点って隠してあるものだと思うのだが、堂々と宇宙にばらまかれていて、しかも敵側はわざわざ回収してスーパーマンの能力を低下させるのである。
 あとこの作品のスーパーマンは小活躍程度。変身には相変わらず約3分掛かり、近くで人が溺れて強盗団が居たりすると、人を助けて強盗団をやっつければ良いのに、人を助けただけで飛び去っていき、市民からは拍手を受ける始末・・・。どうもやる事全てが可笑しくて変な感じの作品だった・・・。
スコア (原題:The Score) 
【監督】フランク・オズ 【出演】ロバート・デ・ニーロ、エドワード・ノートン、マーロン・ブランド

 ”盗み”を題材にした映画はたくさんある。普通は類似作品が出ないように趣向を凝らすものなのだが、この作品は類似作の中に入ってしまった・・・。
 見せ場となる難攻不落の税関ビルへの侵入も地下から簡単に行っちゃうし、獲物となる金の杖を盗むまでもパッとせず余り緊迫感がない。肝心の警備員もボ〜としていて危機管理感が0に等しい。派手に切断花火を上げたり、金庫を爆発しても誰も気付かないのは明らかに変である(音で気付くと思うのだが)。これで”難攻不落”と言われても説得力がない。
 あと、デ・ニーロとノートンの仕事は逆にした方が良かったのでは無かろうか。何故、デ・ニーロが天井で逆さになって盗人をする必要があったのか・・・。まだノートンの方が体力がありそうだし・・・。金の杖への緊張感より、デ・ニーロの体力の限界への緊張感があった気がする。ブランドは全然存在感が無く、何か情けない役で損してる感じ。
 俳優が豪華だから出演料にお金を掛けすぎて製作費がなくなったのか?と言う感じ。出演者のファンならばまだしも・・・、あと前半は凄く怠い。
 ちなみにタイトルの”スコア”はこの作品の鍵。今までのスコア(記録)である400万ドル、ブロンドが抱えている借金というスコア、最後に待ち受ける”事実”というスコア、そして最後の”大成功”というスコアである(私的にそう思ってるけど)。

   <キャッチコピー>
●There are no partners in crime 
○3000万ドルのヤマ、3人のプロフェッショナル、最後に笑うヤツは誰だ。
スズメバチ (原題:Nid De Guepes)
【監督】フローレン・エミリオ・シリ 【出演】ナディア・ファレス、サミー・ナセリ、ブノワ・マジメル

 良くも悪くも確かにフランス映画である。恋愛を描けば朝から晩まで恋愛だし、車を描けば全編走りっぱなし。まぁ妥協がないとも言えるし容赦ないとも言えるし・・・。で、この作品では全編"撃ちっぱなし"である。夜警をしていた警備員と窃盗団と警察が手を組んでマフィア軍団と戦うという設定だけでも新鮮味(訳分からないとも言う)。
 ただ中盤から何がなんだか分からなくなる。マフィアと言っても特に指令を出すボスが出てくる訳でもなく、更に暗視スコープを着けているので顔さえ分からない状況。更に言うと暗いので、銃のレーザー・アイ(照準)以外姿も見えにくい。キャッチコピーに騙されて観た人も多くないだろうか。なので敵味方の区別がさっぱりつかなかった。撃たれる人も次々出てくるが、誰に撃たれたのかが分からない。マフィアに撃たれたのか、味方からの誤射なのか・・・。というかマフィア含め全員誰に銃を向けて撃ってるのか判別できたのか?。爆発とかもあるけど使い方間違ってる気がするぞ!。
 ファレスやナセリなどのメインな出演者が全然魅力的じゃないので感情移入が出来ない。しかもナセリは後半に行くほど存在感を失っている。
 で、キャッチコピーの「12000発喰らえ!」は、劇中では主人公側が12000発喰らってる気がするんですが・・・。
 邦題の「スズメバチ」の"ハチ"は「蜂」ではなく、「ハチ合わせ」の"ハチ"じゃないのか?。色々な人と"鉢合わせ"してるし・・・。

   <キャッチコピー>
○12000発喰らえ。
スタンド・バイ・ミー (原題:Stand By Me)  MIDI
【監督】ロブ・ライナー 【出演】ウィル・ウィートン、リバー・フェニックス、コリー・フェルドマン 

 青春映画の傑作。こんな作品は2度と作れないでしょう。何と言っても主演の4人の子供たちの演技が上手い。フェニックスが亡くなった事が悔やまれる。
 現実的にはここまで仲良くなれる友達は居ないと思う。青春モノとしては珍しく"恋"などがなく、ヒロインも出て来ない。とにかく男の子4人の「死体探しの旅」。でもなぜ"死体探し"なのだろうかが納得できない。旅をするならするで別の目的にして欲しかったかなぁ・・・。
 原作はスティーブン・キングの「The Body(死体)」。原作だけ見るとホラーな感じを受けるが全然ホラーではなく、子供にもお薦め(でも死体を見るシーンだけはホラーっぽいかな)。
 鉄橋の上での汽車との遭遇シーンは初めて観た時はかなりドキドキした。ベン・E・キングの歌った主題歌ともども有名な作品なので観た人は多いと思うけど、観てない人にはかなりお薦め。他の青春映画よりもまずはこれを青春映画としては薦めたい。
 ラストも感動的・・・。
MIDI(音を少し大きくしないと聞こえにくいかも)

   <キャッチコピー>
○12才の夏、誰も大人になんかなりたくなかった・・・。
スパイ・ゲーム (原題:Spy Game)
【監督】トニー・スコット 【出演】ロバート・レッドフォード、ブラッド・ピット、キャサリン・マッコーマック

 役者の演技と脚本がまず良い。カメラが切り替わるごとに"ブ〜ン"って音が入っていたのが非常に気になったけど。この作品にも登場するCIA、英語の分かる人はここがCIA公式サイトなので見て貰えると分かるかも知れないが、どんな組織なのか妙に謎である。
 レッドフォードがかなり輝いていて、ピットが脇役に見えるぐらい。あと、予備知識が少しは無いと本当に訳が分からなくなる事がある。で、会議シーン多すぎで長すぎ。この会議シーンのお陰で退屈になるシーンも多々有り。見ていると結構イライラする。
 サスペンス・アクションというジャンルではあるが、ほとんどがレッドフォードの机上シーンでアクションは少ししかないので、アクションは余りだけど、サスペンスは好きって人にはお薦めかも。
 ちなみに実際にもレッドフォードとピットは師弟関係だそうです。

   <キャッチコピー>
○二人は刃の上を駆け抜ける・・・強く命を結び合って。
スパイダーマン (原題:Spider-Man)
【監督】サム・ライミ 【出演】トビー・マグワイア、ウィレム・デフォー、キルステン・ダンスト

 コミックは読んだ事ないけど、コミックを実写にしたにしては巧く出来てる方だろう。高層ビルを飛び回るシーンなどワクワクした。でも半分以上でCGが使われているので、NYを舞台にしてるとは言え、どこからどこが本物の建物か分からない。あと、カッコイイヒーローモノにしては、ヒロインのダンストが可愛く映っていない・・・。始まり方が「学園恋愛」っぽかったのも違和感あり。
 マグワイアのヒーローぶりも嵌っていたが、デフォーの悪役ぶりも嵌っていた。しかし日本の特撮ドラマに金掛けただけにも見えなくもない。
 そのピョンピョン飛んだり蜘蛛の巣張ったりする行為が日本人に受けたのだろうか・・・。虫嫌いとかには辛くないか?この作品・・・。
 あと盛り上げさせる為に人を死なすのもどうかと。それから最初から続編作る気満々である・・・。
 で、1番の疑問。スパイダーマンのあのスーツは誰が作ったんだ!?仕立屋に持っていけば正体ばれちゃうだろうし・・・。

   <キャッチコピー>
● With great power comes great responsibility.  
○運命を受け入れろ。君を守る為に・・・。
スピード (原題:Speed)
【監督】ヤン・デ・ボン 【出演】キアヌ・リーブス、デニス・ホッパー、サンドラ・ブロック

 ブロックもリーブスも凛々しい。スタントは使っているが、CG一切なしの作品なので今となっては逆に新鮮味。特にブロックは魅力が大爆発。この作品後は出演オファーが増えたらしいが分かる気がする。最近は廃れてる気がするけど・・・。
 映画そのものはテンポの良いジェットコースター・ムービー。至る所にドキドキする場面があって、約120分間だれる事もなかった。ホッパーは今のところ最初で最後のヒット作での悪役である(『ウォーターワールド』『沈黙のテロリスト』等も悪役だったが、興行収入的に失敗)。そのホッパーの知能犯的な悪役ぶりも主人公に負けていなかった。
 1番の見どころである、高速道路の切れ目のバスのジャンプシーン。ここはスタント使ってのノーCGだけありかなりの見どころ。ただ、此処のシーンではジャンプ台使ったのがバレバレなのが残念。上り坂があった訳ではないのに、バスが上向きで跳ぶのはどう考えても変である。
 "爆弾処理班"と言う設定にしても、全ての爆弾を爆発させていて、解除しようとするシーンはあっても、解除出来たシーンが1つもなかったのも残念。こういう面では犯人側が1枚上手だったのかも。
 タイトル通り、最初から最後までスピード感があった。個人的には、リーブスは『マトリックス』シリーズ以上に輝いて見えた。CGとかないからかも知れないけど・・・。

   <キャッチコピー>
●Get ready for rush hour. 
セックスと嘘とビデオテープ (原題:Sex, Lies, And Videotape) 
【監督】スティーブン・ソダーバーグ 【出演】アンディ・マクダウェル、ジェームズ・スペイダー、ピーター・ギャラガー

 タイトルだけ聞くと、Vシネマ的要素があるが全くそんな事はないソダーバーグ監督デビュー作。スペイダーはオタクっぽい演技では右に出る者は居ないだろう。カンヌ国際映画賞で作品賞と主演男優賞(スペイダー)を獲ったけど、獲った理由が謎である。
 悪くはないとは思うのだけど良いって事もなくて、これが微妙。映画にしては台詞がやたら多い。1番良かったのは音楽の使い方。流れる音楽と場所は絶妙だった。
 ただ、ソダーバーグ監督の最近の作品(『トラフィック』『オーシャンズ11』)に比べるとまだストーリーも単純で分かり易かった。総合的には複雑なんだろうけど、そこを巧くシンプルにまとめている。
 この作品の斬新な所は、普通映画人たちがフィルムとは別なものとして否定しがちな"ビデオ"というメディアを、逆に映画の中に積極的に取り入れて、「ビデオ画面をスクリーン一杯に映す」など極めて挑戦的な手法を用いながら、映画そのものの可能性を広げた所にある・・・。
 ソダーバーグ監督の原点と言える作品で、個人的には監督作品1番である・・・。
ソルジャー (原題:Soldier)
【監督】ポール・アンダーソン 【出演】カート・ラッセル、ジェイソン・スコット・リー、ゲイリー・ビューシイ

 かなり『ユニバーサル・ソルジャー』と被ってしまう。しかしこちらはSFXが少ない分生身のアクションは楽しめる。訓練や戦闘を描いた序盤は結構面白い。が、中盤から怠くなってきて、後半ではB級SFアクションへと徐々に内容が衰退していってしまう。
 兵器に耐用年数があるように、生物兵器(ロボット)にも耐用年数がある事を分からせる作品だが、こういう設定が『ユニバーサル・ソルジャー』と被ってしまった。徐々に主人公が人間味を持つようになるのも同じ。公開は1998年だったが、物語の設定は1996年の近未来。同じ時代の別の星での話みたいである。
 ラッセル演じるソルジャーは、もう40年も人間の為に尽くしてきたが、新ソルジャーの影響で、廃棄処分となる身。そして新ソルジャー達と戦う事になる訳だが、やっぱりB級は古い方が強い。"新"ソルジャーは何かあっさりとやられてしまう。筋も分かり易く、次の展開も読める。
 ただ、確かに見劣りのするB級ではあるが、日本未公開作のような段々と眠たくなるようなつまんないB級ではなく、B級の中でも上位に立つだろう作品なので、1度は薦めたい・・・。

   <キャッチコピー>
○男は、宇宙に捨てられた最終兵器。
ターン
【監督】平山秀幸 【出演】牧瀬里穂、中村勘太郎、倍賞美津子

 よくぞここまで"誰も居ない世界"を撮ったモノだとまずは感心。何処かに人間が映ってないかと見ていたが、人間どころか動物1匹さえ見事に居ない。CGを駆使して人や車を消す一方、交通規制まで行ったスタッフの努力が垣間見える。
 が、問題なのは音声。何もないはずなのに妙な雑音が聞こえていたり(ホラーチックみたい)、余韻を残して欲しい音楽がブツ切れたり・・・。
 誰も居なければ洋服とかも買い放題に思うのだけど、この作品の主人公は突然の無人地帯に戸惑うばかりか、服を買う時も誰も居ないレジにさり気なくお金を置いていく真面目さがある。
 街中は本当に主人公以外人に車・動物が一切無い為に、慣れなかったら"ホラー"じゃないかと勘違いしそう。突然何かが現れそうなそんな雰囲気になっている・・・。
 逆に言うと、会話は電話だけだし、周りの人との交流もある訳ないので(人が居ないから)退屈になる事請合い。冒頭で主人公が事故に遭うのだが、そのシーンも"事故が遭った"と伝えるだけで明確な場面は映らない。まぁそこが良かったのかも知れないけど・・・。
 結末も呆気なかったと言うか盛り上がりに欠けていた。

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○いつかは、帰れるの・・・。事故に遭った瞬間、同じ時間の繰り返しが始まった
タイタス (原題:Titus)
【監督】ジュリー・テイモア 【出演】アンソニー・ホプキンス、ジェシカ・ラング、ジョナサン・リス=メイヤーズ

 内容は古代ローマの武将タイタスと、ゴード族の女王タモラ(タモリではない)の復讐合戦なので、とにかく見るに耐えない残酷シーンが終始繰り返される。しかし、映像の美しさと綺麗な衣装などのビジュアル的要素、想像が付きにくい斬新なアイデア等が至る所に盛り込まれ、不思議と残酷シーンの不快感がなくなる。まぁ不可解な所もあるけど・・・。
 ホプキンスはやはり演技が巧い。ただカットされたシーンもやたらと多そう。エグイシーンも多いので好き嫌いがハッキリと分かれると思う。ストーリー自体は悪くはないんだけど・・・。
 シェイクスピア原作だけど初期の作品なのでちょっとマイナーかも。復讐は復讐を呼び、悲しみも呼ぶ事を実感させられた。インパクトの強い映画なので心にもズッシリと残ってしまう・・・。
 ちなみに監督のテイモアは、舞台『ライオン・キング』の演出家として有名。

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○復讐に燃える女に、男たちはただひれ伏すしかない。
タイムマシン (原題:The Time Machine)
【監督】サイモン・ウェルズ 【出演】ガイ・ピアース、ジェレミー・アイアンズ、オーランド・ジョーンズ

 最初の恋人を助ける(?)為の旅、そして後半の80万年後の世界での旅と、タイムマシンでの移動のCGは良くできていた。でも後半では逆に恋人の存在はどうでも良くなっていた気がする。
 後半はドタバタと行き過ぎ。地元民衆を牛耳るエロイ族の族長に扮したアイアンズは一体何がしたかったのだろうか。あっという間に消えてしまった・・・。後半は、ウェルズ監督の体調が悪くなり、『ザ・リング』や『パイレーツ・オブ・カリビアン』を手掛けたゴア・ヴァービンスキーがノン・クレジットで代行した所為もあるかも知れないが、取って付けたような終わり方になってしまっているのが残念。どうせなら公開が遅れても良いから同じ監督で続けるべきだったかも・・・。
 世の中って、時代が100万年後近くにはあんな感じに原始時代のように時代が逆行しちゃうんだろうか・・・。時代が進んでいなくて、ある民族に支配されるという設定は『スターゲイト』にもあった。60億年後もちょっとだけ出て来たけど、地球自体はまだ存在してるのだろうか(人類は全滅してそうだが)。
 アイアンズを倒した後、1度60億年後に行って、再び80万年後の世界に戻ってくるけど、戻ってきた途端アイアンズが復活するような事はないのか?。タイムトラベル映画のちょっとした疑問・・・。

   <キャッチコピー>
●0 to 800,000 years in 1.2 seconds.
○80万年、時空の旅
ダイ・アナザー・デイ (原題:Die Another Day) 
【監督】リー・タマホリ 【出演】ピアース・ブロスナン、ハル・ベリー、トビー・スティーブンス

 北朝鮮が悪の中心になっていて、韓国や北朝鮮では上映中止になったほどのある意味問題作。007シリーズの20作目&誕生40周年の記念の作品で、007ファンには嬉しく、今までの作品からのオマージュも多数有り。秘密兵器ではまさに007も時代が進んだ感じで、遂には光学迷彩機能を備えたボンドカーが登場。しかも敵車も誰が造ったのかと思うぐらいのハイテクカー。ハイテクカー同士のチェイスはシリーズの新境地を開拓している。
 ただ、ボンドカーも敵のハイテクカーも光学迷彩以外の機能は大体似たような感じだったのがちょっと惜しい感じ。どうせなら敵車にもボンドカーが適わない機能が1つは欲しかった気がする。でもブロスナン作品としては初めてじゃないかと言うぐらい思いっ切り秘密道具が大活躍してくれている。ボンドカーが此処まで活躍する作品も久々じゃないだろうか・・・(時間的にはボンドカー活躍の時間は最長かも)。
 ただちょっとCGを多用しすぎで更にCGと言う事が丸分かりのシーンが多かった気がする。あと、ブロスナンのシリーズは全作品そうなのだけど、そろそろ原題と邦題がそのままタイトルになるのも止めて欲しい・・・。確かに分かりやすいが、今までは邦題がちゃんとあったのに、ブロスナンがボンドになってからなくなっている・・・。
 ちなみに敵役グレーブス役のスティーブンスは『ハリー・ポッター』シリーズに出演しているマギー・スミスの実の息子だとか・・・。あと、機内のスチュワーデス役でロジャー・ムーアの娘が出ていたり、主題歌を歌うマドンナがフェンシングの講師役でカメオ出演していたり・・・とちょっと豪華になっている。

   <キャッチコピー>
○2003.SPRING 究極のスリリングが上陸する
ダウン (原題:Down)
【監督】ディック・マース 【出演】ジェームズ・マーシャル、ナオミ・ワッツ、エリック・タール 

 もしエレベーターに意志があったら・・・。数々のホラーの中でも"エレベーター"に焦点を当てているために、別に化け物が出るって事もないのでそんなに怖くはない。『バイオハザード』のオープニングにも同じようなシーンがあるが、こちらは全編通してエレベーター対人間・・・なので現実的にさえ思えてしまう。これを観賞後はビルとかのエレベーターに乗れない人も出て来るかも知れない。まぁエレベーターばかり乗らず、たまには階段も利用すべきと訴えたい映画なのかも・・・。
 中盤まではエレベーターが人間を殺す様や、原因を暴こうとする主人公たちで面白いのだが、ラストが腑に落ちない。どうも強引に終わらせてた気がする。
 しかし、機械が意志を持つって作品は『ターミネーター』シリーズを筆頭にたくさんあるのだが、機械が意志を持ったら人を殺そうとするものなのだろうか。良く観ると、意志を持ってるのは真ん中のエレベーターだけで、両端のエレベーターは余り開く事もない。しかも最後はA.I.チップじゃなくて、単なる動かないモンスターと化している。A.I.チップって、チップなのに増殖するのか!?チップが増殖してああなるのは変である。
 結局は「乗らなければ」解決しそうで、ワッツはこの問題のエレベーターに1度も乗っていないのに謎を解こうとするので説得力に欠ける。あと1歩で面白い作品にはなりそうなのに・・・。

   <キャッチコピー>
○それでもあなたは乗りますか?エレベーターが人を襲う・・・垂直落下型ショッキング・ホラー!
ダブルチーム (原題:Double Team)
【監督】ツイ・ハーク 【出演】ジャン・クロード・バン・ダム、デニス・ロッドマン、ミッキー・ローク

 設定的にはかなりハチャメチャ。風呂を持ち上げたり、旅客機にぶら下がったり、大爆発の炎を自動販売機1機で防いだり、虎が出て来たり・・・。ただ、監督がハークなだけあり、爆発シーンは凄かった。ヴァン・ダムとロークの区別が付かなくなるシーンもあったけど・・・。
 ロッドマンは元バスケット選手でありながらも演技は上々だったかな。ただ余り出る意味はなかったかも・・・。
 ヴァン・ダムって結構有名なアクション俳優であるはずなんだけど、何故出演する作品は全てが"B級"に思えちゃうんだろう。どうもアクションがわざとらしく見えてしまう。遊園地のシーンはハーク監督の特殊な撮影技術がふんだんに使われているけど、その事が代えって見難くしている。
 一応敵にはワイヤーアクションのような動きがあるけど、ヴァン・ダム側は一切使っていない。ワイヤーが怖かったのかな!?。それにしてもハーク監督のハリウッド作品は余りパッとしないな・・・。

   <キャッチコピー>
●They Don't Play by the Rules. 
○史上最悪と、史上最強が手を組んだ
チャーリーズエンジェル フルスロットル (原題:Charlie's Angels : Full Throttle)
【監督】マックG 【出演】キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモア、ルーシー・リュー

 エンジェル達よりも敵役のデミ・ムーアの方が輝いて見えた。流石に1千万掛けてシェイプアップをしただけの事はある。前作はエンジェル達の紹介が長かった為に駆け足で物語は進んでいたが、今作は簡単な説明が入れば良いので序盤からテンポが良い。オープニングアクションもCGが丸分かりだったのが残念ではあるけど格好良かった。
 アクション性も前作よりかは薄れた感じ。現エンジェルと元エンジェルの戦いを描いているけど、ムーア演じる元エンジェルの方がアクションは巧く出来てるように感じた。
 リューとジョン・グリース演じる会話も面白い。"ちゃんと真実を話している嘘のない紛らわしい会話"。何も知らない人があんな言い方で説明されると確かに戸惑いそうです・・・。
 ブルース・ウィリスやキャリー・フィッシャーなどのカメオ出演も豪華だが、色々な映画のタイトル曲やパロディーで笑わしてくれる。『ターミネーター2』や『スパイダーマン』『ケープ・フィアー』・・・。
 最終的にある事件の黒幕がムーア演じる元エンジェルと判明はするのだが、具体的に"どんな事件"なのかが分かり難い。というよりもその事件に何故元エンジェルなんかが加わる事になったのかが不明・・・。
 しかし、このシリーズは他のアクションと極端に違う所は、「恋人は一切命を狙われない」事である。普通のアクションは恋人が殺されたりするのが当たり前のような感じだが、このシリーズはエンジェル達以外眼中にも敵にはない。その為かマット・ルブランクやルーク・ウィルソンなどアクションには向かない俳優をエンジェルの恋人役に配している。しかしバリモアだけは前作から変わらず恋人が悪人である。
 良く観ないと分からないかもだけど、エンジェル3人の戦闘スタイルはみんな違う。因みに、ディアス(ナタリー)とムーア(マディソン)は同じマーシャルアーツ。

   <キャッチコピー>
●This summer the Angels are back. 
○悪魔になる事を選んだ"伝説"の天使!
テロリスト・ゲーム (原題:Death Train) 
【監督】デビッド・S・ジャクソン 【出演】ピアース・ブロスナン、アレクサンドラ・ポール、パトリック・スチュワート

 邦題だと良く分からないかも知れないが、原題がとても分かり易い。「原子爆弾を積んだ列車をテロリストがハイジャック」するので、この"死の電車"という意味の原題はピッタシである。アメリカ版の左のジャケットを見ると、いかにもスチュワートが悪役のように思うが、スチュワートはブロスナンの上司で悪役ではない。悪役というか、この乗っ取り計画の黒幕を演じるのがクリストファー・リー。『007/黄金銃を持つ男』のスカラマンガを彷彿させるような悪役ぶりを見せている。
 ブロスナンはまだボンド役に抜擢される前だが、ボンド役に推薦されるような凛々しい姿を見せている。逆に何かと鬱陶しいのがポール。ラストでは銃撃戦を見せてくれるが、「うわあぁ〜」とか言いながら敵に撃ちながら向かっていったりする為に格好いいんだか格好悪いんだか微妙で、ちょっと耳障り・・・。ブロスナンは007シリーズでは存分にラブシーンを演じているが、この作品でラブシーンは一切無い。あとアクション映画にはお約束の"カンフーアクション"もない。
 元々はテレビ映画用に作られた作品なので、アクションとかは物足りなさが残る。が、ブロスナンの007以外の作品としては良く出来てはいるだろう(だからと言って007並と思ってはいけない)。これはキャストが豪華だからそう思うのかな・・・。
デアデビル (原題:Daredevil)
【監督】マーク・スティーブン・ジョンソン 【出演】ベン・アフレック、ジェニファー・ガーナー、コリン・ファレル

 『スパイダーマン』が陽なら、この作品は陰でしょう。悪を裁くのは良いけど、裁いた後は必ず疲れた表情で帰ってきたり、棺桶のような風呂にはいるのも妙に人間臭くて面白い。他のアメコミモノと違い、変身(?)するのは主人公だけで、ヒロインや敵はそのままで変身などはしない。この時はまだ無名だったファレルの悪役ぶりは、憎たらしい表情が出ていてデアデビルをも食っていたと思う。
 アフレックも"盲目"という難しい役柄を巧く演じていた。ガーナーは女戦士としてデアデビルやブルズアイと戦うのだが、如何せん余り強くない。全体的に画面が暗いので、迫力あるアクションシーンが迫力なくなっている。というよりも見えにくい・・・。
 他のアメコミモノに比べても中途半端な部分が多い。主人公の父の復讐、エレクトラの恋、同僚や新聞記者の存在ぶり・・・と全てが中途半端。殺されるエレクトラの父も、キングピンの下で何をしていたのかも不明だ。
 「バットマン」のように金持ちでないために、装備とコスチュームは安っぽく、"レーダーセンス"が超人的な能力じゃないために、結構簡単にダメージを食らう。おまけに盲目なので、人間味が増した代わりに特徴がなくなった感じを受けた。

   <キャッチコピー>
○彼には、見えない悪が見える。 
デボラがライバル
【監督】松浦雅子 【出演】吉川ひなの、谷原章介、松岡俊介

 映画の中で演じられている芝居が評価の対象外になりそう。何と言っても役者の魅力がほとんど感じられない所。吉川ひなのは確かに綺麗に取れてるけど映画全体を支配する程の魅力は感じられない。
 何よりも不味いのは、憧れの男性と話している主人公の表情が、恋をしている少女には見えない所。気持ちを伝えられない切なさも苦しさも彼女の表情からは伝わってこない・・・。恋愛映画なのにこれでは白ける。
 物語も余り面白いとは言えず、キーになる台詞も印象的なのは少ない。しかし逆に面白いのは絵作りの上手さと、映画のテンポとリズム。何気なく使われているクレーン撮影が、三流の作品をまだ観れるまでにはしている。監督が女性だからか、女性からの視点としてもちゃんと出来ていたとは思う。
 しかし出演者の大半は今では見かけなくなりましたね・・・。

   <キャッチコピー>
○彼女が好きな彼は、彼女でもある彼が好きな彼でした
デンジャラス・ビューティー (原題:Miss Congeniality)
【監督】ドナルド・ペトリー 【出演】サンドラ・ブロック、ベンジャミン・ブラット、マイケル・ケイン

 「シンデレラ」とポリス・アクションを組み合わせると、きっとこんな感じの作品になるだろう。意外とブロックの役柄が嵌っていて、コンテストの時は本当に綺麗に見えた。ブロックの『スピード』以来の当たり役のようにも思えた(月日が大分経つけど)。
 脇役も良い感じに仕上がっている。全然上手く使われてなかったけど・・・。その所為か、まさにブロックの為の作品にと仕上がっている。
 ミスコンをバカにしているヒロインを主人公にはしているものの、ミスコン自体は笑いモノなどにしていないのも見どころ。ミスコンに出場する女性の生き方を否定せず、そこに集まる女性のごく自然な夢と希望と挫折を描いている。まぁミスコンまで馬鹿にしてたら、ミスコンの主催者とか過去のミスコン出場者から猛抗議が来そうだけどね・・・。
 現代版『マイ・フェア・レディ』。見た目どうしようもない女性でも、化粧や衣装1つで全然違って綺麗になる・・・という女性には特にお薦めの作品。
 しかし、この作品の特徴は、綺麗になったら綺麗になったままで終わらすのではなく、主人公は最後まで"アンチ美女"である事。綺麗になるのはコンテスト時だけで、生まれ変わらないまま終わる。予想通り続編も作られるそうだが、続編が楽しみな内の1本だろう・・・。

   <キャッチコピー>
●Unpolished. Unkempt. Unleashed. Undercover.
○これぞ、新世紀の美人道。
トゥモロー・ネバー・ダイ (原題:Tomorrow Never Dies)
【監督】ロジャー・スポティスウッド 【出演】ピアース・ブロスナン、ジョナサン・プライス、ミシェル・ヨー

 ボンドガールを務めたヨーはアクション女優だけあって存在感がある。が、香港映画の時と違って、なんかアクションが態とらしく見えて、何時も捕らえられて居たので見せ場が少なかった気も。
 007は好きでもラブシーンが余りとか言う人にはピッタリかも知れない。007にしてはアクションがメインで、ラブシーンと言えそうな所は序盤の1シーンぐらいである。悪役のプライスは何か弱かった・・・。
 今作のボンドカーは女性の声で色々と喋る。これでは丸で『ナイトライダー』である。悪役の書く新聞の見出しで「帝国の逆襲」とあるのは『スター・ウォーズ』からの引用でしょうね・・・。
 しかしアクションシーンには相変わらず見どころが多い。1番は手錠で繋がれたボンドとボンドガールの2人がバイクで逃走する所。ヨーは手錠で繋がれながら走ってるバイク上で方向転換する荒技を見せる。ヘリの上を大ジャンプするシーンも見どころ。
 敵側もシー・ドリルとかステルス鑑など負けてはいなかった。しかしステルス戦闘機がある今、ステルス鑑まで出て来るとは・・・。レーダーなんて意味のない時代なんですね・・・。

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○昨日・・・それは遠い想い出 今日・・・それは過ぎゆく時間 明日・・・それはこの男の手に!
トランスポーター (原題:The Transporter) 
【監督】ルイ・レテリエ 【出演】ジェイソン・ステイサム、スー・チー、マット・シュルツ

 冒頭のカー・チェイスから見どころ有り。ただストーリーそのものは余り面白いとは言えず、アクションに関しても普通に思った。でもヒロインのチーは可愛いと思ったけど、ただそれだけ。どうもリュック・ベッソン製作の作品はみんな同じに見えてきて、この作品も『TAXi』+『キス・オブ・ザ・ドラゴン』な感が強い。
 "トランスポーター"とは「運び屋」の意味で、決して車の名前ではない(同名車名がある)。最初の内はタイトルらしく「プロの運び屋」の仕事ぶりを存分に発揮するのだけど、中盤以降は「元軍人」の主人公の設定の方が優先され、運び屋としての仕事ぶりが見れなくなったのが残念。
 映画なのだからもう少し悪人を徹底的にやっつけて欲しかった気もする。主人公がちょっと優しすぎ。気になる点の1つに、警部が主人公の正体も、現在起きている状況もはっきりとは把握していないのに、主人公をあっさり信じて、拘置所から釈放する所。ここは納得がいかない。少なくとも、主人公は自分を捕まえようとした警官2人を拉致して車のトランクに入れている(しかも爆死させてる)訳で、彼に信頼を置くだけの根拠が弱い。
 ヒロインのチーもキャーキャー言うだけで単なる足手まといだった気も・・・。彼女にもアクションがあるともっと楽しめたと思う。

   <キャッチコピー>
○プロの運び屋、依頼品はいつもワケあり。
ドクター・ドリトル2 (原題:Dr.Dolittle 2) 
【監督】スティーブ・カー 【出演】エディ・マーフィ、クリステン・ウィルソン、レイブン・シモーネ

 前作でも動物と会話できる設定で驚いたが、今回はSFXを利用し、動物の会話も流暢になっている。更にこのシリーズの凄い所は、口の動き以外は本物の動物の演技である事。体の半分をCGで作るとかではないし、熊やタヌキ、虎と大型の動物まで登場するので、調教師の腕に驚かされる。
 前作では主人公は動物の声が聞こえた事でパニックになり、そこからドタバタ喜劇になっていたが、今作は初めから動物の声が聞こえる事を前提として物語が進んでいくので騒がしい事もなく、かなり家族向け。動物がとにかく可愛いので動物好きは必見。
 ただ、この作品だけを観ても楽しめるかというと微妙。やはりこの作品を観る前に、ちょっと騒々しい1作目を観るべきかも知れない。今作では主人公の娘も動物と喋れる能力を持つのだが、1作目の主人公と同じで娘もその能力を持ってる事で悩む(何故だ!?)。
 でも、2作目オリジナルの何かが欲しかった。主人公や動物には何の新鮮味がない。動物が喋ると言うのも、『ベイブ』や『キャッツ&ドッグス』などで実証済みなので2作目にもなると余り驚かない。
 前作よりパワーアップしたのは動物のその演技力のみ。ストーリー的には余り変わっていないような気がした。でも物凄く軽い映画なので、重い映画などで気分がドンヨリしてる時には良いかも・・・。

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●Dolittle Is Back 
○ドリトル先生が帰ってくる。
ドクター・ノオ (原題:Dr.No) 
【監督】テレンス・ヤング 【出演】ショーン・コネリー、ウルスラ・アンドレス、ジョセフ・ワイズマン

 今は20作以上が制作されている"007"シリーズの記念すべき第1作。初公開時は「007は殺しの番号」という邦題が付いていた。まだ1作目なので、ボンドカーや秘密兵器となる小道具はほとんど登場せず、普通のアクション映画になっている。秘密兵器が出ない所為で"Q"も登場しない。一応、ワルサーPPKの銃の説明をするのが"Q"の位置付けではあるが、まだそう呼ばれていない。今のファンから見れば少々寂しい感じが・・・。
 「ドクター・ノオ」は「スペクター」(今後ボンドの敵として度々登場する事になる秘密結社)の首領の名前。ボンドガールも中盤からしか出て来ず、そのくせ女性はたくさん登場するので、誰がボンドガールか分かり難い。
 今見てみると、映画の質はそんなに高くはない。しかし公開から40年が経った今でもこのシリーズは続いている。今のシリーズを見ると、ボンドは"MI-6"所属である事は分かるが、実はそれが明らかになるのは15作目ぐらいからで、この作品も含め、それまでのボンドは何処に所属している諜報員なのか定かではない。この作品では"イギリス海軍中佐"に属している事だけが判明している。
 まだ初作なので少ない予算でいかに工夫して補っているかが随所に見れる。この工夫が今後の作品の巨万の予算になったのかも知れない。

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○この映画からボンドが生まれた!世界最高のシリーズ、この傑作が今新装備で爆発する!
ナトゥ 踊る!ニンジャ伝説 
【監督】大森一樹 【出演】南原清隆(南々見狂也)、ケディ・ティン、天野ひろゆき(天山)

 今は無き『ウッチャンナンチャンのウリナリ!!』から誕生した長編映画。実はこの前にも『ナトゥ』という37分間の短編映画が作られていたようでその続編。
 テレビ番組のレギュラーを何本も抱える売れっ子たちが、その仕事に合間に撮った映画なので、映画の端々から準備不足や突貫撮影の匂いがプンプンと漂う。これが普通の映画ならまだ良いのだが、何分ミュージカル映画なのでかなり致命的。ダンスシーンは振り付けを覚えるのが精一杯だったようで、全員身体の動きにキレがない。バラエティ自体は見た事なかったけど、粗が目立って気になる。
 ダンスシーンで、ミュージカルの合間にドラマを挿入して、せっかくのナンバーを分割してしまう構成にも問題がある。冒頭で出演者が「ダンスシーンでは手拍子をして下さい」と観客にお願いするのだが、肝心のミュージカルシーンを途中で途切ってしまうので、手拍子をしても置いてけぼりになるだけである。
 ヒロインとして出ているネハ・ドュピアはインドのスーパーモデルだそうだけど、余り画面映えしていない。"ウリナリ・オールスターズ"として、「ウリナリ」の番組のレギュラー陣も出ているが、演技の下手さも目立つ。
 この大森監督は『ゴジラ』シリーズで有名な監督だが、この作品では一体何をやりたかったのかが分からない。さすがはテレビの企画という感じで、何もかもが要は中途半端なのである。スタッフの半分以上はインド人で、出演者の半分は日本人。でも日本とインドの合作ではなく日本映画。一体どっちの映画が撮りたかったんだ!?。
 邦画としては正直"最低"の領域に入りそうな感じ・・・。だって良い場面が思い付かない・・・。
バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3 (原題:Back to the Future PartV)
【監督】ロバート・ゼメキス 【出演】マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、メアリー・スティーンバージェン

 1作目で過去、2作目で未来に行って、何故今作はわざわざそれより古い西部時代だったのだろうか・・・。でもこの作品は3作全てが色々な所でリンクしているのが斬新で良かったと思う。
 2作目が未来中心の舞台だった為に、SFXのないこの3作目は変な違和感を感じた。ドクの台詞と実際の行動が矛盾してる所も多い。例えば、ドクは「未来や過去の人と関わってはいけない」とマーティに教えていたのにも関わらず、あっさりとこの「3」で出会った西部時代の女性と恋(結婚)をして現代にやって来るし、「タイムマシンを壊せ!」と言っていたのに、あっさりと蒸気機関車型タイムマシンを作ってやって来るし、一体どっちなんだ!?
 3作を観て驚いた1つが、舞台が"ヒル・バレー"から一歩も出ていない事。何があろうが何時の時代だろうが、とにかく舞台は"ヒル・バレー"である。これはある意味凄い事である。
 馬がデロリアンを引くシーンがあるが、馬に可能なのか?クララが馬で汽車を追い掛けてくるシーン、馬ってあんなに足が速いのか?ただ単に汽車の速度が遅いだけ?・・・。
 設定では、「1」から数日後の出来事だったが、実際の制作年は「1」より既に5年が経ってるので出演者(特にマーティ)が老けていて実感が沸きにくい。
バッドボーイズ (原題:Bad Boys)

【監督】マイケル・ベイ 【出演】マーティン・ローレンス、ウィル・スミス、ティア・レオーニ

 これも含め今後未だ外れ作品のない、マイケル・ベイの初監督作。スミスはこの作品でブレイクしたけど、確かに劇中では格好良く映っている。ローレンスとのコンビぶりも絶妙。個人的にはちょっと口うるさすぎな感は否めませんでしたが・・・。
 ぱっと見で感じた事だけど、ローレンスって何かクリス・タッカーと被ってしまう。悪役にフランス人俳優のチェッキー・カリョを配置したのもなかなか。ストーリーはありきたりなんだけど、悪役の存在感、主人公・ヒロインの存在感、スローモーションの使い方と巧くできていたと思う。
 また音楽も良い。まさか8年後に続編が出るなんて思ってもしなかっただろうけど、確かに続編も期待できそうなコンビでした。
 しかし麻薬が盗まれたのを世間にばれずに捜査するって絶対無理がある気がする・・・。

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●WHATCHER GONNA DO ?
○わちゃ ごな どぅ?
バッドボーイズ2 バッド(原題:Bad Boys 2 Bad)
【監督】マイケル・ベイ 【出演】ウィル・スミス、マーティン・ローレンス、ガブリエル・ユニオン

 前作から8年も経ってるので、アクション性がパワーアップ。特に序盤の車300台を破壊したカー・チェイスと後半の豪邸爆破シーンは大迫力。ただ、その分描写の酷さもパワーアップ。ちょっと気持ち悪いシーンが中盤に連続したりする・・・。前作のヒロインが何処か行ってしまって(?)、この作品ではユニオン扮するDEA潜入捜査官でマーカスの妹がヒロイン。映画では必ずそうなるのだが、案の定潜入捜査官である事は悪役首領にばれる・・・。
 謎の残るシーンも多い。カー・チェイスの発端となるハイチの連中が何故妹の乗る車を狙ったのかとか、高速道路チェイスをしながら何故ハイチは妹を最後まで追わずに逃げたのか・・・とか等。
 刑事アクションなんだけど、ラストはもう警察ではなく、一種の軍隊である。で、今回のマーカスは散々。プールは壊れるし尻は誤射されるし、うっかり麻薬を飲んじゃうし妹は誘拐されるし・・・。なので今回のマーカスは前作以上に煩いほど良く喋る。まだマークの方が口数は圧倒的に少なかった。でも首領にトドメを刺すのはマーカスだったけど・・・。キューバ差別が若干入っているのは賛否両論だろうなぁ・・・。
 「共に生き、共に死ぬ。俺たちは一生悪友だ」の台詞はかなりの名言になると思う。

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○全世界、降参。
バリスティック (原題:Ballistic : Ecks vs Sever) 
【監督】カオス 【出演】アントニオ・バンデラス、ルーシー・リュー、グレッグ・ヘンリー

 爆発総数60回、銃弾65000発が乱れ飛ぶのでアクションは大迫力。銃を撃つシーンも爆発シーンもないシーンと言うのは5分あるかないかぐらいかも知れない。特にリューはカッコイイアクションを見せてくれる。逆にバンデラスは目立ってなかった。と言うより、俳優側はバンデラスのような有名俳優ではなく無名な人を敢えて持ってきた方が良かったかも知れない・・・。
 しかしストーリーはないに等しい。ずっと素顔を見せてなかったレイ・パークが素顔で"初めて"出てるのもある意味見どころ。元々格闘技に長けてるらしく、リューとの一騎打ちも見せ場。
 リュー演じるシーバーは首領のガントに生んだ子供を殺されて、その復讐をしようとしてるのだけど、赤ん坊は写真として出て来るが、父親が謎。なので彼女がガントを恨む理由が定かでない。で、バンデラス演じるエクスは妻が死んだと思って居るのだが、その妻がガントの妻になってる事が発覚する。しかし発覚するまで7年間。この間が分からない・・・。
 原題では「エクス対シーバー」って副題が付いてるが、本当に2人が戦うのはほんの数分。しかも戦う理由が分からないし・・・。
 1番可笑しいのはバンデラスの乗った護送車がリューの迫撃砲で横転する場面。リューは橋の上で銃撃し、右側に逃げるのに、道路に出て来る時は"左"から出て来る。道路を跨いでいるのに、右に逃げたはずが何故出て来る時は左からなのか、道路の構図が疑問だ。
 しかし爆発と銃撃戦は、ハリウッド史上最大の迫力と音響なのでアクション好きには良いかも(特にクライマックスと中盤)。

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○狙われたら最後、壊滅必至。
パールハーバー (原題:Pearl Harbor)
【監督】マイケル・ベイ 【出演】ベン・アフレック、ジョシュ・ハートネット、ケイト・ベッキンセール

 某映画評論レビューサイトで各10点満点として、342人が評価し平均3.3点しか取れていないと言うやたらと評判の悪い映画。確かにベイ監督の唯一の失敗作だったかも知れない。それはストーリーではなく、アメリカが美化されすぎてる点や日本の描き方が変な点だろう。しかし、「真珠湾攻撃」と悲惨さは何となくだけど分かる。日本が敗北する前は虐殺やら何やら酷い事ばかりしていたのも事実だし、「真珠湾攻撃」も同じ。勿論、歴史上ではこの攻撃がアメリカの怒りを買ってアメリカが逆に勝利国になる訳だが・・・。
 日本を完全に"悪"と捉えている為に日本でも賛否両論だったが、個人的には当時のアメリカから見れば、そりゃ日本は"悪"だったに違いないだろう。日曜日の兵士が休んでる日にフェイント攻撃をかけてきた日本軍を見て、全ての日本人が"悪"に思われてもそれは仕方のない事だ。確かに戦闘シーンもCG丸分かりだし、諄いような恋愛シーンもあるが、私は例えアメリカ万歳的な作品ではあっても好きな方だ。特にアフレックとハートネットが日本軍に反撃するシーンや、日本への出撃前の特訓シーンなどは興奮した。戦争映画に多いエグイシーンとかも余りないので観やすい。しかし行動的に1番問題なのはベッキンセール。2人の男性に愛されるけど、本人はどちらが好きなのかハッキリしないし、結局最後は適当に纏まっていた感じを受ける。あと、口紅が濃かった・・・。
   
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○それは日曜日の朝だった・・・全世界の心に捧ぐ、世紀のドラマ。
パラサイト (原題:The Faculty)
【監督】ロバート・ロドリゲス 【出演】イライジャ・ウッド、ジョシュ・ハートネット、ジョーダナ・ブリュースター

 今考えると、ウッドにハートネット、ロバート・パトリックにファムケ・ヤンセン、サルマ・ハエックと豪華出演陣が揃った学園ホラー。
 ロドリゲス作品にしてはちょっと低水準な感じもしたが、ホラーとしては及第点。『スクリーム』シリーズを観た事ある人ならそのノリだと思って貰えればいい(脚本は『スクリーム』シリーズを手掛けた人なので)。
 ウッドとハートネット以外まともな"人間"が出て来ない。教師はみんな怪物に侵されてるし、生徒も同じ。この怪物は"水"がないと生きられないそうで侵された人は水を一杯飲むようになるのだが、生徒はみんな並んで水飲み場に集まったりしているが、並んでる間に水分がなくなって死んじゃうのではなかろうか。学園なんだから"プール"に行けば良かったのでは!?とちょっと疑問に。
 みんなが怪物に侵されるからかどうかは知らないが、学園モノにしては女優陣に華が全くない。ウッドよりもハートネットの方が存在感はあった。最近の怪物ホラーは、男性陣が怪物に敵わなくて、女性陣が最後はその怪物を倒す、てのが多いがこの作品は違う。最後まで男性の方が強い・・・。
 最終的には、怪物が成り済ましていた生徒から怪物本体が登場するが、あのデザインもどうにかして欲しかった。怪物のあの容姿から、どのようにその生徒に成り済ます事が出来たのか一挙に疑問に。生徒の体型と怪物の体型は明らかに矛盾していた。

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●You will not be disrespectful this school year! 
○衝撃・・・!寄生・・・!同化・・・!この中の誰かは、もはや人間ではない それは<水>を伝わり接触する
ピストルオペラ
【監督】鈴木清順 【出演】江角マキコ、山口小夜子、韓英恵

 鈴木監督10年ぶりの新作。勿論彼の作品は初見。殺し屋ロマンスなんだけど、映像・カメラワーク・ストーリー、どれを取っても正直意味不明。監督からすれば「妖艶」に撮った感じなんだろうけど、逆にややこしくなっている。
 韓英恵のシーンは「ポルノ映画!?」かと思ってしまった。台詞と小道具は何ら意味持たないし・・・。場面展開も瞬間移動さながらに早い。では、良い所はなにかと言うと、「殺し屋の話なのに嫌な話がない」事かな・・・。洋画ならば必ずあるような”家族が狙われて殺される”とかはないので。
 最後は一騎打ち対決になってたが、この戦いの意味合いも分からなかった。要は「何か分からないけど何か難しい」作品であるという事。

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○極彩色のフィルムノワール ミンナ、オダブツ!
ファーゴ (原題:Fargo)
【監督】ジョエル・コーエン 【出演】フランシス・マクドーマンド、スティーブ・ブシェミ、ウィリアム・H・メイシー

 アカデミー賞でH・メイシーが主演女優賞を受賞し、他に脚本賞を受賞した作品。映像美に酔いしる事が出来る。美男美女が出て来ないので(ちょっと失礼かも知れないが)、現実感があり、笑いもあって悲しさもある。
 実際にあった猟奇殺人事件をドキュメンタリーとして映画化した作品だが、とんでもない殺人事件の割には淡々と物語は進んでいく。場面場面に抑揚が少ないからか、吸い込まれるような迫力やドキドキさせる緊張感も余り感じない。実話なので裏も表もないのかも知れないが、映画としては面白味に欠ける場面も。しかし、演じる俳優が特色を上手く出していて、演じる事の格好良さを再認識させてくれる。
 犯人を追う警官の1人に妊婦が居たのも納得できない。妊婦に犯人追跡というような事をさせて上司は責任持てるのだろうか・・・。
 1度観ただけでは分かり難い作品だけど、1度観たらもう観たくないなと思う作品でもあります・・・。

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●A homespun murder story. 
○人間はおかしくて、哀しい
フェア・ゲーム (原題:Fair Game) 
【監督】アンドリュー・サイプス 【出演】ウィリアム・ボールドウィン、シンディ・クロフォード、スティーブン・バーコフ

 どうもモデルのクロフォードの為だけに作られた映画な感がある。アクションなんだけど、アクションもストーリーも希薄。ただ車から貨物列車に飛び乗ったり、運送車でのカーチェイスなどは、ジョエル・シルバー(製作)らしいところが出てたかな・・・。
 クロフォードは命を狙われてる役だけど、何故命を狙われているのかがパッとしない。列車内ではラブシーンがあるが、あれは要らなかった気がする・・・。敵はKGBなんだけど、KGBって殺し屋の養成場所なのか?
 この作品では、徹底して追い詰める側と追われる側の攻防だけを痛快に描いている。追い詰める側は、コンピュータと通信網、熱センサーなどを駆使してくる。ただ、『ザ・インターネット』や『エネミー・オブ・アメリカ』でも似たような設定だけど、主演2人が何も考えてなさそうだからか、他の作品と違って"頭脳で反撃"なんて事を考えてない。
 このストーリーだと、クロフォードが"弁護士"という設定は要らなかった気がする。アクションは迫力な部分もあるんだけど、何故か面白いとは感じなかった珍しい作品。ちょっとクロフォードを強調しすぎたかな・・・。
フェイス/オフ (原題:Face/Off)
【監督】ジョン・ウー 【出演】ジョン・トラボルタ、ニコラス・ケイジ、ジョーン・アレン

 アクション重視ストーリー無視の大体のアクション映画と違い、ストーリーまでしっかりしている。ウー監督得意のテイスト(二挺拳銃、教会、スローモーション、横滑り撃ち、白い鳩・・・)を全て使い、更に"顔の入れ替え"という今までになかった斬新なアイデアで約140分という時間を長く感じさせない。個人的にもかなり好きな作品です。
 悪と善の顔が"入れ替わる"設定なので、当然俳優の役柄も途中で逆になる。しかしトラボルタもケイジも流石に演技が上手い。トラボルタは『ブロークン・アロー』でも本格的な悪役をやっていたので違和感はなかったが、ケイジの悪役ぶりも存在感があった。が、ケイジの残忍な悪役ぶりが見れるのは序盤の10分間ぐらいだったので、ちょっと物足りなく感じた。
 "顔の入れ替え"という設定は、斬新ではあるけど一歩間違えればマンガチックになりそうなんだけど、そこは脚本の素晴らしさでカバーしている。ケイジとトラボルタの体型が似てるとまでは思わないけど、このキャストで失敗ではないだろう。2人とも顔の区別が付くし・・・。この映画が韓国映画だときっと顔の区別が付かなくてどっちがどっちだか分からなかったに違いない(とか言いながらも実は韓国リメイク版も出ている、未公開だけど)。
 音楽が流れる中でのケイジの屋敷内、教会内の銃撃戦は美しく見える感じになっている。特にウーテイストが一挙に垣間見れる教会内の銃撃戦は、顔の入れ替えを知らない部下や家族が集い、この作品の1番の見どころ。
 あと、ラストで音楽が変わるのも頂けない。あれはあのちょっと感動的な音楽でずっと通して欲しかった。
 意外と気付かれにくいのだけど、鼻ピアスやアイシャドーなど色々やっていたトラボルタの娘が、ラストでは元の綺麗な女性になってます・・・。

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○生き残るのは、ただ1人・・・。 世界中の鼓動を止めた<<2つの顔>>のドラマ。
ブロークン・アロー (原題:Broken Arrow)
【監督】ジョン・ウー 【出演】ジョン・トラボルタ、クリスチャン・スレーター、サマンサ・マシス

 トラボルタが初めて悪役に挑んだ作品だそうだが、かなり演技が巧い。完全に主役のスレーターを食っていて存在感があり、逆にスレーターの影が薄くなっている。しかもスレーターよりも格好良く見える。
 ウー作品としては、まだハリウッド2作目なので『男たちの挽歌』等に比べるとアクション性は薄い。後半まで盛り上げておきながら、何故最後は殴り合いになっちゃったんだろう・・・。しかし、この作品はヒロインが思いっ切り可愛そうですね。突然事件に巻き込まれるし脅されるし・・・。
 ラストの機関車内でのバトルは、『暴走特急』に似ている感じだけど、こちらの方が面白さは断然上。劇中で、核爆弾が地下爆発を起こす。地上には電磁波パルスの影響で電気系統が壊れるぐらいで、放射能など人体には影響がない事が分かるが、地下水などには影響があるんじゃないかと気になった・・・。
 スローモーションアクションも廃坑での銃撃戦でちょっと出て来るぐらいでかなり抑制されている。しかし、この作品のアクション部分の失敗が『フェイス/オフ』の成功に繋がってるのだろう・・・。

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●Prepare to Go Ballistic
○核弾頭、紛失。誰が世界の危機を救うのか。
プライベート・ライアン (原題:Saving Private Ryan)
【監督】スティーブン・スピルバーグ 【出演】トム・ハンクス、トム・サイズモア、エドワード・バーンズ

 これは戦争映画なのか、スプラッター映画なのか・・・。スピルバーグ監督だから「戦争映画」に位置づけられるんでしょうかね・・・。まさにアメリカ万歳的な作品で、ドイツ兵を馬鹿に描きすぎている。どうしてアメリカの戦争映画はみんな万歳的なんだろう・・・。勝利国である事を自慢したいのか?。
 冒頭は"ノルマンディー上陸作戦"だったのに、中盤からは"ライアン二等兵救出作戦"へと変わる。現実でもそうだけど、戦火での戦いはどんな命令だろうと兵士にとっては同じ事である。兵士たちに理解出来るのは、無数に飛び交う銃弾と、それに当たれば死ぬかも知れない現実だけ。映像ではそれを冷酷なまでに知らしめていた。
 流石はスピルバーグ、他の戦争映画では観られないカメラワークを多用している。戦車が迫ってくるシーンとか粉塵が舞うシーン等はまるでそこに自分が居るような錯覚に陥った・・・。
 ライアンを見つけるまでは良かったのだけど、その後はダラダラと妙に長く感じた。というよりもライアン救出作戦はこの作品に必要あったのか?。ライアンは存在感自体が余りなかった気がする。
 悪い映画ではないんだけど、余り感動もしない・・・。まぁ微妙な映画でした。スプラッターな感じも多いのでそういうのが大丈夫な方のみですね。

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●The mission is a man. 
○選ばれた精鋭は8人・・・彼等に与えられた使命は若きライアン二等兵を救出する事だった・・・ ノルマンディー大激戦の陰に 選ばれた8人の兵士たちによる たった一人の新兵を救出する作戦があった・・・
プラトーン (原題:Platoon)
【監督】オリバー・ストーン 【出演】チャーリー・シーン、トム・ベレンジャー、ウィレム・デフォー

 アメリカの戦争映画にありがちな「英雄を賞賛」する事がなく、兵士たちの苦悩や内部的な争いが出ている点は流石に監督の体験を映画化してるだけあって評価できる。戦争映画にしては『地獄の黙示録』以上に問題作だろう。結構えぐい場面が多いけど、ベトナム戦争の脅威がヒシヒシと伝わったと思う。
 戦争を美化もせず英雄気取りもない。シーンよりも、ベレンジャーとデフォーの熱演が光っていた。戦争映画って必ず何年後かに大物になった人が出てるんだけど、この作品ではジョニー・デップが収穫だろうか。戦争を想像してではなく、監督自らが体験してるので何でもリアルに感じた。戦争を何の為に行うのか、自爆テロを何の為にするのか・・・等考えさせられた作品。
 でも何でもリアルって事は、兵士たちの"やられ方"もリアルなのでご注意を。

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●The first casualty of war is innocence.
○戦争で傷付くのは、いつも青春。
ベティ・サイズモア (原題:Nurse Betty) 
【監督】ニール・ラビュート 【出演】レニー・ゼルウィガー、モーガン・フリーマン、クリス・ロック

 途中幾度となくダメになりかかり、その度に何らかの奇跡が起こって正しい軌道に戻るという、映画の在り方そのものがサスペンスのような作品。殺し屋のフリーマンとロックを描くシーンは脚本でも映像でもレベル的に危機感。代わりなのか、ゼルウィガー側の脚本は良く出来ていて、彼女の存在感をちゃんと活かしている。前半はゼルウィガーの暴走ぶりに付いていけない部分もあるけど・・・。
 残酷なシーンもあるが、その残酷シーンと無垢な彼女のギャップが凄い。逆に言えば、その残酷シーンがなければもっと後味の良い作品になったに違いない。フリーマンは良いとして、ロックは殺し屋にはどう見ても見えなかった。
 「夫を殺されたウェイトレスが昼メロの世界に入り浸り現実と空想の区別が付かなくなり現実逃避」という設定が既にコメディ(ロックが出る時点で?)。ストーリーも二転三転はするけど、そんなに観客を驚かすほどではない。
 残酷なシーンがあるにも関わらず、「怖い」作品にならず誰もが観れる作品になってるのは、フリーマンとロックの殺し屋2人による持ち味だと思う。ちなみに、監督のラビュートはこれが3作目だそうだが、日本での公開作品はこの作品が初めてだそうです。

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○きっかけは無邪気な憧れだった・・・
ベリー・バッド・ウェディング (原題:Very Bad Things)
【監督】ピーター・バーグ 【出演】キャメロン・ディアス、クリスチャン・スレーター、ジョン・ファブロー 

 アメリカ映画では余り観られないようなダークな部分が印象的。それでも脚本は良かったと思う。スレイターとディアスがクレジットでもトップだけど、劇中ではこの2人が弱い輪に入っていて、シーンによっては2人の扱いに疑問。
 タイトル的には同じくディアスが主演した『ベスト・フレンズ・ウェディング』と似てない事もなく、台詞をパロってる所もある。人殺しの場面すらコメディにしてしまっているので、映画の人殺しのシーンに反感を持ってる人は逆に観ない方が良いかも知れない・・・。
 話が二転三転していくのでそう言う逆転モノが好きな人にはお薦め。サスペンスではないけどね・・・。
 物語はダークでエンディングもハッピーエンドとは言えない。が、ディアスが可愛いので彼女の可愛らしさ見たさに観るのも良いかも知れない・・・。

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○ジャンクな悪夢が一杯の ウェディング・クライム・ムービー


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