私的映画評論

ホテル・ハイビスカス
【監督】中江裕司 【出演】蔵下穂波、照屋政雄、余貴美子

 主人公の女の子はオーディションで勝ち取った子だが、もう演技と言うよりも素に近かった。昔に居たような悪ガキで、近くにいると鬱陶しいように思われる感があるが、家族思いもありなかなか憎めない。『ナビィの恋』や『ちゅらさん』等を見ている人にとっては、それらの作品の出演者の脇役が総出演してる感じで、沖縄が舞台なだけ有り、沖縄の独特の雰囲気や風情が出ている。沖縄で活躍中のミュージシャンが多く出て居るけど、余り歌を披露するシーンがなかったのが残念。『ナビィの恋』で主役だった西田尚美が主人公の教師役で約3秒顔を出している(姿を見せるのは3秒で後は声だけ、声だけも含めて約30秒ちょっと)が気付きにくい・・・。
 笑える部分もあってさり気なく反戦も訴えていたり、沖縄弁も聞けて結構ほのぼのする作品。主人公の子供がこの作品を楽しく面白くしている。
 ちなみに、「クラリネットをこわしちゃった!」の替え歌が「ホテル・ハイビスカス」のオリジナルテーマ曲になっている。出演者が唄ったり演奏しているサントラ視聴はこちらで。

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○うちは、インタァナソナル・ファミリィ・ホテル!
ボーン・コレクター (原題:The Bone Collector)
【監督】フィリップ・ノイス 【出演】デンゼル・ワシントン、アンジェリーナ・ジョリー、クイーン・ラティファ

 寝たきりの刑事に扮したワシントンの演技力が光っていた。というよりも寝たきりなのに仕事がちゃんと出来る設定にも逆に疑問も感じたり・・・。
 ただ、クライマックスの"犯人"の登場は唐突で、あれだけ猟奇殺人を犯しながら、その動機や心理描写が希薄。犯人への伏線もないし。ストーリー自体も少し都合が良すぎだったかな・・・。でも殺され方はそんなに陰惨ではないので、目を背けなくても大丈夫な感じではある。
 猟奇殺人事件を扱う作品は『羊たちの沈黙』『セブン』等有名作品にも多いが、この作品は"捜査する敏腕刑事が寝たきり"という今までのない面白い設定で挑んでいる。が、やはり普通の猟奇殺人事件モノと変わらなかった。いや、『羊たちの沈黙』等に比べたら低レベルである。
 エンディングもちょっとどうかな・・・。ただ、ジョリーを大物にのし上げた作品ではあるのでそこは評価したいけど・・・。

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○・・・すぐには殺さない。
マイノリティ・リポート (原題:Minority Report)
【監督】スティーブン・スピルバーグ 【出演】トム・クルーズ、サマンサ・モートン、コリン・ファレル

 物語自体は正直とんでもない内容だが、クルーズ主演の所為で白けない。スピルバーグの手腕か未来描写は流石で、冒頭から登場する「キーボードのないコンピュータ」や「未来車のデザイン」は本当に未来的で良かった。でも、キーボードの代わりに手で画面を操るので、それなりに体力がないと長続きはしないだろう・・・。
 この映画はあちらこちらにとんでもない事が起きている。検事が逮捕を承認する場面も、法律の手続きを踏んでいるようで何か可笑しい。判断の基準が予想屋の作った"木の玉"なのだから、法律もへったくれもないだろうなぁ・・・。
 結果として首都圏の犯罪は90%も減ったそうだが、これは別に不思議ではない。人権を無視して、怪しい人を片っ端から捕まえれば同じ結果にはなるだろう・・・。それが都市の正しい姿かどうかは疑問だけど・・・。
 3人の予想屋<プリコグ>がプールに繋がれていて、彼らは来る日も来る日も夢を見ている。彼らは何が楽しくて生きているのだろうか・・・。いくら給料をもらっても、この仕事はしたくないな。犯罪予備軍を捕まえる事より、こっちの方が人権問題のような気がするぞ・・・。

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●What would you do if you were accused of a murder, you had not committed… yet? 
○12/7 誰でも逃げる
マスター・オブ・リアル・カンフー/大地無限 (原題:太極張三豊) <未>
【監督】ウエン・ウーピン 【出演】ジェット・リー、ミシェル・ヨー、チン・シュウホウ

 何故日本では未公開になってしまったんだと思うぐらいの美しいアクションが堪能出来る。監督を見て「おや?」と思う人は映画通。彼は今では武術指導者として『マトリックス』シリーズや『キル・ビル』等を担当している。
 ストーリーとしてはちょっとシリアス。友人に裏切られたり殺されたり・・・と暗いシーンが多く、リーの苦悩する姿も観られる。しかし、太極拳をマスターするシーンは、CG等で葉っぱが舞うごとく華麗なシーンで作品の1つの見どころ。
 もう1つの見どころは、主人公が太極拳をマスターした後にある、敵・太監とヨーのワイヤーアクション。自在に曲がる刀を操る太監と、二刀流を操るヨーの空中戦も華麗。勿論この時のリーは、素手で武器を持った敵と戦うが、太極拳をマスターしてるので誰も彼に敵わない・・・。ヨーの戦い方は同じくウーピン監督が武術指導した『グリーン・デスティニー』と似ているが、『グリーン・デスティニー』と違って変なフワフワ感がなく、違和感がなかったから格好良く感じた。
 ちなみに、リーの演じた張三豊は実在した人物で、太極拳の創始者だそうだ。ストーリーは暗いけどアクションはかなり爽快なので未公開作としてもかなりのお薦め。
マッスルヒート 
【監督】下山天 【出演】ケイン・コスギ、哀川翔、加藤雅也

 始めにパッと見た印象は『バトルランナー』+『ロミオ・マスト・ダイ』な感じ。マッスルドームの戦いやワイヤーアクションなどコスギの魅力を存分に引き出している。台詞も日本語、中国語、英語と多国籍に渡る。しかも、邦画ではあるが台詞の半分以上は英語で、悪の首領役の加藤雅也はほとんど流暢な英語で通している(日本語はほんのちょっとしか喋らない)。
 普通未来設定というと2030年以降な感じを受けるが、この作品は2009年の東京が舞台。しかも映画の中では既に東京は無秩序状態で、人間の内なる能力を限界まで引き出す麻薬が蔓延している・・・。現実味があるからこそ怖いものである。
 香港の人がアクション指導に携わってるお陰か、コスギの繰り出すカンフーはかなりの迫力。ジャッキー・チェンのようにカンフーシーンが子供っぽくもない所が良い。が、その割には映像とストーリーが悪い。この作品を日本人ではなく、他の香港などの人が監督してると、もっとカッコイイ作品になっていたに違いない。日本人が監督したお陰で、やはり何時も通りの面白い部門には入りにくい邦画になってしまった惜しい作品・・・。
 加藤雅也牛耳る巨悪組織は"巨悪"とか言いながらも意外と小さい。そんなに雑魚の数が多い訳ではない。麻薬を飲んだ人の屈強な超人ぶりもまぁ良く出来ている(ほとんど"ゾンビ"だけど)。コスギは絶対にハリウッドでも成功すると思う・・・。
 コスギはアメリカからやって来て日本語が余り分からない設定で、最初「相棒」や「屍」の意味が分かっていなかったのだが、それでも少し日本語を話す。でも、どうせなら日本語は全く分からない英語しか喋れないキャラの方が良かったかも。
 コスギと哀川翔は"相棒"だけど、その2人のコンビぶりが見れるのは冒頭の約10分間のみ。哀川翔は二挺拳銃で敵を撃つのだけど、余り当たっていなかった気がする・・・。ラストも何か呆気なく終わってしまった。
 金子昇演じる人たちが地下に閉じ籠もり、親の居ない子供たちを集めていて、ハッカーやカード偽造など食う為なら何でもしている。終盤で地上に出る為に、マッスルドームの地下を爆発させるのだが、爆発させて一体何がどうなったのかが分からない。"いきなり"に話が進んでる事も多くてついて行きにくい作品だった・・・。

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○勝てば、生きられる。勝てば、未来がある。
マッドマックス (原題:Mad Max) 
【監督】ジョージ・ミラー 【出演】メル・ギブソン、ジョアンヌ・サミュエル、スティーブ・ビズレー

 スタントマンの死亡事故をそのまま映画に使った未曾有の作品。話は簡単なのに、更に展開が早い。暴走族が主人公の友人を殺すのは分かるとして、妻と息子を殺す理由が分からない。ただ、やはり死亡者が出るほどのカー・チェイスは迫力満点。特に主人公がラストで乗る"インターセプターV8"は今までのカー・チェイスの凄さを凌いだと思う。
 79年の作品の為に、ギブソンがとても若い。最初観た時は彼だと信じられないぐらいだった。相手役となる暴走族は、リーダー以外当時現役の暴走族だったそうで、車にも追いつくバイクの運転ぶりは流石である。
 この映画では、主人公は勿論悪役側の暴走族も格好良く映っている。個人的にはバイクや車にさほど興味がないので、感情移入は出来なかった。
 暴走族は仲間を警官に殺されての登場となるが、その仲間として冒頭に登場する"呼称:ナイトライダー"はどう見ても単なる気違いの小父さんにしか見えない。やたらと余裕をかまして喋りまくり、警官から逃げれなくなると小心者に変わってしまう・・・。しかも暴走族はその彼を"崇拝していた"という設定の為に全然呑み込めないのである。
 暴走族の数は多いのだが、ラストはかなりあっさりと終わったのが残念。

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○今!バイオレンス・ヒーロー誕生 もう許せない 今!恐怖の暴力に復讐の戦いが始まる
マトリックス・リローデッド (原題:The Matrix Reloaded)
【監督】アンディ&ラリー・ウォシャウスキー 【出演】キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー・アン・モス

 1作目を観ていないとストーリーは非常に分かり難いだろう。私は前作も分かり難かったので当然のように今作のストーリーも分かり難かった・・・。しかしアクションに関しては、映像面も含めて前作よりも上回っている。
 ただ、余計な場面が多いのも気になった。ザイオンでのモーフィアスなどの演説シーンやネオとトリニティーのラブ・シーンなどは無駄に長い気がした。今作のネオはまさに漫画チック。空を高速で飛んだり銃弾を空中で止めたり、重い棒を簡単にブンブン振ったり・・・。敵であるエージェントも増殖法を覚えて増える増える・・・。ネオとエージェントの1対約100の対決は、迫力があったけどやりすぎな感も。良く観るとCGだと分かるシーンもあった。
 壁通過の能力を持つ双子の敵、ザ・ツインズ。壁通過の能力も余り大した事ないし、そんな能力を持ってる割には早く死にすぎ。たかが車の爆破で死ぬとは何の為の能力か分からない(爆破する前に能力で脱出できたはずだが)。監督にとってもどうでも良いキャラだったのだろうか・・・。
 モーフィアスが日本刀で戦うシーンも格好良かった(シーンは少ないが)。しかし日本刀で車は斬れないだろう普通は。刀の方が参って折れそうである。
 マトリックスの創設者。多数のテレビには1作目の映像も映っていたので、劇中には登場しなくても前作から居た事になるが、ずっと動かずに市民の動きを見ているって事は、単なる"覗き屋"と変わらない気がするぞ。しかも創設者なのにマトリックスの世界の真相を語るだけで何もしない。創設者ならプログラムを変えたりして、ピンチな世界も救えそうなもんだが・・・。
 キー・メーカー。この作品のまさにキー・ポイントとなるキャラだが、小父さんなのに足が速く身軽。幾らなんでも上の道路から下の道路に何の躊躇もなく飛び降りて、トリニティーのバイクの運転にも怖がらず、モーフィアスによってトラックの上に乗せられても何の冷や汗もかかないのは可笑しい気がする。
 しかしこの作品を観ると、中国発祥のワイヤーアクションなのに、"無駄に"ピョンピョン飛ばす中国映画と違い、ハリウッドのワイヤーの使い方は中国(香港)映画以上に発達したと思う。それほど巧い。

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●Free your mind. 
○予言が本当なら戦いのない未来が来る だからこそ戦える だからこそ、死ねるのだ。
マトリックス・レボリューションズ (原題:The Matrix Revolutions)
【監督】アンディ&ラリー・ウォシャウスキー 【出演】キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン、キャリー=アン・モス

 シリーズ通して結構難しい作品である。ザイオンを狙うセンティネルというクラゲ(イカ?)型の生物(?)は一体何なのか。ザイオンでのロボットとセンティネルの戦いは、日本の漫画そのものだったような気も。預言者は毎回毎回「知っていた」でごまかし、結局は何もしていないので鬱陶しい存在に感じた。メロビンジアンとバーセフォニーの存在理由も分からず(『リローデッド』でもだが)。
 前2作に比べて見どころが無くなったのが1番寂しい。天井を走るとか、ラストのネオとスミスの空中戦は新しい撮影技法を使ったそうだが、そのラストの戦いも"取って付けた"感じにしか見えなかった。預言者とネオは「スミスはもう手が付けられない所まで来ている」って言ってたけど、どう手が付けられなかったのか良く分からず説得力がない。ネオとスミスは正と負の部分だそうだが、これじゃ「ドラゴンボール」の神様とピッコロの関係である・・・。ネオが死ぬと同時にスミスも死ぬのでは、もしネオが復活してもスミスも復活するって事か!?。
 しかし3作共通なのだが、特にこの3作目はもうCGに頼り過ぎている。ザイオンに迫るセンティネルの数は約25万匹。そのお陰で戦闘シーンが長い。で、ここでジーとキッドが活躍するのは、いかにも物語を盛り上げる為の御都合主義に思えた。
 ラストのネオとスミスの対決シーン。もうCGの出来映えとスケールの大きさを楽しむだけとなっていて、1作目に多くあった「役者自身が体を張ってやるカンフー」がなくなっている。ここまでになってしまうと、「闘うのに力は要らない」って事になってしまって闘わずして勝つ事まで出来るようになる。よってアクションが成立しない・・・。
 2作目から特に思っていた事だけど、ザイオンのシーンになった途端に面白くなくなるのは何故!?。
 結論的に言うと、公開前は盛り上がりながら、個人的にシリーズ1番の駄作に思えました。本当に1作目から同じ監督が作ったのかと疑うほどに。前2作は楽しめたのに、最後の最後でこれか?って感じです。
 あと、現実世界とマトリックス(仮想)世界の見分けがしにくい・・・。あと、余談ですが「レボリューションズ」の色々な疑問に答えてくれるFAQを発見!。こちらから。
 でもサッパリだけど・・・。

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●Everything that has a beginning has an end
○始まりがあるモノには 全て終わりがある 
ミート・ザ・ペアレンツ (原題:Meet The Parents)
【監督】ジェイ・ローチ 【製作】スティーブン・スピルバーグ 【出演】ロバート・デ・ニーロ、ベン・スティラー、テリー・ポロ

 『オースティン・パワーズ』シリーズを手掛けるローチが監督してるのでそこそこ楽しめる。しかしデ・ニーロの出演作は最近廃れてる気がするけど気の所為か?。
 コメディなので気楽に観れるけど、スティラーが何か酷い扱いを受けているので可愛そうにさえ思えてくる。娘の恋人として厳しく見てると言うより、単なる"虐め"にしか見えない。しかも、スティラーとポロのカップルは余り魅力的には見えない。スティラーよりも出番は多くないが、ポロの昔の恋人役を演じたオーウェン・ウィルソンの方が魅力を感じた。
 話の落ち着きどころとして、妙にベタベタした所に持っていこうとしてるのが気になった。

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●First comes love. Then comes the interrogation
○ようやく夢の恋人に巡り逢えたのに彼女の父親はまるで悪夢のようだ・・・
ミスター・ルーキー
【監督】井坂聡 【出演】長嶋一茂、鶴田真由、橋爪功

 阪神のOB選手と現役選手も出演している阪神ファン向けに作られている作品。野球解説者の駒田徳広がライバル選手としてレギュラー出演。『メジャーリーグ』という作品にちょっと似ている場面も多い。往年の阪神ファンの人は"一発契約"として出演しているバースは嬉しいのではなかろうか。まさに"カメオ"出演的で一瞬しか映らないのだが、太田房江大阪府知事も阪神を応援している観客として出演している。
 大阪で観たら1番良い作品に見えるのでは、というような地域限定な面もありそうではある。阪神の試合シーンを見ると分かるのだが、ジャイアンツだけ"ガリバーズ"で、あとは実際と同じ球団名。と言う事は、ジャイアンツだけ名前を貸さなかったという事。これは何か影響あるからだろうか・・・、それとも単なるケチなだけ?。
 話としては予想できる展開で新鮮さはほとんどない。竹中直人と橋爪功の関西弁は何か中途半端だし、宅間伸と山本未来は出番が少ないけど、出番の時はずっとピリピリしてるし、さとう珠緒と吹越満の取材陣コンビも中途半端。吹越満に至ってはほとんど喋っていない。大阪のABCテレビ(テレビ朝日系列)も協賛してたようでABCアナウンサーや解説者が実況役をしていた。
 阪神が優勝した今年度だからこそこの作品がリアルに思えた・・・。

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○昼間はただのサラリーマン。夜は甲子園だけに現れる謎の覆面ピッチャー。 2002年阪神優勝!?トラの救世主は、パートタイムピッチャー。
ミセス・ダウト (原題:Mrs. Doubtfire)
【監督】クリス・コロンバス 【出演】ロビン・ウィリアムズ、サリー・フィールド、ピアース・ブロスナン

 流石にコロンバス監督は、『ホームアローン』シリーズや『ハリー・ポッターと賢者の石』等を手掛けてるだけあり、コメディや子供向けの作品が上手い。この作品で1番目を惹くのは、やはり子供たちに会いたい一身で家政婦になり切るウィリアムズの熱演だろうか・・・。ライバル(?)の男性役のブロスナンも007とかとまた全然違った演技を見せていて良かった。
 ただ、ウィリアムズの女装だけで見どころそのものが余りなかった気も。逆に良かった点は、家族ドラマに有りがちな「よりを戻す」事が無い事。毎日午後だけ会う事が許されるだけで、再度夫婦とならないところが逆に良かった。父親から見る「家庭」を上手く表現していたと思う。
 ウィリアムズが素顔で出ているシーンは、何か何処も「困ってる」ような暗い顔だったのに、ダウトファイヤーという家政婦になった途端に明るく楽しそうになっていた。しかも夫で居る時よりも、家政婦で居る方が妻と上手く行ってるのだから不思議だ。

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●She makes dinner. She does windows. She reads bedtime stories. She's a blessing… in disguise.
○料理、洗濯何でもござれ、子供も任せて安心。 いまどき珍しいお手伝いさん・・・。でも、何かヘン?!
ミニミニ大作戦 (原題:The Italian Job)
【監督】F・ゲイリー・グレイ 【出演】マーク・ウォールバーグ、エドワード・ノートン、シャーリーズ・セロン

 何だか凄い邦題。確かにミニ・クーパーがカーチェイスの主体として出ては来るが、金塊を奪い返しての逃走用に使用するのであって、物語的には飾りにしか過ぎない。原題で全編通してイタリアが舞台かなと思ったらそれも違って、イタリアが舞台なのは冒頭だけ。あとはこのイタリアでの金塊強奪法を応用するだけである。
 ストーリーを簡単に言うと「奪った金塊を奪われたのを奪い返す!」という犯罪で始まり犯罪で終わる。リメイクでキャストが豪華で似たようなストーリーとなると、『オーシャンズ11』があるが、こちらは変装がない分、カーチェイス有り、裏切り有りと、拠り痛快になっている。
 特に金塊を奪い返すまでの過程は面白い。コンピューター・ハッカーのライルの活躍が誰よりも多い。金庫のある位置、屋敷内の構造、交通局ジャック(信号支配)、駅の支配・・・と全ての計画が彼のお陰で実行出来て居るようなモノである(セロン来日会見の映像はこちらで)。
 痛快で始まり痛快でも終わるので、観た後に何かスッキリした感じになった。でもウォルバーグとノートンの"心理戦"の駆け引きがちょっと少なかったのが残念。心理戦も増やして欲しかったかなぁ・・・。

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○小さなヤツほど華麗に決める!
ヤング・ブラッド (原題:The Musketeer) 
【監督】ピーター・ハイアムズ 【出演】ジャスティン・チェンバース、カトリーヌ・ドヌーブ、ティム・ロス

 今まで2本映画化されている"三銃士"に香港流ワイヤーアクションを加えるという奇抜なアイデア。でもそれまでの"三銃士"も当時で考えれば奇抜だっただろうけど・・・。キャスト的にもドヌーブやロスが出演していて豪華な配役。が、チェンバースを含む銃士隊員たちが何か貧相で軟弱である。
 アクションは興味深く、馬車での追撃戦やラストの足場の悪い梯子上での決闘など面白い試みがいくつがあった。しかし、突然後ろ姿が多くなったり、帽子の所為で顔が見えなくなったり、カット割りが細かくなったりしたのは残念。そのカット割りと編集のテンポの悪さがあって、せっかく香港からアクション指導の人を連れてきてるのに、そのアクションに迫力がなくなっている。これではワイヤーアクションも本領が発揮できない。公開当時、「アクション新開拓」とかって話題になったのだが、このアクションは「新境地」レベルではない。
 で、ポスターには「このバトルが、全米制覇!」って書かれていたが、「このバトル」ってどのバトルだ!?。主人公は親を殺された復讐の為に闘うはずだったと思ったが、後半には王国を守る為に知らぬ内に変わっていて、復讐が既に何処かに行っていた。ロスの悪党ぶりは主人公を食っていて良かったと思うけど・・・。
 「キャストがいくら豪華でもストーリーがダメなら全てがダメ、結果(出来)が全てである」事を実証してくれた作品の1つだろう(他にもキャストだけが豪華なのは多いので)。あとこの邦題も変である・・・。

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●As you've never seen it before.
○5秒間で30撃!重力無視の空中アクション!
ラスベガス大火災 (原題:Trapped) <未>
【監督】デラン・サラフィアン 【出演】ウィリアム・マクナマラ、ミート・ローフ・アディ、パーカー・スティーブンソン

 実はこの原題の作品はこのTV映画も含めて何と14作品もある(C・セロン&K・ベーコンの同原題映画も公開待機中)。全て独自の邦題があるので、邦題の有り難みが1番良く伝わる原題に思う。
 ラスベガスのホテルで火災が起き、上層階に10人ほどの人間が閉じこめられ、彼らの逃げる様子が生中継される。TV映画で劇場未公開の作品ではあるが、作りとしてはそんなに悪くはない。ホテルの構造を利用したストーリー展開は、映像としてはそれほどの工夫はないものの脚本では合格点。ただ、密閉空間での人間ドラマで言えば、10人はちょっと多すぎな感じがあり、焦点を絞り込む事が出来なかった。
 サスペンス要素もあって、このホテル火災が放火と判明し、生き残った中に実は放火犯がいる。自分で放火しときながら逃げれずに閉じこめられる犯人も馬鹿だが、その犯人にも余り意外な展開などがない。勿論全員が生き残る訳ではなく、"自分だけは助かりたい"という考えを持つ人から順番に炎とかに巻き込まれ死んでいく・・・。
 元ネタは『タワーリング・インフェルノ』でしょう・・・。TV映画未公開作品としては出来は悪くはないけど、やっぱり元ネタ作品を超える事は出来なかった・・・という感じ。
ラッシュアワー2 (原題:Rush Hour 2)
【監督】ブレット・ラトナー 【出演】ジェッキー・チェン、クリス・タッカー、クリス・ペン

 前作と大きく違うのはジャッキーの台詞が大幅に増えている点。その為に元々お喋りのタッカーと喋る喋る・・・。しかもジャッキーはまだ英語がそんなに上手ではないので堅苦しさを感じる。香港系俳優が悪役になるのは前作と余り変わらないが、今作はジョン・ローンとチャン・ツィイーをその悪役に迎えているので少し豪華。ローンは余りアクションを見せることなくグタグタと脅したりするだけだが、ツィイーは流石に見事なアクション(ジャッキー直伝)を見せてくれた。しかし、この作品のツィイーは化粧が濃いのが納得できなかったけど・・・。
 1作目でも思ってたけど、冒頭で「字幕監修:ナインティナイン」と出るのはかなり余計だ。タッカーはずっと観光気分でジャッキーはずっと捜査で動いているギャップが面白かった・・・。
 アクションはジャッキー作品そのままだったかな・・・。ただジャッキー作品ではハリウッドでもお馴染みとなったNG集はやはり良かった。続編が楽しみなコンビ作です・・・。

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●Get Ready For Another Rush Hour! 
○全世界待望の続編!ついにあの最強コンビが帰ってくる!!
ランナウェイ・カー (原題:Runaway Car) <未> 
【監督】ジャック・ショルダー 【出演】ジャッジ・ラインホルド、ニーナ・シーマズコ、ブライアン・コックス

 1人の女性の車に、ひょんな事から実業家の男性と大学生の男性、そして姉の赤ん坊が乗り合わせる事に。しかし、整備の不備か車は高速道路上で突然暴走を始める。勿論ブレーキとアクセルは利かず、ほとんど自動操縦状態(ハンドルは利くが)。『スピード』の映画の自動車版みたいな感じである(爆弾や敵はないが)。やはり暴走だけでは終わらせないのが映画で、先々には色々な障害物がある。
 音楽を大音響で聴きながら走っていて、警察の応答にも答えず通行車両を邪魔してるトラックがいたり、物分かりの悪い他州の署長が居たり知事が居たり・・・。
 ブレーキもエンジンも機能してないのに、ライトは機能していた。誰かがスタントなどを行ってエンジンを停止させるとかすれば面白かっただろうけど、最後はガス欠+道を外してのエンジンストップで終わってしまい何か寂しかった。せめて整備をミスッた工場の捜査とかが入れば良いのにそれもない。
 とにかくテレビ局(ラジオ局も)と警察の協力(?)があってのとにかく暴走車の行く末を観る作品で、暴走車以外は何も観るものがない。暴走車を吊り橋に受け入れないように言う知事が出て来るが、顔を見せるのはほんの30秒。それ以外は声さえ出て来ない(知事と言う肩書だけ)。
 流石は未公開の作品だなと思ったのが正直な感想。
リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い (原題:The League of Extraordinary Gentlemen)
【監督】スティーブン・ノリントン 【出演】ショーン・コネリー、スチュアート・タウンゼント、ペータ・ウィルソン

 コネリーの貫禄は充分。が、『X-MEN』のウルヴァリンと同じく、主人公なのに大した能力は持っていないのが残念。銃の腕が達人級と言っても、達人級の腕前を具体的に見せるのは冒頭だけ。文学ヒーローが7人出てはいるが、個性がみんな出されてなかった。M=ファントム=モリアーティ教授・・・は悪役にしては余り強くなさそうで、悪役の不気味さや主人公を喰うまでの迫力がなかった。個人的には血と残酷性が極力抑えられた事が残念でならない。同監督の『ブレイド』に比べても全体的には劣る。
 が、ソーヤーとネモが格好良い。特にアクションはネモが1番見せ場が多い気がする。吸血鬼のミナは吸血鬼の顔と普段の顔のギャップが凄かった。ハイドを捕らえた直後の、ハイドをちょっと怖がるミナは可愛かった。けど後半に行くに連れて、女性と言うよりも吸血鬼の顔になっていた。Mの目的が超人達の能力を手に入れる為で、グレイがみんなに仲間と思わせての各能力の回収係だったが(要は裏切り者)、自分の不老不死の能力は敵は要らなかったのだろうか?。透明人間やハイドの薬やミナの血液以上に不老不死の方が憧れでみんな欲しがると思うんだけどな・・・。ネモの科学技術って言ったって、既にファントムは戦車や鉄兵士とか造ってる訳で、ロケット弾(冒頭)もある。科学技術は既に持ってるんじゃないのか?。
 Mは親切で、こっちが"聞いてもいない"のに事の真相をレコードで説明してくれる。レコードで映像が見れるって言うのは当時じゃなくても今でもないんじゃないのか?。と言うかノーチラス号のそのレコードとテレビは何の為に?。車と潜水艦は驚いたのにテレビやレコードは驚かないのか?しかも船体は大きいのに探検艇が意味もなく付けられてるだけで、武器が何もない。せめて魚雷ぐらい付けそうなモノだが・・・。でもって修復が早い・・・。
 ミナとグレイが元・恋人同士だったらしいが一体何十年前(何百年前?)の恋人?グレイは年を取らなくてもかなり年のはずだし・・・(と言うか本来なら死んでる)。しかもミナはグレイが不老不死である事を「元恋人」であったにも関わらず最初は知らない。幾らなんでもそれは変である。
 ラストは今一つパッとしなかった。個人的には楽しめたけどね・・・。

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○誰一人、ただ者じゃない。 世界を守るのに、正義は要らない。
リベリオン 反逆者 (原題:Equilibrium)
【監督】カート・ウィマー 【出演】クリスチャン・ベール、エミリー・ワトソン、テイ・ディグス

 この映画の1番の醍醐味である新アクション、銃と武術の融合"GUN-KATA<ガン・カタ>"に興奮。独裁者に支配されている感情の出してはいけない街は『ブレードランナー』、主人公の衣装は『マトリックス』であるが、アクションの格好良さは『マトリックス』以上に思えた。
 ただ、107分という時間に対し、ガン・カタの見せ場がちょっと少なかった事、感情違反の人を何も尋問せず何人も射殺していた事は減点。感情をなくせば、戦争も殺人もなくなるって事だが、個人的にはそうは思わない。感情はなくても"考える"って事は出来るはずで、ストレスが溜まっての戦争が起きそうである・・・。
 銃は実銃(本物)を使用したそうで、他のアクションと比べて確かに銃声とかが違って聞こえた。そして主人公強過ぎ!。ほとんど傷を負わずに集団に勝っている(そもそもガン・カタは集団戦で1番威力を発揮する恐ろしい技)。
 『マトリックス』はワイヤー満載だったのに対し、この作品は低予算で作られているのでワイヤーが一切ない。DVDの音声解説で分かったのだが、監督自身は「ガン・カタ」考案が恥ずかしい事だった模様。あと、黒人の新相棒が凄く怒ったり笑ったりと感情を出していたが、独裁者に支持してるのなら感情は出しても構わなかったそうで、じゃ市民はみんな反逆したくて出来なかったって事になる。感情者を取り締まる警察の車は、空港の消防車を白く塗っただけのモノらしく、低予算で作らなければいけない苦労が垣間見えた。
 ベールは同時期に『サラマンダー』が公開だった所為か話題性がそっちに行ってしまってほとんど宣伝もされず、約2週間で公開が終わってしまったという当作品だが、面白さは『サラマンダー』の何倍以上じゃないかと思っている。
 ラストでは日本刀でのガン・カタアクションを見せてくれる。良く見ると、その場から1歩も動かずに5,6人ぐらいの敵を倒している。日本の"時代劇"でもこんなアクションは当然のごとく観た事はない。主人公は刀を逆手で持ってるが、これは日本の『座頭市』が参考らしい。
 ガン・カタアクション観るだけでも絶対お薦め!未見の方の方が多いと思うので・・・。

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○俺が世界を覆す!
リメンバー・ミー (原題:同感)
【監督】キム・ジュングォン 【出演】キム・ハヌル、ユ・ジテ、ハ・ジウォン

 デニス・クエイド主演の『オーロラの彼方へ』と設定が似ている。更にほぼ同時期での公開の為に、どちらがどう真似たのか区別が付かない(それとも本当の偶然か?)。主人公2人の待ち合わせ場所が時計台だったり、現代の青年が自分の両親の青春時代に介入しに行く所などは『バック・トゥ・ザ・フューチャー』からの影響だろう・・・。
 「時間を超える無線機」という画期的なアイテムを用意しながら、それをSF的な仕掛けと結びつけていない。これはSF映画ファンとかには非常に物足りないだろう。
 タイムパラドックスの作品なのに、その問題に触れないのは、ヒロインが簡単に自分たちの未来を受け入れてるからだろう・・・。
 悲しい場面で必ず流れるピアノの悲壮なメロディも止めて貰いたい。寒い・・・。韓国映画の悪い癖だと思われるが、感情表現が過剰。ラブストーリーは垢抜けていない。恋愛映画としては良い出来ではあると思うけど惜しい作品。
リリイ・シュシュのすべて 
【監督】岩井俊二 【出演】市原隼人、忍成修吾、蒼井優

 画の撮り方や音楽は圧巻で綺麗だが、内容に疑問。不快な暴行シーンがあったり、タイプでカチャカチャと字幕を打つシーンがあったり(疲れる)・・・。”リリイ・シュシュ”とはこの映画の為に作られた架空の歌手の名前。
 1つ1つのシーンで鮮烈に残る部分が多く、印象に残る映画ではあるが、余り良い印象ではない。各少年や少女の感情をほとんどセリフなしの映像だけで魅せてくれる。でもその感情の出し方が微妙・・・。
 苛めをテーマにしたような作品だが、だからといって、苛められてる人が励まされる類の作品でもない。しかもその苛められてる人などに同情なども出来るような感じではない。
 出演者全員が体当たり演技をしている事は評価したいが、ちょっと人には薦めにくい映画だった。

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○14歳のリアル
リング0 バースデイ 
【監督】鶴田法男 【出演】仲間由紀恵、田辺誠一、田中好子

 『リング』の事件(貞子殺害)を30年遡った話。初期の話に戻る作品は多いが、この作品は話の展開に行き詰まってる感じ。『リング』の貞子はとても怖いものがあったが、この作品は殺される前なので思いっ切りお嬢さんである。この作品ぐらいから、邦画ホラーはヒロインが2人以上居るようになった。
 『リング』『リング2』に比べても"ホラー"というより"ラブ・ロマンス"な感の方が強い。原作も読んだが、映画そのものはかなり原作から離れている(原作通りは少しだけ)。ストーリー的には貞子に同情してしまう場面が多い(原作「リング」の貞子も映画とかけ離れて同情する所が多かったが)。
 貞子よりもむしろ貞子を苛める劇団員たちの方が怖い。これを観ると、貞子も呪いたくもなるだろうなと思う。キャラ設定などは台詞で言う事が多く、誰がどういうキャラでどう気持ちが動いているのか・・・なんて分かり難い。大惨事が起きても全く出て来ない警察も変である・・・。
 ファッションは設定である昭和40年代の衣装のつもりだったらしいけど、かなりデタラメである。

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○貞子は二人いた ついに明かされる、貞子出生の秘密。
レインディア・ゲーム (原題:Reindeer Games) 
【監督】ジョン・フランケンハイマー 【出演】ベン・アフレック、ゲーリー・シニーズ、シャーリーズ・セロン

 出演者が豪華なお陰で面白く作られている。が、脚本がかなり陳腐。1番酷いのはアフレックの役柄で、その脚本の所為で余り頭が良いようには見えない。シニーズの久々とも言える本格的な悪役は良かった。セロンも意外と壺に嵌っていた。
 フランケンハイマー監督にとっては遺作になったけど"意外性のあるストーリー"として悪くなかっただろう。でも、アフレックが最後まで生き残ってる事が1番疑問に感じる場面が多い。殺されそうで殺されない・・・悪役には多かれ少なかれ頭の悪い人が多い。
 方向転換する場面にキレが足りない。出演者が豪華なだけでメリハリも少ない。アクションも他の作品に出て来たような場面ばかりで新鮮味を感じない。
 しかしアフレックとセロンが好きな人にはお勧めできるかも知れない・・・。何とも惜しい作品。

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●The trap is set. The game is on. 
○罠は仕掛けられた。ルールなしの6日間!
ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔 (原題:The Load of The Rings : The Two Towers)
【監督】ピーター・ジャクソン 【出演】イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン、ヴィゴ・モーテンセン

 前作に比べて格段にスケールとCGの映像がアップ。新キャラも追加された。新キャラでやはり注目すべきは、指輪の元・持ち主という"ゴラム"。敵なんだか味方なんだか分からないけど愛らしい所もある。流石に3作同時ロケをしただけあってか、前作との物語の繋がりが上手い。逆に言えば、前作観てない人がこの作品から観るのは、設定的に訳が分からないだろう。
 3つに分かれたパーティをそれぞれ描くので、情報量が多く誰がどうしてどうなってるのかが分かり難い。あと、マッケラン演じるガンダルフが、今作ではまさに"いいとこ取り"。1番美味しい場面に必ず出ていた感じがする。
 前作では無駄に長かった感じがしたが、今作はラストまで結構引っ張ってくれる。特にラストのウルク=ハイとの戦闘では手汗握るモノがあった。あと、オーランド・ブルーム演じるレゴラスは、今作では誰よりも運動神経が良いイメージ。階段を滑り降りながら矢を放ったり、馬に回転ジャンプして乗ったり・・・。
 主人公はウッドのはずだが、今作のウッドは指輪の魔力に操られそうになったり、色々な人に捕まったりと苦悩続きで活躍の場はなかった気がする。劇中ではモーテンセン演じるアラゴルンが1番もてている。ウッドは相棒とゴラムにしか気に入られていないのはどういう訳だ?。
 リブ・タイラーの出て来る場面は、幻想的な世界なのか現実の世界なのかが分かり難かったけど・・・。
 エントの動きは早いんだか遅いんだか・・・、ゆっくり歩いてるなぁと思ったら知らぬ間に二つの塔近くで戦闘に参加してたし・・・。
 しかし、オークもウルク=ハイも数だけは多くて実戦的には余り強くはないんですね・・・。

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●This Christmas The Journey Continues in The Two Towers 
○2003年・春。今度の旅は戦いになる。新しい出会いと別れ・・・第1部は序章でしかなかった。
ロシアより愛をこめて (原題:From Russia With Love) 
【監督】テレンス・ヤング 【出演】ショーン・コネリー、ダニエラ・ビアンキ、ロバート・ショウ

 007シリーズの中でも1番主題歌がヒットした作品。この作品も初公開時の邦題は「007危機一発」だった。まだ第2作目でありながら「1番の名作」とも言われている。まだ"Q"こそ登場しないが、「Q支局」というのが初登場。19作目の「ワールド・イズ・ノット・イナフ」まで"Q"役を務めたデズモンド・リューウェリンがその支局の代表者として初登場し、ちょっとした仕掛けで開けるトランクや、携帯型スナイパー銃などちょっとした小道具も登場。冒頭では敵の秘密結社スペクターによる「ボンド暗殺練習」シーンから始まり、練習と知らないで最初は観てしまうのでちょっと驚き。
 近年の作品に比べると、アクション性は薄いが、ボンドの「スパイ」としての行動が堪能できる。ストーリー的には近年の娯楽作に比べて少々重い。ストーリーでは次作の『ゴールドフィンガー』に続いてる為に、スペクターの首領は声だけしか出て来ない。しかし、人を平気で殺す殺し屋を演じたショウの怪演は見事。靴に毒の刃を仕込んでる女性も怖かったけど・・・。
 現在のアクションは何かとCGを多用するが、ワイヤーもCGも使わないボンドと殺し屋のオリエント急行車内での肉弾戦などは今観るとまた新鮮な感じが。一体どのようにしてボンドの居場所を知ってどのようにして現れたのか謎の殺し屋の神出鬼没ぶりも注目。
 コネリーは今も十分貫禄があるが、昔もかなりの美男子だったと思う。ボンドはかなり用心深く、ホテル1つに泊まるにしても、壁画の裏や電話の裏などを盗聴器がないか入念にチェックする。今でも外国のホテル(いや、日本でもか・・・)に泊まる場合はこんな事をチェックしておいた方が良いんじゃないかと言う事を分からせる。
 ボンドはピンチの切り抜け方も巧い。特に水上警察?に追われてのボートチェイスでのピンチの切り抜けは流石な感じがあった。
ロスト・ソウルズ (原題:Lost Souls) 
【監督】ヤヌス・カミンスキー 【製作】メグ・ライアン 【出演】ウィノナ・ライダー、ベン・チャップリン、ジョン・ハート

 悪魔が取り憑く事が分かってはいるけど、観ている側にとってはその怖さが全く伝わってこない。同じ設定でいくならば『エクソシスト』の方が断然怖い。こう言うと失礼かも知れないけど、映画そのものより、頬骨が出た中異常に目の大きいロングヘアのライダーの方が怖かった。
 悪魔は視覚的には登場しない為に、作品で"驚かす"部分と言えば出演者が「叫ぶ」ぐらい。これでジャンルがホラーなのは疑問だ。展開も早い上に、場面がいきなり変わるのでついて行くのが大変だった。
 ライダーより恐怖の演出はチャップリンの方が上手かったかも知れない。でも最後は誰が主演なんだか丸で分からなくなったけど・・・。98分と決して長くはないのだけど、どうも演出や脚本の下手さで長く感じてしまう。
 『エンド・オブ・デイズ』と『エクソシスト』を観た人は、その2作品から「アクション」をなくしたものと思えばいい。そんな作品である。聖書の666も登場するので、更に『オーメン』も足した方が良いかな・・・。
 ホラーではあるけど、設定では『エクソシスト』に出て来たものばかりで斬新さがない。制作者がこの作品でやりたかった事が一切伝わっていない。
 ところで、どうしてホラー主演の人は非行に走るんだろう・・・。『エクソシスト』のリンダ・ブレアーと言い、この作品のライダーと言い・・・。

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○魂が消える事を予言された男・・・それを予言し阻止しようとする女。
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地黎明 (原題:武状元黄飛鴻) 
【監督】ツイ・ハーク 【出演】ジェット・リー、ロザマンド・クワン、ユン・ピョウ

 この通称「ワンチャイ」シリーズはドニー・イェン主演の日本未公開作なども含め、何と19作もある。リー演じる「医師にして武道家」という希代な英雄・黄飛鴻は19世紀半ばの実在の人物。まさにこれからハリウッドに進出したリーのカンフーアクションの真骨頂が堪能出来る。アクションはシリアスに格好良く、その間のドラマにはコメディが入ってる所が堅すぎない作品にしている。
 クワンはこの時はまだ有名ではなかったのか、ちょっと汚れ役。ピョウは悪の道に入りそうで結局は主人公の弟子となるちょっと中途半端な感じで出ているが、カンフーは流石に見せてくれた。で、リーは更に凄い。CGが一切ない人間業ではないような芸当を見せて、その上動きがとてつもなく早い。これを観ると、『マトリックス』等のワイヤーを多用したあの格好良いアクションは何だったんだ?と思ってしまう。リーは"師匠"と呼ばれていたが、確かにカンフー技の師匠はピッタリである。ジャッキー映画に見慣れた頃に観るのが最適かも知れない・・・。
 「鉄の体」という異名を持つ男と不安定な梯子の上で対決するシーンがあるが、槍や刀などは体で止めたのに、銃弾は止められなかったのだろうか・・・。
 リーのアクションの格好良さは、飛びながらアクションをやってもピタッと上手に着地している事にあると思う・・・。でもって強い。やられている事がほとんどなかった・・・。
 しかしピョウはリーの存在が大きすぎて余り目立っていなかった。ラストでは銃弾を指で弾いて敵を倒すという、これまた普通の人間では無理なような技を見せる(しかも横飛びしながら)。
ヴァージン・ハンド (原題:Picking Up the Pieces)
【監督・出演】アルフォンソ・アラウ 【出演】ウッディ・アレン、デヴィッド・シュワイマー、シャロン・ストーン

 殺した妻の片手が奇跡を呼ぶというホラーなんだかファンタジーなんだか分からなくなるようなストーリー。盲目の老女がその片手に触れた事で、突然目が見えるようになったり、その老女が貧しい村の教会にそのハンドを持ち帰ると、祈ったみんなにはご利益だらけ。足の無かった人に足が生えてきたり、痘痕が治ったり・・・。普通なら恨みを持ってのホラーになりそうな所を、片腕1本で夢を見させてくれる話になっている。片手だけとなる妻をストーンが演じていて、アレンはその手がその村に有る事を知って、奪い返そうと四苦八苦する。で、そこを怪しんで追跡してくる刑事がキーファー・サザーランド。ただ、アレンの出演作にしては出演だけに没頭してるからかちょっと見劣りする。
 インパクトのある面白さではなく巧いと思わせる面白さだろう。カントリー調のBGMは良かった。殺人から"マリア様の奇跡"へと全く正反対な事がシンクロしていく様は見事。人間の欲と身勝手な思い込みが交錯する作品。
 でもちょっとそのハンドが余り良い感じではなかったな。手首だけで動くのもそうだけど、それ以上に派手なマニキュアを塗ってたところが妙にエグかった・・・。しかも中指が立ってるし・・・。
陰陽師
【監督】滝田洋二郎 【出演】野村萬斎、伊藤英明、真田広之

 CGを使った時代劇って言うのはこの作品が初めてだったので、その映像に驚いた。野村萬斎と悪役の真田広之の演技は巧い。逆に今井絵理子と伊藤英明の演技は改善の余地有りに思えた。ただ、そのCGも「これが邦画の限界か?」と思うようなちょっと軽薄で残念。
 萩原聖人は登場の仕方から退場の仕方までコメディっぽかった・・・。小泉今日子との絡みは余り必要なかった気もする・・・。夏川結衣は何か1番熱演していた。
 少しホラーチックなんだけどCGで何でも作られてる所為か怖くは感じない。ラストの清明と道尊の対決は迫力があって良かったと思う。
 何が悪かったのか印象に残ってるシーンがない。多分脚本だろう・・・。

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○闇に交われ、光を解き放て。
黄金銃を持つ男 (原題:The Man With The Golden Gun) 
【監督】ガイ・ハミルトン 【出演】ロジャー・ムーア、クリストファー・リー、モード・アダムス

 007シリーズの中でも奇抜なカーチェイスが迫力有り。特にボンド運転する乗用車が途切れた橋を1回転して渡りきる(しかもCGなどの合成一切なし)スタントは1番の見どころ(しかも効果音まで付いてる)。敵の持つ黄金銃が組み立て式で、一撃必殺の銃なども新鮮味を感じた。
 ただ、この作品は9作目だが、それまでの作品と比べて、ヒロインに華がない。しかもアダムス演じるボンドガールは、この後『オクトパシー』でも再度ボンドガールを務める(この作品で殺されるのに)。こういうのもなんだけど、同じボンドガールを2度使うならもう少し美人な人を使って欲しい物である。
 香港やタイなどアジアが舞台になってるのは構わないが何故力士が出て来たんだろう・・・。Qこそ出て来るが秘密兵器は一切ボンド側には出て来ず、これも寂しく感じた。逆にリー演じる悪側は"秘密兵器"ではないが似てるのが登場する。今まで乗っていた車に翼を付けて空を飛んだり、太陽光を利用したエネルギー変換装置など・・・。
 原作通りの最後の作品だそうで、本当は『007は二度死ぬ』の後日談だそうだ。原作のイアン・フレミングはリーを本来007の1作目の『ドクター・ノオ』に登場させたかったそうだけど、結局この作品で登場。その為か『ドクター・ノオ』と似ている部分が多い。姿を最初は見せない(誰も見た事ない設定)所とか個人の要塞(?)を持ってる所とか・・・。
 敵の秘密基地には、「絶対零度を保つ事」と書かれている冷却装置がある。が、何を冷却する為に設置してあったのだろうか・・・、更に"絶対零度を保つ"のは不可能に思うのだが気の所為!?。
怪獣大決戦 ヤンガリー (原題:2001 Yonggary)
【監督】シム・ヒョンレ 【出演】ダン・キャッシュマン、ハリソン・ヤング、ドナ・フィリップソン

 製作は韓国だけど、出演者は米国、台詞は英語という米韓共作の怪獣映画。なんと製作費に15億も掛かったそうだ。こんな怪獣映画で15億も掛けようとする韓国の意図が分からない。それじゃ、『シュリ』や『JSA』等の2億とか5億で「韓国映画史上空前のスケール」と言っていたあれは何だったんだ!?。
 前半はかなり怠い。その後のヤンガリー復活までも回りくどく、行方不明の博士が再登場したと思ったら又普通に姿を消すし、現場作業をクビになった助手の女性がまた普通に現場に舞い戻ったり・・・と人物の出し入れが無駄な脚本である。でも、ヤンガリーが実際に復活してからはテンポが良く、随分と話が分かりやすい。勿論「そんな恐竜居ないだろう」とか「あの宇宙人の目的は何だったんだ!?」とか突っ込みどころは満載だけどね。いい加減な所も楽しまないと、この作品は観るに耐えない。
 15億の内、2億はCG合成料だそうだが、2億掛けたにしては劇中のCGは安っぽい。私自身怪獣映画は嫌いではない。が、それは日本の「ゴジラ」が着ぐるみだし良く出来ていたからで、この作品はいくら怪獣映画好きでも複雑な心境になれる・・・。
 笑える部分が多いので(皮肉)、怪獣コメディとして通用しそう。ちなみに隣の北朝鮮には、『プルガサリ』という食べ物のような名前の怪獣映画が存在するそうです。

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○覚醒せよ!!
危険な関係 [’88年版] (原題:Dangerous Liaisons) 
【監督】スティーブン・フリアーズ 【出演】グレン・クローズ、ジョン・マルコビッチ、ミシェル・ファイファー

 フランス革命前の退廃した雰囲気の豪華セットが凄い。一瞬マーチン・スコセッシ作品なのかと疑った。セットだけでなく衣装も豪華だったし・・・。キアヌ・リーブスも出演してるけど、やはりと言うべきかかなり若い。
 ストーリーはドロドロしていて個人的には余り好みな感じではない。あと、フランスが中心の話なのに、その話を全部英語でするのもどうかと思う。そりゃ出演者にフランス人が居ないのは分かるけど・・・。
 この「危険な関係」というタイトルの作品もこれ以降に2作品出ていて、59年のフランス版、そして78年では同タイトルの邦画がある。
 マルコビッチの衣装は似合ってたんだか似合ってなかったんだか微妙。上流階級のドロドロ系の愛憎劇なので、そう言う系が好みな人じゃないとちょっと辛いかも・・・、キャストは豪華なんだけどなぁ・・・。
狂った果実 [’56年版] 
【監督】中平康 【出演】石原裕次郎、津川雅彦、深見泰三

 石原慎太郎の同名小説の映画化。石原裕次郎は、この前に『太陽の季節』で端役で出演してはいるが、実質上この作品が初主演なので、映画初出演と見ても良いだろう・・・。
 ストーリー的にはちょっとエロチズムだが、今観てもそんな古臭さは感じない。が、当時は衝撃的だったらしいラストシーンは、逆に今観ればかなりマンガチックで笑えてしまう(確かに衝撃的だけども)。
 今の邦画は正直大した作品がないけど、昔の作品は洋画もだけど何か良い作品が多い。この作品の中平監督は海を撮るのが好きなようで、この作品でも諄いように海を撮っている。津川雅彦が1番の怪演を見せている(っていっても裕次郎の弟役だが)。
 ただ、石原裕次郎が日本では伝説的スターとなる記念すべき作品でもある。
偶然の恋人 (原題:Bounce) 
【監督】ドン・ルース 【出演】ベン・アフレック、グヴィネス・パルトロウ、トニー・ゴールドウィン

 ストーリー的に昼のメロドラマのような展開だが、主演2人のお陰か腹が立たない程度に仕上がっている。ただ立ち上がりは良いのだが、徐々に迷走していて、結末は"取って付けた"感じになってしまっている。原題の「Bounce」は"立ち直り"の事。正直、この作品も"邦題"でまず失敗している。
 男女を出会わせて、その傷害が「飛行機墜落事故」というアイデアは余り評価出来ない。アフレック演じる主人公の生き方にも共感出来ない。が、パルトロウは未亡人でありながら子供と共に健気に生きる姿を巧く演じていた。
 先が読めるストーリーはまだ他にもたくさんあるが、この作品は"次に言う台詞"まで想像出来てしまう。要は脚本が安易。誰かが殺されるとか裏切りとか三角関係とかによる嫉妬・・・とかがないので安心して観る事は出来る。が、もう1ひねり欲しかった・・・。

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●This October, fall in love with fate.
○愛しているから、言い出せない
仕立て屋の恋 (原題:Monsieur Hire)
【監督】パトリス・ルコント 【出演】ミシェル・ブラン、サンドリーヌ・ボネール、リュック・テュイリエ

 多分ルコント監督の最高傑作だろう。仕立て屋の行為は今じゃ完全なストーカーである。しかも女を覗く時は必ずと言って良いほどテーマ曲がかかるのが儀式めいている。
 女性にはちょっと薦めにくいが、フランス映画の独特な雰囲気が出ている。アメリカ(ハリウッド)映画のような派手さはないけど、人を惹き付ける何かがある。登場する俳優は言葉(台詞)自体は少ないけど、1人1人の感情が画面を通して伝わってくる感じを受けた。
 ラブ・サスペンスな感じなので全体的には暗い。しかし白黒を織り交ぜた映像は素晴らしかった。ラストは一応感動的ではあるが、個人的には非常に後味が悪い感じを受けた・・・。
四月物語 
【監督】岩井俊二 【出演】松たか子、田辺誠一、藤井かほり

 なんか『となりのトトロ』に似ている・・・。グサッと突き刺さるような感じではない為か見終わった後に直ぐ忘れそうな感じでインパクトがない。映画の雰囲気は俳句っぽくてまぁまぁかな・・・。
 放映時間は短いけど(65分!)、展開の所為で妙に長く感じる。これって映画じゃなくて、松たか子のプロモーションビデオな感じを受ける・・・><。要は彼女は巧く撮れてるけど、ストーリーなんてないに等しいのである(ラストも突然終わるし)。冒頭の主人公の彼女の団欒シーン(?)が1番良かったかな・・・。
 途中で数カ所、「こんな場面は要らない!」って場面があった。舞台の半分以上は武蔵野なのでそこら辺に住んでる人は身近に感じるかも知れない(私は武蔵野自体知らないけど)。主人公が観る劇中映画はたった65分の放映時間にしては長い。ここはもう少し短くても良かっただろう(短かった方が)。映像は何かとまぁ良い感じなのだが、ちょっとやっぱり邦画だけに物足りない気がした。
市民ケーン (原題:Citizen Kane)
【監督・出演】オーソン・ウェルズ 【出演】ジョセフ・コットン、ドロシー・カミング、エヴェレット・スローン

 冒頭で既に結末は分かるのだが、そう知りながらもついついストーリーに嵌ってしまう面白さ。理由は分からないが、流石は古き作品である。21世紀に残したい作品とはこういうものなのだろう・・・。
 光と影の使い方が抜群で、25歳の才能に感心しきり。主人公のケーンには特に魅力は感じないが、冒頭で結果は明らかなので、失敗しても成功しても安心して観れる。
 この作品で使われている撮影技術「パン・フォーカス」にも注目。ピントを奥に居る人物にも同時に合わせる事によって、1つの画面で1つの物語を描くという、舞台劇出身のウェルズらしい撮影法。
 出演者の演技も素晴らしい。ウェルズは若干25歳で監督・脚本・製作・主演を兼任。そして特殊な撮影法。まさに1人の天才が誕生した作品でもあるだろう・・・。
少林サッカー (原題:少林足球)  MIDI
【監督・出演】チャウ・シンチー 【出演】ン・マンタ、ヴィッキー・チャオ、パトリック・ツェー

 シンチー自身がブルース・リーを尊敬しているらしく、作品内にもリーに関するネタが多く登場する。代表的なのは、少林チームのリー似のGK。リーに似た手ほどきもシンチー直伝だそうだ。
 この映画、観ているのが辛いほどギャグは馬鹿馬鹿しく、辻褄は合ってなくて、無駄な暴力シーンが多い。ただ、後半に行くに連れて慣れてくるのか、そんな事がどうでも良くなる不思議さが備わる。
 チームの仲間集めの前に、監督となる小父さんが「それだけ強い足があればサッカーが出来る」なんかのセリフに、主人公は「そうか!少林拳でサッカーか、それは思い付かなかった!」という事を言うが、ここが1番辻褄が合わない。じゃ、昔の仲間だったという"魔の手"や"鉄の頭"などの異名を持つ人たちは一体何をした仲間だったんだ!?。
 あと、拳法に詳しくない人が見れば、何処が少林寺なのかが分かり難い。一応サッカーを題材にはしているが、"まともな"試合シーンは少なく、あとはサッカーではなくて"サッカーボールを使った喧嘩"である。
 シンチーがチャオをナンパ(?)してチャオに告白された時、シンチーは「俺たち友達だろ」で交わす。自分からナンパしておきながら告白されたらごまかすのもどうかと・・・。
 ラストでは、"デビル"というまさに悪役にはピッタリというような名前と風貌の超人チームとの対決。しかし、やはり"サッカー"とは言えず、ゴールキーパーとの強引な対決がメインだった気もするし、主人公のチームとデビルチームは、みんなが同じ能力を使う為に、オリジナリティが余り観られず、最後のシンチーの必殺シュートは、早めに試合を終わらしたいが為の強引なシュートにしか見えず・・・個人的に大きな期待外れでした・・・。
 香港では国民的アイドルであるチャオが不細工な顔で登場したり、尼さんのような頭で登場したりと1番頑張っていた気がする。本人は余り良い役ではなかったようですが(そりゃそうだろ・・・)。
 本当にサッカーが好きな人がこの映画を観たら逆に怒りそうである・・・。
少林サッカーのテーマ

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○君はまだ、究極のサッカーを知らない。
走れ!イチロー 
【監督】大森一樹 【出演】中村雅俊、南野陽子、松田龍平

 イチローがメジャーに行って活躍しだして間もなく作られたが、減点要素が多い。その1、原作は村上龍の「走れ!タカハシ」であり、高橋慶彦さんの為に書かれた原作をイチローに置き換えた事は、高橋さんにとっては失礼である。2、イチローに「走れ!」は似合わない 3、イチローは間接的な対象として出て来るのみで直接は全く関わっていない。 4、脚本に全くと言っていいほど説得力がない。 5、出演陣は豪華なのに全員が魅力的ではない。 プロ野球ファン、イチローファン、そして慶彦ファンは間違いなくガッカリするだろう映画。
 実を言うと、この映画の公開とほぼ同時に『バトル・ロワイアル』が公開になり、話題は全て向こうに行っていた。映画内容もだけど公開日まで無謀だったのである。
 一応オリックスも撮影に協力したらしく、当時の仰木監督なども通行人レベルで出ている。でもやはり強引だった気もする。キャストの役柄の名前にも「イチロウ」って名前が取って付けた感じで出て来るし・・・。
卒業白書 (原題:Risky Business) 
【監督】ポール・ブリックマン 【出演】トム・クルーズ、レべッカ・デモーネイ、カーティス・アームストロング

 『ミッション:インポッシブル』などを観た後にこの作品を観ると、クルーズの初々しさに驚く(彼はこの作品後の『トップガン』で本格的なブレイク)。サングラスは要らなかった気もするが・・・。
 青春コメディではあるけど、青春映画としては何か中途半端。アメリカではリアリティある感じかも知れないが、個人的には感情移入は出来なかった。まぁクルーズの主演第1作だそうなのでしょうがないかな?・・・。
 当時のアメリカでは若者のイメージはこんな感じだったのかも知れない・・・。今もそうなのかな!?

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●Meet the model son who's been good too long. 
○大学入試も女も金も  あたって砕けろ! 悩みの青春ーいま卒業!
逮捕しちゃうぞ the MOVIE 
【監督】西村純二 【声の出演】玉川紗己子、平松晶子、政宗一成

 婦警が主人公のアニメなんだけど、決して子供じみてなくアニメでしか不可能であろうアクションを可能としている。夏実と美幸が主人公だけど、アクション性は夏実の方が高い。ミニパトを足でブレーキングしたり、人を踏み台(しかも課長)にしてテロリストの乗るヘリにバイクでジャンプしたり・・・と実写では真似できない事ばかり(少なくとも日本人には)。
 カットによっては画質が極端に落ちる事があったが、まぁアニメだからご愛嬌かな・・・。この作品のシリーズを知らない人の為に言っておくと、原作は約15年も前に書かれ、TBS「ワンダフル」の中でのアニメとして放送された。2002年にはテレビ朝日系列でドラマ化にもなっている。夏実はアクションならお任せのタイプで、コンビを組む美幸は機械に強く、車の運転もプロ級、序でに言うと銃の腕も巧いらしい・・・。
 この作品では、犯人の乗る船と夏実と美幸の乗る船のチェイスのようなものがある。ここでの美幸はまるでゴルゴ13で、犯人側の船舶も全速力、美幸たちの船舶も全速力でしかも上下に揺れながら動いているのに、たった1発で犯人の船舶上の狙撃犯を倒してしまう(本物の銃弾じゃない所が日本警察らしい)。しかも、夏実は船舶の横に付いてる錨代わりとなるタイヤを力任せに投げて、犯人の船舶の操縦士を倒してしまう・・・。
 「こち亀」じゃないが、勝鬨橋が30年ぶりに上がるシーンがある。でも余りストーリー的には上げる意味が分からなかったけど・・・。キーアイテムとして、「蜂一号」と「蜂一号改」というディスクが登場するが、描き方が甘いように思う。犯人に奪われるのだけど、どんな効果のあるアイテムなのかが分かり難い。
 墨東署(墨田署が参考らしい)での犯人との銃撃戦でも、犯人側は実弾でも、警察側はペンキのような物を弾代わりにしていて、やはり日本警察らしい・・・(しかも一部の銃は美幸の手作り)。
 陸海空を活用したアクションを存分に楽しめる作りになっている。
『逮捕しちゃうぞ!』情報サイト


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