に ほ ん の 仕 事 唄
仕事をしながら唄をうたうと云うことは、楽なことではない。しかし、余分な労力
を払ってでも唄をうたはねばならぬ。そんな切実な理由があったのではなかろうか。
それは、たったひとりの脱落者もださずに最後までみなで生きてゆくと云う事。
苦しい事も、唄をうたいながらだと、唄をうたうと云うことで苦しさを忘れることが
できる。そして、唄は一定のリズムをつくり、時間を知ることに、子守り唄にと役立
ってきたのである。
長い時を超え、語り継げられたものはその中に、みなが今、必要としているものを、
その人に合わせてすばやく与えてくれる。ミネラルのような不思議な力があり、
そう云った唄と云うものは、「わたしらは、こうやって生きて来たが、はたしてどう
であろうか。」
そんなふうに問題を突き付けるのです。
背 中
宮内 仁著書 日本の仕事唄参考