いろべよう
脚本 おしゃれさん代表
「いろべよう」
脚本 おしゃれさん代表
キャスト
松本 宗二朗(まつもと そうじろう)
宮川 恭介(みやがわ きょうすけ)
山村 つる(やまむら つる)
宮川 千賀子(みやがわ ちかこ)
伊藤 誠人(いとう まこと)
ガルボ
1 届かぬ思い
二人の男が逃げてきた
それを一人の男が追ってきた
二人の男は追い詰められた
伊藤は切りかかっていった
二人は何とかしのいでいた
宮川・・どうする、宗二朗行き止まりだ
松本・・恭介お前は先に生きて帰れ
宮川・・お前はどうする気だ、まさか
松本・・馬鹿やろう、俺が死ぬわけねぇだろう
宮川・・格好つけんじゃねぇよ、死ぬときは一緒だ
松本・・馬鹿やろうだから死なないって
宮川・・そうやって、死ぬのがお決まりだろう
松本・・なんのお決まりだよ!
宮川・・そんなの知るかよ!とにかく、俺も戦う
松本・・お前は本当に馬鹿か?お前には千賀子殿が居るだろうが
宮川・・戦って死ねるなら本望!一度捨てた家と命、千賀子も分かってくれる
松本・・だから、逃げるから死なないって
伊藤・・無駄口もほどほどにしろ!
伊藤は二人めがけて切りかかった
松本・・ほら!早くしないから
伊藤・・少ししゃべりすぎたな
また切りかかった
宮川が切られた
伊藤・・これでもまだ戦うか?
松本・・敵さんも言ってんだ!早く帰れ
宮川・・早く帰れって俺は
松本・・まだ言ってるのか
宮川・・・・・ここは、一度引くだけだぞ、いいな
松本・・ああ、俺たちの未来は明るいものさ
伊藤・・それはどうかな
また切りかかる
これから先、伊藤はセリフごとに切りかかるつもりでいてほしい
宮川・・例えどんな事になろうと未来は、俺たちの未来は守ってみせる
松本・・ほら、そうだろう、それでいいんだ
伊藤・・そう簡単に、生きては返さん
宮川・・宗二朗、悪いがまだ、俺はここで死ぬわけにはいかないんだ、俺には、守らなくてはならぬものが多すぎる
松本・・やっとわかったか、この馬鹿やろうが
宮川・・ああ、だからお前も生きろ
伊藤・・そんな話は生きて帰ってからするんだな
松本・・あたぼうよ、じゃあ、話が早い俺がこいつをひきつけている間にお前は逃げろ、あとで、俺もすぐに行く!
宮川・・そんな、お前を置いていく事ができるか、都に一緒に行くのであろう
松本・・まったくお前はどこまで一辺倒なやつなんだよ、その傷でまともに戦えるとでも思ってるのかよ、
伊藤・・さあ、どっちから死ぬか決めろ
宮川・・助太刀ぐらいはできる
松本・・今のお前はお荷物だ!お前をかばいながら戦う俺の身にもなってくれ
伊藤・・よく分かってるじゃないか
松本・・お前は、少し黙っておれ!
松本が反撃をした
松本・・ほら、今のうちに
宮川・・・・・すまぬ、では、一度家に帰り体制を整え直してからまた都に行く話をしよう。そのときは、我が家にまた、千賀子のメシでも食いに来い
松本・・ああ、その時はたらふく食わしてもらうぞ
伊藤・・どこを見ているんだ
松本・・ほら、早く!
宮川・・すまぬ!!
宮川は無事生き延びた
伊藤・・貴様いい度胸だな、さすがは、我らに牙をむいただけのことはある。
松本・・おほめのお言葉どうも
伊藤・・しかし、貴様一人で犬死だな
松本・・さあ、どっちが犬死かねぇ
伊藤・・いつまで、減らず口が叩けるかな?
松本は傷を負った
松本・・チッ
伊藤・・ほら、さっきまでの勢いはどうした
松本・・貴様なんぞにはこの腕一本で十分よ
伊藤・・ほう、まだそんな偉そうな口がきけるか、ならば、そんな口もきけぬまでにしてくれるわ!
松本・・まだまだ
伊藤・・なかなかやるな、だがこれならどうだ
伊藤は松本を斬った
松本・・うわぁーーー
伊藤・・ふん、口ほどでもない、所詮は負け犬の遠吠えだったか!当然の報いだ、思い知るかいい、脱藩など余計な事は考えない事だな。はははは
伊藤は、立ち去っていった。
松本は、死んでいたようだが突然立ち上がり刀を天にかざした
松本・・うおぉぉぉぉぉぉーーーーーー!
そのまま、倒れこんだ
そして、そのまま暗転
映像が流れ始める
ここで、キャストの紹介とかしたい・・・
2 朝には・・・
千賀子が飯の用意をしている
スズメなんかの鳴き声なども聴こえる
恭介が入ってきた
千賀・・あら、もうお目覚めですか?
宮川・・ああ、宗二朗のことが気になってな
千賀・・その様子じゃ、寝つきも悪かったみたいですね
宮川・・宗二朗はまだ来てないか?
千賀・・ええ、まだ来てないですよ。無事でもこんな早くから来ませんよ、それに二人はそうのこのこ今は外に出れる身ではないじゃないですか
宮川・・じゃあ、宗二朗が無事かどうかはどうにかして分からんもんかな
千賀・・そう焦っても仕方ないですよ。それに松本様ほどの剣の使い手なら誰か様のように傷を負われてオメオメと帰ってこられるような事は無いですよ。
宮川・・何だその言い方は!それでは、生きて帰ってこなかったほうが良かったのか?
千賀・・そう言うこと言っているのではありません。ただ、もう少し待ってみてはどうかということです。
宮川・・ああ、宗二朗はいつごろくるかな?
千賀・・恭介さん!!!
千賀子が突然怒った
宮川・・!?
千賀・・なんですか、朝起きてからずっと松本様のことばかりで私のことはおろか、朝の挨拶もなしですか?
宮川・・すまん・・・
千賀・・おはようの一言もなしですか!?
宮川・・おはようございます・・・
千賀子優しく答える
千賀・・おはようございます
宮川・・・・・飯にするか
千賀・・ええ、今日は昨日の残りのさばの煮付けです
宮川・・昨日の残り?
千賀・・ええそうですよ。
宮川・・ええ、そうですよって、
千賀・・だって仕方が無いじゃないですか、恭介さんが昨日もお食べになるつもりで作って待っていたのにお食べにならなかったんですから
宮川・・たとえそうであったとしても、結納を交わしてまだ、ふたつきなのに早くも朝食の食卓に昨日の残りがのるとは何事だ!
千賀子が泣き始めた
千賀・・そんなこと言われても、私は恭介さんが昨日はいつもどうり帰ってこられるものだと思っていたから作ったのに、昨日は家で半分で出て行ったかと思ったら帰って来ても食べれる状態ではなかったから、せっかく作ったのだから、朝にでもそのまま、食べてもらおうとしたのに・・・
宮川・・・・・すまぬ、そんなつもりで言ったのではなかったのだ
千賀・・では、食べてくださいますか?
宮川・・ああ、もちろんだとも
千賀・・本当ですか?では、今すぐ用意しますね
宮川・・おお、何か手伝おうか?
千賀・・いいですよ、恭介さんは座っていてください。
宮川・・そうか、
千賀・・そうですよ、恭介さんはすわってて、
ハートマークがついた
宮川・・千賀子
千賀・・はーい
宮川・・千賀子
千賀・・はぁーい
宮川・・千賀子
千賀・・もう、なんですか
宮川・・ありがとう
千賀・・いいですよ、そんなの早く用意しますね
千賀子は用意を始めた
恭介は運ばれてきた味噌汁に口をつけた
宮川・・ブッ!!何だこれは!?
千賀・・どうかしましたか?
宮川・・どうもこうも!なんで味噌汁が冷たいんだ!?
千賀・・だって、そのまま、昨日のまま食べて欲しかったのですもの
宮川・・そうか、千賀子
千賀・・はーい
宮川・・千賀子
千賀・・はーい
宮川・・千賀子
千賀・・はぁーい
宮川・・かわいいなーって、馬鹿かお前はそのままといっても、限度があるだろう?
千賀・・うううう、またそんな事を・・・
宮川・・そんなに泣かなくても、ただ温めれば済むだけじゃないか
千賀・・そうですか
宮川・・ああ、そうしてくれたら俺も喜んで食べるよ
千賀・・本当ですか
宮川・・ああ、本当だ
千賀・・ハイ!じゃあ、すぐにチンしてきますね
千賀子は立ち上がった
宮川・・そうか・・・って、ちょっと待てーーーー!!お前は本当に馬鹿か!?チンってなんだ?チンって!?
千賀・・電子レンジ・・・?
宮川・・電子レンジ?ってどこまで、お前は天然なんだ?そんなものがこの時代にあるかーーー!
千賀・・あっそうか!あははは、ご無礼!!!
千賀子はすぐさま立ち上がり料理を持って消えた
千賀子の消えた方向から音が聞こえた
「チン!」
宮川・・あーーー!
千賀子は温まった料理を手に清々しい顔で出で来た
千賀・・はい、召し上がれ
宮川・・何ださっきのチンって音は?絶対おかしいぞ!
千賀・・大丈夫、大丈夫
宮川・・何が大丈夫なんだーーーー!?
千賀・・気にしないの
宮川・・気にするよ!!!
千賀・・やっぱり食べてくださらないんですね・・・
千賀子はまた泣き始めた
宮川・・そう言うことじゃない!
千賀・・じゃあ、何なんですか!?
宮川・・・・・
千賀・・やっぱりいやなんですね
宮川・・あーーもうわかったよ、食べればいいのか?
千賀・・はい
ころっとかわった
宮川・・うまいな
千賀・・ほんとうですか
宮川・・ああ、本当だとも
千賀・・まあ、うれしい事を
宮川・・こんなにうまいものを宗二朗にも食わせてやりたいものだ
千賀・・そうですね
宮川・・あいつは生きて帰れただろうか・・・
千賀・・そういえば、何故恭介さんたちの計画がばれたんでしょうか
宮川・・それは・・・お前は知らない方がいい
千賀・・恭介さん私はあなたの妻です、夫が命を狙われているのに知らないわけにはいけません。一体何があったのですか?
宮川・・すまん、どうしても言えんのだ
千賀・・なぜです、私はあなたの妻ですよ、教えてください
宮川・・だから言えんのだ
千賀・・私はあなたの
宮川・・だからこそ言えんのだ、私の妻であるからこそ。もし、その事をお前が知ったらお前までもが命を狙われるかも知れん
千賀・・しかし、
宮川・・千賀子分かってくれ大切に思うからこそ言えんのだ
千賀・・・・・わかりました。でも、決して無理はしないでくださいね
宮川・・ああ、そうするよ
千賀・・でも、私はあなたの妻である事を忘れないでくださいね。行き詰まったときには私が何かのお役になりますから
宮川・・ああ、その時は頼む
千賀・・さあ、早く食べて松本さまがいらしゃるならその準備をしないと
宮川・・おお、そうだな
残っていた味噌汁を飲み干した
宮川・・よし、俺も手伝おう
千賀・・はい、お願いします
二人仲良く片付けをした
3、もう一方では
包帯を巻いた松本が出てきた
松本・・おーい、おーい誰かおらぬのか?
何も返事は無い
松本はうろちょろしている
松本・・おーい、だれか、おーい
自分の着替えを見つけた
自分の着替えを持ってそそくさと出て行こうとした
そこに山村つるが帰ってきた
つる・・あら、もうお帰りですか
松本・・いやその、誰も呼んでも出てこんかったもんで・・・
つる・・そりゃ、私はあなた様の妻じゃありませんから「おーい」などと呼ばれても「はーい」と気前良く返事するわけいきません
松本・・聞こえておったのか?
つる・・はい
松本・・はいそうですか
松本は急に改まって
松本・・拙者、名は松本宗二朗と申す。そなた名は
つる・・名は、山村つる。
松本・・助けて貰った上にこのように包帯まで巻いていただいたこと、お礼申し上げる。
つる・・確かに、包帯を巻いたのは私ですがしかし、あなた様を助けたのはわたしではありませんよ。
松本・・では
と言いかけたところにガルボが帰ってきた
ガル・・ただいまアルヨ
かなり、かたことである。しかも、どこかおかしい・・・
それを見た松本は刀を取り出しいきなり臨戦態勢になった
松本・・拙者の後ろに下がって居れ
つるを自分の背後に隠した
松本・・都に鬼が出て人を襲っていると言う噂を聞いたことが会ったが、まさかこんな所で会うとはな、
つる・・鬼?
松本・・さあ、かかって来い!!
松本は刀を構えた
ガル・・オーゴット!
松本・・おおごと!?どこかで、聞いた事のあるセリフだな・・・こっちの方が貴様が出てきた事で大事だ!・・・まてよ、そうか分かったぞ、おなご独りだと思い襲ったが俺様が居た事で計算が狂いおおごとだと言うのだな
ガル・・オーゴット!
松本・・やはりそうか、貴様の狙いはこのおなごか?鬼と言うのはからだの割には心の臓が小さいものだな
ガル・・ノー、ノー
松本・・脳?脳?お前は脳が欲しいのか!?鬼と言うのは人の脳を食うのか!?なんと、酷い!
ガル・・ノー
松本・・まだ言うか!?ならば、私が成敗してくれよう!さあ、かかって来い
ガル・・ノー
松本・・ええい、そうやって手を高く上げて威嚇すれば俺が引き下がるとでも思ったか!?
ガル・・フレンズ
松本・・ん?さっき何と言った
ガル・・フレンズ
松本・・なに!!?触れず!?触れずに俺を倒すと言うのか!鬼はそんな事まで出来るのか?ええい、出来るものならやってみろ
松本はガルボに切りかかった
ガルボは逃げてつるの後ろに行った
松本・・しまった、人質を捕るとはなんと卑怯な!今助けますので今しばらくの辛抱ですぞ。
つる・・最近の侍は助けてくれた相手を鬼と呼ぶのですか?
松本・・なんと、なんと申した
つる・・あなた様をお助けしたのは私ではなく、この者です。
松本・・俺は、鬼に助けられたと言うのか?
つる・・だから鬼ではありません
松本・・では、何だというのだ?まさに、赤鬼ではないか
つる・・確かに、顔は赤く体は大きい、ですが人です。
松本・・人?では、人は食わんのか?
つる・・ええ、そんな事はしません
松本・・しかし、先ほど両手を高く上げ威嚇しながら脳、脳と申していたではないか
つる・・それは、南蛮の言葉です
松本・・南蛮?南蛮人か!?異人なのか?
つる・・はい、ポルトガルから参られたそうです
松本・・ポルトガル?
つる・・あとは、何も覚えていないそうですけど
松本・・何も覚えていない?
つる・・ええ、自分の名前と住んでいた国の事しか覚えていないみたいなんです
松本・・おまえ、男か?
ガル・・わからないアル
松本・・いや、忘れすぎだろう
つる・・男です
松本・・そなたが答えるな!そなたは、おなごであろう
ガル・・そうアル
松本・・それもおかしだろ!お前たちは馬鹿か?わけがわからなくなってきた
ガル・・そうアルカ
松本・・そうだ!まったく・・・では、これならどうだ。好きなおなごはどのようなものだ?やっぱり、でかいのがいいのか?
このでかいのはオッパイと解釈して貰いたい
つるが自分でガルボの手を取りつるを指さした
松本・・そうか、かわいそうに・・・
つる・・おい!!
特にない方は思いっきりつっこんで欲しいものですな(笑)
つっこむ?つっこむ・・・(笑)
松本・・しかし変なしゃべり方だな
つる・・そうですか、南蛮人はこう言った話し方でしたよ
松本・・なんでそう言い切れるのだ?
つる・・昔、長崎に行った時にあった南蛮の方もこんな話し方でしたよ
松本・・それは、本当に南蛮人か?
つる・・ええ、私南蛮人アルヨって言ってましたもの
松本・・自分で言う当たりがさらに怪しいな
つる・・そんな事はありませんよ、ちゃんと南蛮の品を売って貰いましたから
松本・・おお、で、一体何をかったんだ
つる・・なんか、黒船の船長が作ったという壺を
松本・・船長が壺・・・?南蛮の船長は壺を作るのか?
ガル・・船長は船でそんな事しないアルヨ
松本・・ほら、おかしいだろ!!
つる・・そんな事ありません、ほらここに
いかにもっと言った壺を出してきた
二人は言葉をなくした
松本・・はははは、でいくらしたの?
つる・・その時に、20銭しか持ってなかったから20銭で・・・
ガル・・はははは、そんなので本物なら売ってくれるはずないアルヨ
つる・・はははは、そうだよね、はははは・・・・
松本・・まあ、そう落ち込むな、ということはこの者の日本語はそなたが教えたのか?
つる・・ええ、日本語に全てアルヨと付けて教えました
松本・・なぜ?
つる・・なぜって、その南蛮の方が・・・
松本・・えっ!?なんかおかしいだろ
つる・・でも、こんなにリュウチョウな日本語を話せるようになってよかったでしょ?
松本・・リュウチョウか!?
ガル・・もめないで欲しいアル
松本・・お前は本当にそれでいいのか?
ガル・・いいアルヨ、私を助けてくれて私に言葉を教えてくれたのはつるアル。
松本・・孝行者だな
つる・・そうよ、ガルボを助けたのは私で、あなたを助けた男を助けたのは私だからあなたを助けたのは私!!
松本・・はっ!?
つる・・だから、あなたは私に文句を言わないで!!
松本・・なんてむちゃくちゃな・・・
ガル・・いつもアルヨ
つる・・なにかいいました
ガル・・何も、言ってないアル
つる・・私は、水を汲みに言ってきます
つるは、水桶を持って出て行った
松本・・よくあんなので、がまんできるな
ガル・・ほかに行くところも無いので仕方ないアルヨ
松本・・ここにずっといるのか
ガル・・分からないアル
松本・・では、どうするのだ
ガル・・できたら、本当の家に帰りたいアル・・・
松本・・そうか・・・そうだ、まだ助けて貰った礼を言ってなっかたな
ガル・・そんなのいいアルヨ、私も助けて貰った身、世の中助け合いアルヨ
松本・・お前は、いいやつだな
ガル・・いいやつだったのかどんな人間だったのか私にはわからないアル・・・
松本・・ポルトガルと言うところはどんな所であったかも覚えていないのか?
ガル・・いいところアルヨ・・・でも、どう良かったまではよく覚えていないアル、でも、色んなものがあふれれいたアル!
松本・・色んなものとは?
ガル・・色とりどりというか・・・思い出せないアル
松本・・そうか、すまぬ事を聞いた
ガル・・いいアルヨ、でもやっぱりいつかは帰りたいアルネ
松本・・そうか、帰れるといいな
ガル・・今度この近くの岸に大きな船が来るらしいアル
松本・・まさか、それにのって帰るのか
ガル・・たぶん
松本・・俺も乗れると思うか
ガル・・乗ってどこ行くアル
松本・・都に行く
ガル・・都には行かないと思うアルヨ
松本・・では、ポルトガルに行ってお前が忘れて思い出せない色んな溢れ出しそうな色とりどりのものを我が目で見てくるのも悪くないな、南蛮にはビードロやガスランプさまざまな物があふれているときいた事があるそれらをどのようなものなのか自分の目で見て手にとって触れてみたい!
ガルボは大声で笑い始めた
松本・・おお、いきなりなんだ、驚かせおって
ガル・・面白いアルネ
松本・・何がだ!?
ガル・・そんな、分からないから自分で確かめに行くなんて変わってるアル。・・・名前は誰アルカ?
松本・・おお、そうであったな名は、松本宗二朗、そなた名は
ガル・・名前はポーテン、ガルボよろしくアル
松本・・よろしく
ガル・・宗二朗には家族はいないアルカ
松本・・ああ、家族は両親と兄上と姉上が二人、
ガル・・その者たちは悲しまないアルカ
松本・・なんで悲しむのだ
ガル・・ポルトガルまで行ったら帰ってこれないのかもしれないアルヨ
松本・・そんなに遠いのか!?
ガル・・たぶん、ここからだと遠いアルヨ
松本・・そうか、でも姉上は悲しむかもしれないがそれ以外は
ガル・・どうしたアルカ
松本・・いや、もう家は出てきているからな
ガル・・何故アル?
松本・・俺があまりにも出来の悪いやつで家を出されたらと言ったら言いのだろうかそんな感じだ
ガル・・そうでアルカじゃあ、悲しむ人はいないアルネ、それはそれで悲しいアルネ
松本・・別に、家族は悲しまなくても、同じものを志す同士がいるそれで十分だ
ガル・・では、そんなに簡単に来ていいアルカ
松本・・たぶん、恭介ならわかってくれるでも怒られるかも知れんなしかし最後にはいつも分かってくれる、あいつはそう言うやつだ
ガル・・そうか、いい友達を持ったアルネ
松本・・ああ、あいつは親友だな
ガル・・親友?
松本・・ああ、あいつと俺は昔から一緒でな
ガル・・幼なじみアルカ?
松本・・そうとも言うな、あいつの作るまんじゅうはうまいぞ
ガル・・そうアルカ、親友は大事にするアル、では、またその船の噂を聞きに港町まで出て行ってくるアル
松本・・ああ、気をつけてな。俺も分も頼んだぞ
松本は笑いながら見送った。行く来は本当にあるのだろうか?
ガルボは出て行った
ガルボと行き違いぐらいでつるが帰ってきた
つる・・あら、どこか行くの
ガル・・船を見て来るアル
つる・・また、ホント好きね
ガル・・つるもポルトガル行くアルカ
つる・・そうね。ははははは
ガルボは完全に出て行った
つる・・あー重たい!
松本・・すまんな、何から何まで世話になって
つる・・いいですよ、それよりさっきあんなに勢い良く暴れるから包帯がほどけてるじゃないですか
つるは、松本の包帯を巻きなおし始めた
松本・・すまん
つる・・もう、また謝る。そんなに、かしこまらなくてもいいんですよ
松本・・すまん
つる・・ほら、また
松本・・ああ、そなたはガルボどのと二人暮しか?
つる・・ええ、前はもっと居たんですけどね
松本・・誰が居たのだ?
つる・・まあ、家族とでも言っておきましょうかね
松本・・なんだ、その曖昧な答えは
つる・・正確に言うと結納を交わしてはいないんですけどね、
松本・・その男と一緒に暮らしていたのか
つる・・ええ、
松本・・その男は一体どうしたんだ?
つる・・・・・もう、居なくなりました
松本・・出て行ったのか、ひどい男だな
つる・・いえ・・・殺されたんです
松本・・一体誰に!?
つる・・新撰組に・・・
松本・・新撰組に!?
つる・・もう、あの日の事は思い出したくありません
松本・・すまん、つい足を踏み込みすぎた
つる・・いえ、私のほうこそこんな話をしてしまって
松本・・しかし、今は、ガルボがおるから寂しくないであろう
つる・・そうでもないですよ。
松本・・そんなにあいつは冷たいのか
つる・・そんなことはありませんよ、ガルボは心優しく誰よりも暖かい人ですよ
松本・・ではなぜ、
つる・・ええ、なぜと言われても・・・
松本・・そうか・・・やはり、昔の事が忘れられぬか
つる・・はて
松本・・しかし、それではあまりにもガルボがかわいそうだぞ、いつまでたっても愛せぬものは愛せぬとはっきり言ってやった方があいつも楽になると思うぞ
つる・・何か勘違いをなさってらっしゃいます?
松本・・なにも、してないと思うが
つる・・いえ、してますよ。私とガルボは
松本・・恋仲であろう
つる・・違います!
松本・・では、何故一緒に暮らしておるのだ、ということはポルトガルの船にも乗らぬというのか?
つる・・あたりまえです。私とガルボは助けた人と助けられた人、それ以下でもそれ以上出もありません。
松本・・なんだ、そうだったのか、私はてっきり恋仲なのかと思うておった
つる・・そんな事はありません。
松本・・そうか、残念だったな
つる・・残念でした、はい、出来ましたよ
松本・・おお、すまんな。では、今から荷物をまとめて、帰る事にします
つる・・あら、早いお帰りですね。もう一晩ぐらいしていけばいいのに
松本・・そうも行かんのだ
つる・・何か、お急ぎの用事でも?
松本・・ああ、まんじゅうを作らしたら日本一の同士を待たせておるのでな
つる・・まんじゅうを作らしたら日本一?変わったお友達ですね
松本・・ホント変わった友達だ。あいつと俺の出会いは俺がいやいや通っていた道場の前であいつが稽古が終わり腹ぺコの塾生にあいつの家のまんじゅうを売るのを目当てにまっていた。それが俺たちの最初の出会いであったからな
つる・・どこにでもありそうな事じゃないですか
松本・・これにはまだ、続きがあってなあいつはそのまんじゅうを悪ガキにいじめれれて全部落としてしまっていたんだ、それを見た俺はまんじゅうを拾い上げはたいて食べた。もちろん、まんじゅう代は払ったがな
つる・・優しかったんですね
松本・・そんな事はない
つる・・全部食べたんですか
松本・・あとは二人で河原に座って食べた
つる・・まるで、どこかの作り話のようですね
松本・・それが、本当にあった話なんだ
つる・・そのまんじゅうやの方の話をしているときはやけに嬉しそうですね。
松本・・そうか、まあ、仕方ないさ。実際に話しているだけで恭介に会いたくなって来た
つる・・本当に仲がいい事ですね。ちょっとうらやましいです
松本・・なんだ、嫉妬か?
つる・・そんなんじゃありません
松本・・おや、そんなにむきになる所が怪しいな
つる・・私は、ただ私にはそんな人が居ないから・・・
松本・・じゃあ俺がそんな人になってやろう
つる・・え
松本・・俺がこれからそなたの一番大切な人になってやろう
つる・・・・・やはり、あなたは心優しい人ですね
松本・・どこがだ
つる・・いいですよ。誰かの大切な人というのは誇りである事と同時に大きな負担になるんですから。私は誰かの負担なんかになりたくありませんから
松本・・まったく、強情なおなごだ
つる・・強情で結構です。
松本・・そなたを見ていると姉うえをおもいだす
つる・・あら、素敵なお姉さまだこと
松本・・ますます一緒だ、そなたとこれ以上いると都に出るのも反対されてまた一往生しそうなんでそろそろ行こうとするか
つる・・なんて失礼な
松本・・すまん、すまんしかし本当にそろそろ行かなくては
つる・・そうですか、ではお気を付けて
松本・・いろいろと世話になったな今度また礼をしに来る。そのときは恭介のまんじゅうでも持って来るとするか
つる・・ええ、楽しみにしておきます
松本・・では、ガルボにもよろしく頼む
つる・・はい分かりました。ではお気を付けて
松本は出て行った
つる・・・・・一番大切な人か・・・
つるも出て行った
4、帰り道
松本が出てくる
松本・・しかし、よく生きていたものだな。早く恭介に会いたいものだな、まさか、あの状況で生きて帰ってくるとは思っていないだろうな。ようし、早く行って驚かしてやらねば!
伊藤が出てくる
伊藤とすれ違う
松本・・?
伊藤・・!
松本は何もなかったかのように歩いていった
伊藤は立ち止まった
伊藤・・やつは・・・なぜ生きておるのだ?確かに私が切ったはず・・・また面倒が一つ増えたか、しかたない早いうちに手をうつとするか
伊藤急いで走り出す
5、ほのぼの
宮川・・千賀子―、宗二朗が帰ってこないぞー
千賀・・そうですね
宮川・・宗ちゃんが来ませんよー
千賀・・そうですね
宮川・・いつ頃来るのかな?
千賀・・そうですね
宮川・・そうですね
千賀・・そうですね
宮川・・お馬鹿さんですね
千賀・・そうですね
宮川と千賀子はほのぼのしている
松本・・はあはあ
宮川・・宗二朗、宗二朗が帰ってきたぞ
千賀・・そうですね
そこに、息を切らした松本が入ってき
千賀・・えっ!?
宮川・・宗二朗が帰ってきたんだよ
千賀・・まあ、本当!どうしましょう?
宮川・・酒だ、宴の準備をしろ
松本・・そんなのはいいぞ
宮川・・そんな事を言うな、千賀子早く酒を
千賀・・はいはい
千賀子は宴の準備を始めた
宮川・・しかし、良く生きていてくれた
松本・・当たり前だ、この俺が死ぬわけがない
宮川・・では、何だその傷は
松本・・ああ、これか今思えばそれは、死んだと思ったよ、しかし世の中何とかなるものだな南蛮人と一人のおなごに助けられた
宮川・・南蛮人と一人のおなご?相変わらず、悪運の強いヤツだな
松本・・まったくだ、ははははっ
二人とも笑いが止まらないといった感じである
千賀・・お二人とも準備が出来ましたよ
宮川・・おお、さあさあ、座れ座れ
松本・・相変わらず千賀子殿の作るものは美味そうだな
千賀・・まあ、嬉しい事をおっしゃる
宮川・・しかし、毎日食べていたらそうでもないぞ
千賀・・何と失礼な事を
松本・・まったくだ
千賀・・もっと言ってやってください
松本・・そうだぞ、大切なものや本当にいいものというのは無くなったり離れて初めてそのありがたさが分かるものだぞ。俺も姉上の偉大さに気づいた今日この頃だ、俺も家に居た時には姉上は口うるさく男勝りで周りにも恥ずかしい思いをしていたが家を出てきてからやっと姉上の言っていた事の意味が分かったりしてきた。そして今はあの時に何故もっと素直に聞いていなかったのか後悔しっぱなしさ、もっと姉上を大切思っておければ良かったとも思う。だから、もっと千賀子殿の事を大切にしてやれ
宮川・・なんだなんだ?二人そろって、千賀子の事はお前に言われんでも大切にしておるわ
松本・・本当か?
宮川・・ああ
松本・・では、本人に聞いてみるぞ
宮川・・ああ、いいとも箱入り娘のように大切にしておるからな
松本・・千賀子殿、このまぬけといて幸せですか?
千賀・・・・・生かさず殺さずの毎日で・・・・
千賀子は泣き始めた
松本・・えーーーー!?
宮川・・そんな事あるか!
松本・・そうなんですか?
千賀・・なんて、テヘ
ここはある意味千賀子の見せ場です
千賀・・私は恭介さんと一緒にいて幸せですよ
宮川・・ほら見ろ、俺の言った通りではないか
松本・・悔しいが何か一安心した、あー俺もそろそろ嫁をもらおうかなぁ
宮川・・そんな寂しいヤツは千賀子の飯でせめて腹だけでも張らすがいい
松本・・ああ、昨日から何も食っておらんからな、食うとするか
千賀・・さあ、千賀子特製千賀子盛りーーー!召し上がれ
宮川・・千賀子盛り?
千賀・・召し上がれ!
松本・・・・・では・・・
宴会が始まった?
松本・・うまい!
宮川・・本当か!?
千賀・・また、失礼な
宮川・・失敬!
松本・・はははははっ
松本は二人を見て笑った
千賀・・どうしたのですか
松本・・いや、本当に二人は仲がいい、ただそれがうらやましくなって
宮川・・何を言っておる。そうだ、お前を助けた南蛮のおなごとかはどうだ?
松本・・南蛮のおなご?
宮川・・お前が言っていたではないか?その包帯を巻いてくれた南蛮のおなごだ
松本・・はははははっ南蛮人とおなごだ、一人ではない南蛮人とおなごの二人に助けられたのだ
宮川・・では、そのおなごたちなどはどうだ?
松本・・おなごたち・・・?ああ、南蛮人は鬼のような赤い顔をした大男であった
宮川・・もう、お前の話には抜けている事が多すぎる。これではまるで俺が頭が悪いようではないか。で、そのおなごはどうなのだ?
松本・・どうもこうも、姿は美しいものをしていたが
宮川・・おお良いではないか、なあ
千賀・・本当、素敵な方ですね
松本・・いやまだ続きがあってな、姿は美しいのだが中身が・・・
宮川・・もうそこまで行ったのか
千賀・・最近の方はお早い事ですね。でもさぞかしその傷では大変だったでしょう?
松本・・千賀子殿まで、そんなのではない。性格の事だ。
宮川・・そんなに強く言わなくても
千賀・・ねぇ、まったくそんなの分かってますよね。ただ盛り上げよというこちらの思いやりなのにね
いじける二人
松本・・なんていやな二人なんだ。
千賀・・まあいいではないですか、続きをおっしゃってください。
松本・・性格が問題で姉上にそっくりなのだ。あの男勝りの強気で強情なところなどそっくりだ、さらに、それで包帯を巻いたり男勝りの中にの女らしさかある・・・
二人・・ほう
松本・・なんだ
千賀・・もうその方で決まりですね
松本・・一体何を言い出すのだ?
宮川・・お前はそのおなごに惚れておるな
松本・・そんな事は無い
千賀・・ふふふふ、まあよいではないですか。若い方にはいろいろありますよ
宮川・・そうだな、はははははっ
松本・・この二人やっぱりむかつく
千賀・・そうだ、都で今流行っている遊びをしましょう
松本・・ほう、都の
宮川・・面白そうだな
松本・・何という遊びだ
千賀・・殿様ゲーム!!
説明しよう殿様ゲームとは今で言う王様ゲームである
千賀・・ではまずこの番号のついた箸と殿と書いた箸を混ぜみなで引いて行きます
松本・・それで
千賀・・みなで声をそろえて「殿様誰〜じゃ!?」といって声をそろえて自分の持っている箸を見せます。それで殿様の箸を持ったものは殿様としてみなの者に何でも言う事を聞かせる事が出来るのです
松本・・ほう、おもしろそうだな
宮川・・千賀子俺のおらんところでお前は一体どんな遊びをしているのだ
千賀・・そんなにしてませんよ
宮川・・そんなに!?
千賀・・まあ、さあ、では早速やりましょう
松本・・手はずがいいな
殿様ゲームが始まった
三人・・せーの、殿様だーれじゃ!?
松本・・拙者じゃ!
残念がる二人
松本・・そうじゃのー、二人には先ほど散々言われたからな・・・どうしようかな?そうじゃ!これで行こう
宮川・・何をする気だ
千賀・・悪い顔をしてますよ
松本・・一と二の者が・・・
二人・・が・・・
松本・・殿様の前で接吻!!!
二人・・えーーー!!
殿様ゲームで松本が二人の接吻を求める
松本・・接吻!接吻!
二人は困っている
宮川・・どうする?
千賀・・どうするも何も
松本・・接吻!接吻!
宮川・・仕方ないか
千賀・・え!?
宮川が仕方なしにしようとする
千賀・・そんなの人前で出来ません
が千賀子が恥ずかしがって出て行く
二人・・はははははっ
男二人の会話
松本・・相変わらず面白い方だな
宮川・・ああ、ただ馬鹿なだけかも知れんがな
松本・・大切にしてやれよ
宮川・・ああ、分かってるよ
松本・・もうあまり時間はないのだからな
宮川・・そうだな、今度はいつにする
脱藩の話
宮川・・今夜にでもするか
松本・・ああ、そうだな。だか、その前にもう一度つる殿の元に行き礼を言っておきたい
宮川・・そうか、では今夜お前がまた来たときに出発するとするか
松本・・ああそうするか
宮川・・そうだ、土産にまんじゅうで持って行くがいい
松本・・またつくったのか?ちょうど良かったつる殿にお前の饅頭のことを話していてお前の饅頭を食わしてやりたいと思っていたのだ
宮川・・おおそれはよかった。好きなだけもって行くがいいさ
松本・・お前の作るまんじゅうは本当にうまいからな
宮川・・当たり前だ、物心ついたときから作らさせられたからな
松本・・そのおかげでうまい饅頭が作れるのだからいいではないか
宮川・・そうだな、ほらもって行け
土産にまんじゅうをやる
松本・・おっ出来たてだな、相変わらずうまそうだ。
宮川・・途中で全部食べるなよ
松本・・俺は子供か!
二人・・はははっ
宮川・・じゃあ、気を付けてな
松本・・ああ、では今夜な・・・
松本も出て行く
つるの所に行った
宮川はそれを見送った
6、裏切り
宮川の様子が変わる
宮川・・もう、よいぞ。いつまでも隠れてないで出てきたらどうだ
伊藤が出てくる
伊藤・・なかなか仲のいい事じゃないか
松本の話を始めた
宮川・・そうでもないさ
伊藤・・まさか生きていたとはな
宮川・・貴様の詰めの甘さというものだな
伊藤・・お前が切り捨てればこのような面倒はしなくていいものを
宮川・・言っただろう、俺には守らなくてはいけないものが多すぎると
伊藤・・ふん、手前勝手な事を
宮川・・あいつはまたおなごのところに帰って行った、やるならそのときだぞ
松本の行き先をばらす
伊藤・・そんな事は貴様に言われなくてもこの耳でちゃんと聞いていたわ
宮川・・なら早く行ったほうがいいのではないか今宵にはここに戻ってくるそれまでには何とかして貰わなくては
伊藤・・そうあせるな、もうここにあいつが戻ってくる事は無いのだからな
宮川・・そんな事を言って油断はするなよ。あれでなかなかあいつは腕の立つやつだぞ
伊藤・・俺はあいつに一度勝った、何度やっても結果は変わらんよ
宮川・・ならば期待して待っているぞ
伊藤は早速松本を追いかけていった
宮川もどこかに行った
千賀子が出てきた
千賀・・・・・・なんということでしょう、これは大変・・・・とにかく宗二朗さんを救わなくては!
千賀子も走って出て行った
7、大切な人
松本はつるのところに帰ってきた
松本・・つる殿、ガルボ!
ガル・・オー!宗二朗アル
つる・・まあ、どうされたのですか?
松本・・今晩ここを出る事になった
つる・・まあ早い事ですね、まんじゅう屋のお友達とはもうお会いしてきたのですか
松本は饅頭を出してきた
松本・・その、まんじゅう屋からの土産だ
つる・・そりゃどうも
ガル・・まだ、温かいアルヨ
松本・・そりゃそうだ、作りたてだからな
つる・・それは、おいしそうですねみんなで・・・
ガル・・うまいアル!
二人・・あーーー!
つる・・ガルボ一人で食べ始めたのですか
松本・・みんなで食おうぜ
三人は再会を楽しんだ
つる・・しかし、また急ですね
松本・・また昨日みたいな事があっては大変だかな
つる・・そうですか、でもまだ傷のほうがまだ完全じゃないじゃないですかそんな体で大丈夫なんですか?
松本・・時には無理も必要だ
ガル・・そんな事したらつるが心配するアルヨ
つる・・そんな事は無いですけどね
ガル・・それはうそアルヨ
つる・・何をいっておるのです
松本・・何、つる殿は俺に惚れておるのか
つる・・それは思い込みです
ガル・・確かにただのナルシストアルネ
三人の会話はとても楽しそうに弾んでいる
しかし、伊藤が襲ってきた
松本・・貴様、昨日の
伊藤・・昨日あれで死んだと思っていだがまだしぶとく生きておったか?
松本・・生憎様、結構昔から悪運だけは強くてね
伊藤・・その減らず口もな
つる・・一体何事ですいきなり人の家に上がりこんできて
伊藤・・おなごは黙っておれ
つる・・おなごでも私はこの家の主です、文句があるのなら今すぐ出て行きなさい
伊藤・・偉く口の達者な女だな
つる・・うるさい黙れ
ガル・・つるを怒らしたら怖いアルヨ
伊藤・・そんなのこっちの知った事か、異人の癖に偉そうな口をきくでない
つる・・この者たちは一体何者ですか
松本・・昨日俺を殺そうとした幕府の犬さ
伊藤・・幕府の犬とは偉く下に見られたものだな
松本・・そんなもんだろう
伊藤・・ふん、まあいい緒戦は負け犬の遠吠え、俺には勝てんさ
松本・・なぞむところだ、かかって来い
伊藤・・返り討ちにしてくれるわ
双方斬りかかろうとするが千賀子が飛び込んできた
千賀・・逃げて!
松本・・千賀子殿!?何故ここに?
千賀・・いいから逃げて!
つる・・次は誰です
松本・・恭介の妻だ
ガル・・今日は来客が多いアルネ
松本・・まったくだ
殺陣
伊藤・・ほらどうした?
松本・・いったんここは気に入らないが引こう
伊藤・・昨日の傷が痛むか?ん?
千賀・・松本様いったんここは引いて逃げるも戦法
松本・・あい分かった、つる殿もガルボも大丈夫か
つる・・ええ何とか
松本・・では、一気に行くぞ
ガル・・分かったアル
何とか逃げ出した
伊藤・・そう簡単には逃がさんぞ
伊藤はまた追いかけていった
8、これから
三人は息を切らして走りこんできた
松本・・ここまでくれば大丈夫か
ガル・・これからどうするアルヨ
松本・・そうだな・・・
つる・・どこか小屋でもあれば良いのですが
松本・・こや以上に良いところがある
ガル・・そんなところがあるアルカ
松本・・ああ、あるのさ
つる・・もしかして、まんじゅうの方の
松本・・そうだ、恭介の家にちょいと早いが行くとするか
とりあえず宮川と合流する事にする
また伊藤が追ってきた
伊藤・・まったく、逃げ足だけは速い奴らだ
つる・・また
伊藤・・今度は逃がさんぞ
切りかかる
松本・・くっそう、俺がこいつの相手をしているうちにそこの林の中に
ガル・・わかったある
松本・・早く!
つる・・はい
松本・・ガルボ、つる殿の事はおまえに任せたぞ
ガル・・お任せアル
逃げる二人
伊藤・・また同じ事を繰り返す気か?
松本・・同じかどうかはやってみなくちゃどうかわからんよ!
殺陣
伊藤・・なに!?
伊藤が吹き飛ばされた
松本・・な!二度も同じ手に引っかかるほど俺も間抜けではないわ!じゃあな
逃げる松本
それを追う伊藤
伊藤・・行き先は恭介のところか・・・少々面倒な事になってきたな
追いかけていった
ガルボとつるが走りこんできた
止まらずにセンターでタルエダをしながら
ガル・・まえにもこんな事をやっていた気がするアル
つる・・もしかして、記憶が戻ったのですか?
ガル・・わからないアル、そんな気がするだけアル。そうアルつるにあげるものがあったアル
本を出してきた
つる・・なにこれ
ガル・・ポルトガルの本アル、もしも私が死んだ時の形見でアルヨ
つる・・縁起でもない
ガル・・それにしても宗二郎が心配アルネ
つる・・そうね、でもあの人ならきっと大丈夫よ
ガル・・つるは強いアルネ
つる・・強くなどは無いわ、ただ信じる事しか出来ないだけ
ガル・・恋する乙女は強いアルネ
つる・・こんなときになに言ってるのよ
ガル・・噂をすれば何とやらアルネ
松本も後ろから来た
タルエダは続く
松本・・遅くなってすまん
つる・・今度は大丈夫だったんですね
松本・・ああ、当たり前だ
ガル・・さすがアルネ
松本・・まあな、次を曲がるぞ
袖に向いて走っていった
9、合流
千賀子が息を切らして変えてきた
千賀・・はぁはぁ
宮川・・どうしたそんなに急いで
千賀・・いえ、ちょっとそこまで行ってきました
そこに、三人が走りこんできた
松本・・恭介
宮川・・宗二朗?
さらに、伊藤までもが走りこんできた
伊藤・・再会の所すまんが死んでもらうぞ
殺陣
松本・・ちっしつこい奴だな、このすっぽんやろうが!
伊藤・・相変わらず口のほうが腕は良いらしいな
千賀・・ここはいったん刀をひいたほうが良いのでは・・・
宮川・・そうだな、宗二朗ここは俺に任せろ!
松本・・なに言ってんだよお前傷が治ってないだろう
宮川・・それはお前にも言える事
つる・・そうですよ。ここはいったんまんじゅう屋さんの言う事を聞いたほうが良いのでは
ガル・・つるの言うとうりアル
千賀・・ここは家の人に任せてもらえませんか?
松本・・・・・かたじけない
三人は逃げていった
宮川・・千賀子お前も早く行かんか
千賀・・私はあなたのお供をいたします
宮川・・そうか、ならば先に林を抜けていてくれすぐに行く
千賀・・しかし・・・
宮川・・そんなこといっている暇は無いぞ。行け!
千賀・・はい
千賀子は逃げていった
伊藤・・美しき家族愛だな
宮川・・うるさい、
二人は離れた
宮川・・一体どういうことだ?話が違うぞ
伊藤・・少々予定が狂っただけだ
宮川・・宗二朗は一本道を通り抜けていったはずそこでやらねばもう後は無いぞ
伊藤・・お前に言われるまでも無いわ
とりあえず、いったんバラバラに逃げる
10、殺陣
それぞれ逃げながらの殺陣
松本・・くっそ!もう追って来やがった
伊藤・・いつまでちょこまか逃げる気だ?
松本・・さてな
伊藤・・どうした、傷が痛み出したか?え?
ガル・・ここは私に任してもらアルヨ
つる・・ガルボ戦えるの
ガル・・わからないアル
松本・・そんなのに任せられるか
ガル・・でも大丈夫アル良い考えがアルヨ
松本・・馬鹿か?・・・
つる・・松本様、今ここは逃げましょう
松本・・しかし
つる・・ガルボが大丈夫と言うのですから信じてみましょうよ。それに、その傷では勝てるものも負けてしまいますよ
松本・・・・・
つる・・あなたは私の一番大切な人間になるのでしょう?ならば、昔のような悲しい思いを私にまたさせる気ですか?
松本・・それは
つる・・もう大切な人が死んでしまうのは嫌です
松本・・・・・わかった、ガルボ後の事は頼んだ
伊藤・・いちいち、うるさいおなごだ
つるに切りかかろうとする
ガル・・ちょっと待つアル、相手は私アルヨ
伊藤・・おもしろい、一丁鬼退治といくか
殺陣
ガルボ鬼に変身
ガル・・うおおおおおお!
殺陣
伊藤・・強い・・・これが鬼の力か!
ガル・・うおおおおおお!
伊藤・・不覚だがここは引くとするか
伊藤が逃げる、追いかけるガルボ
つると松本が逃げてきた
つる・・少し休みませんか
松本・・ああそうだな
二人・・・・・
少し気まずい不陰気
つる・・包帯巻きなおしますね
松本・・ああ頼む
二人・・・・・
松本・・昨日から世話になりっぱなしだな
つる・・いいえ
松本・・すまんな
つる・・いいですよ
松本・・他の者達は大丈夫であろうか・・・
つる・・きっと大丈夫ですよ。信じましょう
松本・・そうだな
つる・・はい、出来あがり
松本・・かたじけない、では行くとするか
松本は行こうとする
後ろからつるが抱きつく
つる・・死なないでくださいね
松本・・ああ・・・
つる・・さあ、行きましょうか
松本・・ああ、
二人はいい感じのまま走り始めた
千賀子が逃げてきた
千賀・・はぁはぁ、恭介さん・・・なぜそのような事を・・・松本様はあなたの長いお友達ではないのですか?・・・しかしどんなことがあろうと私はあなたの妻ですから・・・
千賀子は逃げようとしたらガルボがやってきた
ガル・・おおおおお
千賀・・!?鬼!?キャー!赤鬼だーーーー!
ガル・・ノー!
千賀・・きゃー!
袖から袖まで走り去っていった
袖から・・・
千賀・・あなた、鬼が赤鬼が!!
宮川・・何!?
ガル・・ノー
宮川・・鬼めーーーー!
袖からガルボが追われて出てきた
ガル・・オーゴットー!
宮川・・待て赤鬼め!
また袖から袖に消えていった
つると松本が逃げてきた
センターでタルエダ
松本・・さっき恭介の声がきこえたきがしたのだが・・・
つる・・ガルボの声も聞こえたような・・・
ガルボが出てきた
ガル・・オーラッキー
つる・・生きていたのね
松本・・良かった
宮川と千賀子も出てきた
宮川・・待て鬼!
松本・・恭介!生きておったのか、千賀子殿も
千賀・・はい
宮川・・なんで鬼と一緒なのだ
松本・・鬼ではない、俺を助けてくれたガルボだ
宮川・・そうであったかすまぬ事をしたな
ガル・・わかればいいアルヨ
宮川・・なんかむかつくな
千賀・・右に同じ
松本・・まあそう言うなまだなれてないだけだ、なれたらそうでもない
千賀・・こっちガですか!?
最終的に五人は同じ場所に集まった
また後ろから伊藤が追ってきた
伊藤・・見つけたぞ
松本・・まるでこっちの動きがばれているかのように追いかけてきよって
殺陣
伊藤が少し押される
松本・・このまま、戦っていてもきりがない。逃げるついでにそろそろここらできりを付けようか
宮川・・そうだな、ここらではっきりきりを付けようか
宮川が裏切った
松本・・何のつもりだ
宮川・・どうもこうも、見たまんまだ!
千賀・・恭介さん!!
殺陣
つる・・どういう事?
松本・・なんでこのようなことをする?
宮川・・侍の子供にまんじゅう屋の息子の気持ちが分かってたまるか!
殺陣
松本と宮川の会話
松本・・何を言っておるのだ
ガル・・やめるアルヨ
宮川・・俺はお前が大嫌いだった、お前のやさしさが、いいやつぶったお前が死ぬほど嫌いだった
殺陣
松本・・それにしてもいきなり過ぎるだろう
宮川・・道場の前での日の事は忘れた事が無い、いいさらし者にされたあの日の事を!
松本・・そんなつもりじゃ
宮川・・じゃあ、どんなつもりだったんだよ
伊藤・・いい案内人だったよ
松本・・まさか!?
つる・・そんな
宮川・・ああ、そのまさかさ!そこに居る伊藤がおまえを殺すはずだったがあいつではお前はころせんらしいからな俺が殺してやろう!それでもいいだろう
松本・・俺を殺してどうするつもりだ?殺しても
宮川・・お前を殺せば俺は簡単なおかつ安全な脱藩が許されるのだ
千賀・・そんな事が・・・
ガル・・親友を売ったアルカ
松本・・そんなことが許されるはずが無い
伊藤・・その通りだ
宮川・・何?
伊藤・・脱藩の罪はそんなに甘くはない
宮川・・貴様約束は?
伊藤・・約束?知らないな
伊藤の裏切り
松本・・所詮幕府なんてモノはこんな事しか出来ないのさ、だからこそ俺達が日本を変えなくてはならないのだろ
宮川・・貴様――!
千賀・・恭介さんもうやめて
殺陣
千賀・・危ない!
千賀子が宮川をかばって切られた
宮川・・千賀子!千賀子!
千賀・・恭介さん・・・
宮川・・千賀子!なぜ俺などをかばった
千賀・・私はあなたの妻だといったではありませんか・・・あなたが行き詰まったときには私が助けると・・・
宮川・・おい、しっかりしろ
千賀・・私はしっかりした妻では無かったですか?
宮川・・そんな事を言っているのではない
千賀・・良かった・・・私はあなたの妻であなと一緒に居れて本当に良かったです。
宮川・・ああ、俺も幸せだ。だから
千賀・・恭介さん・・・ごめんなさい。もう朝ご飯もお昼も夕飯もつくって上げれないみたいです・・・
宮川・・そんなものこれから俺が作る!だから、生きろ!死ぬな!
千賀・・ありがとうございます。それだけで千賀子は幸せです。・・・
宮川・・わかった、もう何も言うな
千賀・・恭介さん・・・私のことを愛していてくれました?
宮川・・ああ愛しているともそしてこれからも
千賀・・良かったです・・・私もあなたの事を愛しています・・・恭介さん・・・ありがとう・・・
宮川・・千賀子・・・千賀子!千賀子!千賀子――――!
千賀子は死んだ
松本・・恭介・・・
つる・・そんな・・・
伊藤・・ははははははっ、とんだ喜劇だな!
松本・・おい、テメー!
宮川・・貴様だけは絶対に許さん!
伊藤・・何だ?俺に逆らうのかいいだろうかかってこい
宮川が伊藤と刺し違える
宮川が倒れた
松本・・おい恭介
伊藤・・口ほどにも無い
つる・・大丈夫ですか
ガル・・しっかりするアル
松本・・恭介!
宮川・・すまなかったな・・・結局何も守れ無かったよ
松本・・そんな事は無い
宮川・・俺はお前が大嫌いだよ
松本・・ああ
宮川・・お前はいつも俺より前を歩いていた・・・俺はお前を追い越したかった
松本・・お前はお前だろう
宮川・・そうだな・・・千賀子・・・もうすぐお前のところに行くからな・・・
宮川は千賀子の手を握り死んだ
松本・・恭介―――――!
伊藤・・ぶざまだな、なら犬夫婦が犬死かとんだお笑いぐさだな
松本・・なんだと
切れる松本
松本・・この二人は俺の知っている夫婦の中で一番すばらしい夫婦だったそれを何だと
伊藤・・安心しろお前もすぐに送ってやる
殺陣
伊藤・・なんだと
松本・・これは昨日の千賀子殿の分だ、そしてこれが恭介の分だ
切る
松本・・最後に昨日の俺の分だーーーー!
伊藤は切られて死んだ
つる・・やっと終わりましたね
松本・・ああ
ガル・・ながかったアルネ
松本・・そうだな・・・
松本は突然倒れた
つる・・松本様?
ガル・・宗二朗大丈夫アルカ?
だんだん暗くなっていく
11、エピローグ
松本が手紙を書いている
松本・・姉上、おげんきですか?そろそろ雪なども降りそうな時期になってまいりました。今年も正月には帰れそうにありません、私は突然ですが何番に渡って異国の風にあたってこようと思います。くれぐれも風邪にはお気をつけてください。
書き終えたようだ
松本・・よっし
松本が荷造りをしている
松本が出て行こうとする
つる・・もうお出かけですが
松本・・ああ
つる・・ではこれを
松本・・何だこれは
つる・・お口に合うかわかりませんがお弁当をこしらえてみました
つるが握り飯を持ってきた
松本・・何から何まですまんな、つる殿も風邪には気を付けてな
松本は礼を言いポルトガルに行こうとする
つる・・松本様、
松本・・ん?
つる・・お気を付けて
松本・・ああ、つる殿も体には本当に気を付けてな
松本は行こうとする
つる・・松本様、
松本・・なんだ
つる・・・・・「いろべよう」です!
松本・・ん?何だそれは?
つる・・南蛮の言葉で・・・愛していると言う意味です
松本・・ガルボからそう聞いたのか
つる・・はい、この南蛮の書物にそう書いております
つるが「I LOVE YOU」と書いた物を出す
つる・・・・・いろべよう
松本・・はははははっ、ならば俺もそなたにいろべようだ!
松本はつるに抱きつこうとするが逃げられる
つる・・何をするんですか
松本・・よいではないか、いろべようなのだから。はははははっ
松本がつるを追っかけまわしている
つるはただひたすら逃げる
明かりがだんだん消えていくが二人の楽しそうな声は消える事がない
〜THE END〜