まずは獅子山に登るんだ!
★2002年9月某日、私こと文武英傑@許氏電影研究中心資料調査部部長「犀象」は、ホイ兄弟関係資料調査の密命を受け、香港に飛んだ。以下はその調査活動の報告である。
★密命その一。ロケ地を調査せよ。「天才與白痴」において、喬宏扮するヒゲ男は、金に執着するサミュエル扮するリー看護士に向かって、金を大量に蔵する場所を教えようと告げ、こう語った。「まずは獅子山に登るんだ」。
★ならば私の活動は当然獅子山から始めるべきであろう。そこで私は地図を広げた。→ |
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→★獅子山を含む獅子山郊野公園はかの黄大仙の西南部に位置し、それほど遠くないようである。ではまず黄大仙を参拝してからにしよう。
★というわけで私はまず黄大仙へ。ちなみに黄大仙は大規模な補修中であった(写真左下)。
★ところでその日は目もくらむような猛暑であった。現地で地図と照らし合わせると、写真中央、マンションの向こうにそびえるデコボコの山が獅子山である。「ひえー、あんな山に登るの?」 意志も体も貧弱な私は、あっさりと断念したのであった。 |
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★密命その二。香港電影資料館のホイ兄弟関係所蔵資料を調査せよ。
★地下鉄「西湾河」駅から歩いて五分ほどのところにある香港電影資料館は、香港映画関係資料収集活動において、にわかに注目を浴びている。私はここに何度か足を運んでいたが、それはホイ兄弟とは全く関係ない件であった。今回ホイ兄弟関係の資料を検索していると、面白いものが引っかかった。なんと「天才與白痴」の小説版である。そのようなものがあったとは知らなかった私はひどく興奮した。開架に置かれていたその本を開いてみると、映画の脚本を元に改編したとのことで、後半に行くほど本編の内容とは異なってくるのであった。まさに「天才與白痴」のパラレルワールドである。
★この資料について詳しくは左の画像をクリックしていただきたい。 |
★密命その三。ホイ兄弟出演作未見作品をゲットせよ! ホイ兄弟の出演作はかなりの数が、VCDやDVDとして発売されているが、私犀象ならびに安上がり決死隊とも実は見ていない作品がいくつかある。今回はとりあえず発売されているものに関しては全て購入しようという計画があった。リストアップした紙を手に、片っ端から店をのぞくことで、リストは次々にゲット済み印で埋められていった。ただしリッキー出演作については、今後も調査が必要であるが・・・。その過程で面白い人物に出会ったのでご報告したい。
★その時私は地下鉄深水ポー駅周辺のいくつかの電脳城をひやかして歩いていた。ちなみにいずこでも不正コピーソフトは一掃されていたことに驚いた。電脳城に入った瞬間、なにか活気がないような感じがしたが、なにか香港らしい猥雑さというものが、こういう場所からも失われていくのであろうか。それはともかく最後に新高登電脳城から出てきた時に入り口の横に一軒CD屋があるのが目に入り、そこものぞくことにしたのである。店主に、欲しい映画リストを提示したところ、その若い店主はひどく喜んで、このリストの映画はグーだよ!と言ってくれた。なんとこの店主もホイ兄弟の大ファンだとかで、かつて大阪を訪れた際に買ったという、日本製のミスター・ブーサントラ盤を店内に展示していたのである。彼はサミュエルの歌が大好きとのことで、映画の名前を一つ出すたびに、その主題歌を即時に歌うという熱愛ぶりであった。そこでサミュエルの歌の歌詞をプリントしたものを取り出して、意味が分からないところを聞くと、いろいろと教えてくれた。ただ、いくつかの部分についてこれはどういう意味と尋ねると、こんなの意味ない(単なる言葉遊びと言いたいのだろう)、と言われるのは、まあそりゃそうなんだろうけど、困ったが。
★出がけに店の名前を尋ねると「ABCD」という名前であった。香港を訪れた際には、ぜひとも立ち寄って欲しい。
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★密命その四、なにか面白いものを手に入れよ。幸運は翌朝の帰国を控えての実質的最終日の夜、土壇場に訪れた(以下、文体変わる)。
★私は最後の日は映画でも見ようと旺角の百老匯で、舒淇(スー・チー)、莫文蔚(カレン・モク)、趙薇(ヴィッキー・チャオ)主演の「夕陽天使」のチケットを購入。まだ時間があるので信和中心でもひやかすかあ、とあのオタクビルへと向かったのでありました。ふと足は地下の古い映画資料を扱う店「旧品坊」へと向かいました。四十年代に活躍した女優「葛蘭」関係のものを探すのが目的でした。店主にいろいろ出してもらい、ついでにホイ兄弟関係のものない?と尋ねると、そこにあるよと指さされた僕の背後には、なんとも珍しい二冊の特刊本が吊されていたのです。↓ |
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★まずは「鬼馬双星」(ギャンブル大将)の特集本(150香港ドル)。撮影現場の写真など、うれしい写真や記事が満載です。ただし表紙はありませんでした。
★くわしい内容は画像をクリックされたし。 |
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★そして「許冠傑専集」と題された、サミュエルホイの特集本です(200香港ドル)。こちらの本にもサムの日常など珍しい写真が満載で、興奮度100パーセントでありました。
★くわしい内容は画像をクリックされたし。 |
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★そして偶然というかなんというか、ここの店主がまたホイ兄弟映画大好き人間らしく、いきなりCDをかけ出しました。するとあの「ギャンブル大将」の主題歌冒頭の口笛が店内に流れました。それに合わせて口笛を吹く、調子のいい私。やや内気そうな店主は大いに喜んでくれて、僕にこの自作だというCDをプレゼントしてくれたのでありました。やはり自作のレーベルには「鬼馬双星 許冠文語録」と題されております。タイトルの通り、このCDは「ギャンブル大将」からお気に入りの歌とセリフを抜き出して編集した、店主の愛情のこもった一品だったのであります。
★今回はホイ兄弟を通じての新しい出会いがある、なんとも不思議な旅となりました。完 |