《番外企画》
【親分ジミー対ギロチン祭り】

 2003年11月2日、春の陽気を彷彿とさせるような穏やかな一日でしたが、実はとんでもない一日でもありました。

 折から開催されていた「東京国際ファンタスティック映画祭2003」。オープニング作品は仲村トオルが出演している韓国映画、クロージング作品はチョウ・ユンファ主演映画、いずれも注目されていましたが、香港映画ファンが一番気になっていたのはもちろん親分ジミーのカンフー映画、その名も「片腕カンフー対空飛ぶギロチン(原題:獨臂拳王大破血滴子、1976年)」。そのネーミングのインパクトは既に有名です。何ともホラーチックなタイトル、そして親分ジミーの作品をスクリーンで見られる!ということで、新宿亀氏と2人で上映会場である新宿ミラノ座に繰り出しました。

 チケットは新宿亀氏が事前に購入しておいてくれました。座席指定のチケットを固く握り締め、歌舞伎町一帯に差し掛かると至るところに映画祭のフラッグが掛かっておりました。気持ちも高揚してきます、歩みも無意識のうちに速くなります。真昼間のポンビキを蹴散らしながらミラノ座へと向かった2人。さてどんな展開が待っているのでしょうか。
 劇場前に到着すると既に黒山の人だかり。混乱までは行きませんが、通常の映画を上映している映画館も隣接するため、余計に大勢がいるような印象を受けました。隣の劇場では「キル・ビル」を上映していましたしね。

 ミラノ座前では既に入場者の行列ができておりました。係員の人が右手を挙げて「ギロチン祭りの最後尾はこちらで〜す」と言っているのには思わず爆笑。結構女性や若者も目立ち、意外な客層と共に映画館の中へと入っていきました。

 新宿亀氏にとっては地元の映画館、でも映画祭というスタイルのイベントには初参加。通常の劇場の様子とはかなり違う印象を受けたようです。普段なら映画パンフを売っているコーナーでは、歴代の映画祭のパンフが並んでおりました。映画祭限定のジミー親分Tシャツは一人2枚までで尚且つ整理券をもらう必要があり、根気のない僕は早々に館内に入って行きました。

 延々と続く前説に付き合い、ようやく待望の「片腕カンフー対空飛ぶギロチン」が上映されると会場は割れんばかりの拍手。誰もが待ち望んでいた瞬間でした。大真面目にやっているにも関わらず、今から見ればおバカにしか見えない場面に観客一同は大爆笑。本来ハードボイルド的に演出したのであろう意図が、何とも間抜けに見えるのです。一例を挙げれば、ジミー親分の敵となる盲目和尚は弟子の仇である親分のことについては片腕である、という情報しか持っていません。お調子者の片腕男が親分の名を騙った瞬間、和尚の空飛ぶギロチンが炸裂します。もぎ取られる頭部! すぐに人違いだと分かるのですが、和尚は一言。「間違ったか。まあいい、片腕男は片っ端から倒してやる!」。偏執的な執念深さを見せることで観客の恐怖を煽りたいのでしょうが、今から見れば何とも大雑把な復讐だなあ、と見えてしまうわけです。

 他にも数々の爆笑シーンがあり、ラストシーンでその笑いは最高潮に達します。「ンなアホな!」という結末にまたもや拍手と爆笑の嵐が巻き起こります。そして劇場に再度照明が灯った時、司会が満を持して紹介してくれました。
 「ジミー・ウォングさんの登場です!」

 うすうす気付いてはいたものの、やはりというかいよいよというか、恐ろしいというか、ジミー親分がステージに上がって来た瞬間には満場の拍手。歓迎しながらも緊張が走る客席。ステージ中央で見事な日本語で挨拶をし、勝新太郎や三船敏郎の思い出話を披露したジミー親分は、インタビューの中で「これほどいい反応を得られるならば、また映画を撮ろうかなあ」とコメント。う〜ん、ちょっと勘違いしているみたいだけど、まあいいや、また撮ってくれ〜、という拍手が会場を包みます。

 歓迎する気持ちと恐いもの見たさの好奇心、そして襲われるのではないかという恐怖感が混じった手に汗握る舞台挨拶が終了し、「怒れるドラゴン・不死身の四天王」へと続いたのでした。

 親分! 次回作を期待してますぜ!

公式サイトはこちら!
WOLF'S RAIN 公式サイト
(REPORT内で舞台挨拶視聴可能!)

付録
【親分ジミー・フィルモグラフィー】
白字は2004年2月4日キングレコードよりDVD発売!
1966 《江湖奇侠》 Temple of the Red Lotus
《鴛鴦劍侠》 The Twin Swords
《虎侠殲仇》 Tiger Boy
《邊城三侠》 The Magnificent Trio
1967 《獨臂刀》 One-Armed Swordsman
《琴劍恩仇》 The Sword and the Lute
《亞洲秘密警察 》 Asia-Pol
《大刺客》 The Assassin
1968 《金燕子》 The Golden Swallow
《巴黎殺手》 Outside Man
1969 《獨臂刀王》 Return Of The One-Armed Swordsman
1970 《龍虎鬥》 The Chinese Boxer
《春火》 My Son
1971 《一夫當關》 Invincible Sword
《劍》 The Sword
《K白道》 The Brave And The Evil
《獨臂刀大戰盲侠》 Zatoichi & One Armed Swordsman
《縱天下》 The Invincible
《追命槍》 The Desperate Chase
《獨臂拳王》 The One-Armed Boxer
1972 《忠義門》 Boxers Of Loyalty And Righteousness
《英雄膽》
《一身是膽》 The Gallant
《天王拳》 Showdown
《唐人[金票]客》
《秋瑾》
馬素貞報兄仇 Ma Su Chen
《冷面虎》 A Man Called Tiger
《狂風沙》 The Adventure
《何日再吻君》 A Kiss To Remember
《大盜》
《霸王拳》
霸王拳馬素貞 Furios Slaughter
1973 《戰神灘》 Beach Of The War Gods
《鐵漢》
《雙龍出海》 The Two Cavaliers
《男子好漢》
《海員七號》 Seaman No.7
《冷面虎》 A Man Called Tiger
《龍虎金剛》 The Tattooed Dragon
1974 英雄本色 Knight Errant
四大天王 Four Real Friends
《K色星期五》
1975 《直搗黄龍》 The Man From HongKong
《避孕大全》 A Cookbook Of Birth Control
1976 《少林虎鶴震天》 Savage Killers
《龍虎鬥》
《獵人》
《風雨雙流星》
《獨行大[金票]客》
獨臂拳王大破血滴子 One-Armed Boxer vs.The Flying Guillotine
《○潭群英會》 A Queens Ransom
1977 《血連環》
《判決》
《獨臂雙雄》
《獨臂刀大戰獨臂刀》
《大江南北》
1978 《手足情深》
《燈籠街》
1979 《迷[イ尓]特攻隊》 Fantsay Mission Force
《獨臂拳王勇戰楚門九子》
1980 《幕後風波》
《獵獅計畫》
《古寧頭大戰》
1991 《黄飛鴻》 Once Upon a Time in China
《五湖四海》 Requital
1992 《[イ火]頭福星》 Shogun And Little Kitchen

武陵桃源