シーン1[男と少女、出会うのこと]

 

/図書館内部/

壁に少女の絵画がかかっている。少女は懐中時計を首から下げている。男が一人でそれを見つめている。

突然絵が光ったと思うと、いきなり絵から女が出てくる。男の横を通り過ぎて、外に行ってしまう。背景に人がいるが、この時動いているのは女のみ。呆然と見送る男。

改めて絵を見直すと、絵の少女に色が失われている。男は驚く。

再び絵が光り、今度は少女が出てくる。少女の困ったような表情。男の手を持って、連れて行きたいように引っ張る。次に少女は男の横を通り過ぎ、出口に向かうところで一度男を振り返り、促すような表情。男は決心したように、少女を追いかけて図書館を出て行く。

 

シーン2[男と少女、女を追うのこと]

 

/図書館外の道/

 図書館の外に出た少女と男。男は辺りを見回す。女が遠目に見える。少女があっ、と言うように指を指す。男は女を追って走り出す。

 

/どこか緑っぽいところ(緑の奪還)/

 緑のハッパの草むららしいところに、女がしゃがんでいる。マフラーは緑。男が走って行って、マフラーを掴む。マフラーはするっと抜けて、次の瞬間に女は消えてしまう。驚く男。すると隣に少女が現れて、服の緑色の部分が戻っている。少女は嬉しそうな様子。男は手の中に残った緑色のマフラーに目を落とす。

 

/どこかの教室か何か/

 女を捜している男と少女。偶然男の友人を見かけ、男は友人に女を見かけなかったかと尋ねる。友人は少し考えるそぶり示すが、結局分からない。男は礼を言って去る。少女がその後で、友人の目の前に近づいたりするが、友人には見えていない。

 

/7号館付近の銀杏並木(黄色の奪還)/

 イチョウの木のそばに女が立っている。マフラーは黄色。男が走っていって、マフラーを掴む。緑と同じように女は消え、マフラーのみ残る。少女に黄色が戻る。男は手の中の黄色のマフラーに目を落とす。

 少女が何かに気づく。男が顔を上げると、女が7号館に向かうのが見える。追う。

 

/7号館パソコン室(黒の奪還)/

 何人か使用者がいるパソコン室。女がその間を縫うように歩いている。マフラーは黒。男と少女が部屋に入ってくる。女は普通の学生はしないような行動をする。(使用者がいるパソコンを覗き込んだり。机に立ってみたり)男は女を捕まえようとする。しかし女は消えてしまい、黒のマフラーのみが残る。少女に色が戻る。周りの人たちは、平然としている。女と少女は男にしか見えないのかもしれないという場面。

 

/どこか夕焼けの綺麗なとこ(赤の奪還)/

 男と少女が走ってきて、ベンチか何かに座って休憩を始める。赤缶コーラでも飲みながら。近くを女が通る。男は急いで飲み干し、缶を潰し、隣のゴミ箱に捨てる。女を追うと、女は夕焼けに向かって歩いている。マフラーは赤。男はまたマフラーを掴む。少女に色が戻る。手の中の赤いマフラーに目を落とす。

 

シーン3[男と少女、お別れのこと]

/どこか夕焼けの綺麗なとこ(赤奪還後)/

 少女に赤が戻ると、今までとは違った絵で、完成したっぽく少女を映す。女が徐々に薄れていき、それに被るように完成された少女が現れる映像(もっと良い演出はないものか…)

少女が男に懐中時計を渡す。プレゼント。男が手の中に渡された懐中時計にはっとする。

 

/元の絵の前/

 はっとした瞬間、もとの絵の前にいる。絵の中の少女には色もある。周りを見渡すが、少女はいない。夢だったのかな、と男が思い始めた時、何かを床に落とす。拾い上げると懐中時計。呆然として、懐中時計を手に絵を再び見ると、絵の中の少女は懐中時計をしていない。

 

 

―終了―