忍足侑士  高村光太郎詩集より「雷獣」


「焔硝くさいのはいい。
 
空気をつんざく雷の太鼓にこおどりして、
 
天から落ちてそこら中をかけずりまはり、

 きりきりと旗竿をかきむしつて、
 
いち早く黒雲に身をかくすのはいい。
 
雷獣は何処に居る。
 
雷獣は天に居る。風の生まれる処に居る。
 
山に轟くハッパの音の中に居る。
 
弾道を描く砲弾の中に居る。
 
鼠花火の中に居る。
 
牡丹の中に、柳の中に、薄の中に居る。
 
若い女の糸切歯のさきに居る。
 
さうして、どうかすると、
 
ほんとの詩人の額の皺の中に居る。」


好きです高村光太郎。
その中でも一番好きなのがコレなのです。
……選んだ理由はこれなのよ(笑)。
いや、似合いそうかな……と!











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