走れ、映画よ!    2000    (1977〜1978)                           
                   70年代後半の気まぐれ映画記録  ヨシロウ クリントン

走れ、映画よ! 2002 (1979〜) 入口
走れ、映画よ! 2001 (1978〜1979) 入口


20) 2000年も、いよいよ押し迫ってきました。残り、数日。何となくあわただしくなってきたような、そんなこともないような。いずれにせよ、後数日で、今年も終わります。来年からは、良い年にしたいですね。先行きは暗いと思われますが、少しばかりの良いところを発見出来れば、と思います。今年1年のご指導、ご鞭撻、誠にありがとうございました。このページは来年も、まだまだ続きますので、皆様、よろしくお願いいたします。それでは、良いお年を。
(2000.12.28)


夜が崩れた  (78)  松竹 
監督  貞永報久  脚本  田坂 啓  貞永方久  原作  結城昌治
出演  勝野 洋  原田芳雄  吉行和子  桃井かおり  夏八木 勲  岡田英次
(1978.6.14  池袋・文芸地下)  TVドラマに毛の生えた程の出来。かなりの低予算作品のようだが、部分的には良くできている。話の展開が、今ひとつ遅い感じがするのだが……。桃井かおり、好演。
西陣心中  (77)  たかばやしよういちプロ/ATG
監督  高林陽一  脚本  高田宏治
出演  島村佳江  成田三樹夫  土屋嘉男  光田昌弘  楠 侑子
(1978.6.17  銀座・並木座)  封切り、一週間で打ちきられた映画。映像は、ハッとさせられる箇所がかなりあったが、いかんせん、情念の発露というのが、私には、ダメでした。
原子力戦争  LOST LOVE   (78)  文化企画プロモーション+ATG/ATG
監督  黒木和雄  脚本  鴨井達比古  原作  田原総一朗
出演  原田芳雄  風吹ジュン  山口小夜子  佐藤 慶  岡田英次  石山雄大
(1978.6.17  銀座・並木座)  シナリオは、もっと良かったような気が、しました。ミステリアスな展開が予想を裏切って成功している。山口小夜子の不思議さは、今回も効果的なのだが、彼女の魅力については、今回も解明(納得)出来ず。
縄と女  (78)  東映
監督  渡辺 護  脚本  高橋伴明
出演  川口朱理  下元史朗  杉 佳代子
(1978.6.19  銀座・地球座)  ピンク映画としては、かなりの傑作と思われます。脚本の高橋伴明が巧く、話をつくっている。
団鬼六「やくざ天使」より  縄地獄  (78)  日活
監督  小原宏裕  脚本  今野恭平  小原宏裕
出演  谷ナオミ  藤 健次  日野道夫  青木奈美  高木 均  南 寿美子
(1978.6.20  日活試写室)  封切り前の業務試写。小野耕世、オスギ、ピーコの諸氏。新人、青木奈美は、ピンク・レディーのケイちゃんに少し似ている。映画の出来は、普通作でした。
課外授業  熟れはじめ  (78)  日活
監督  白鳥信一  脚本  熊谷禄明
出演  田島はるか  小川亜佐美  藤野 宏  あき・じゅん  宮井えりな
(1978.6.20  日活試写室)  キャンパス物としては、「感度ばつぐん」というのもあったが、それと同じような作品。出来は極普通。こんなものでしょう。
お吟さま  (78)  宝塚映画/東宝
監督  熊井 啓  脚本  依田義賢  原作  今 東光
出演  志村 喬  中村吉右衛門  三船敏郎  中野良子  岩崎加根子  加藤 武
(1978.6.27  テアトル池袋)  2時間半が、もの凄く長く感じた。熊井作品としては、可もなく、不可もない出来。中野良子は、何もせず、アップの場合のみ良し。凄いのは、三船、志村の対決だ。
セミ・ドキュメント  女犬・ぐしょ濡れ  (78)  ワタナベプロダクション/日活
監督  中村幻児  脚本  才賀 忍
出演  渚 りな  桜 マミ  橘 雪子  野上正義
(1978.6.28  上野映画)  いい加減に、いい加減な作品。青春映画の巨匠?の新たな挑戦?。残念ながら、若者のシーンは冴えているのに、オカマ・バーのシーン等は今一冴えず。
雲霧仁左右衛門  (78)  松竹+俳優座/松竹
監督  五社英雄  脚本  池上金男  原作  池波正太郎
出演  仲代達矢  岩下志麻  松坂慶子  市川染五郎  長門裕之  あおい輝彦
(1978.7.4  池袋・地球座)  松竹の超大作。とにかく長い(2時間40分)。たたみかける、アクションシーンの連続。それはそれで凄いのだが……。
黒薔薇夫人  (78)  日活
監督  西村昭五郎  脚本  桂 千穂  原作  団 鬼六
出演  谷ナオミ  志賀圭二郎  古川哲唱  田島はるか  結城マミ  大河内 稔  
(1978.7.8  銀座・地球座)  今年の西村監督は、どうも今一の感じ。手堅くまとめられているのだが、もう一つ、この辺で傑作が観たいのだが……。




19) この所、TV、ラジオなどの媒体に、何かと深作欣二監督が登場しています。勿論、16日公開の「バトル・ロワイヤル」の宣伝を兼ねての事。普段、国政に忙しい、国会の先生が、話題作りに一役買って出て、あとは御覧の通りの展開です。青少年への影響云々。なにを今更。騒げば騒ぐ程、興ざめします。どうせ、この騒ぎも封切り日までの事。それにしても、サッパリ映画の中味が伝わって来ません。評論家や、映画ライターは何をしているのでしょうか?。
 2001年、寅さんも、桃さんも、007もいないお正月。今年も、ゴジラだけが元気で、あちこち破壊してくれるのでしょうか?。
 と、そんな事を思いつつ、今回もスタートです。(2000.12.14)


桃尻娘  ピンク・ヒップ・ガール  (78)  日活
監督  小原宏裕   脚本  金子成人   原作  橋本 治
出演  武田かほり  亜 湖  片桐夕子  岸部シロー  内田裕也
(1978.5.20  三ノ輪文映)  原作の面白さはあまり出ていないが、これはこれでちゃんとした旅行映画になっている。原作はもっとブッ飛んでいたが……。内田裕也、好演。
金曜日の寝室  (78)  日活
監督  小沼 勝  脚本  下飯坂菊馬  桂 千穂  原作  阿部牧郎
出演  加山麗子  野平ゆき  岡本 麗  梓 ようこ  小川亜佐美
(1978.5.20  三ノ輪文映)  ミステリー仕立ての傑作。野平ゆき、好演。小川亜佐美、快演。モダンな絵作りは小沼監督の独壇場だ。しかし、ラストシーンが、何となく安手で一寸残念。
眠れ蜜  (76)  シネマ・ネサンス
監督  岩佐寿弥  脚本  佐々木幹郎
出演  根岸とし江  長谷川泰子  吉行和子  岸部シロー  和田 周  石橋蓮司
(1978.5.22  池袋・文芸地下)  根岸、吉行、長谷川の3人のオムニバス作品。劇の部分と、ドキュメンタリー?の部分が不連続に入れ替わったりしているのだが、全然解らなかった。
青春賛歌  置けない日々  (75)  映影社同人
監督・脚本  橋浦方人 
出演  矢野 誠  鈴木両全  高木 馨  高間ともこ  茂利 駿  林 節子
(1978.5.23  池袋・文芸地下)  橋浦監督はマジメすぎるのではないだろうか?。それが、見ている方には物凄くつらい。あまりにも状況をスオレートに出されて、それなら別に映画である必要がないのでは、という気がするのだが……。
曾根崎心中  (78)  行動社+木村プロ+ATG/ATG
監督  増村保造  脚本  白坂依志夫  増村保造  原作  近松門左衛門
出演  宇崎竜童  梶 芽衣子  井川比佐志  橋本 功  左 幸子  木村 元
(1978.5.24  新宿座)  最初から、映画の中に引きずり込まれる。これは、見事な純愛映画であり、よく見ると虚しくなるが、とても現代的だ。弱い者は結局、いつの時代もしいたげられる……。
OL官能日記  あァ! 私の中で  (77)  日活
監督  小沼 勝  脚本  宮下教雄
出演  小川亜佐美  山田克朗  中島 葵  日野道夫  村国守平  工藤麻屋
(1978.6.3  松戸京葉)  小品だが、小気味良い。サラっとしたエロが見事に描かれている。小沼監督、全開という所か。多分、小川亜佐美の代表作になるだろう。
安城家の舞踏会  (47)  松竹大船
監督  吉村公三郎  脚本  新藤兼人
出演  原 節子  島津恵子  滝沢 修  森 雅之
(1978.6.6  京橋フィルム・センター)  名作。新藤脚本が冴え、吉村演出も凄い。終戦直後の映画だがそのパワーに圧倒された。正に、良い時代の良い作品。
温泉芸者 のぞき風呂  (78)  新東宝興業
監督・脚本  秋津隆二
出演  しば早苗  東 祐里子  大泉 滉
(1978.6.10  銀座・地球座)  ごく、普通のピンク映画。可もなく、不可もない。こういうのは、一時間飽きずに見られれば良いのだ。
痴漢サロン 下の下  (78)  新東宝興業
監督・脚本  岡本 愛
出演  久保新二  高島亜美  野口美沙  松浦 康  境 勝朗  小杉じゅん  乱 孝寿
(1978.6.12  銀座・地球座)  松浦 康が良い。後半の湿っぽさが実に良い。久しぶりの岡本監督。山本晋也風だが、後半、侘びしさだけで最後まで持たせてしまった。
事件  (78)  松竹
監督  野村芳太郎  脚本  新藤兼人  原作  大岡昇平
出演  大竹しのぶ  永島敏行  松坂慶子  丹波哲郎  佐分利 信  渡瀬恒彦
(1978.6.13  銀座・松竹)  2時間20分見事に見せ切った、野村監督の演出力はさすがだ。観賞後シナリオを読んだが、映画の方が数段良い。大竹しのぶ、好演。脇を固める大物の貫禄も凄い。




18) 今年も残すところ後1ヶ月。振り返って見ると、今年は余計なことをいろいろと考えさせられた年でした。もう少し自分のペースで行動出来なかったものかと、反省しきりの今日この頃です。話変わって、12月中旬、いよいよ「文芸坐」が復活とのこと。オープニング・ラインナップを眺めていると、何とも複雑な気持ちになります。「20世紀の終わりに20世紀が復活?」、映画好きな若者にはぜひとも通っていただきたいライン・ナップです。私も暇を見つけて、何とか今世紀中に一度は文芸坐に足を運ぼうと思っています。しかし、70年代の文芸坐は…。新しい売店に、アンパンと稲荷寿司はあるのだろうか?。
 早速、今回も始めます。今回は、新橋第三劇場からのスタートです。(2000.12.5)


昭和残侠伝  死んで貰います  (70)  東映京都
監督  マキノ雅弘   脚本  大和久守正
出演  高倉 健  藤 純子  津川雅彦  池部 良  長門裕之 
(1978.5.4  新橋第三)  ヤクザ映画は久しぶりだが、たまに義理と人情の世界はにドップリつかるのも気持ちが良い。今回は小道具の使い方に一見の価値あり。落ち着いたカメラワーク等、さすが、マキノ監督。
修道女ルシア  辱す  (78)  日活
監督  小原宏裕   脚本  桂 千穂
出演  野平ゆき  桂 たまき  小川亜佐美  珠 留美  岡本 麗  藤 建次
(1978.5.14  銀座・地球座)  平凡な出来で、残念だった。もっと、異常な感じを出したほうがよかったのでは?。
性愛占星術  SEX味くらべ  (78)  日活
監督  曽根中生  脚本  山本晋也  曽根中生
出演  山下洵一郎  渡辺とく子  岡本 麗  椎谷建治  結城マミ  八城夏子
(1978.5.14  銀座・地球座)  せっかくの山本晋也脚本も、ロマンポルノの制約の中では苦しい。軽妙な感覚が今ひとつ空回り。それなりに頑張っているのだが。
好色美容師  (78)  ワタナベ・プロ/日活
監督・脚本  中村幻児   原作  中野ゆう  
出演  小川 恵  楠  正通  高島亜美  桜 マミ  東 祐里子  野上正義
(1978.5.14  銀座・地球座)  このところ、傑作を連発している中村監督だが、今回も小川恵のキャラクターを生かした、小気味良い仕上がりになっている。ストーリーに関係ないベッド・シーンが気になるが、ピンク映画なので、これは仕方がない。
宇宙からのメッセージ Massage from Space  (78)  東映+東映太秦映画村+東北新社/東映
監督  深作欣二  脚本  松田寛夫
出演  ビック・モロー  ペギー・リー・ブレナン  志穂美悦子  真田広之  千葉真一
(1978.5.16  丸の内東映)  話題の「スター・ウォーズ」に比べたら、何分の一の制作費だろうか?。それにしては、かなり面白い。開き直りのハチャメチャさが、好感。日本映画はそれなりに頑張っているのだ。こういう映画は、大好きだ。
ダブル・クラッチ  (78)  バーニング・プロ+松竹/松竹
監督  山根成之   脚本  ジェームス三木   原作  五木寛之
出演  郷 ひろみ  森下愛子  一氏ゆかり  松坂慶子  地井武男
(1978.5.17  銀座・松竹)  五木寛之の原作はまあまあなのだが、映画はどこかおかしい。今一パッとしないのはテンポのせいか?。手堅く纏まっているとは思うのだが……。
オレンジロード急行  (78)  おおもりプロ+松竹/松竹
監督・脚本  大森一樹
出演  嵐 寛寿郎  岡田嘉子  森本レオ  小倉一郎  中島ゆたか  志麻哲也  
(1978.5.17  銀座・松竹)  城戸賞、初の入選シナリオ。魅力あるキャスティングの老年ロード・ムービーだが、娯楽作品としては、とてもつらい。このシナリオ、どこがおもしろかったのか?、読み物としては良かったのかもしれないが、映画としては、なんだったのだろう???。
残照  (78)  東宝
監督  河崎義裕   脚本  勝目貴久  中岡京平   原作  大宅 歩
出演  三浦友和  原田美枝子  五十嵐めぐみ  小林桂樹  司 葉子  下条アトム
(1978.5.20  テアトル池袋)  シナリオがかなり良いのだろうが、東宝らしい、青春映画になっている。少し、青臭い所は気になるが、三浦友和で良かった。森田健作だと、ぶち壊しになっていたのでは?。
愛の嵐の中で  (78)  サン・ミュージック+東京映画/東宝
監督  小谷承靖   脚本  白坂依志夫  安木寛二
出演  桜田淳子  篠田三郎  岸田 森  夏 純子  中村敦夫  田中邦衛
(1978.5.20  テアトル池袋)  桜田淳子の大げさな演技が映画をぶち壊している。ミステリー仕立ての割には、すぐネタが割れてしまうし、小道具の使い方も雑だ。
ポルノ  チャンチャカチャン  (78)  電映商事/日活
監督  山本晋也   脚本  山田 勉
出演  原 悦子  橘 雪子  ひろみ麻耶  久保新二  たこ八郎
(1978.5.20  三ノ輪文映)  出だしの魚眼レンズ使用から、どんな映画になるかと期待していたが、後はいつもの晋也調。昔のアイディアをセッセと出してきたという感じ。テンポも今一だった。




17) 日本シリーズ、日米野球と、オリンピックが終わった後も面白いイベントが目白押しの今日この頃。田中長野県知事誕生、重信房子逮捕。やっと少し落ち着いたと思ったら、つい先程の茶番劇。トドメは、キムタク、シズカの結婚騒動。この所、映画より面白い事が多すぎて、困っています。それにしても平和な、あまりにも平和な今日この頃。問題は山積しているハズなのに……。何となく、何となくストレスを溜めつつ、今回も始めたいと思います。
(2000.11.26)

教師  女鹿  (78)  日活
監督  曽根中生  脚本  桂 千穂  曽根中生  原作  川崎三枝子  沼 礼一
出演  栄 ひとみ  結城マミ  志麻いづみ  伊佐山ひろ子  大塚国夫  高木 均
(1978.4.14  江古田文化)  プログラム・ピクチャーとしては、巧くまとまっている。話が劇が的なのは、原作が劇画ゆえに当たり前か。とすれば、映画より面白いかも。
闇に浮ぶ白い肌  (72)  日活
監督  西村昭五郎  脚本  中島丈博
出演  白川和子  山科ゆり  高橋 明  高橋弘信
(1978.4.17  牛込文化)  怪談話系のサスペンス?。確実に思う事は、これは創成期のロマンポルノだという事。当時は、今のようにある程度決まった物が次々と出てくるのではなく、いろいろなジャンルの作品が作られていたという事。出来は良い。
肉体の門  (77)  日活
監督  西村昭五郎   脚本  田中陽造   原作  田村泰次郎
出演  加山麗子  渡辺とく子  宮下順子  山口美也子  志麻いづみ  遠藤征慈
(1978.4.17  牛込文化)  さて、さてこれは問題。「肉体の悪魔」といい、これといい、ロマンポルノ大作のわりには何かもう一つ不足気味。山口美也子が好演するも、作品的には今一つ……。
最も危険な遊戯  (78)   東映セントラル・フィルム/東映
監督  村川 透   脚本  永原秀一
出演  松田優作  荒木一郎  名和 宏  田坂圭子(新人)  内田朝雄  市地洋子
(1978.4.25  丸の内東映)  ストーリーはまあまあなんだけど、面白くないワケ。松田優作のオジチャンは、いつも苦虫を噛み潰したような顔をしていて、おまけに声は原田芳雄ソックリ。見ていて興ざめ。映像と最後のセリフは良かった。とにかく疲れた。
多羅尾伴内  (78)  東映東京
監督  鈴木則文   脚本  高田宏治   原作  比佐芳武  
出演  小林 旭  竹井みどり  成田三樹夫  夏樹陽子  天津 敏  江木俊夫
(1978.4.25  丸の内東映)  久々の娯楽大作。肩も凝らず、迫力もある。東映らしいスピード感もありとても気持ちが良かった。久々に歌謡曲満載の映画だった。
カラテ大戦争  (78)  松竹+三協映画/松竹
監督  南部英夫   脚本  神波史男  南部英夫  原作  大山倍達  梶原一騎
出演  真樹日佐夫  大滝秀治  藤村有弘  夏樹陽子  白 氷氷  金子信雄
(1978.4.30  大塚鈴本キネマ)  今時カラテ映画、と思いきや、なかなかの面白さ。アクション・シーンもよいのだが、今回はただただ夏樹陽子の熱演が素晴らしかった。
喜劇役者たち  九八とゲイブル  (78)  松竹
監督  瀬川昌治   脚本  田坂 啓   原作  井上ひさし
出演  愛川欣也  タモリ  秋野大作  東 てる美  佐藤オリエ  鈴木ヒロミツ
(1978.4.30  大塚鈴本キネマ)  力一杯、やればやる程、キンキン、ぶち壊し。タモリでかろうじて何とかなっているけど、瀬川演出の計算違いか?。シナリオは面白かったのだけど……。
16歳 妖精の部屋  (77)  日活
監督  加藤 彰   脚本  桃井 章  佐治 乾  加藤 彰
出演  早瀬しおり(新人)  宮井えりな  十時じゅん  内田良平  吉川遊土  草薙幸二郎
(1978.5.1  牛込文化)  日活、大作シリーズ。見応えはあるが、何かもう一つ足りない。それに、90分は一寸長い?。
怪獣大奮戦  ダイゴロウ対ゴリアス  (72)  円谷プロ/東宝
監督  飯島敏宏(第一回作品)  脚本  千束北男
出演  犬塚 弘  三波伸介  小坂一也  瞳 麗子  小林昭二  子供多数
(1978.5.3  池袋・文芸地下)  怪獣が、子供達のペットになってしまった。ここまで来るとさすがに末期の映画だ。今更見ても……。これってSFなんでしょうか?。
地球防衛軍  (57)  東宝
監督  本多猪四郎  特撮監督  円谷英二  原案  丘見丈二郎  潤色  香山 滋  脚色 木村 武
出演  佐原健二  土屋嘉男  河内桃子  白川由美  平田昭彦  志村 喬
(1978.5.3  池袋・文芸地下)  特撮は凄いのだが、今見るとちょっとチャチいのは仕方がない。話がそこそこ面白いので最後まで見ることができた。この手の作品は苦手なのだが、最近の「惑星大戦争」よりはかなり面白かった。




16) 1978年の日記から。 
 3月15日(水) 3月も何もしない内に半分すぎた。本当、何もしていない。昨日は朝4時過ぎ迄起きていたので、今日は昼過ぎまで寝ていた。雑誌を読みながら喫茶店で遅い朝食?。夕方、池袋・地球座へ。「イーハトーブの赤い屋根」を見る。池袋・地球座で、仕事帰りのK氏に会う。20分ほど世間話。深夜、S氏に電話を入れるが捕まらず。明日から1週間また仕事だ。今日も1日むなしさが残った。(午後11時59分)
 押入を整理していたら、昔書いたメモを発見しました。今読んでみると、実に冷や汗ものです。♪若かったあの頃♪。毎日毎日、くだらない事を考えていました。その辺は今も変わってないような感じですが、果たして、どうなのでしょうか。その辺の事を検証しつつ、今回も早速始めたいと思います。(2000.10.16)

団 鬼六「黒い鬼火」より  貴婦人縛り壺  (77)  日活
監督  小沼 勝  脚本  いどあきお
出演  谷 ナオミ  渡辺とく子  田島はるか  高橋 明  高木 均
(1978.3.13  銀座・地球座)  小沼演出が素晴らしく、村の閉鎖的な、いやらしい所が良く出ている。谷 ナオミは良く見るのだが、どうもファンにはなれませんが……。
(秘)ハネムーン 暴行列車  (77)  日活
監督  長谷部安春  脚本  桂 千穂  長谷部安春
出演  八城夏子  松永てるほ  渡辺とく子  加藤 寿  阿部徳昭
(1978.3.13  銀座・地球座)  久しぶりにアクション・バイオレンスの長谷部監督、面目躍如。カントリー・ミュージックに乗せて、ハードに迫る青春映画の傑作!。
〈分校日記〉 イーハトーブの赤い屋根  (78)  分校日記プロダクション/富士
監督  熊谷 勲  脚本  朝間義隆  梶浦政男  斉藤貞郎  熊谷 勲  原作  三好京三
出演  上條恒彦  寺尾 聡  杉山とく子  丘 みつ子  太宰久雄  分校の子供達
(1978.3.15  池袋・地球座)  物凄くハッピーな映画。こんなに真正面からやられると、イヤな気持ちになる。嫌味、それ以外の何物もない。建前に感動する奴らは勝手にしろ!。何が言いたいのか、本音は何だ!。
襲われたい!  (77)  国映/新東宝興業
監督  東元 薫  脚本  宮海春松  東元 薫
出演  ティミー杉本  北野魔子  安田清美  森 一夫  大山克己
(1978.3.18  銀座・地球座)  すれ違いの生活を送っている若い2人を中心として描く、ハッピー・エンドの物語。2人の様子が微笑ましいが、並のピンク映画でした。
サード  (78)  幻燈社+ATG/ATG
監督  東 陽一  脚本  寺山修司  原作  軒上 泊
出演  永島敏行  森下愛子  島倉千代子  吉田次昭  志方亜紀子  峰岸 徹
(1978.3.27  新宿座)  早くも今年のベスト1、登場。今年は「サード」を基準に展開してゆくだろう。正に傑作!。現代をバッチリとらえた、走る映画だ!。
宇能鴻一郎の あげちゃいたいの  (78)  日活
監督  林 巧  脚本  久保田圭司
出演  八城夏子  森川麻美  岡 尚美  梓 よう子  けうちのぶし
(1978.3.31  銀座・地球座)  傑作、「悶える」を撮った林監督。再び駄作監督に逆戻りだ。どうしてこの監督が年に何本も撮れるのか、疑問だ。もっとも時間つぶしにはもってこいの作品だが……。
おふくろさんより 旅路  (71)  松竹
監督  斉藤耕一  脚本  三村晴彦  斉藤耕一
出演  森 進一  田村正和  尾崎奈々  加賀まり子  月丘夢路
(1978.4.3  池袋・文芸地下)  70年前後はこのような歌謡映画がたくさんあったものだ。一寸懐かしくなりました。とるにたらない映画なのだが、斉藤監督の映像は悪くない。
喜劇 ここから始まる物語  (73)  渡辺プロ/松竹
監督  斉藤耕一  脚本  田波靖男
出演  植木 等  山口いづみ  志村 喬  宍戸 錠  水野 哲
(1978.4.3  池袋・文芸地下)  見逃していた映画。期待が大きかっただけに、もう一つという感じがしないでもないが、こんな所でしょう。別に、誰が好演してるいう訳ではないが、それなりにまとまっている。普通作でした。
20才の性白書 のけぞる  (78)  日活
監督  蔵原惟二  脚本  池田正一
出演  宮井えりな  あきじゅん  水城ゆう  浅見小四郎  加藤 寿  胡美麗
(1978.4.14  江古田文化)  中盤ぐらいまでは面白いのだが、パターンの繰り返しで後半は多少うんざり。ロマン・ポルノだから青春映画的仕上がりで、まあ、こんな所でしょう。
危険な関係  (78)  日活
監督  藤田敏八  脚本  新藤兼人  原作  ピエル・コデルロス・ラクロ
出演  宇都宮雅代  野平ゆき  風戸佑介  三浦洋一  片桐夕子  根岸明美
(1978.4.14  江古田文化)  人間関係が入り乱れて、アンバランス。少し交通整理が必要かも?。新藤兼人の脚本をもう少し壊しても良かったのでは?。後半は藤田監督らしいのだが。音楽は良かった。




15) セプテンバー・ブルー。9月は見事に落ち込みました。原因はいろいろとあるのですが、それはここでは置いといて、先日映画館の話から、「70ミリ」「シネラマ」の話になりました。この所ほとんど無くなってしまったようですが、テアトル東京丸の内ピカデリーで見た、あの迫力は今でも鮮明に思い出します。そう言えば大映「釈迦」「70ミリ」でしたが、そういう映画を時代遅れかもしれませんが、もう一度、どこかの劇場で見て見たい物です。世紀末の今だからこそ、「グランプリ」などを「シネラマ」ロードショウしてくれませんか、東宝さん。もっとも今の劇場じゃ、「シネラマ」で上映する事自体大変な事ですね。
 前置きはこの辺にして、「走れ、映画よ!」スタートしましょう。(2000.9.30)


噫、活弁大写真  (76)  マツダ映画/東映洋画    雄呂血  (25)  阪妻プロ 
監督  二川文太郎  脚本  寿々喜多呂九平
出演  板東妻三郎  環 歌子  安田善一郎  関 操  森 静子  春路謙作
(1978.2.7  池袋・文芸地下)  戦前の作品にしては、プリント状態はかなり良い。松田春翠の活弁入り。映画は見事な傑作でした。しかし、ラストの乱闘シーンは、ほとんどワンカット。当時は一体どうやって撮影したのだろう。
噫、活弁大写真  (76)  マツダ映画/東映洋画    番場の忠太郎  瞼の母  (31)  千恵プロ
監督・脚本  稲垣 浩  原作  長谷川 伸
出演  片岡千恵蔵  山田五十鈴  成松和一  浅香新八郎  春日寿々子
(1978.2.7  池袋・文芸地下)  若き千恵蔵、魅力爆発。とても可愛い、山田五十鈴。そして原作が長谷川伸ときては、言うこと無し。プリント状態もかなり良い。松田春翠の活弁入り。
猟奇責め化粧  (77)  東映(番線外)
監督  渡辺 護  脚本  門前 忍
出演  芹 明香  川口朱里  桜 マミ  大崎まこと  藤 春樹
(1978.2.10  銀座・地球座)  芹 明香、最後の作品か?。案の定、芹明香の声は吹き替え。そこが玉にキズだが作品的にはかなり面白い。ほぼ傑作です。
初のぞき 痴漢の帝王  (78)  ミリオン・フィルム
監督  山本晋也  脚本  山田 勉
出演  北乃魔子  麻也エルザ  堺 勝朗  たこ八郎  野上正義
(1978.2.10  銀座・地球座)  ますますマンネリ、相変わらずの山本節。しかしこの感じ(ほかほかの暖かい人情物)はやはり良い。最後がしっかり決まっているので、更に良い。
異常性欲魔  (77)  国際映画プロダクション鷹/日活
監督  和泉聖二  脚本  木俣堯喬
出演  ティミー杉本  十時じゅん  梨砂ゆり  工藤麻屋  秋山祐徳太子
(1978.2.14  銀座・地球座)  和泉聖二なので期待したが残念ながらハズレ。脚本の感覚がかなり古い感じ。全編、全く良い所が無い。時間のムダでした。
昼下りの情事 すすり泣き  (77)  日活 
監督  白鳥信一  脚本 大工原正泰
出演  宮下順子  絵沢萌子  山口美也子  八代康二
(1978.2.18  銀座・地球座)  大甘メロドラマ。見ていて一寸恥ずかしくなるような作品ではありますが、こうゆうのは結構、好きであります。
若妻日記 悶える  (77)  日活
監督  林 巧  脚本  下飯坂菊馬
出演  梓 ようこ  小川 恵  山科ゆり  沢田情児  浅見小四郎  松井康子
(1978.2.20  銀座・地球座)  林監督作品としては、奇跡的な傑作。多分、脚本が良かったのだろう。本当に良い出来でした。小川恵もチョイ役だが光っている。今の所、山科ゆりの最後の作品です。
女王蜂  (78)  東宝
監督  市川 崑  脚本  日高真也  桂 千穂  市川 崑  原作  横溝正史
出演  石坂浩二  高峰三枝子  岸 恵子  仲代達也  司 葉子  中井貴恵
(1978.2.22  テアトル池袋)  豪華な映像で確かに面白い。だが、140分は一寸つらい。中井貴恵、好演だが、これだけオバサン(失礼)ばかりじゃ、若いだけで充分目立つ。協力監督に、松林宗恵。
姉妹を犯す  (77)  新東宝興業
監督・脚本  高橋伴明
出演  芹 明香  東 祐里子  麻耶れいか  下元史朗  北沢万里子
(1978.3.3  銀座・地球座)  芹と麻耶のからみは不安定だが、そこが良い。しかし、後半、話が飛んでしまうのは少し問題あり。これはこれで皆が言う程悪くはなかった。
禁断の情事  (77)  東映(番線外)
監督  向井 寛  脚本  宗 豊
出演  藤 真琴  山下洵一郎  森 洋子  桜 マミ  神原明彦  上野山功一
(1978.3.6  銀座・地球座)  ラストのアクションは日活調で良かったのだが、それまでがもう一つ。露出がアンダー気味で、画調がかなり不安定。その辺、狙いなのか?。




14) 先日、新しく出来た板橋ワーナー・マイカルに行って来ました。残念ながら時間が合わなかったので映画は見られませんでしたが、12スクリーンの圧倒的な迫力。これからは作品を選んでチョクチョク行きたいと思います。そこのロビーで上映されていたペプシのCFがかなり面白かったので、紹介しておきます。全編英語だったので、アメリカのCFでしょうか?。
 ●熱戦が続くサッカーの試合、前半戦が終了し、選手達はロッカールームに引き上げる。一息ついた選手達にコーチが激をとばしながらペプシを各選手にトス。シッカリ受け取りながらコーチの激を聞く選手達。益々激をとばすコーチ。ゴールキーパーにペプシをトスする。ゴールキーパー、ペプシを受けそこない床に落とす。思わずブーイングの選手達。
こんな感じで結構笑えました。後、山登り篇乗り物篇。どれもひねりが効いていて思わず見入ってしまいました。それにしてもTVではペプシマンのCFしか見ていないのですが、今回見たのは実に映画的で、劇場のみのCFなのでしょうか?。
 さあ、前置きはこの辺にして、早速78年1月、今回は東映、松竹のお正月映画からスタートです。(2000.9.9)


こちら葛飾区 亀有公演前派出所  (77)  東映東京
監督  山口和彦  脚本  鴨井達比古  原作  山止たつひこ
出演  せんだみつお  荒井 注  浜田光夫  松本ちえこ  草川祐馬  田中邦衛
(1978.1.18  丸の内東映)  せんだみつお、浮きまくり。原作漫画はそれなりに面白いのだが、それを生かしきれなかったのは残念。しかし、それ以外は悪くない。ギャグもまあまあ。田中邦衛好演。
トラック野郎 男一匹桃次郎  (77)  東映東京
監督  鈴木則文  脚本  掛札昌裕  鈴木則文
出演  菅原文太  愛川欽也  夏目雅子  浜 木綿子  春川ますみ  若山富三郎
(1978.1.18  丸の内東映)  このシリーズは正月の方が面白い。今回は一寸雑な感じがしたがそれでも結構楽しめた。夏目雅子は一寸違う感じがしたが、女好きの桃さんのことだからこれはこれで良いのでしょう。
ワニと鸚鵡とオットセイ  (77)  バーニング・プロ+松竹/松竹
監督  山根成之  脚本  山元清多
出演  郷 ひろみ  樹木希林  池波志乃  秋吉久美子  伴 淳三郎  大泉 滉
(1978.1.18  池袋・日勝映画)  いつもテンポが良いはずの山根演出、冴えず。樹木と郷の掛け合いはまあまあだが所詮テレビの次元。ストーリィもよくないし、映像も悪い。どうして?。
男はつらいよ 寅次郎頑張れ!  (77)  松竹
監督  山田洋次  脚本  朝間義隆  山田洋次
出演  渥美 清  大竹しのぶ  中村雅俊  藤村志保  倍賞千恵子  前田 吟
(1978.1.18  池袋・日勝映画)  久振りに封切りで見ました。今回は、セリフが多くて山田洋次作の新作落語を聞いている様な感じ。大竹、中村コンビがピッタリはまっていました。シリーズとしても良い方の出来。
日本の首領 野望篇  (77)  東映東京
監督  中島貞夫  脚本  高田宏治  原作  飯干晃一
出演  佐分利 信  菅原文太  成田三樹夫  松方弘樹  金沢 碧  三船敏郎
(1978.1.26  池袋・日勝文化)  第二作。長時間、軽快なテンポで飽きさせない。後半、黒幕の登場で、俄然深い味わいをかもしだす。佐分利信、三船敏郎の重厚な雰囲気に圧倒される。続編が楽しみ。
女教師 少年狩り  (75)  日活
監督  小沼 勝  脚本  鹿水晶子
出演  ひろみ摩耶  浅倉葉子  高橋 明  清水国雄
(1978.1.26  銀座・地球座)  良い出来です。ムカれるひろみ摩耶がまずまずの被写体。まるで学生達の勢いがそのままロマンポルノの勢いのように迫力満点。
星空のマリオネット  (78)  東京ビデオセンター/ATG
督  橋浦方人  脚本  大和屋 竺  橋浦方人  原作  喜多唯志
出演  三浦洋一  亜 湖  武井一仁  汐路 章  牟田悌三  馬淵晴子
(1978.1.30  日劇文化)  直球、全力投球という所か。しかし、それ以上は伝わって来なかった。前評判に比べてもう一つ。難しい映画にも成りきれず、娯楽映画にも成りきれず。
好色源平絵巻  (77)  東映京都
監督・脚本  深尾道典
出演  八並映子  唐 十郎  菅 貫太郎  天竺五郎
(1978.1.31  銀座・地球座)  低予算を逆手に取った構成は見事(金のかかるシーンは全部絵巻の絵でかたずけられている)。演出がしっかりしているので、ゲリラ的という意味でも面白い。
柳生一族の陰謀  (78)  東映太秦映画村+東映京都/東映
監督  深作欣二  脚本  野上龍雄  松田寛夫  深作欣二
出演  萬屋錦之介  松方弘樹  志保美悦子  西郷輝彦  三船敏郎  成田三樹夫
(1978.2.2  丸の内東映)  期待の一本だったが、残念ながらハズレ。錦之介のオーバーな演技には閉口。しかし、侍が似合うのは、錦之介しかいなかった。それも、これも、12年ぶりの時代劇のせいか?。
処女監禁  (77)  東映東京
監督  関本郁夫  脚本  掛札昌裕  関本郁夫  原作  飯干晃一
出演  三崎奈美  渡辺とく子  伴 直也  仲沢半次郎  章 文栄
(1978.2.2  銀座・地球座)  低予算ながら傑作の一本。主演の三崎奈美、ほとんどセリフなし。しかし、ヤラレル女の存在感が見事に出ていました。




13) 今回は、ヨシロウ・クリントンが夏休みのため、序文は、小渕☆喜朗が担当します。
 2000年も早いもので、後4ヶ月余りとなりました。いよいよ新世紀に突入!。と、言う事でその前に、90年代の日本映画の中から印象に残った作品を極私的に10本挙げておきたいと思います。(何号か前に「映芸」でやっていたパクリ?)

1〉 青春デンデケデケデケ (92大林宣彦)  「ふたり(91)」、「はるか、ノスタルジー(93」と傑作を連発。状況は違うがある時期の黒沢明監督を彷彿させるような大活躍。特に「青春〜」はこれからも色褪せる事無く光り輝く作品です。
2〉 棒の哀しみ (94神代辰巳)  神代監督の遺作にして、正に集大成。才気迫るパワーに圧倒される。アウトロー、ハードボイルド映画の大傑作。「かっこ悪いって事は、何てかっこ良いのだろう。でも、かっこ悪い。しかし、かっこ良い!」。
3〉 20世紀ノスタルジア (97原 将人)  原監督、初の劇場作品。「初国〜」の時も感じた事だが、監督の魂の表現方法には感心させられました。映像でもない、ストーリーでもない、なにげないショットが物を言う。90年代唯一無二の作品。
4〉 愛の新世界  (94高橋伴明)  この映画のヒロインは、正に女。トレンディー・ドラマに代表される軽薄で、小狡い女性像ではなく、高橋監督は、究極の女性像を見事に描き切っている。
5〉 無頼平野 (95石井輝男)  雑然としたパワーの中で石井監督がのびのびと描き切った娯楽作品。終映後、思わず「もう一本!」と声をかけたくなるような作品。
6〉 極道黒社会/レイニー・ドック (97三池崇史)  雨である。全てはこの雨である。この10年、ここまで想像力をかきたてられた雨は無かった。土砂降り。三池の雨は、映画を包み込み、汚れた心を洗い流す。「この雨があがれば、心も晴れる!」。
7〉 身も心も (97荒井晴彦)  淡々と流れる時間の中で、人生の中盤にさしかかった男女が「一寸だけ人生について考えてみました。」というような作品。気張らず、あわてず、さわがず。人生、そんな物かもしれない。でも、それが「セクシー〜」。
8〉 HANA−BI (97北野 武)  この時点での北野監督の集大成。文句の漬けようの無い完成度の高さはさすがベネチア国際映画祭グランプリ。完璧な自己表現映画。正に芸術です。
9〉 男はつらいよ/紅の花 (95山田洋次)  男はつらいよ最終作。久々に山田監督の力量に感心した作品だ。寅さんがほとんど登場していないのに、ちゃんといつもの作品になっている所はさすが。後半、静かに、静かにストーリーは進んでゆくのだがそこに、「男はつらいよ」=娯楽映画の集大成というか、魂が感じられた。
10〉 ザ・ハリウッド (98野村恵一)  この10年、映画は、とりわけ日本映画はどこへ行こうとしていたのか?。洋画しか見ない若者達、映画好きだけの為の単館作品。文芸坐、並木座をはじめツブレてしまった映画館。そして、公開されている事も知らずに終了してしまった映画達。その中の一本。皮肉にもタイトルは「ザ・ハリウッド」。見てください。ビデオも出ています。

ごめんなさい、長くなりました。早速1977年、押し迫った師走から新年に突入です。次回からは、再びヨシロウ・クリントンが担当します。(2000.8.21)


三十三の足跡(多羅尾伴内)  (49)  大映
監督  松田定次  脚本  比佐芳武
出演  片岡千恵蔵  月形龍之介  木暮実千代
(1977.12.17  池袋・文芸坐)  ストーリーはそこそこだと思うのだけど、いかんせん体調が良くなかったのでボーっと見てしまいました。もっともパターンは同じなのでなんとか楽しめました。
名探偵明智小五郎シリーズ 怪人二十面相 第一部 人か魔か?  (54)  松竹大船
監督  弓削 進  脚色  小川 正  原作  江戸川乱歩
出演  若杉英二  藤乃高子  沼尾 鈎
(1977.12.17  池袋・文芸坐)  三部作の第一作。調子が悪いので、ここでリタイヤ。しかし、結構おもしろかった。残念だが、次の機会に再挑戦だ。
新宿乱れ街 いくまで待って  (77)  日活
監督  曽根中生  脚本  荒井晴彦
出演  山口美也子  中田彩子  日夏たより  堀 礼文  神田橋 満  渡辺 護
(1977.12.19  銀座・地球座)  安心して見られる曽根監督、渾身の一本。じわり、じわりと心に浸みる。新宿ゴールデン街には行ったことは無いが解るなぁ。リアルな青春映画の傑作。
惑星大戦争  (77)  東宝+東宝映像/東宝
監督  福田 純  脚本  中西隆三  永原秀一  特撮  中野昭慶
出演  森田健作  浅野ゆう子  平田昭彦  沖 雅也  池部 良  大滝秀治
(1977.12.21  テアトル池袋)  怪獣が宇宙船に変わっただけの、ドンパチ映画。悪くはないが、もう少しなんとかして欲しい。浅野ゆう子、熱演。
霧の旗  (77)  ホリ企画制作/東宝
監督  西河克巳  脚本  服部 佳  原作  松本清張
演  山口百恵  三浦友和  三国連太郎  関口 宏  小山明子  加藤治子
(1977.12.21  テアトル池袋)  百恵ちゃん、少し痩せたみたい。三国連太郎、さすがの演技。映画が引き締まります。三浦友和も悪くないのだが、結局、山口百恵ワンマン・ショー?。楽しめました。
幸福の黄色いハンカチ  (77)  松竹
監督  山田洋次  脚本  山田洋次  朝間義隆  原作  ピート・ハミル
出演  高倉 健  倍賞千恵子  桃井かおり  武田鉄矢  渥美 清
(1977.12.26  丸の内松竹)  よく出来た映画だと思う。しかし、感動の余り、あのハンカチがどうしても風呂敷に見えるのは、何故?。桃井、武田のからみも少し変。要するに、善良、善良すぎるのよ。
女子大生 (秘)SEX診断  (77)  日活
監督  藤井克彦  脚本  中野顕彰
出演  小川 恵  岡本 麗  梓 ようこ  森川麻美  坂本長利  中原 潤
(1978.1.5  銀座・地球座)  年明け最初の作品は、日活ロマンポルノ。平凡な話で、小川恵もあまり良くはない。まあ、プログラム・ピクチャーの一本だから、こんなものでしょう。
セミ・ドキュメント 処女痴態  (77)  ワタナベ・プロ/日活
監督  中村幻児  脚本  荒井晴彦
出演  小川 恵  しば早苗  峰 瀬里加  松浦 康
(1978.1.5  銀座・地球座)  「あんた、すけべーやなぁ」。やはり、小川恵が熱演。この所の中村=小川映画は見逃せない。前半、サービス精神旺盛なのか、ベット・シーンがやたら多かったのが贅沢な難点。ストーリィーも悪くない。傑作です。
十六歳の戦争  (74−76)  サン・オフィス/フィルムアート
監督  松本俊夫  脚本  山田正弘  松本俊夫
出演  秋吉久美子  嵯峨三智子  ケーシー高峰  下田逸郎  佐々木孝丸
(1978.1.11  池袋・文芸地下)  画面から伝わって来る、迫力に圧倒される。解らない所もあるが、秋吉久美子の初々しさにはマイッタ。下田逸郎も良い。不思議な感じのする映画だが、かなり良かった。
ポルノ向こう三軒両隣り 夜這い横丁  (77)  国映/新東宝興業
監督  稲尾 実  脚本  荻西太郎
出演  東 裕里子  沢木ミミ  北 洋子  深野達夫  久保新二
(1978.1.17  銀座・地球座)  ほぼ、一ヶ月半振りのピンク映画。多少の息抜きはあるが、とっかえ、ひっかえアイディア満載。ピンク映画たるもの、これぐらいのサービス精神は欲しい所。とても楽しく見せていただきました。




12) 8月も中旬に入り、いよいよお盆休みに突入。はやりの言い方で言えば、「今世紀、最後のお盆休み」。だからどうした。結局な〜んも変わりません。相変わらず熱い日々が続いています。こんな時こそ涼しい映画館で楽しい映画を見たいと思っていますが、今年もな〜んもありません。東宝系は子供向けの「ジュブナイル」。東映系はホラー2本立て。松竹は何をやっているのでしょうか?。洋画にしたって、話題は「ミッション・イン・ポッシブル2」くらいな物。勿論、良い映画はたくさん公開されているのでしょうが、この時期にはこの時期に見合った映画が見たい物です。シネコンの影響でしょうか、オールナイト興業もめっきり減った昨今、何となく、ただ、何となくボーッとしながら今年の夏も過ぎてゆくのでしょうか。何となくノリの悪い今日この頃ですが、今回も1977年を振り返ります。(2000.8.11)


恥かしめる  (77)  NP葵映画/新東宝興業
監督・脚本  西原儀一
出演  泉 ユリ  杉 佳代子  水木 明  小林初枝  西原 譲
(1977.12.6  銀座・地球座)  これは「痴人の愛」のような話なのだが、センスが古すぎるような気がします。あまり面白くありませんでした。
発情地帯  (77)  東映東京
監督  山本晋也  脚本  山田 勉
出演  橘 雪子  久保新二  野上正義  南 ゆき  港 雄一
(1977.12.9  銀座・地球座)  出来の良い作品。さすが東映の力か、内容盛りだくさんだ。特に最後の体制側の痴漢には思わず笑ってしまった。
エロス学園  感度ばつぐん  (77)  日活
監督  蔵原惟二  脚本  桃井 章
出演  小川亜佐美  結城マミ  森川麻美  桂 たまき  松風敏勝  村田守平
(1977.12.13  銀座・地球座)  ラストがもう一つだが、最後まで楽しく見られた。「犯しの竜」は「ドーベルマン刑事」のパロディか?。小川、森川両アサミ嬢、好演。
肉体の悪魔  (77)  日活
監督  西村昭五郎  脚本  白坂依志夫  原作  レイモン・ラディゲ
出演  野平ゆき  水城ゆう  日夏たより  伊藤幸雄  林 ゆたか  あき竹城
(1977.12.14  江古田文化)  ストーリーが今ひとつ散漫な感じがしました。西村、白坂コンビには期待していたのですが、一寸ハズシかな?。映像はとても綺麗でした。
女教師  (77)  日活
監督  田中 登  脚本  中島丈博  原作  清水一行
出演  永島暎子  山田吾一  鶴岡 修  宮井えりな  砂塚秀夫
(1977.12.14  江古田文化)  かなり期待していたので、ちょっとガッカリしました。それでも十分面白いと思うのですが何か、もう一つ。それは何なんでしょうか。
団地妻  犯された肌  (77)  日活
監督  白井伸明   脚本  松田清治  伊藤秀裕
出演  宮井えりな  絵沢萌子  あきじゅん  江角英明  中西良太
(1977.12.14  江古田文化)  今風な感じを巧くとりいれているのだが、もう一つインパクトがないような気がする。まぁ、こんなものでしょう。可もなく、不可もなし。
おれの行く道  (75)  松竹
監督  山根成之  脚本  光 英司  山根成之
出演  西城秀樹  田中絹代  河原長一郎  夏 純子  池上季美子  片桐夕子
(1977.12.14  池袋・文芸地下)  山根監督の快調なテンポ。これは山根版「俺達の血が許さない(監督、鈴木清順)」か?。田中絹代、好演。面白い。
突然、嵐のように  (77)  バーニングプロ+松竹/松竹
督  山根成之  脚本  中島丈博  山根成之
出演  郷 ひろみ  秋吉久美子  中山 麻理  大滝秀治  佐藤蛾次郎
(1977.12.17  池袋・文芸地下)  可もなく、不可もなく、しかしながらしっかりとした演出。オーソドックスだが、しっかりと見せられました。なかなか良い作品でした。
七つの顔(多羅尾伴内)  (47)  大映
監督  松田定次  脚本  比佐芳武
出演  片岡千恵蔵  喜多川千鶴  月形龍之助
(1977.12.17  池袋・文芸坐)  「ある時は、片目の運転手、ある時は〜」、多羅尾伴内シリーズの第1作。スーツで決めた、時代劇。そのアンバランスがたまらなく面白い。結構、楽しめました。
十三の眼(多羅尾伴内)  (47)  大映
監督  松田定次  脚本  比佐芳武
出演  片岡千恵蔵  斉藤幸雄  奈良光枝
(1977.12.17  池袋・文芸坐)  古いプリントで、かなり見ずらい。体調も良くなかったので尚更。何処かでかかったら再チャレンジしよう。でも、最後の「ある時は〜」はしっかり見させて貰いました。




11) 梅雨もあけて、今年もいよいよ夏到来!。「8月の濡れた砂」の季節です。♪アタシの夏を真っ赤に染めて〜。今年の夏は一つぐらい良い事があると良いのですが果たしてどうなる事やら。夏と言えば、今は亡き池袋・文芸坐のオールナイト。1976年8月14日。ウッドストック、バングラデシュのコンサート、フィルモア最后のコンサート、ローリング・ストーンズ・イン・ギミーシェルター。1977年8月13日。エルビス・オン・ツアー、バングラデシュのコンサート、ザッツ・ダウンタウン・ブギウギ・バンド、フィルモア最后のコンサート、ローリング・ストーンズ・イン・ギミーシェルター。1978年8月12日。ザ・ビートルズ・シェア・スタジアム、マジカル・ミステリー・ツアー、ウッドストック、バングラデシュのコンサート、ロックン・ロール・エクスプロージョン。どの作品も何度も見ている作品なのに、毎年ついつい足を運んでしまいました。その後、80年前後は日比谷野音のRCサクセション、シーナ&ロケッツ、アナーキー。浅草松竹演芸場の方に足が向いてしまうのですが、8月の文芸坐のオールナイトは今でも素敵な思い出として心に残っています。それでは今回も、まだまだ続く1977年です。(2000.7.26))


ぶち込む!   (77)  国映/新東宝興業
監督  稲尾 実  脚本  荻西太郎
出演  港 雄一  長友達也  久保新二  胡 美麗  北乃魔子  小林初江
(1977.11.12  銀座・地球座)   よくあるチンピラヤクザの話。結構楽しく見せてくれるのだが、この映画も寂しい。港雄一、好演。
ポルノ向こう三軒両隣り 連れ込みアパート  (77)  新東宝興業
監督  稲尾 実  脚本  沢田雄介
出演  川口朱里  桜 マミ  安田清美  野上正義
(1977.11.12  銀座・地球座)   ピンク映画らしいピンク映画。とても退屈でした。しかし、あのあたたかさは、やはりピンク映画ならではの物。安田清美を多少買う。
男はつらいよ  (69)  松竹
監督  山田洋次  脚本  山田洋次  森崎 東
出演  渥美 清  光本幸子  三崎千恵子  森川 信  倍賞千恵子  笠 智衆
(1977.11.21  池袋・文芸地下)  シリーズ第一作。劇場では久しぶり。最近作と比べると、「寅」が実に平凡なのが良い。その分、ストーリーで生き生き見せる。今の様にヒーローになってしまうとチョットね。この日のもう一本はTV「泣いてたまるか〜子はかすがい」でした。
それゆけ痴漢  (77)  ワタナベ・プロ/日活
監督  山本晋也   脚本  山田 勉
出演  泉 リコ  北沢万里子  沢木ミミ  松浦 康  久保新二  滝沢秋弘
(1977.11.25   銀座・地球座)   冒頭から雪国のパロディ。充分期待させるのだが、後半はトーンダウン。山本監督の作品としては可もなく不可もなく楽しめる作品でした。
幻想夫人絵図   (77)   日活
監督  小原宏裕   脚本  松岡清治   原作  団 鬼六
出演  谷 ナオミ  飛鳥裕子   別所立木  伊豆見英輔  大河内稔
(1977.11.28   銀座・地球座)   可もなし、不可もなしの平均的作品。 見ていて少し疲れました。
支那の夜 前後篇   (40)   東宝東京
監督  伏水 修   脚本  小国英雄
出演  長谷川一夫  李 香蘭   藤原鶏太   服部富子
(1977.11.28   京橋・フイルム・センター)   ♪シーィナの夜、シィーナの夜ぅ〜よ。フイルム状態はまあまあ。戦前の作品だから、残っているだけでも良かったという所か。しかし、もう一つ話が盛り上がらない。フイルムに欠落部分があるのだろうか。長谷川一夫はさすが。
ポルノはつらいよ  女の姫貝   (77)   ミリオン・フイルム
監督  渡辺 護   脚本  山本晋也
出演  北乃魔子   橘 雪子   松浦 康  たこ八郎  堺 勝朗  関 多加志
(1977.11.30   銀座・地球座)   脚本=山本晋也、監督=渡辺 護。ということで、かなり期待をしたのだが、結局、平凡なピンク映画でした。一寸、残念です。
昌子、淳子、百恵、涙の卒業式より  出(たびだち)発   (77)  ホリ企画制作/東宝
監督  根本順善   ドキュメンタリー
出演  森 昌子  桜田淳子  山口百恵    1977.3.27 日本武道館
(1977.11.30   テアトル池袋)   大画面に映った三人娘はとてもチャーミングでした。しかし、それにしても、カメラブレ、ピンぼけが多く、それなりの臨場感は感じるのだが、我慢は限界に。これがスタッフの技術の問題だとしたら、かなりの問題だ。
ブラック・ジャック(春一番)より  瞳の中の訪問者  (77)  ホリ企画制作/東宝
監督  大林宣彦   脚本  ジェームス三木  原作  手塚治虫
出演  片平なぎさ  志穂美悦子  宍戸 錠  峰岸 徹  山本伸吾
(1977.11.30   テアトル池袋)   大傑作!。甘く切ないファンタジー。欲を言えば、演出が、素晴らしい映像に比べて一寸だけ弱いかも。片平なぎさ、宍戸錠、ピノコ熱演。しかし、かなりの不入り。困ったものだ。
聖母観音大菩薩   (77)   若松プロ+ATG/ATG
監督  若松孝二   脚本  佐々木 守
出演  松田英子   浅野温子   石橋蓮司   蟹江敬三  北上弥太朗
(1977.12.5   銀座・地球座)   どこが良いのか、さっぱり解らず、とは言っても妙に引っかかってくる。そんなに難しそうな感じではないのだが、?????と?が5つぐらい。




10) 気持ちの悪い選挙でした。投票率は2時間延長にもかかわらず、前回並の60パーセント強。どの政党も議席の過半数を獲得出来ず、そのくせ保守系3党で安定多数とのこと。結局、何も変わらず又、あの人が続投。民主主義の世の中、結局数が物を言う。しかし、一寸待ってよ。どの政党も過半数に満たないのだから、勝手に纏まられては迷惑ですよ。こういう場合、普通は1位と2位で政権を賭けての決戦投票じゃないのかなぁ?。そこで勝った方が与党になれば良いんじゃないの。勿論、単独少数与党で行くも良し、第3位以下の政党と連立政権を組むも良し。どこが勝って、どこが負けたのか。まるで、ボクシングの世界戦、チャンピオンの引き分け防衛のような後味の悪い、気持ちの悪い総選挙でした。後、半年で新しい世紀が始まると言うのに全く!。と言う訳で、政治も変わらなければ、映画界も変わらない。「どーなってるんだよ!」と声を張り上げた所で、今回は1977年10月末日からのスタートです。(2000.7.6)


人間の証明 PROOF OF THE MAN  (77)  角川春樹事務所/東映
監督  佐藤純弥  脚本  松山善三  原作  森村誠一
出演  岡田茉莉子  ジョージ・ケネディ  三船敏郎  ジョー中山  鶴田浩二
(1977.10.31  池袋劇場)  予想した通り最悪の出来。全員ミスキャストじゃないかな?。シナリオも大したことないし、原作もいまいち。良かったのはCMだけ。これはとにかくヒドかった。
僕は腕を折った  (75)  映画製作者集団KIM
監督・脚本  映画製作者集団KIM
出演  吉村弘幸  三浦照樹  高瀬春奈
(1977.11.1  池袋・文芸地下)  上映時間30分の甘い青春映画。16ミリ、自主映画でした。
雨情  (57)  東京映画/東宝
監督  久松静児  脚本  八木隆一郎  高岩 肇
出演  森繁久弥  草笛光子  扇 千景(建設大臣)  木暮実千代  千秋 実
(1977.11.1  池袋・文芸地下)  全編に流れる野口雨情の作品。森繁久弥の歌う「枯れすすき」で思わず涙。良いじゃないですか。古い奴と言われればそれまでだけど、僕は好きであります。
わたしのSEX白書 絶頂度  (76)  日活
監督  曽根中生  脚本  白鳥あかね
出演  三井マリア  芹 明香  梓 ようこ  景山英俊  村国守平  五條 博
(1977.11.2  銀座・地球座)  前評判がかなり高かった作品。しかし、傑作と言うよりは佳作という感じでした。三井マリアは、とても素敵でした。
襲られる  (77)  日活
監督  加藤 彰  脚本  那須真知子
出演  宮井えりな  田島はるか  渡辺とく子  五條 博  清水国雄
(1977.11.2  銀座・地球座)  田島はるかが変なところで登場。いま一つパワー不足な感じがしますが、最後まで楽しく見る事が出来ました。
女囚101 しゃぶる  (77)  日活
監督  小原宏裕  脚本  松岡清治
演  谷 ナオミ  村上道夫  森 みどり  渡辺とく子  あきじゅん
(1977.11.5  銀座・地球座)  克美しげる事件がモデルになっていると思われるが、出来はあまり良くはない。歌が全編に流れていて、あきさせないのだが……。
点と線  (58)  東映
監督  小林恒夫  脚本  井出雅人  原作  松本清張
出演  南 広  山形 勲  河野秋武  高峯三枝子  志村 喬  楠 トシエ
(1977.11.9  池袋・文芸地下)  丁寧な作りでかなり面白い。原作も素晴らしいのだが、映画も最後までハラハラの連続。堪能させていただきました。
飢餓海峡  (64)  東映東京
監督  内田吐夢  脚本  鈴木尚之  原作  水上 勉
出演  三国連太郎  伴 淳三郎  加藤 嘉  高倉 健  左 幸子  沢村貞子
(1977.11.9  池袋・文芸地下)  ついつい力が入った三時間。一寸キツかった。三国連太郎の神懸かり的演技。伴淳も良い。後半はぐいぐい引き込まれてしまいました。本当に良く出来ています。
はなれごぜおりん  (77)  表現社/東宝
監督  篠田正浩  脚本  長谷部慶次  篠田正浩
出演  岩下志麻  奈良岡朋子  小林 薫  原田芳雄  山谷初男  阿部 徹
(1977.11.10  虎ノ門・久保講堂)  二時間は長いなぁ。映像がとても綺麗です。さすがの撮影、宮川一夫。演出も悪くないんだけれど、篠田監督の作品はいつも疲れます。岩下志麻、熱演。
蕾を殺る  (77)  新東宝興業
監督  高橋伴明  脚本  渡辺 護  高橋伴明
出演  田島はるか  北野魔子  小林初枝  下元史朗  堺 勝朗
(1977.11.12  銀座・地球座)  今年後半の傑作の一本。田島はるか、下元史朗、熱演。後半は名セリフの連続。ロマン漂う傑作の一本でした。




9 )先日、早朝のワイドショウで「
仁義なき戦い」のリメイク制作決定のニュースが流れました。その噂は今年に入ってからちょくちょく聞いていたのですが全5部作。制作費もかかるだろうし、多分ダメだろうと思っていたので一寸ビックリしました。更に出演者で又、ビックリ。トヨエツとホテイ!。「どーするのよ」と唖然としていたら、小規模公開、舞台も広島では無く大阪。監督が坂本順治と解って妙に納得。東映が力を入れてないのは見え見えで、結局、一部の評論家と坂本ファンが喜び、「仁義なき……」で見に来た邦画ファンが「ダマされた!」と。「ちんぴら」「まむしの兄弟」「傷だらけの天使」の路線な訳です。それならミュージアム8月作品の「実録広島やくざ戦争」の方がまだ、好感が持てます。なんでもありの世紀末ですが、いくら商売とはいえ、TV局も映画宣伝マンもこんな事はこれで最後にして貰いたいものです。もっとも完成した作品がそれなりに面白ければOKなのですが……。さて、浮き世の珍事は置いといて、今回も77年を振り返ります。(2000.6.20)


CONFESSION=遙かなるあこがれ、ギロチン恋の旅  (68)
監督  大林宣彦
出演  山崎章介  岡本ちか子  萩原憲一  姿みゆき
(1977.10.21  池袋・文芸地下)  大林宣彦の個人映画。噂どうりとても面白かった。映画会社の映画とは別に、映画表現の可能性を見せてくれた。これもあり。さすが!。
八つ墓村  (77)  松竹/松竹富士
監督  野村芳太郎  脚本  橋本 忍
出演  萩原健一  山崎 努  小川真由美  市原悦子  山本陽子  渥美 清
(1977.10.24  銀座・松竹セントラル)  場内満員。しかし、それに見合う作品か?。流行語「たたりじゃ!」の連発。ショーケンは今いち。渥美清は「寅さん」のまんま。これじゃ「TVじゃぁ!」と、言いたくなる。観客も良くつき合うよ。
不良番長  (68)  東映東京
監督  野田幸男  脚本  山本英明  松本 功
出演  梅宮辰夫  谷 隼人  ケン・サンダース  大原麗子  夏 珠美
(1977.10.26  上板東映)  面白い。結局、梅宮辰夫を除いて全員死亡。意外とシリアスで見応え充分。
不良番長 どぶ鼠作戦  (69)  東映東京
監督  野田幸男  脚本  山本英明  松本 功
出演  梅宮辰夫  山城新伍  曽根晴美  葉山良二  谷 隼人
(1977.10.26  上板東映)  コミック風で、泥臭い。タイトルは完全に東映カラー。あまり面白くは感じなかったが、なぐり込みのシーンは爽快でした。
十三人の刺客  (63)  東映京都
監督  工藤栄一  脚本  池上金男
出演  片岡千恵蔵  里見浩太郎  丘 さとみ  嵐 寛寿郎  西村 晃  藤 純子
(1977.10.27  池袋・文芸地下)  出だしから導入部は多少疲れるが、後半のダイナミックな展開は凄い。傑作と言われているのが良く解る。七人の侍に似ていなくもないが、とても気に入りました。
日本暗殺秘録  (69)  東映東京
監督  中島貞夫  脚本  笠原和夫  中島貞夫  原作  鈴木 正
出演  千葉真一  田宮二郎  小池朝雄  片岡千恵蔵  三益愛子 
(1977.10.27  池袋・文芸地下)  オムニバスで見せる、暗殺の歴史。ドキュメント・タッチだがドラマチックな展開。この流れが今年の「日本の首領」に繋がって来る。2時間20分の大作だが、最近の大作より、ずっと良い。
女犯魔  (77)  ミリオン・フイルム
監督  中村幻児  脚本  今野 寛
出演  小川 恵  峰 瀬里加  藤 ひろ子  岡田 良  石野みどり
(1977.10.28  銀座・地球座) 絶好調の中村幻児。出演場面は少ないのだけれど、小川恵が熱演。またしても哀しき青春路線。姉を探して……。最後まで一気に見ました。
童貞  (75)  松竹
監督  貞永方久  脚本  松原伸吾  貞永方久
出演  五十嵐淳子  夏木陽介  竹井みどり  重田尚彦  長山藍子  加藤治子
(1977.10.29  池袋・文芸地下) 出来の良い青春映画なのだが、全編に流れるフォーク・ソング。時代的には良いのだろうけれど、個人的には嫌いです。五十嵐淳子、竹井みどりが好演。
はつ恋  (75)  東宝
監督  小谷承靖  脚本  重森孝子  原作  I・S・ツルゲーネフ
出演  仁科明子  井上純一  二谷英明  根岸明美  南風洋子  岸田 森
(1977.10.29  池袋・文芸地下)  話題の仁科明子(当時、松方と結婚)、確か主演はこれ1本のはず。映画の出来は悪くない。ただし、井上純一は一寸ひどいんじゃないかな?。
OLの秘戯 うずきの季節  (77)  東映(番線外)
監督  東 一  脚本 宗 豊
出演  北乃魔子  松原加世  神原明彦  東佑里子  国分二郎  サロメ角田
(1977.10.29  銀座・地球座)  一度目は爆睡、2度目も眠くなりました。ピンク映画はこんなものでしょう。監督は向井寛の変名?。




8)映画はビデオで見るのと映画館で見るのでは印象が全然違うのだけれど、やはりビデオは便利なわけで、遂ビデオで済ませてしまうのは一寸だけ罪悪感があります。何故、こういう事を書いているのかと言うと、東映5月リリース「セカンドチャンス」。残念ながら見事な期待はずれ。一押しの、富岡忠文監督 「愛の新世界」が忘れられない鈴木砂羽、「東京夜曲」の倍賞美津子。しかし、制作会社が悪かった。「のど自慢」「月はどっちに出ている(この作品に関しては近々ちゃんと書こうと思っています)」のシネカノン。設定や物語は見事なんだけど(この辺は「バカヤローシリーズ」と一緒)いかんせん登場人物がそれに振り回されている感じ、それで精一杯という感じでした(監督も)。この映画の場合、過去の失敗が実は重要なポイントで、そこをちゃんと描かなければいけないのだけれど、そこが描けてないので(具体的なシーンの有無の問題ではない)奥行きのないフワフワした感じになっています(この辺はアル・パチーノ「恋のためらい」をチェック)。もっとも第3話の柄本、倍賞篇はさすがに2人の熱演に支えられていますが、いかんせん物語が……。人間性よりも社会性(トレンディー)を追求しているような、シネカノンならではの作品。「痴漢日記シリーズ」のような密度の濃さを感じられなかったのがとても残念です。もっとも劇場で見ると違うのかも知れません。一寸長くなりましたが早速77年に突入しましょう。(2000.6.5)


ボクサー (77)  東映東京
監督  寺山修司  脚本  石森史郎  岸田里生  寺山修司
出演  菅原文太  清水健太郎  春川ますみ  地引かずさ  伊佐山ひろ子  唐 十郎
(1977.10.5  丸の内東映)  今年のベスト1はこれで決まり!。一寸ダレた所があったけどそんなことはどうでも良くなる。十分泣けました。でもその泣きは感動して泣くのではなく、密かにこっそりと流す涙。山田洋次作品の感動に比べ、3倍泣けました。
残虐女刑史  (76)  新東宝興業
監督  山本晋也  脚本  山田 勉
出演  南 ゆき  茜 ゆう子  今泉 洋  峰 瀬里加  松浦 康  深野達夫
(1977.10.10  銀座・地球座)  なんとなく見ていたら終映していました。山本作品としては、可もなく不可もなく。ラストの海がかなり良かったです。
やくざの墓場 くちなしの花  (76)  東映京都
監督  深作欣二  脚本  笠原和夫
出演  渡 哲也  梶 芽衣子  梅宮辰夫  室田日出男  大島 渚(特出)
(1977.10.10  新橋・第三劇場)  カメラがブラブラ、ワイルドでド迫力なのは解るけど、一寸落ち着きが無い。もう少し、じっくりと見せて欲しかった感じがします。鳥取でのシーン最高でした。歌もグッド。
ごろつき  (68)  東映東京
監督  マキノ雅弘  脚本  石松愛弘
出演  高倉 健  大木 実  三益愛子  吉村実子  沢村 忠(キック・ボクサー)
(1977.10.10  新橋・第三劇場)  涙、涙、涙のマキノ節。とにかく泣かせます。さすが、マキノ監督。今日は心ゆくまで泣かせて貰いました。
宇能鴻一郎の 上と下  (77)  日活
監督  白鳥信一  脚本  大工原正泰  原作  宇能鴻一郎
出演  片桐夕子  牧 れいか  中川ジュン  清水国雄  景山英俊
(1977.10.11  銀座・地球座)  片桐夕子の未亡人(じゃないが)下宿版。山本監督ほど徹底的ではないけれど、結構楽しんで見られました。喜劇、良いですね。
セミ・ドキュメント 処女失神  (77)  ワタナベ・プロ/日活
監督・脚本  中村幻児
出演  小川 恵  久保新二  国分二郎  峰 瀬里加  桜 マミ  松浦 康
(1977.10.15  銀座・地球座)  かなり良い映画。素晴らしい傑作。小川恵を通して、監督は少女の青春を掘り下げる。最初に憧れありき。それが暴行へ、それを受け止め成長する少女。切なくも哀しいあなたとわたし。実に良い映画。感動しました。
東京チャタレー夫人  (77)  日活
監督  藤井克彦  脚本  大工原正泰
出演  志麻いづみ  椎谷建治  松永てるほ  真家宏満  梓 ようこ 五條 博
(1977.10.16  銀座・地球座)  90分の大作ポルノ。通常の作品に比べ、格調高い仕上がりになっている。少しだけ真剣に見てしまいました。
殺されたスチュワーデス 白か黒か  (59)  シナリオ文芸協会/大映
監督・脚本  猪俣勝人
出演  田宮二郎  久保菜穂子  殿山泰司  笠 智衆  左 幸子  ベルナール・ヴァーレ
(1977.11.20  池袋・文芸地下)  見事な脚本。次から次への展開はさすが。でも、一寸演出が弱い感じがしました。最後まで見ると一寸キツかったです。
にっぽん泥棒物語  (65)  東映東京
監督  山本薩夫  脚本  高岩 肇  武田 敦
出演  三国連太郎  佐久間良子  北林谷栄  伊藤雄之助  緑 魔子
(1977.10.20  池袋・文芸地下)  三国連太郎、伊藤雄之助、好演。重喜劇で快調。しかし、体調が良くなかったので、疲れました。
血を吸う薔薇  (74)  東宝
監督  山本迪夫  脚本  小川 英  武末 勝
出演  黒沢年男  太田美緒  岸田 森  望月真理子  田中邦衛  桂木美加
(1977.10.21  池袋・文芸地下)  噂の岸田森、ドラキュラ。さすが、唖然の快演。怪奇映画としてかなり面白い。年に一本は見たい所。どうして東宝は作らないのか?




7)今週は、5月病のせいなのかストレスの多い日々をすごしています。そんな中、久し振りにトム・ハンクス作品連続鑑賞(マネー・ピット、めぐり逢えたら、ライブビデオを除く)。今回は、「プリティ・リーグ」で新たな感動。なにげない映画なんだけど、良い役者が沢山出演しています(トム・ハンクスは、一寸だけ出て、おいしい所いっぱいの儲け役)。そんな訳で、邦画は一寸お休み(みんなカンヌに行っちゃって、商売、商売。国内邦画、何かありましたっけ)。「セカンド・チャンス」早い所見たいのだけど……。そう言う訳で、今回も77年にお付き合い下さい。
(2000.5.27)


ワイド・ドキュメント 犯し魔  (77)  国映/新東宝興業
監督  東元 薫  脚本  官海春松  東元 薫
出演  仁科鳩美  橘 雪子  深野達夫  国分二郎  北 洋子
(1977.9.24  銀座・地球座)  レポーターが活躍する話。セミ・ドキュメント?。映画は可もなく不可もなく、最後にハッピー・エンドで終わるのは好感が持てました。
狼と豚と人間  (64)  東映東京
監督  深作欣二  脚本  深作欣二  佐藤純弥
出演  高倉 健  三国連太郎  石橋蓮司  北大路欣也  中原早苗
(1977.9.26  池袋・文芸地下)  激しく、ワイルドな展開。少しの夢もない。かなり気合いが入って見たのでグッタリと疲れた。河野典生の日活「黒い太陽」も64年だったかな?。日活調の感じもするが、やはり深作調。
誇り高き挑戦  (62)  東映東京
監督  深作欣二  脚本  佐治 乾
出演  鶴田浩二  中原ひとみ  丹波哲郎  梅宮辰夫
(1977.9.26  池袋・文芸地下)  これは大傑作!。相変わらずワイルドな演出なのだが、鶴田浩二のしっとりした大熱演が、深作演出の深みを更に強調している。とても気に入りました。
宇宙戦艦ヤマト  (77)  西崎義展=(株)アカデミー/東映洋画
監督  舛田利雄  脚本  藤川桂介  山本映一  原作  松本零二
声優  富山 敬  納屋悟朗  麻上洋子  中村秀生  木村 幌
(1977.9.28  銀座・東急)  出来の悪いダイジェスト版、クソアニメ。少しは頭を使うべき。ただ単にTVを順番に詰めれば良いという物ではないだろうに。映画版と言う事で、見事にだまされました。
獄門島  (77)  東宝
監督  市川 崑  脚本  久里子亭=日高真也+市川 崑  原作  横溝正史
出演  石坂浩二  大原麗子  草笛光子  坂口良子  司 葉子  佐分利 信
(1977.9.28  テアトル池袋)  2時間20分は長すぎるんじゃないですか?。確かに見応え充分とは思うけれど、一作目の豪華さは無いし、全作のように、熱演している役者もいないし、一寸疲れめ?。
北支の空を衝く  (37)  P・C・L/東宝
監督  渡辺邦男  脚本  八住利雄  永見隆二
出演  岡 譲二  大川平八郎  英 百合子  堤 真佐子
(1977.9.29  京橋・フィルム・センター)  戦意高揚映画。フィルム状態はかなり悪い。しかし、本当に戦意高揚映画なのだ。でも、この程度でみんなその気になったのだろうか?。勉強になりました。
痴漢柔道部  (77)  新東宝興業
監督  山本晋也  脚本  山田 勉
出演  久保新二  松浦 康  堺 勝朗  南 ゆき  峰 瀬里加  安田清美
(1977.9.30  銀座・地球座)  「あんたが大将」と「限りない青春」に乗せて、山本節快調。偉大なるマンネリの局地。ノリノリの役者陣。南ゆきが特に良かった。
(裸)女郎生贄  (77)  新東宝興業
監督  渡辺 護  脚本  高橋伴明
出演  泉 リコ  安田清美  国分二郎  青山涼子  藤 ひろ子  港 雄一
(1977.10.1  銀座・地球座)  女郎の話をしっとりと撮りたいと言っていた渡辺監督だったが、余り良くはない。脚本が今一なのか?。ラスト前、好きな映像がかなりあるのだけれど。うーん。
若い人  (37)  東京発声/東宝
監督  豊田四郎  脚本  八田尚之  原作  石坂洋次
出演  大日方 伝  夏川静江  市川春代  英 百合子
(1977.10.3  京橋・フィルム・センター)  キネ旬5位。録音の状態がかなり悪い。映画は、まあまあ。石坂洋次郎原作はほのぼのとしていて良いのだけれど最近の松竹、桜田淳子版はどういう出来だろうか?。
地獄の天使 紅い爆音  (77)  東映京都
監督  内藤 誠  脚本  田中陽造  荒井晴彦  内藤 誠
出演  入鹿裕子(新人)  館ひろし  森下愛子  内藤やす子  小野進也
(1977.10.5  丸の内東映)  事前にシナリオを読んで、期待していたのだが、一寸ガッカリ。1シーンに1つずつカットが多いような感じ。要するにテンポがいま一つ。でも、十分面白い。入鹿裕子はなかなか良いと思います。残念。




6)この所多少早起きをしているので、比較的ビデオを見る時間が有るようです。発売されたばかりの「
サラリーマン金太郎」監督、三池崇史。「侠道 おとこみち」監督、福岡芳穂。「修羅がゆく11 名古屋頂上戦争」監督、小澤啓一。「強奪」監督、渡辺武。「ねじ式」監督、石井輝男。小沢仁志主演の広島を舞台にした堂々四時間、話題の大作近日リリース予定)等々。皆それなりに、面白く見られます。それはそれとして、今回の拾いものは「新・東京流れ者 流れAV監督慕情編」監督、柴原 光。脚本、沢木毅彦。主演、若菜瀬奈。「ニュー・シネマ・パラダイス」をだすまでもなく映画を題材にした作品は、作り手の熱い思いがひしひしと伝わってきます。その昔、「ピンク(映画)はポルノ(にっかつ)の母である。」の名言を表した、山本晋也監督(だったと思う)。ピンク(映画)の娘である(にっかつ)ポルノも、やんちゃなムラニシ君達に犯されちゃって、今やAVを産み落としちゃった、子連れママさんです。そうなると、ピンク(映画)はすでに介護保険適用の、お婆ちゃん。その、高齢化社会の中でも老婆(ピンク映画)はまだまだ元気です。娘の(にっかつ)ポルノよりも、孫のAVよりも。その秘訣は多分、そこにがあるからなのでしょう。超ダサダサだけれど、そこいら辺がパワー源なのでしょう。いまさらながら、の老人力。恐るべきピンク映画の世界。数年前ピンク四天皇とかいう訳の解らない現象もあったけど、こういうダサダサは今でも大好きです。出来れば劇場で見たいのですが、このダサダサに合う劇場が少なくなったような感じがしています。劇場で泣いても恥ずかしくない劇場。ご存じでしたら、教えてください。
 というわけで、今回は1977年の8月末からのスタートです。(2000.5.16)


犯す! (76)  日活
監督  長谷部安春  脚本  松岡清治  長谷部安春
出演  八城夏子  三川裕之  谷 ナオミ  蟹江敬三  岡本 麗  山科ゆり
(1977.8.31  銀座・地球座)  出だしから、ワクワク。期待させた滑り出しだったが、最後まで持たず。多少体調も悪かったのだが、久しぶりの長谷部監督。次回作に期待しよう。それにしても、暴行切り裂きジャックは良かったなぁ。
ホテル強制わいせつ事件 犯して!  (77)  日活
監督  蔵原惟二  脚本  桂 千穂
出演  宮井えりな  あきじゅん  江角英明  山科ゆり  浜口竜哉  清水国雄
(1977.8.31  銀座・地球座)  監督が悪いのか、脚本が悪いのか。かったるいテンポの作品です。いくら成人映画でも、ただ脱げば良いという物でもないでしょう。
浪人街  (57)  京都映画=松竹
監督  マキノ雅弘  脚本  村上元三  マキノ雅弘  原作  山上伊太郎
出演  近衛十四郎  河津清三郎  竜崎一郎  藤田 進  北上弥太郎  水原真知子
(1977.9.5  京橋・フィルム・センター)  伝説の映画のリメイク版。原作が良いのか、演出が良いのか、とにかく面白い。ストーリーと言い、テンポと言い、盛り上がった所でそれをスパッとはずす演出はさすがマキノ節です。
先天性 色欲な女集団  (77)  ミリオンフィルム
監督  秋津隆二  脚本  正樹龍樹
出演  東 佑里子  竜谷 誠  野口ミサ  しば早苗
(1977.9.6  銀座・地球座)  欲求不満の女性に、オトナのオモチャ屋の主人が考えたロボット(実は人間)を貸し出し、アレに狂うと言う様なお話。要するに逆売春?。それにしても、野口ミサは今回、脱がなかったのかな?。
新妻を襲う  (77)  NP葵映画/新東宝興業
監督・脚本  西原儀一
出演  原 悦子  杉 佳代子  しば早苗  野上正義  内藤良次
(1977.9.12  銀座・地球座)  久しぶりの原悦子作品だけど、全然面白くない。全く、なんとかならないものか。
実録不良少女 姦  (77)  日活
監督  藤田敏八  脚本  出倉 宏  藤田敏八  原作  港 マコ
出演  日夏たより  小川 恵  岸部一徳  内田裕也  平井 元  江角英明
(1977.9.18  銀座・地球座)  日夏たよりの存在感がビンビンと伝わってくる。映画としては、そこが勝負所だから、これはOKです。だけど、もう1つ2つ、何かが足りないような気もします。
人生のお荷物  (35)  松竹蒲田
監督  五所平之助  脚本  伏見 晃
出演  斉藤達雄  田中絹代  坪内美子  吉川満子  佐分利信  葉山正雄
(1977.9.19  京橋・フィルム・センター)  松竹伝統の小市民映画。大昔のほのぼのとした感じがとても新鮮に感じられた。小じんまりとした映画だが、とても良い作品でした。
サーキットの狼  (77)  東映東京
監督  山口和彦  脚本  中西隆三  山口和彦  原作  池沢さとし
出演  風吹真矢  山内恵美子  夏木陽介  矢吹二郎  横本メイ  倉石 功
(1977.9.21  上板東映)  横本メイが良い。下手なんだけれど良い。可愛いなぁ。もう、それだけで良い。変な形の車が、ごちゃごちゃと走っていたけれど、さすが山口監督。映画は無難にまとまっていました。
トラック野郎 度胸一番星  (77)  東映東京
監督  鈴木則文  脚本  野上龍雄  澤井信一郎
出演  菅原文太  愛川欽也  片平なぎさ  千葉真一  八代亜紀  宮口精二
(1977.9.21  上板東映)  愛川欽也はどうにかならないのか?。ただただ、うるさいだけだ。トラック野郎のシリーズとしては、面白い方。八代亜紀の歌が良い。夏樹陽子は「さそり」に続いて良い。千葉真一も決まっている。
兄いもうと  (36)  P・C・L
監督  木村荘十二  脚本  江口又吉  原作  室生犀星
出演  竹久千恵子  小杉義男  堀越節子  丸山定夫  英 百合子  大川平八郎
(1977.9.22  京橋・フィルム・センター)  多少疲れた。余り良いとは感じなかった。それにしても白黒スタンダードのど迫力を、何となく感じました。それと、今回のオマケ、朝日国際ニュース「ベルリン・オリンピック篇」貴重な物を見せてもらいました。




5)世間はGW真っ最中。TOKYOの青い空の下、遅ればせながら三池崇史監督作品「
デッド・オア・アライヴ」を見ました。前評判が相当高かったので一寸拍子抜けしてしまいましたが、相変わらずの三池作品。今、哀川翔と竹内力のビック競演を仕切る事が出来るのは、日本一忙しい映画監督と言うことでしか語られる事のない、三池監督しかいないと思います。それにしても、「デッド・オア・アライブ」を評価している批評家の皆さんはこの映画の何処を評価しているのでしょう?。普通に考えた場合、少なくとも私の見ている三池作品の中では「デッド・オア・アライブ」よりも見応えのある作品がかなりあると思うのです(「ブルースハープ」「岸和田少年愚連隊 望郷」「日本黒社会」等を挙げておきます)。又、今回、三池監督が狙った視点は、2人の競演という事で、今一つまとまりが無かったような感じがします。そんな感じで今回も?、と首を傾げつつ、次回作、を期待したいと思います。
(2000.5.6)


まむしの兄弟 傷害恐喝十八犯  (72)  東映京都
監督  中島貞夫  脚本  佐治 乾  蘇武路夫
出演  菅原文太  川地民夫  待田京介  渡瀬恒彦  北林早苗  殿山泰司
(1977.8.18  池袋・日勝文化)  東映のヤクザ映画は、久しぶりだ。後半、テンポが悪くなるが、娯楽作品としては良い出来だと思います。菅原文太、川地民夫のコンビがノリノリ。
木枯し紋次郎  (72)  東映京都
監督  中島貞夫  脚本  山田隆之  中島貞夫  原作  笹沢左保
出演  菅原文太  伊吹吾郎  小池朝雄  江波杏子  山本麟一  賀川雪絵
(1977.8.18  池袋・日勝文化)  東映としては、久しぶりの時代劇で期待したのだが、今ひとつ。元々股旅物も撮っていた東映だから、手慣れた感じで、可もなく、不可もなくそれなりに楽しめた。菅原文太の股旅ヤクザもなかなかイケました。
あるマラソン・ランナーの記録  (64)  東京シネマ/日活
監督  黒木和雄  ドキュメンタリー
(1977.8.19  池袋・文芸地下)  文芸地下は、約二週間、「傷だらけの栄光。にっぽんスポーツ根性物語」と題して、スポーツ映画の大特集。この作品は貴重でした。それにしても、マラソン・ランナーは一体何を考えて走っているのでしょうか?。
痴漢性医学部  (77)  新東宝興業
監督・脚本  中村幻児
出演  東 佑里子  安田清美  小川 恵  久保新二  松浦 康
(1977.8.20  銀座・地球座)  タイムリーに青酸事件をもじったところは、さすがピンク映画の面目躍如。悶絶の薬とは、笑っちゃいます。出来としては、水準はクリアしています。
川上哲治物語 背番号16  (57)  日活
監督  滝沢英輔  脚本  池田一朗
出演  川上哲治(本人)  宍戸 錠  新珠三千代  葉山良二  読売ジャイアンツ総出演
(1977.8.21  池袋・文芸地下)  涙、涙の出世物語。川上本人が、本人役で出演。なんとも言えないご愛敬です。
燃える男 長嶋茂雄  栄光の背番号3  (74)  日映新社/東宝
監督  河辺和夫  ドキュメンタリー
(1977.8.21  池袋・文芸地下)  長嶋茂雄(ミスター・ジャイアンツ)、現役引退ドキュメント・フイルム。打った、投げた、走った泣いた、やはり泣けた。短編ながら、テレビの特集物をはるかに凌ぐ出来の良さ。
不滅の熱球  (55)  東宝
監督  鈴木英夫  脚本  菊島隆三
出演  池部 良  千秋 実  司 葉子  笠 知衆
(1977.8.24  池袋・文芸地下)  戦前読売巨人軍のエース、沢村投手の物語。これは、出世物語ではなく、明るい青春映画ではないのか、と思う。話の流れが実に良い。
幻の馬  (55)  大映東京
監督  島 耕二  脚本  長谷川公之  島 耕二
出演  若尾文子  伊沢一郎  北原義郎
(1977.8.25  池袋・文芸地下)  競馬は全然わからないが、トキノミノルという馬がモデルになっているとの事。時代もあるのだろうが、ほのぼのとしていて、実に良い。
おれについてこい!  (65)  東宝
監督  堀川弘通  脚本  菊島隆三
出演  ハナ肇  草笛光子  中村伸郎  白川由美  島田正吾
(1977.8.25  池袋・文芸地下)  東洋の魔女。青春ものとしてもかなり感動してしまう。しかし、なんとなく抵抗感もあるのだが、何故か、最後は泣いていた。脚本もよく出来ているのだろう。とにかく、まいった。
若ノ花物語 土俵の鬼  (56)  日活
監督  森永健次郎  脚本  松下東雄
出演  若ノ花(本人)  津川雅彦  北原三枝  長門裕之  大相撲力士総出演
(1977.8.30  池袋・文芸地下)  池袋・文芸地下のスポーツ映画特集もこれにて、千秋楽。全般的に傑作という程の物はなかったが、一昔前のヒーローの姿を見られただけでも拾い物だった。この映画の、若ノ花もとにかく凄いのだ。




4)この所、「何か良い映画を見たいな」と思いつつも何となく見ていません。何故か、今ひとつ乗り切れないのですが、いよいよGW突入。今年は、久しぶりに映画館で一日中のんびりと過ごしたいと思っています。
(2000.4.29)



切腹  (62)  松竹
監督  小林正樹  脚本  橋本 忍  原作  滝口康彦
出演  仲代達矢  石浜 朗  三国連太郎  岩下志麻
(1977.8.3 池袋・文芸地下)  上意討ちと同じ様に見応え充分の作品。かなり重厚な演出で、かなり疲れた。仲代達矢が好演。
泥だらけの純情  (77)  ホリ企画/東宝
監督  富本壮吉  脚本  石森史郎  原作  藤原審爾
出演  山口百恵  三浦友和  西村 晃  内田良平  大阪志郎  石橋蓮司
(1977.8.3 テアトル池袋)  百恵、友和が出ずっぱり。せっかく脇を良い役者でかためたのに、勿体ない。演出は、テレビ映画のように、簡単に見られて疲れない。可もなく、不可も無くそれなりに見られた。
HOUSE ハウス  (77)  東宝映像/東宝
監督  大林宣彦  脚本  桂 千穂
出演  池上季実子  松原 愛  佐藤美恵子  宮子昌代  大場久美子  神保美喜  
(1977.8.3 テアトル池袋)  次から次ぎへと飛び出してくる映像の大洪水。凄いといえば凄い、何だと言えば何だ。自主制作、コマーシャルの全てが此処にある。正に凝縮された一本。参りました。こういうの大好きです。しかし、この手は次は、使えないでしょう。
赤い性 暴行傷害  (77)  新東宝興業
監督  高橋伴明  脚本  出口 出
出演  森都いずみ  下元史朗  石田みどり  北沢まり子  市川貴史  野口美沙  
(1977.8.5 銀座・地球座)  冒頭はかったるかったのだが、途中よりグングン、テンポアップ。レイプシーンがなかなかのもの。青春映画としても、ひと味違う傑作。主演の森都いずみも好演。
実録スワッピング  (77)  ミリオン・フイルム
監督・脚本  桂 英二
出演  十時じゅん  市村譲二  しば早苗  桑原一人
(1977.8.7 銀座・地球座)  前作、「残酷性春」が良かったので、期待していたのだけど、残念ながらハズシました。
特攻任侠自衛隊  (77)  騒動社
監督  土方鉄人  脚本  長谷川健次郎  小島光二  飯島洋一
出演  飯島洋一  鈴本二三夫  佐藤重臣  山岸 勉  小島光二  小島作一
(1977.8.15 銀座・ガス・ホール)  文句無く、面白い。「暗くなるまで待てない」 (大森一樹監督作品)もそうだけど、つくる方が楽しんで撮っている感じ。だから、欲をいえば、後半の戦闘シーンが「戦争ごっこ」になっちゃったりしているんだけど、まっ、良いか。しかし封切りスペシャルとしても一寸、高料金でした。
地上最強のカラテ (76)  三協映画/松竹+富士
監督  野村 孝  後藤秀司  企画  梶原一騎  川野康彦  撮影  木村公明  
(1977.8.17 池袋・文芸地下)  極真会=大山空手のドキュメント。少年マガジン、空手バカ一代のスター達が実際に動いている。映画としては、空手に興味がないので、別に面白くもなんともなかった。
力道山物語 怒濤の男  (55)  日活
監督  森永健次郎  脚本  菊島隆三
出演  力道山  河津清三郎  南 寿美子  美空ひばり  プロレスラー多数
(1977.8.17 池袋・文芸地下)  力道山が、世界のプロレスラーに出世するまでの話。どちらか、と言えば相撲時代の話が中心かな?。苦労話はそれなりに感動させるが、それより、試合の実写フイルムが貴重でした。
坊ちゃん  (77)  松竹+文学座/松竹
監督  前田陽一  脚本  南部英夫  前田陽一  原作  夏目漱石
出演  中村正俊  地井武男  五十嵐めぐみ  松坂慶子  米倉斉加年  宇都宮雅
(1977.8.17 新宿座)  地井武男が、さそりに引き続き良い。又、五十嵐めぐみも、出番は少ないながら健闘している。さすがは、前田陽一監督。制作費も時間もかなり少なかった?、割には、面白い映画でした。
男はつらいよ 寅次郎と殿様  (77)  松竹
監督  山田洋次  脚本  朝間義隆  山田洋次
出演  渥美 清  嵐 寛寿郎  真野響子  三木のり平  倍賞千恵子  下条正巳
(1977.8.17 新宿座)  各といい、貫禄といい、さすがアラカン。映画もまあまあの出来で一時期の何がなんでもマドンナ、という気張りも無く、この所の「男はつらいよ」は好調です。でも、かなりマンネリだなぁ。




3)1977年は池袋文芸坐のオールナイトには余り顔を出していません。それというのはこの年は銀座、三原橋地下「銀座地球座」「銀座名画座」でバイトをしていたのが原因です。お陰様で77年の日活ロマンポルノは、ほぼ制覇、ピンク映画も60パーセントは見る事が出来ました。その他、役得として、ご近所の松竹系映画館にもロードショウ、封切りでお世話になりました。映画館のバイトもそれなりに大変なものでしたが、約1年の銀座生活。そう言えば昼休憩の暇なとき、よく数寄屋橋に赤尾敏を聞きに行ったのも懐かしい思い出の一つです。
さあ、今回も1977年に突入です。(2000.4.19)


横須賀男狩り 少女・悦楽 (77)  日活
監督  藤田敏八  脚本  那須真知子  藤田敏八
出演  大野かおり  高橋 明  折口亜矢  中川ジュン  矢崎 滋
(1977.7.25 神田ニュース劇場)  久々の藤田敏八作品。ニューアクションの他の監督同様、復活を思わせる。八月の濡れた砂から7年、ラストはもう、往年の日活調で、大感激。
セミ・ドキュメント・制服売春 白い乳房 (77)   ワタナベ・プロダクション/日活
監督  代々木 忠  脚本  池田正一
出演  渚 りな  岡田あや子  吉岡一郎  橘 雪子  青山涼子  港 雄一
(1977.7.27 上野映画)  体調不良。女子高生が、落ちてゆく感じが良く出ている。しかし、彼女が開き直る当たりから、ちょっと……。まあまあの出来でした。
夜這い海女 (77) 日活
監督  藤浦 敦  脚本  佐治 乾  池田正一
出演  梓 ようこ(新人)  谷ナオミ  五條 博  岡 尚美  牧 れいか  鈴々舎馬風
(1977.7.27 上野映画)  せっかくのアイディアも結局消化不良。もう少し何とかならないものか
団地妻 雨やどりの情事 (77) 日活
監督  西村昭五郎  脚本  久保田圭司
出演  宮下順子  花上 晃  堀 勉  水城ゆう  鶴岡 修  高橋 明
(1977.7.27 上野映画)  見応え、充分。いままでの団地妻シリーズになかった、新しい視点で撮っている。宮下順子、水城ゆうが共に良い。
季節風 (77)  松竹+NPプロ/松竹
監督  斉藤耕一  脚本  長野 洋
出演  野口五郎  田中邦衛  中村敦夫  大竹しのぶ  宇佐美惠子  加藤治子
(1977.7.27 池袋松竹)  話の筋がバラバラ。見ていて良く解らない。現実味を持たせようとしているようだが、現実が浮かび上がって来ない。編集も荒い感じ。とりあえず、ワースト候補。失敗作。
愛情の設計 (77)  松竹+サン・ミュージック/松竹
監督  山根成之  脚本  長野 洋  原作  里中満智子
出演  桜田淳子  村野武範  夏 純子  佐藤祐介  渡辺文雄  折原真紀
(1977.7.27 池袋松竹)  久しぶりの山根監督。桜田淳子のオーバーな演技を差し引いても、充分、傑作。ストーリーは涙腺を絞るように書かれているし、山根演出もピタピタと決まっている。実にグッドです。
パーマネント・ブルー 真夏の恋 (76)  松竹
監督  山根成之  脚本  石森史郎  ジェームス三木  原作  素 九鬼子
出演  秋吉久美子  佐藤祐介  岡田英次  佐野浅夫  南 美江  夏 純子
(1977.7.27 池袋・文芸地下)  「さらば夏の光よ」に続く、76年未見の作品。テンポ良し。小品だけれど、しっかりとまとまっている。「さらば・・・・・・」より、こっちの方が良いような気がする。傑作です。
中山あい子・未亡人学校より 濡れて泣く (77)  日活
監督  藤井克彦  脚本  鹿水晶子  原作  中山あい子
出演  宮下順子  山田克朗  絵沢萌子  遠藤征慈  浜口竜哉  岡本 麗
(1977.7.30 銀座・地球座)  宮下順子の、安定した演技。作品は、良くも、悪くもない。ごくごく普通。
(秘)温泉 岩風呂の情事 (77)  日活
監督  林 功  脚本  池田正一
出演  谷 ナオミ  岡 尚美  八城夏子  田島はるか  凡天太郎  清水国雄
(1977.7.31 銀座・地球座)  これだけの俳優を揃えて、題材としても面白くなるはずなのに、全然面白くないのは、一体何が原因なのだろう。
拝領妻始末 上意討ち (67)  東宝+三船プロ/東宝
監督  小林正樹  脚本  橋本 忍  原作  滝口康彦
出演  三船敏郎  仲代達矢  加藤 剛  司 葉子
(1977.8.3 池袋・文芸地下)  封建時代も現代も、結局同じようなものなのだ。なにはともあれ、お上に反抗するということは、即、地獄落ち。もっとも現代は、眼に見えないほど巧妙だけど。傑作です。




2)「
映画芸術」最新号。99年度ベスト10。「御法度」が第1位。相変わらず「映芸」らしい、ベスト10です。その他、今号も読み応え充分。現在の映画関係の雑誌の中では、満足度ナンバー1です。書店で見かけたら、是非一度手にとってご覧下さい。とは言うものの、今号は一寸変化有り。久しぶりに今回は追悼特集がありません。
「あれれっ……」と言う感じもしますが、何となくホッとします。それと、宮台真司氏の登場。この先「
映画芸術」の汚点にならなければ良いのですが。
と、言う訳で、早速1977年にタイムスリップしましょう。(2000.3.28)


痴漢寝台列車(75) 新東宝興業
監督 稲尾 実  脚本 峰岸一郎
出演 茜 ゆう子 東 祐里子 松浦 康 小杉じゅん 久保新二 北村 淳
(1977.7.15 銀座・地球座) 実に単純、まさしくピンク映画。秋田から上野行きの寝台列車の一両に乗った乗客の話。ピンク映画らしく、ごく単純に絡み合う訳です。まるで、松竹の「旅行シリーズ」のピンク版。出来は普通。
痴漢地下鉄(75)  新東宝興業 
監督・脚本 山本晋也 
出演 久保新二 堺 勝朗 東 祐里子 南 ゆき 茜 ゆう子 松浦 康
(1977.7.16 銀座・地球座) ドタバタが、良くまとまっている傑作。久保新二、堺 勝朗のコンビが実に快調。ラスト、“グー”の一言で、バッチリ決める!。
女高生の遊戯(77) 東映(番線外)
監督 渡辺 護  脚本 門前 忍
出演 三田惠子 桜 マミ 松浦 康 沢木ミミ 今泉 洋 さかき健
(1977.7.19 銀座・地球座) 話がまとまりすぎている感じ。ラストを除いてあまり良くない。主人公が最後に殺した友人の肉を出してくる当たりは面白いけれど、一寸マンネリ気味?。
米(57) 東映東京
監督 今井 正  脚本 八木保太郎
出演 江原真二郎 中村雅子 加藤 嘉 中原ひとみ 望月優子
(1977.7.20 銀座・並木座) 保存状態、最悪。約2時間の作品が1時間40分ぐらいしか無い。キネ旬1位とはいうけれど、ただただ疲れた。
青春残酷物語(60) 松竹大船
監督・脚本 大島 渚
出演 桑野みゆき 久我美子 佐藤 慶 川津祐介 浜村 純
(1977.7.20 銀座・並木座) 大島 渚監督作品としては、まあ、見られた方。だけど、どうも知的で……。ヤクザのような男はワイルドでなくっちゃ。インテリじゃ、一寸……。当時の状況を考えてみると、多分、良かったのでしょう。
好色女子大生あげちゃいたい!(77) ミリオン・フイルム
監督 岸本恵一  脚本 小針二郎
出演 榊 陽子 北 陽子 野田さとみ 岡田 良 市村 譲
(1977.7.21 銀座・地球座) 黒沢 明監督作品「羅生門」のプロデューサー、本木荘二郎氏の遺作。内容的には…。
蛇と女奴隷(76) 向井プロ+ユニバース・プロ/東映
監督 向井 寛 脚本 大和屋 竺 佐野日出夫 向井 寛 
出演 八並映子 砂塚秀夫 志賀 勝 桜 マミ
(1977.7.21 新橋・第三劇場) 大和屋氏の世界。後半は正に独壇場。設定も面白い。また、仏さんという事ですか……難しいです。難を言えばピンクの悲しさ、お金がかかってない事。しかし、充分お金をかけても良いものが出来るかどうか、それも、一寸疑問です。
日本の仁義(77) 東映京都 
監督 中島貞夫  脚本 神波史男 松田寛夫 中島貞夫
出演 菅原文太 鶴田浩二 林 隆三 千葉真一 フランキー堺 岡田茉莉子
(1977.7.21 新橋・第三劇場) 傑作!。現代に滅びゆくヤクザのどうしようもない気持ちがひしひしと感じられる。そして、それを羨む新聞記者。引退→カタギの夢も仁義に縛られて…。鶴田浩二が安定した演技。フランキー堺も良い。
人妻の3時 誘惑のしたたり(77) 東映(番線外)
監督 渡辺 護  脚本 羽仁大介
出演 北沢万里子 安田清美 野口ミサ 岡田 良 久保新二
(1977.7.23 銀座・地球座) とても解る感じがする映画。ストーリーも無理なく運ぶ。とても綺麗なカットがあった。それにしても渡辺監督は、どうしてあんなに若い感覚で撮れるのだろう。出来は良い方。
トルコ(秘)悶絶(75) 日活 
監督 林 功  脚本 原 良輔
出演 ひろみ摩耶 南 ゆき 清水国雄 潤ますみ 五條 博 島村謙次
(1977.7.25 神田ニュース劇場) ひろみ摩耶が良かったからいいようなものの、どうしてこの監督はこうもどうでも良いものばかり撮るのだろう。




1)2000年3月、
原田真人監督作品「金融腐食列島(呪縛)」が東映ビデオからリリースされた。キネマ旬報を始め、各映画賞にノミネートされる程の話題作。劇場の入りも良く、私が劇場へ足を運んだ日は平日の初回にもかかわらず、客席は約8割の観客で埋まっていた。原田監督の評判は聞いていた。「KAMIKAZE TAXI」(95年)、「バウンスkoGALS」(97年)。しかし、見る気になれなかった。その間に見た「トラブルシューター」(95年)の出来が余りにも非道かったからだ。どんな監督にも作品によってある程度の出来、不出来があるのは解る。しかし、それにしても「トラブルシューター」はピンと来なかった。そんな事もあり、全く期待もせずに見た「金融腐食列島(呪縛)」。テンポと言い、物語の展開と言い、まるで、アメリカ映画を見ている様に、あっ、という間の2時間。実に見事な作品でした。宇宙人の出ないアメリカ映画、銃撃戦の無いアメリカ映画。そう言う意味では、これは正しく、現代の日本映画なのでしょう。ヒーローは悪人でもヒーロー。悪人は善人でも悪人。大岡越前を出す迄もなく、そこに日本的な物はすでに無いと言う事なのでしょう。不況に喘ぐ現在の日本。警官の不手際、官僚の不正、ずさんな銀行。知ってか知らずか、その根幹に目を瞑って初めて成り立つストーリー。思い起こせば原田監督のデビュー作「さらば映画の友よ/インディアン・サマー」(79年)。映画ファンを題材にしたこの作品。主役の熱狂的映画ファンを演じるは川谷拓三。彼は映画を見るために映画館と映画館の間を走る、走る、猛スピードで走る。川谷拓三が熱演すればする程、主役がバカに見えてきて、拓ぼんが可哀想だった。主人公に対する愛情が、どれだけ監督にあったのか?。考えて見れば、原田監督に対する不幸な出会いが此処から始まっているのだ。
 前置きが長くなりました。70年代後半の気まぐれ映画記録。ここから始めたいと思います。なにしろ20年以上も前の記録なので、未熟な表現、意味不明な箇所も多々あると思いますが、なるべく当時のままで発表したいと思いますので、その点、ご了承の程お願いいたします。(2000.3.15)


さらば映画の友よ インディアン・サマー(79)  キティ・フイルム/ヘラルド
監督・脚本 原田真人
出演 川谷拓三 浅野温子 山口美也子 重田尚彦 室田日出男
(1979.5.30 丸の内東映パラス) 多少の 期待は裏切られた。これは金を払って見る映画ではない。私映画とでも言うのか。しかし、その捉え方も又実に甘い。68年はサトウガシ?。画面には何もない。今年のワースト・ワン候補となりました。
月光仮面(58) 東映
監督 小林恒夫  脚本 川内康範
出演 大村文武 柳谷 寛 若水ヤエ子 宇佐美淳也
(1977.7.6 池袋・文芸地下) 前後編の前編。荒唐無稽に登場する、月光仮面。バックの中に入った試作爆弾のフットボールまがいの奪い合いは一見の価値あり。
月光仮面 絶海の死闘(58) 東映
監督 小林恒夫  脚本 川内康範
出演 大村文武 柳谷 寛 若水ヤエ子 宇佐美淳也
(1977.7.6 池袋・文芸地下) 前後編の後編。それにしても、あの歌が鳴りだすとワクワクするのは何故だろう。
笛吹童子 どくろの旗(54) 東映
監督 萩原 遼  脚本 小川 正
出演 月形龍之介 清川荘司 島田照夫 阿部五郎
(1977.7.6 池袋・文芸地下) 笛吹童子三部作。先ずは第一作。導入部で説明。お楽しみはこれからと言う所。菊丸、萩丸が明国から帰る時、玄界灘で右門と出会うシーンはなかなかのもの。
笛吹童子 妖術の闘争(54) 東
監督 萩原 遼  脚本 小川 正
出演 大友柳太郎 中村錦之助 東千代之助 高千穂ひづる
(1977.7.6 池袋・文芸地下) 第二作は最高に面白い。妖術の競演は、新東宝「児雷也」と互角かそれ以上!。
笛吹童子 満月城の凱歌(54) 東映
監督 萩原 遼  脚本 小川 正
出演 八汐路佳子 かつら五郎 楠本健二 千石規子
(1977.7.6 池袋・文芸地下) そして、静かにラストへ向かう。三本通して面白い事は、面白い。
性と愛のコリーダ(77) 日活
監督 小沼 勝  脚本 田中陽造 鹿水晶子
出演 八城夏子 神田橋 満 坂本長利 小川亜佐美 本田博太郎 宮井えりな
(1977.7.7 銀座・地球座) 1本の中に3本分押し込もうとした映画。残念ながら交通整理がうまくいっていない。精神病や、サドマゾなど一つ一つは面白いのだが……残念。
壇の浦夜枕合戦記(77) 日活
監督・脚本 神代辰巳
出演 渡辺とく子 丹古母鬼馬二 田島はるか 風間杜夫 中島 葵 小松方正
(1977.7.8 銀座・地球座) 95分のロマンポルノ大作。神代監督の作品としては、いただけない。制作費もいつもの倍はかかっているようだが、それでも低予算。時代劇のくせに現代劇的演出、テンポ。今ひとつ中途半端。
痴漢電車(75) 新東宝興業
監督 山本晋也  脚本 山田 勉
出演 城山美紀 久保新二 鏡 間平 峰 瀬理加 堺 勝郎
(1977.7.12 銀座・地球座) アイディア勝負のピンク映画界。何故か人気の痴漢物。なかなかのアイディアだけど、話が陳腐。山本晋也のアイディアで持たせて、まあ、ピンク映画の普通作。
八甲田山(77) 橋本プロダクション シナノ企画 東宝/東宝
監督 森谷司郎  脚本 橋本 忍
出演 高倉 健 三国蓮太郎 栗原小巻 北大路欣也
(1977.7.13 テアトル池袋) お金と時間をかけただけあって、落ち着いた贅沢な画面になっている。しかし、この映画で一体何を言いたかったのだろうか。ただ、自然を甘く見た山田少佐の敗北なのか、徳島大尉の成功なのか……中の上。
     
  走れ、映画よ! 2001 (1978〜) 入口         目次へ戻る