周磨 要の 2006 ピンク映画カタログ


●周磨 要プロフィル

物心ついてからの東映チャンバラに夢中になったのを皮切りに、当年とって58歳の今日まで、映画に夢中になり続けた映画好き。映画好きが嵩じてとうとう活動弁士の真似事まで始めてしまいました。
 2006年、私にとっては特別の年だ。今年6月に私は59歳となる。単純に2007年は60歳だ。2002年に公益事業を定年退職し、関連事業に再就職したのだが、60歳選択定年制度がある。4月施行の高齢者雇用の法律で企業は65歳雇用までの制度を義務づけられるので、65歳までは働く条件は整備されるだろうが、私は60歳で年金生活者となり映画三昧生活者になろうと決めている。
 となると、2006年は、年間を通してのサラリーマン生活の最後の年になるということだ。団塊の世代の大量退職問題が世間を賑わしており、私も、技術継承的なことで、望まずとも選択定年退職後もパートタイマーで少々残らざるをえないような雰囲気もあるが、とにかく徹底映画三昧の日々が目前なのは確かだ。映画にドップリ浸れる時間が始まる2007年を楽しみに、さて2006年を歩いていきますか。
「周磨 要の映画三昧日記」
周磨 要のピンク映画カタログ 2005
周磨要の掲示板 
「周磨 要の湯布院日記」

「周磨 要のピンク日記」
「おたべちゃんのシネマシネマ」
Xcesの2本で辻褄を合わせ、青息吐息で年内にゲットしたピンク映画大賞参加資格の25本鑑賞。その後にご好意で6本のお蔵出しが舞い込んだ。「ふしだらな女 真昼に濡れる」(田尻裕司)、「妻失格 濡れたW不倫」(渡邊元嗣)、「人妻とOL あふれる愛液」(佐藤吏)、「ホスト狂い 渇かない蜜汁」(池島ゆたか)、「新婚性教育 制服の花嫁」(国沢実)、「妻たちの絶頂 いきまくり」(後藤大輔)。これって監督のメンバーから見ても凄すぎません。ああ、年末で時間がない。とりあえず渡邊元嗣作品を見て、年内の締めとします。年明けは、「映画三昧日記」で詳述したように、「日本アカデミー賞協会会員」の権利をフル活用しての、年内保留したメジャー一般正月映画総ざらいも控えており、あわただしい2007年の幕開けとなりそうです。

2006年12月24日(日) ●お蔵出し
「妻失格 濡れたW不倫」 2006年公開
監督・渡邊元嗣 脚本・山崎浩治 主演・夏井亜美,朝倉まりあ

バリバリのキャリアウーマンの朝倉まりあの夫の真田幹也は、仕事ができず会社を辞めて専業主夫をしてるような純だが甲斐性のない男。やり手営業マン西岡秀記の妻の夏井亜美は、専業主婦が似合う内気な女。当然、やり手同士の朝倉まりあと西岡秀記、生活力には乏しいが純で優しい夏井亜美と真田幹也のW不倫となる。タイトルでネタは割れてるし、濡れ場の方便でドラマが展開する典型的凡ピンクの筋立てだ。
 しかし、才人渡邊元嗣、それを見事に見応えのある男と女の話にした。朝倉まりあと夏井亜美はかつての会社の同僚、朝倉まりあは西岡秀記と関係を持ちつつ、純な真田幹也に片想いをしていた。心優しい夏井亜美の文才に頼ってラブレターの代筆をさせて、真田幹也をゲットする。しかも、愛人の西岡秀記を夏井亜美と結婚させて、不倫を継続する。夏井亜美も実は真田幹也を愛していた。夏井亜美の純な耐える心が味わいがある。
 夏井亜美と真田幹也は、お互いの連れ合いの不倫を知る。性格的にも近い夏井亜美の真田幹也への愛が再び燃え上がる。駆け落ちを決意するが、皮肉な結末が待っている。
 朝倉まりあと西岡秀記は、お互いにフリーに性を楽しむことにしている。西岡秀記は沢田麗奈のホステスともよろしくやっている。その別れ話がこじれ、西岡秀記は刺されてしまう。夏井亜美は駆け落ちを断念する。
 一方、キャリアウーマンの生活に疲れた朝倉まりあは、専業主夫の真田幹也に癒しを感じ始める。下手な料理を作って「ダメね」と言う朝倉まりあを優しく見つめる真田幹也。
 二組の夫婦の愛の復活で、映画はこのように終わる。全く凡な筋立てが、人間のタイプの向こうにある心理の綾の見事なドラマになる。渡邊元嗣、さすがである。ただ、私がいつも渡邊作品に期待するブッ飛び感覚が皆無であった。多彩な才に感心するとともに、勝手な無いものねだりながら、そこが私としてはやや寂しかった。

こうして2006年は封切作26本の鑑賞で暮れます。お蔵出しがあと5本ひかえておりますので、最低でも31本でピンク映画大賞に参加することになります。それにしても、日本アカデミー賞とピンク映画大賞の両方の投票に参加するのは、日本広しといえども俺くらいじゃないかなあ。

今年のピンク映画カタログは、これで最後になります。来年は、お蔵出し5本からスタートすることになるでしょう。本年はお付き合いいただきましてありがとうございます。来年もよろしくお願いいたします。よいお年をお迎えください。
2006年11月25日(土) ●新橋ロマン
「白衣と老人 覗きぬれぬれ」 2006年公開
監督・新田栄 脚本・岡輝男 主演・久須美欽一,伊沢涼子

入院患者の老人の久須美欽一は、退屈で仕方がない。医者になるのが夢だったと看護師の伊沢涼子に告げ、医師の丘尚輝が往診中に、白衣を着せてもらって気分を出している。丘尚輝は父の介護をしている往診先の欲求不満の人妻の風間今日子と、治療と称してよろしくやる。久須美欽一を本当の医師と勘違いした外来患者の葉月螢を、久須美も治療と称してよろしくやる。童貞の入院患者の岡田智宏を、インターンと葉月に偽ってまわしたりする。
 と、こんなストーリーを書き連ねても、あまり意味はない。濡れ場の方便でストーリーが転がるいかにもXces風の一編である。出て来る女性がみんな物分りが良くて、すぐ股を開く御都合主義である。
 地域密着型を称して往診にまで応じる丘尚輝が、風間今日子との濡れ場で体密着と語呂あわせの言葉を吐いたり、往診先のインコの名前と久須美の名前が同じだったことから、久須美が自分の余命が少ないと勘違いし、同情した看護師の伊沢涼子が、献身的に身体のサービスをしたりと、そのへんが洒落っ気にもならないけど、まあ洒落っ気か。

「親友の恥母 白い下着の染み」 2006年公開
 監督・神野太 脚本・これやす弥生 主演・柳之内たくま,松本亜璃沙

施設育ちの優等生の大学生柳之内たくまと、劣等生の予備校生の真田幹也は、何故か親友同士。柳之内は、真田の妹の女子高生の華沢レモンの、家庭教師をしている。家には後妻に来た継母の松本亜璃沙がいる。レモンは真田を熱心に誘惑するが、彼は熟女でないと興奮しない。レモンは義母の下着を真田に与え興奮させて、何とか思いを遂げる。御礼に義母との仲をとりもってやる。
 これもXcesらしく、濡れ場の方便でストーリーが転がる一編。女が都合よくすぐ股を開くのも同工異曲。「白衣と老人」も「親友の恥母」も主役は男だ。男の都合のいい女を続出させるには、そうなるということか。同じ親友の母に思慕を抱く竹洞哲也の「親友の母 生肌の色気」の情感と比べると、月とスッポン、天と地である。
 そういえば「親友の恥母」の助監督は竹洞哲也、「白衣と老人」の助監督は加藤義一。共に気鋭の俊英監督が務めている。こういう稼ぎ仕事で生活を安定させて、今後も良い監督作品を生んでください。
 見所は現在売れ熟れピチピチのレモンちゃんの魅力か。(レモンちゃんというと昔は落合恵子の愛称だった、って古いなあ)レモンちゃんの誕生会に真田が招待され、登場人物が一同にスクリーンに納まるアングルで、亜璃沙・レモン・真田の微妙な心理の綾が一望になるあたりが、無理して言えば、映画的魅惑のショットか。
 
ある意味で、Xcesこそピンクの王道と言えるんだろうけど、どうも私は楽しめない。じゃ、何で見にいったとなるが、実はこの日以前の今年度公開ピンクの鑑賞本数が23本、ピンク映画大賞参加資格25本以上に後2本と迫っていたのである。年内に参加資格をゲットして、安らかに(?)年を越したい。PGのシアター・ガイドをつらつら眺めたら、新橋ロマンのXces3本立中の2本が今年公開作だったのである。
 去年も、13号倉庫さんの招待券で、もう本数を稼げれば何でもいいやと、新橋ロマンのXces3本立(新作は2本)にでかけたのだが、昨年のはワンアイデアストーリーとしてまずまずだった。今年のはしんどかった。でも、ピンク大賞授賞式から徹夜の打ち上げの味は、多少の無理をしても味わいたいものである。今年もついにゲットしました!
 2004年までは「映画芸術」の連載の関係もあり、色々便宜を図っていただいた。昨年も、脚本家・河本晃さんのご好意でお蔵出しを提供していただいたり、前述したように13号倉庫さんから招待券をいただいたりした。今年も河本晃さんからのお蔵出しなどでサポートをいただいた。ピンク大賞参加資格ゲットの自力更生は未だしの感がある。

「熟女たちのラブホテル 玉いじり」 2003年公開
監督・新田栄 脚本・岡輝男 主演・夏木志保,佐々木基子

ウンザリついでのもう1本はXcesの旧作、さすがに昨年は旧作はパスして帰ってきたが、今回は入場時間の関係で、新作にサンドイッチされた上映順になってしまった。
 夏木志保の夫のなかみつせいじは、リストラされて不能になる。夏木志保はラブホテルの部屋清掃のパートに出る。しのざきさとみの熟女教師と年下の学生の高橋剛のカップルに遭遇したり、丘尚輝の社長に欲求不満を見抜かれ慰められたり、夏木志保の知合いの社長夫人の佐々木基子が社員の岡田智宏との不倫でラブホテルを訪れ、見られてると燃えるとのことで夏木志保が見る役を頼まれたりと、エッチの方便だけが目的のシチュエーションが羅列される。
 しばらくするとなかみつせいじの就職が決まる。彼も男を回復する。就職先は佐々木基子の夫の会社だった。不倫がバレて岡田智宏はクビになったという。その代わりに夫が採用されたということか。夏木志保がお詫びの意味なのか、岡田智宏との不倫に燃える。洒落っ気と言えば言えるが、エッチの方便というのが本当だろう。歳の離れたしのざきさとみと高橋剛のカップルの心理の微妙な綾が、無理して観れば味わいがないでもない、といったところか。

いやー、疲れた。ピンク映画大賞参加資格ゲットのためとは言いながら、Xces3本立はグッタリである。私は映画を見たいので、「ピンク」であって「映画」でないような代物に3時間もつきあうのは拷問に近い。でも、こんな風に観るのが、実は邪道なんだろう。ピンクの客層でよく見かけるのが、外勤の仕事のちょっとしたサボリと息抜き、出張サラリーマンの列車待ちの時間つぶしといった感じの客だ。そういう客にとっては、最初から最後までの1時間つきあわないと面白さがわからない「映画」は迷惑な限りであろう。「ピンク」でさえあればいい。途中からフラリと入り、途中でフラリと出ていく。そんなものに3時間ミッチリつきあった私が、疲れるのはあたりまえでありますね。
2006年10月31日(火) ●新宿国際名画座
「悶絶 ほとばしる愛欲」 2006年公開
監督・榎本敏郎 脚本・佐藤稔 主演・吉岡睦雄,麻田真夕

「明日までだけど、行けますか?」河本晃さんから招待券が差し出された。「榎本敏郎監督の新作!行きます。行きます」二つ返事でありがたく頂戴した。良かった、ほんとうに良かった。今年のピンクベストワンはこれで決まりだろう。榎本敏郎作品だから、機会を捉えていつか観たかもしれないが、ピンクというのは一度逃すとなかなか再会しにくいところがある。ほんとうにラッキーだった。まずは、ありがとうございます。
 淡々としたお話だが、静かな映像に味わいとパワーがある。人が会って別れ、生きて死ぬ。そこに無限の感慨を抱かせる。吉岡睦雄は、以前に麻田真夕(役名・三七子)と同棲していたが、麻田は妻のある佐野和宏との不倫に走ってしまった。プロローグ、今は独り暮らしのアパートに帰る吉岡。男と女の名前が並んだ表札、女の名前が線で消してある。それだけで、吉岡の今の心境がシミジミと表現される。淀川長治さん流に言うならば、「映画です。映画は目で見せる。これこそ映画です!」
 吉岡は、一人寝の寂しさからホテトル嬢の青山えりなを呼ぶ。女は「みなこ」と称した。バックの体位でマジックペンで彼女の背中に点を打つ吉岡。それは、かつての同棲相手の三七子(みなこ)のホクロの位置だ。「本名は何?」と吉岡、「みなこよ」とえりな。別れ際に「ホントは幸子よ」と言って去っていく。このエピソードにも、吉岡の切なく寂しい心が、確実にブローアップされる。
 近所の居酒屋で、飲み仲間で競馬仲間の下元史朗と華沢レモン(この娘、ホントに今売れ熟れ)の歳の離れたカップルと飲む吉岡睦雄。麻田真夕も以前はその仲間だった。下元とレモンは、親に結婚の許しを求めて拒絶されたという。そりゃそうだ。ピチピチのレモンちゃんに中年(失礼!)の下元史朗はないだろう。どんな親だってNO!だ。でも、この後もしつこくチャレンジする。ベテラン下元が、味のある芝居だ。本作は、後述するが脇役の味付けがすべて絶妙にいい。ここで、麻田真夕は佐野和宏と切れたそうだとの噂を、吉岡睦雄は耳にする。
 アパートに帰り、麻田真夕の写真をジッと見つめる吉岡、彼女の母校の校舎を背景にした後ろ向き姿。吉岡は彼女の郷里を訪れる決心をする。麻田真夕はこの写真に象徴されるように、徹底して顔を見せない。回想のラブシーンや濡れ場でも、その美貌は後ろ向きのアングルで隠され、長い髪に隠される。遺影の写真ですら、逆光で不鮮明だ。これが後で詳述するが、彼女の神秘性を大きく高める。
 吉岡睦雄は、麻田真夕の郷里、藤野(中央線の相模湖の次の駅)に降り立つ。実家を訪ねる。偶然にも、彼女の幼馴染みで今は飲み友達のスナックのママ水原香菜恵と出会う。彼女から、つい最近に麻田真夕は、酔って歩いて交通事故で死んだことを告げられる。彼女のゆかりの場所を二人で回る。舞台は奥高尾の風光明媚な山間や渓谷だ。車窓からの移動撮影が、シミジミとした追憶の感慨を醸し出す。
 麻田真夕が一番気に入っていた渓谷に、彼女の両親も訪れていた。社交ダンスコンクールを目指している中村方隆と「しのざきさとみ」の両親。娘の死を吹っ切るように、ダンス衣装で渓谷で踊っている。これも効果的だ。
 吉岡睦雄は、水原香菜恵のスナックに誘われる。麻田真夕の面影を感じながらグラスを傾ける二人。死んでいった人間の思い出の場所の数々。そこに宿る生きてきたことの重み。前述したように顔が明確に映されない麻田真夕の神秘性は、さらに高まる。カンヌのパルムドールを制したイタリア映画「息子の部屋」に通じる深い深い感慨だ。いつしか体を重ねる吉岡睦雄と水原香菜恵だが、濡れ場の方便の安易な関係というピンク的卑俗さは完全に無い。
 水原香菜恵にからむわけありの元亭主の伊藤猛のサブエピソードも、下元史朗・華沢レモンの脇役カップルと並んで、絶妙の調味料となる。水原と伊藤の間には子供がいる。別居中で子供は伊藤猛の両親が育てている。水原香菜恵は子供に会わせてもらえないようだ。水原香菜恵は、吉岡睦雄と初めて会った時、花火セットの袋を提げていた。伊藤猛がスナックに訪れた時に、あなたが買ったことにして子供に渡してくれと言う。新しい男か?吉岡睦雄を見る伊藤猛の複雑な表情。吉岡睦雄が東京に帰った後、二人は体を重ねる。二人の間に何があったのか。何も説明しない。だが、男と女の微妙な心理の綾が豊かに漂う。伊藤猛、名演である。
 浅草に帰った吉岡睦雄は、飲み屋の離れた席で、かつての同棲相手の麻田真夕を奪った佐野和宏をみつめる。競馬の中継のテレビが騒々しい。冒頭の競馬仲間の下元史朗と華沢レモンとの居酒屋の会話で、麻田真夕の御贔屓馬は「ニコミホッピー」と紹介されていた。この日「ニコミホッピー」は惨敗する。「ニコミホッピー」の馬券は、生前の麻田真夕から吉岡睦雄に渡され、さらに吉岡から水原香菜恵に藤野で渡されるという洒落たエピソードに、ここでジンとさせられる。
 ピンクの名男優の川瀬陽太が、「フォークギターの男」という名もないチョイ役で、よいフォローを見せる。吉岡睦雄の通り道の道端で、ギター爪弾きフォークを歌っているのが2シーンほどある。どうってことないのに、吉岡睦雄の心象風景と鮮やかに重なる。
 麻田真夕の母親に「しのざきさとみ」、居酒屋のママに佐々木麻由子と、主演級のベテラン女優がカメオ出演している。二人ともこの映画では脱がないし濡れ場も無い。出演女優は最低一度は脱ぐピンク映画にあって、これは逆にある種のゴージャス感を持たされる。そこも憎い。
 吉岡睦雄に突然の地方転勤。赴任先の住まいは冷暖房完備なので、下元史朗と華沢レモンのカップルにエアコンを譲る。エアコンをかつぎながら親の許しへの再アタックを話題にしつつ吉岡が住んでいたアパートから去っていく二人。表札がアップになる。麻田真夕の女の名前に続いて吉岡睦雄の男の方の名前も線で消してある。プロローグと連動する見事なエピローグだ。人はこうして流れ流れ、時も流れ流れて、生きていく。そこに人生の無限の機微を感じる。
 久々に映像のコクをタップリ味あわせてくれた「ピンク映画」、いや「映画」であった。
2006年10月7日(土) ●浅草世界館
「親友の母 生肌の色香」 2006年公開
監督・竹洞哲也 脚本・小松公典 主演・ミュウ 青山えりな

大学生の二人組、一人は東京と郷里の双方にセックスフレンドを持ってるやり手の松浦祐也。名前が藍子(青山えりな)と愛子(冬月恋)で同じ名前だから、うっかりまちがえることもないというチャッカリ者。もう一人は女に不器用な童貞男の富窪大介。なぜか気が合っていて親友同士、夏休みに松浦の郷里の家の海の家でバイトをすることになる。海の家は未亡人の松浦の母のミュウが一人で切り盛りしている。
 親友の母のミュウを見て富窪はその若さにビックリ、16歳で松浦を生んだという。亡夫のサーモン鮭山を思い出しながら一人寝の寂しさをオナニーで慰めるのも定番なら、年上の女に富窪が引き寄せられて深い関係に至るのも定番である。
 ただ、才能輝く新人の竹洞哲也演出は相変わらず見せる。トンビが宙を舞うカットや、小津調の港町のフィックスショットを、的確に差し挟む。ミュウが若い頃に流行っていたヨーヨーの効果的な扱い、16歳で子供を産んだ自分の青春の不在をシミジミと語る思い入れ。そして一夏の終りと共に来る別れ。富窪大介の目線で見た「おもいでの夏」の趣きがあり、情感が溢れる。
 松浦祐也の方は、藍子(青山えりな)に他の女がいると嗅ぎつけられ、別れを告げられる。もう一人の愛子(冬月恋)がいるわい、富窪の前でうそぶいてたらそっちは東京で浮気に精を出していたというユーモラスな顛末。その対比も効果的だ。

「本番下宿屋 熟女をいただけ!」 1995年公開
監督・浜野佐知 脚本・山崎邦紀 主演・小野寺亜弓 小川真美

私のピンク映画公開年の探索は、次の手順を踏む。まず、PGのデータが表形式で整備されている2000年以降の公開作品をチェックする。見つからなければ2002年以降から整備されている新版作品リストをチェックする。そこで旧題が判明したら、改めて2000年以降の公開作品を再チェックする。以前は、それで駄目ならキネマ旬報の封切映画一覧表をしらみつぶしにチェックしていたのだが、これは気の遠くなるような作業だ。
 その後、ぢーこさんから「日本映画データベース」という優れものを教えていただいた。これは便利である。今でも御教授に感謝・感謝している。ここで題名検索をかける。「本番下宿屋 熟女をいただけ」の題名ではヒットしなかった。これは難航するなと予感した。
 劇場で監督・脚本・出演者をメモる。浜野佐知や山崎邦紀では多作過ぎて、新版改題作品だったらまず発見は難しかろう。小野寺亜弓という女優は、私には馴染みがないから、出演作品も少ないんじゃないだろうか。これで検索したら一発で作品リストに「本番下宿屋 熟女をいただけ!」があった。じゃあ、何で題名検索でヒットしなかったんだろう。「!」が無かったからかなとも思い、「!」を付加して検索してもヒットしなかった。こういうこともあるのかなあ。
 会社の金を使い込んだ夫に先立たれた小野寺亜弓が、唯一の遺産の家作で細々と下宿屋を開いている。夫の罪状を掴んでいる男に脅迫されて弄ばれている。ある日、夫の愛人だったと称する女が訪ねてくる。張形製作の仕事をしているという。男の妄想で作られた今の張形は駄目だという。女の感覚で、男のペニスが不要になるくらいのものを完成させたいと、協力を頼まれる。下宿人のサイズを参考のために測ったり、その勢いでベッドインしたり、下宿人が女を連れ込んだり、夫を思い出しての小野寺亜弓の定番オナニーシーンとか、いかにもエクセスらしいエッチな場面が連続する。
 主演の小野寺亜弓は、特に美貌というのではないが、喘ぎのシーンになると急に輝いてくるという理想的ピンク女優の感がある。エッチの乱発の果てに男を不要とする張形の完成というのは、監督・浜野佐知のアナーキーな持ち味から出たのか、脚本・山崎邦紀のナンセンスなブッ飛び感覚から出てきたのか。ふと、性の快楽と生殖を完全分離するのが、人類の幸せと主張するマッドサイエンティストが登場する足立正生「避妊革命」を連想したのである。

「混浴温泉 湯けむりで艶あそび」 2006年公開
監督・加藤義一 脚本・岡輝男 主演・上原空 葉月螢

葉月螢の女将と、彼女と幼馴染みで弟のように面倒をみられていた岡田智宏の番頭とで、細々と開業している鄙びた温泉旅館。上原空の訳あり風の一人旅の女が一週間泊まりに来る。最初は自殺を畏れて、岡田智宏が覗きばりに見張ってつきまとうユーモラスな光景。コンパニオンが集団中毒でピンチになったら、上原空が経験があるからと臨時コンパニオンを申し出て人気者になってしまう。
 実は、彼女は人妻で、女子高生の華沢レモン(とにかくやたらこの娘は、今売れている。今回もどうってことない役でチラリと登場、もっともしっかりと援交濡れ場はあるが)を連れ子にして結婚した夫の「なかみつせいじ」がいる。彼は、結婚する時に、今は仕事が忙しいけれど、5年後にこの温泉場で一週間の新婚旅行をしようと約束した。その時がきたが、夫は相変わらず仕事人間だし、義理の娘との仲もうまくいかず、一人で家出まがいに約束の温泉地にきたというのが真相だ。
 岡田智宏の番頭は上原空に惹かれ、彼女も夫に失望しかけて、二人で東京へ旅立つことを決意するが、そこへ娘の華沢レモンにも理解を示された「なかみつせいじ」が温泉地を訪れ、元の鞘におさまってしまう。葉月螢の女将は、失意の番頭の岡田智宏を東京のホテルに修行に出し、自身は上原空のコンパニオンぶりに刺激されて、同じお座敷芸でで明るく張り切る。岡田智宏が帰郷後は、こちらも葉月螢とのカップル誕生の雰囲気で、万事メデタシメデタシといったところ。ベテラン葉月螢が相変わらず良い味を出している。
 森山茂雄と並んで、もはや新人から中堅の位置につけてきた加藤義一、手堅くまとめているが、今回はいつものブッ飛び感覚が希薄なのが寂しい。国沢実=樫原辰郎コンビもブッ飛び感覚が希薄になった昨今、私としてはもっとブッ飛びピンクが欲しいところだ。(アソコに酒を挿入してからふるまい「ただの酒が生酒」「発泡酒が生ビール」との駄洒落コンパニオンぶりは楽しいが…)

浅草世界館は久し振りだったが、ここは1本毎に5分程度の休憩があったのを再確認した。(他は3本まとめて上映後に休憩というのがほとんどだ)しかも、休憩中に音楽もなく全く無音。これって時間がすごく長く感じる。5分強の休憩の時があったが、「映写室は寝てんじゃないか」との声が場内からあがった。そんなことが気になったのせいか、この映画で、温泉地から「なかみつせいじ」の家への場面転換のあまりの転調に、一瞬、別の映画の巻と掛け違えたのかな?なんて変な疑いを持ち、落ち着かなかったという笑い話みたいな気分になった。これは余談である。
2006年9月17日(日) ●上野オークラ劇場
「熟女の乱れ髪」 1998年公開
監督・小川欽也 脚本・八神徳馬 主演・川島ゆき,平川ナオヒロ

旧題「若妻覗き 穴場の匂い」。ぢーこさん、ありがとうございます。あなたから前に伝授された知恵がなければ、この映画の検索はできなかったかもしれません。日本映画データベースの題名検索では改題作品なのでダメ、監督の小川欣也で検索したら、メチャクチャ多作で見当のつけようもない。そこで、主演の川島ゆきで追ったら、本数少なく監督・脚本の一致する本作品に到達、題名と内容から類推して、この作品にまちがいないところとなりました。ピンク映画は、営業がおもいきりエッチな言葉の羅列で題名をデッチ上げるとはいえ、内容と完全に遊離しないのも大したものである。
 盗撮で小金を稼いでいるカメラマンの若者が、近くの家の大胆に着替えをする奥さんを、盗撮がてらに覗いて楽しんでいる。ある日、夫以外の男が訪れ、緊縛SMプレーを開始する。ネガを渡すことをネタに体を要求したら、タップリとサービスされてしまう。実は、夫の先物買いの会社が倒産し、全財産をつぎ込んだ男に押しかけられてレイプされたというのが真相。盗撮写真のために、犯人は御用になる。若い男と遊べて「楽しかったわ、でもこれからは他人よ」と嬉々として愛する夫の胸に帰っていく。「女は強い」と呆然とする若者。
 これだけのワンアイデアストーリーで持つわけもなく、先輩編集者のプレイボーイぶりとか、若者が出張ホストを頼んで遊んだら、盗撮現場で再会したりとの、いかにものピンクネタを羅列して、何とか60分をもたせた一編でした。

「痴女 女医さん 男の壷飼育」 2006年公開
監督・新田栄 脚本・岡輝男 主演・遠峯江里子,水原香菜恵

クリニックの院長で、大学病院の手術にも出張のお呼びがかかる優秀な女医。大手術を終えた後は男が欲しくなり漁りまくる。男の精力回復についても名医で、妻達に感謝される。患者から因縁をつけられレイプされるが、いつのまにか男を征服して奴隷にしている。エッチな場面の羅列の方便で映画が転がっていくXces=新田栄の他愛もない一編。(いや、これがピンクの王道か)男を治療する部屋の幻想的な空間造形とか、女性器の内側からのカメラアングルとかの工夫は悪くない。

「人妻アナ露出 秘められた欲求」 2006年公開
監督・荒木太郎 脚本・三上紗恵子 主演・MIHO,淡島小鞠

山奥の自然食レストランを夫と経営しているMIHO。チラシ配りに出かけた山道で、和服の胸をはだけて舞う淡島小鞠に誘われ、森の中の四方ガラス張りの家に導かれる。(これってロケセットなの?ピンクの低予算でそんなわけないよね。こんな建物が本当にあったんだろうか)中には男がいてオナニーを強要されたり凌辱を受けたりする。そんな幻想的なシーンと、レストランでの夫とのやりとりのリアルなシーンが、唐突にモンタージュされる。意味ありげな映画空間の興味で、グイグイ引っ張る。今年の私のピンク大賞決定か!との予感に襲われる。
 ロリータファッションやら金髪に染めてるやらの奇抜なファッションで淡島小鞠は、MIHOの前に何度も出没し、その都度に幻想空間が現出する。種を明かせば、淡島小鞠はMIHOの欲望の潜在意識の具現化で、まあ「禁断の惑星」のイドの怪物といったところか。ネタ割れしちゃうとどうってことなく、一気に気持がシボんでしまった。荒木太郎一流のイメージはなかなか大したものではある。

2006年9月23日(日) お蔵出し
「痴漢電車 秘貝いたずら指技」 2006年公開
監督・森山茂雄 脚本・佐野和宏 主演・園原りか,水原香菜恵

ベテラン佐野和宏の自作(脚本)・自演も得て、今や監督作品も本数を重ねて中堅の域に達した森山茂雄、相変わらず堅調である。
 佐野和宏は電車内の痴漢テクニックで、ことごとく女をイカせてしまう特技を持つ。人を喰った話だが佐野和宏の存在感で説得力を持たせてしまう。共に上京してきた高校の後輩は爆弾魔で、失敗ばかりしている。といっても髪の毛チリヂリで灰まみれになる程度のユーモラスな処理で、シリアスなものではない。
 ある日、痴漢対象として理想的な女の園原りかに出会う。下半身が輝くというこれも人を喰った描写。これが、兄への仕送りを携えてきた高校の後輩の妹だったと、どこまでも人を喰っている。彼女には幼馴染みの惚れてる男がいる。ある日、詐欺師の男に金をだましとられそうになっているのを見る。
 詐欺師の女の水原香菜恵を、佐野和宏の痴漢テクで落として味方に引き込み、詐欺師を追放。佐野=水原、園原と幼馴染みと、二つのカップルが誕生し、めでたしめでたしという他愛のない一編。
 ただし、ディティールの洒落っ気はいろいろある。言葉責めによわい水原香菜恵にエッチな言葉を連発してイカせる佐野和宏。鳩時計の動きと濡れ場のピストン運動とのモンタージュ。方言まる出しの園原りかの愛らしさ。中盤近くまで濡れ場はあるのにバストトップを見せない気のもたせ方もうまい。爆弾と結婚プレゼントの鳩時計の包を取り違えるちょっとしたサスペンスもラストにあるが、電車の中で爆発しても、前段の髪の毛チリヂリで灰まみれのユーモラスな描写があるので、安心して見ていられる。森山茂雄、練達の職人の域に近付きつつあるようだ。
2006年8月19日(土) ●新宿国際劇場
「母娘(秘)レシピ 抜かず喰い」 2006年公開
監督・国沢実 脚本・樫原辰郎 主演・姫乃あん,持田さつき

母が持田さつき、女子高生の娘が姫乃あんの母子家庭、父はかなり前に家を出てしまっている。父の親友だった寺西徹が、姫乃あんの勉強を見てやることを始めとして、何くれとなく面倒をみる。持田さつきは子宝に恵まれず、夫婦関係が冷えた時に、夫の親友の寺西徹に相談にのってもらっているうちに不倫関係になったという過去がある。姫乃あんの父は実は寺西徹なのである。
 寺西徹の妻の山口不二子は、夫は自分を抱いても心は他の女にあることを感じており、オナニーで慰め、ついには出会い系サイトでの不倫に至る。姫乃あんは、ボーイフレンド松浦祐也との火遊びから妊娠してしまう。父親になることを松浦祐也は恐れる。
 最後は、山口不二子は家を出て、自分の心に素直になった持田さつきと寺西徹は結ばれ、自覚に至った松浦祐也と姫乃あんはやり直すことになる。
 筋立ては何てことない平凡なものだが、子を産むということを通じての女と男の心理の微妙な綾を描ききって見事である。ラストにインサートされる姫乃あんの笑顔も爽やかだ。全体に複数のシーンをカットバックでインサートしていく手法が、ユニークな感覚である。
 最近の国沢実は自作脚本が多く、この手の女と男の心の襞をジックリ描く作品が多かった。脚本・樫原辰郎とのコンビの頃のようなブッ飛び映画がないのは寂しくもあった。久々の樫原辰郎の脚本なので、そっち系を期待したが、これまでの国沢実・監督・脚本作品の延長であった。前述したが時間・空間を輻輳させたあたりが樫原辰郎らしいといったところだろうか。
 悪くはない。悪くはないが、例えばカツドウ屋のクリント・イーストウッドが、最近は「ミスティック・リバー」や「ミリオンダラー・ベイビー」でウィリアム・ワイラーやフレッド・ジンネマンみたいな名匠・巨匠になってしまったような寂しさも感じるのである。

「弁護士の秘書 奥出しイカせて」 2006年公開
監督・池島ゆたか 脚本・五代暁子 主演・日高ゆりあ,本多菊次朗

本多菊次朗と野村貴浩の法学部の先輩・後輩で開いている法律事務所にチャッカリ娘の日高ゆりあが採用され、ひっかきまわして去っていくというコメディ調の一編。本多菊次朗と野村貴浩はチャーミングな日高ゆりあに夢中になり、妻や婚約者も放り出さんばかりの勢い。日高ゆりあは二人を手玉にとり、ベッドイン中の声を携帯電話を巧みに利用して妻や婚約者に中継し、破局に追い込む。自分は、離婚調停で法律事務所を訪れた人気劇作家をゲットして去って行く。タレントまがいに(最近こういう弁護士は少なくない)TVなどで稼ぐ野村貴浩を、本多菊次朗がやっかんだり、日高ゆりあに去られた後も、性懲りもなく後任の秘書をハシャぎながら二人で履歴書を物色するなど、迷コンビぶりも楽しい。監督・池島ゆたかと脚本・五代暁子の名コンビの職人芸は、ここでも健在だ。ただ、このコンビは名画のパロディー・オマージュのことが多いのだが、今回はそれがあるのかどうか判らなかった。

「年上の女 博多美人の恥じらい」 2002年公開
監督・荒木太郎 脚本・吉行由実 主演・富士川真林,高木耕太

恒例の映画愛に溢れた荒木太郎の一編。福岡オークラの映画館との全面提携作品のようである。高校生の高木耕太は、映写技師の従兄の誘いでピンク映画を覗かせてもらい、スクリーンの中の富士川真林に夢中になってしまう。スクリーンの向こうの人だと思っていたら、街でバッタリ遭遇する。引退して人妻になっていたのだ。夫は彼のガールフレンドの姉の不倫相手だという。富士川真林は、過去にピンク女優だったことと、現在子供ができないことの二重の負い目から、黙って耐えている。みかねた高木耕太は、すべてを正直に明かすべきだと富士川真林に話す。従兄の映写技師は、絶好のチャンスとばかりに彼女の映画館での舞台挨拶をセッティングする。舞台挨拶は地元の人々に暖かく迎えられ、すべてを知った夫は、やりなおそうと舞台の彼女と抱擁する。舞台挨拶の司会に葉月螢がカメオ出演する遊び心も楽しい。映画への愛とピンク映画でも卑屈になるなとの荒木太郎の呼びかけは素敵だ。映画の詩情と叙情が、作品の存在そのものでそれを証明しているのが素晴らしい。
2006年8月5日(土) ●新宿国際劇場
「ミセスの荒い息 激しく乱れて」 2003年公開
監督・脚本・関根和美 主演・安西なるみ,酒井あずさ

旧題「若奥様 羞恥プレイ」安西なるみは、父親の厳しいしつけがトラウマになっているファザコン女であり、父親と正反対の優しい男と結婚する。優しすぎてどこか物足らない。夫に叱ってもらいたいとの欲求不満から、スーパーで万引をしてしまう。そこをガードマンにつけこまれる。夫や警察にバラすと脅迫され、スカートの中をノーパンのままで、あるいはバイブレータを挿入したままで、街を歩くことを強要される。このあたりは塚本晋也の「六月の蛇」といったところである。(塚本晋也の「六月の蛇」は意識的にピンク映画調を狙ったそうだから、こっちの方が王道といえるのかもしれない)
 SMチックな恥辱はエスカレートしていく。オナニーの強制、剃毛、監視された中での放尿、すべてを盗撮カメラの前で演じさせられ、羞恥は拡大していく。意外な真相が明るみに出る。ガードマンの妻は交通事故で全身麻痺の体だった。妻の欲求を満たすために、数々の恥ずかしい行為を、隠しカメラで中継して見せていたのだ。ラース・フォン・トリアーの「奇跡の海」の男女逆転劇という仰天した結末だ。
 安西なるみは毅然としてガードマンの下を去る。夫の前に剃毛された秘所を堂々と晒し、公園で足を組替えてのチラリズムの露出狂となる。(「氷の微笑」か?)何となく、奇妙な女の解放物語・夫婦回復物語として幕を閉じるのである。

「萌えメイド 未成熟なご奉仕」  2006年公開
監督・渡邊元嗣 脚本・山崎浩治 主演・藍山みなみ,華美月

藍山みなみはロリータファッションに夢中な女の子。大きなトンボ眼鏡がよく似合ってカワユイ。なぜかヤンキーの華美月と仲良しである。ピンク版「下妻物語」だ。藍山みなみはファッションに金をつぎ込みすぎてカード破産寸前である。デリヘル「メイド宅急便」でいっしょに稼ごうと華美月を誘う。乗り気でなかった華美月だが、メイド頭がかつて在籍していたヤンキー集団の総長の風間今日子だったことから、「メイド宅急便」で働くことにする。父親に家出され家庭崩壊で引き篭もりになっていた華美月を、ヤンキーに入団させ立ち直らせた風間今日子に恩があったからだ。
 華美月の最初の客は、引き篭もりのSM趣味の若者だが、その愚かさに彼女はキレて、外に引き出し更生させる。藍山みなみの最初の客は、会社経営失敗で自殺を決意し、冥土のみやげにメイドに奉仕してもらおうと(駄洒落か!)思った中年男なかみつせいじである。藍山みなみは何とか自殺を思いとどまらせようとする。ストーリーはシリアスだが、メイドコスプレを調味料にして、全体には渡邊元嗣調のブッ飛んだコミカルタッチでだ。
 ブッ飛びぶりは、後半エスカレートする。藍山みなみは、なかみつせいじが家出した華美月の父であることに気付く。その時にはなかみつせいじは姿をくらましていた。自殺しそうな場所の河原を二人が呼びかけながら探す。なかみつせいじの名前は忠太郎である。「お父さーん」と華美月、「忠太郎ー」と藍山みなみ。完全に「瞼の母」のモジリである。ちなみに忠太郎の苗字は馬場。「番場の忠太郎」ってか。どこまでも人を喰った渡邊元嗣流である。
 ついに親子対面。涙を流し抱き合っているうちに、アレヨアレヨとディープキス。「やり過ぎじゃない」とあきれる藍山みなみ。実は、二人は義理の父娘で、家出の原因も二人の関係が義母にバレタからだったとの、最後でも人を喰った渡邊元嗣タッチの楽しさに終始した一編だった。

それにしてもこの2本で、「六月の蛇」「奇跡の海」「氷の微笑」「下妻物語」「瞼の母」と、次々と著名作が引用されるとは、ピンク関係者ってホントに映画愛に溢れてんだなあと思う。
2006年7月8日(土) ●お蔵出し
「盗撮サイト 情事に濡れた人妻」 2006年公開
監督・渡邊元嗣 脚本・山崎浩治 主演・華美月,藍山みなみ

登場人物は男女3組のキッチリ6人、ミステリアスな関係のうちに最後は全員揃っての乱交に至るというストーリーが、よく整理されてまとまっている。才人渡邊元嗣、盗撮の不気味さを誘うホラータッチ、SMプレイの耽美性と、映像センスも悪くない。新婚で借家に落ち着いた華美月と西岡秀記の夫婦。しかし、新妻の華美月は誰かに覗かれてるようで落ち着かない。かつてのレズの友達の藍山みなみもおしかけて来て迫ったりする。ついにはネットを通じて盗撮写真が飛び込んできたり、レイプ魔まで侵入してくる。実は夫は藍山みなみとできていて、それを掴んだ盗撮マニアの家主夫婦の瀬戸恵子と堀本能礼に脅迫され、4人共謀して華美月をSMプレイ地獄に引きずり込んだのである。と、思ったら最も淫乱だったのは華美月だったというドンデン返しになる。夫にもレズ相手にも欲求を満たされず、若い真田幹也と浮気三昧、レイプ事件も相手は真田幹也をつかった狂言で、彼らを逆に奴隷として淫乱地獄に落とし込んでいく。最後は6人の乱交が延々と続き、それを覗きのネットに流して欲求不満を解消する華美月の淫乱の究極でジ・エンドになるのである。

2006年7月12日(水) ●お蔵出し
「昭和エロ浪漫 生娘の恥じらい」 2006年公開
監督・池島ゆたか 脚本・五代暁子 主演・春咲いつか,池田こずえ

「昭和エロ浪漫 生娘の恥じらい」、「エロ」というピンク特有のエッチな言葉を除けば、「昭和浪漫 生娘の恥じらい」である。舞台は昭和30年代、まだ婚前交渉は不埒な行状とされ、「きずもの」なる言葉がまかりとおり、「生娘の恥じらい」が存在した時代である。家父長性、集団就職、組合運動への情熱、歌声喫茶、驚異の新人プロ野球選手の長嶋茂雄の登場、カルピスのポスターと、それ以外にも時代の象徴が、巧みに取り込まれており懐かしの叙情感を盛り上げて見せた。ひょっとしたら、これは池島=五代版の「三丁目の夕日」か。
 春咲いつかの年頃の娘を、エリートと結婚させるのが幸せなことと信じ込んでいる家父長性まる出しのなかみつせいじの父親。一方では適齢期を越えた部下の池田こずえにも、何とか良縁をと心を配る。ただ、池田こずえの父親(監督・池島ゆたか自演)は家事能力ゼロの男やもめ大学教授で、彼女は父と同居の条件を満たさない男とは、結婚する気がない。春咲いつかの娘は集団就職の中卒男の組合活動家と恋をして、父親を激怒させる。ただ、部下の池田こずえの方は、父と同居の条件を満たした愛のない男と結婚をし、ひそかに思慕の念を抱いていた上司のなかみつに一晩だけの情事を懇願し、一生の思い出とすると言って、去っていく。なかみつは、「結婚って条件じゃないと思う」と訴える娘の春咲いつかの心を認めざるをえなくなる。夫なかみつの意向を棚上げにして、「娘をよろしくお願いします」と口火を切ってしまう妻の吉原あんずも、いい味を出した。ラストはしみじみと夫婦生活の長さの充実を語り合うなかみつと吉原あんず、この二人の濡れ場を全く出さなかったのもよい。ビンク映画で女優が出演しながら濡れ場なしというのも稀有な例だろう。
 春咲いつかの弟が、後腐れない奔放なセックスライフの樹かずに振り回されるサブエピソードも興味深い。こういう今風の女性像が台頭しつつあったのも、この時代だったのである。
 残念なのは無いものねだりかもしれないが、平成の女優に昭和の女の「恥じらい」を表現させるのは、所詮は無理だったということだ。最後の「一週間」をもじった歌に乗った記念写真風の遊び心溢れるクレジットタイトルの楽屋落ち風景は楽しかった。

2006年7月12日(水) ●お蔵出し
「素敵な片想い」 2006年公開
監督・森山茂雄 脚本・佐野和宏 主演・佐野和宏,豊永伸一郎

ゲイポルノである。ゲイポルノでも注目監督・注目脚本家を眼にすることは少なくないが足を運ぶ気にはなれない。理由は、「映画芸術」誌や本コーナーの前身「サラリーマンピンク体験記」で記したので詳述しない。一度だけのゲイポルノ鑑賞体験で、作品的には見るところもあることを確認したが、とにかく館内の雰囲気が尋常ではない。映画に集中できる雰囲気ではないのだ。お蔵出しという形でのビデオ鑑賞だと、作品に集中できる。提供していただいた方に感謝である。
 パチンコ店の売上金を持ち逃げした豊永伸一郎がヤクザに追われて負傷して、初老のゲイ佐野和宏が営むカフェバーに逃げ込んで来る。一目惚れした佐野は親切に介抱する。脚本も書いた佐野和宏がゲイのメークでいい味を出す。若い男に屈辱的な愛撫を受け、「馬鹿にするな」と反発しながら感じてしまうあたりに、関係に不自由を感じ始めた初老のゲイの哀愁が滲み出る。「メゾン・ド・ヒミコ」で演技賞に輝いた田中泯に匹敵する好演だ。最後はヤクザと刺し違えて、豊永伸一郎への無償の愛に殉じる。味わい深い「素敵な片想い」の映画だった。森山茂雄監督、水準をキープしている。
 ただ、ゲイポルノだけに豊永伸一郎を除き、ヤクザも含めて全員がゲイ、その都度濡れ場が展開し、当然ながら延々と長い。男女の濡れ場とちがって、その気がない私には見せ場として成立しようがない。でも、佐野和宏の初老の男のくどい濡れ場も、その気のある人には魅惑的に見えるのだろうか。通常のピンクに置き換えれば、婆さんが濡れ場を演じているグロ以外の何物でもないのかとも思えるのだが、まあどうでもいい、そのテの人に確認したいとも思わない。

2006年7月17日(月) ●お蔵出し
「裸の三姉妹 淫交」 2006年公開
監督・脚本・田中康文 主演・麻田真夕,薫桜子

いろいろな悩みもつ三姉妹が、それを乗り越えて新たに旅立っていくのを爽やかに描いている。各エピソード共に、どうってことないと言われればそれまでなんだが、生きていくことの良さをシミジミと感じさせてくれる佳作である。
 長女の麻田真夕は、絵の才能を認められて、有名な画家の叔父の養女になる。三女の淡島小鞠も、若い編集者から絵の才能を認められつつあるが、彼女は引き篭もりだ。才能も何もないコンプレックスの塊の次女の薫桜子は、キャバクラ嬢で、愛する客に貢ぐことに賭けている。長女を女にしたのは、実は義父の叔父だった。そのことと叔父の才能への嫉妬もあるのか、麻田真夕は家出して男漁りに耽る。淡島小鞠は、若い編集者に愛されることにより引き篭もりを克服して外に出るが、姉の薫桜子に誤認されて嫉妬に狂った彼女の愛人の妻に刺される。
 長女は義父の前で、キッパリと別れを告げて旅立つ。次女は傷害犯となり獄中にある妻を待ち続ける愛人に嫌気がさして、これもキッパリと別れる。退院した三女は、完全に引き篭もりを克服する。それだけの話なんだけど、何かシミジミといい。嫉妬に狂った妻は吉行由美、キャバクラのママの佐々木真由子が「この商売、男に貢いだらおしまいよ」と諭す貫禄を見せるなど、ベテラン女優も巧みに配している。監督・脚本の田中康文、期待の新星だ。
 ただ、濡れ場に関しては、ピンクだから仕方なく入れているという感じで、ドラマの高揚に全く役立っていない。いや、むしろドラマを中断して邪魔になっている。ピンク映画監督としてならば、そこは瑕疵になってこよう。

今年度封切の鑑賞ピンクは7月2日で10本、ピンク映画大賞参加資格の25本はいよいよピンチと思っていたが、ここにきてある人の御好意のお蔵出しで、一気に4本を稼げた。いずれもそれなりの水準作なことも含めて、感謝、感謝である。
2006年7月2日(日) ●新宿国際名画座
「痴漢男の指 犯された人妻」 2002年公開
監督・脚本・橋口卓明 主演・佐々木基子,本多菊次朗

旧題「痴漢の影 奪われた人妻」、佐々木基子はドライブ中のフェラの交通事故で恋人を失う。恋人の親友の本多菊次朗と結婚するが、トラウマとしてそれが深く残る。夫婦関係は冷えて夫は不倫のオフィスラブ、佐々木基子は出会い系サイトで謎めいた男と出会う。男はトラウマの象徴の亡霊のような存在で、次第に佐々木基子は半狂乱になっていく。夫は妻のトラウマの苦しさを理解し、やさしくいたわって夫婦仲は回復する。ハッピーエンドを思わせつつ庭には謎の男の影が…。と、筋立ては凡だがミステリアスなムードは悪くない。
 でも、何となくどっかで見たような映画だなと思いつつ鑑賞作品リストを整理していたら、2002年の12月7日(土)に旧題で見ていた。当時のピンク日記にも評を書いている。これが、今回書いたものとほとんど同工異曲。あたりまえといえばあたりまえだが、物好きな人は読み比べてみてください。

「熟母・娘 乱交」 2006年公開
監督・深町章 脚本・河本晃 主演・藍山みなみ,しのざきさとみ

作品評に先立ち一言、新進脚本家河本晃の名前がPGのブログでは河西晃になっていた。私も周「磨」なのに周摩や周麿にされたりするので(最悪は周魔なんてのがある。臭魔にされないだけマシか)、ひとごとではない。みなさん、固有名詞には正確を期しましょう!なんて言ってる私も、このHPのコーナーで山口真里さんを真理さんにしちゃったことがあるので、偉そうなことは言えないのではありますが…。
 出演者5人、場所は別荘地に限定しコンパクトにまとめた河本晃の幻想譚の脚本を、練達の職人の深町章監督が、低予算にも関わらずフェイドアウトや照明効果で、ファンタスティックなムードを盛り上げている。
 若社長が同級生の部下と、バカンスで湖畔の釣り三昧に耽る。若社長は広い別荘に一人住まい。部下は恋人と近くのリゾートマンションに泊まっている。ある日、美人の母娘が通りかかり、突然娘が失神、近くの療養所で療養中の間の外出だったとのことだ。娘は別荘で休み、若社長と心が接近する。ある晩、母の「娘は余命があまりない。一晩だけ抱いてあげて下さい」との願いを受けて一夜を共にし、毎晩通うことを快諾してしまう。ここまでくればもう想像つくように、これは「牡丹燈篭」である。
 キャスティングは、母がしのざきさとみ、娘が藍山みなみ、若社長が岡田智宏、部下が川瀬陽太、その恋人に御贔屓里見瑤子嬢!と、粒が揃っている。でも、ちょっと前だったら亡霊の娘は里見瑤子嬢だったろうにな、と思っちゃうのが残念なところ。亡霊の幻想的な濡れ場を引き立たすための、ピンクの定番濡れ場担当になっているのは、ベテランの貫禄でもあるが、キラキラした若さはやはり藍山みなみになっちゃったあたりが淋しい。「淫ら姉妹 生肌いじり」(シナリオ題名「精霊夜曲」)で薄幸の美少女の精霊を演じた頃が懐かしい。それにしては、当時の里見瑤子嬢の相手役の岡田智宏が、同じポジションにつけているところを見ると、男は得なようにも思う。
 ただ、今回の里見瑤子嬢は、ストレッチで体の柔軟さを見せ、イナバウアーのポーズまでやってみせる。これまでも何本かで格闘技女の片鱗をチラリと覗かせる役を演じていたが、ひとつ本格的な格闘技ピンクでブッ飛んでくれないだろうか。
 このままではしのざきさとみの濡れ場の出番がないなと思ってたら、魔除けのお札を剥がさせるために、川瀬陽太を誘惑する役割を与えるあたり、脚本の巧さを感じる。私がピンクにのめり込んだきっかけの一つである監督・深町章と脚本・川崎りぼんのコンビのファンタジー連作再来を感じさせる佳作であった。河本晃は、全くファンタジーの系統ではないと思っていただけに意外だった。でも、河本晃氏から聞いたところによると、深町・河本コンビは一区切りとなるらしい。深町・川崎コンビの再来を期待した私には残念だが、深町監督はベテランとして今後も独自の活動をするだろうし、河本晃も榎本敏郎監督・深町章監督に続いて新たな名コンビを誕生させていくだろう。席亭デビューもした河本晃、落語の多くはファンタジーだから、ファンタジーの系列ではないという私の見方が不明だったということだ。今後のさらなる発展・活躍を期待したい。

「人妻 濃密な交わり」 2005年公開 (「ぢーこ」さん、ありがとう=詳しくは周磨要の掲示板をご覧下さい)
監督・勝山茂雄 脚本・奥津正人 主演・真田ゆかり,川瀬陽太

公開年が調べても不明である。改題作品かどうかも判らない。日本映画データベースで勝山茂雄監督作品をあたったが該当しそうなのもない。
 ピンク映画も短編映画の一種(約60分、濡れ場を別にすると40〜50分)と考えれば、ややこしいテーマよりも、シンプルな題材をコンパクトに提示した方がよい。その意味でこの映画は理想型だ。「人妻 濃密な交わり」のタイトルはピンク映画風でややドギツいが、内容的にズバリそのものだ。組織の中で、一軒の酒場をまかせられ、何人かの若い衆もかかえている川瀬陽太と姐さんの真田ゆかり。前半は二人のラブラブぶりが「濃密」にロマンチックに描かれる。サッカー少年だったことを妻に語る川瀬。組織の上部から、危険な金の受け渡しを請け負うことで、川瀬は金バッジをもらう。しかし、その仕事で川瀬は殺される。直前の妻との偶然の出会いと別れが切ない。突然の夫の死に脱力する妻。ホストを買ったりするが空虚は埋められない。ホストとの濡れ場の虚脱した真田ゆかりの表情に情感がある。前半のラブラブの回想のはさみ方も絶妙。姐さんを慕い、組織の非情を泣いて訴える若い衆の暴走を、やさしくさとす真田ゆかり。この後に若い衆とベッドインするようなピンクの定例パターンに行かないのも良い。気持をフッ切るために、夫の匂いのこもるマンションから転居する妻。公園のサッカー少年達の姿に夫の幻想の掛け声を聞き、去っていくラストシーンにも味わいがある。
2006年6月24日(土) ●上野オークラ劇場
「痴漢電車 人妻くねり開く」 1997年公開
監督・脚本・関根和美 主演・冴月汐,風間今日子

旧題「即乗りOKスケベ妻」冴月汐の夫から痴漢されたと、友達の風間今日子から聞かされる。まさか夫がと、冴月汐は信じられないが、疑心暗鬼にもなる。どこまで妄想かどこまで現実か、といった感じで妄想がエスカレートして、冴月汐は痴漢を内心望むような趣味になり、多数に痴漢されてヨガる幻想的な空間で終わる。てなことの、どうということない一編。風間今日子が濡れ場で、自慢の巨乳を男の顔に押し付け翻弄するあたりは、いかにも風間今日子らしい見せ場といったあた
りが、目を楽しませた程度の映画か。

「OL破れたエロ下着」 2002年公開
監督・脚本・後藤大輔 主演・奈賀毬子,坂本ちえ

旧題「OL発情 奪う!」オフィスの一千万円強奪を計画する清掃バイトの男と女。不倫のオフィスラブの課長とOL。援交三昧の課長の娘の女子高生。父と近親相姦でもある。使い込みで追い込まれ同じく一千万円を狙うヤクザ。そんな曰くありげな面々がオフィスで鉢合わせをしたところで東京大地震。地下のオフィスに閉じ込められてしまう。フィルムの保管庫があったりして、場所は新東宝の事務所のようだ。超安上がりなのに、カメラを揺らすだけでスケール感が出るうまい創りだ。入り組んだ人間関係の中の密室の地獄図絵は、なかなかにコクのある描写で見せる。

「桃色仁義 姐御の白い肌」 2006年公開
監督・荒木太郎 脚本・荒木太郎・三上紗恵子 主演・美咲ゆりあ,竹本泰志

組長の竹本泰志と姉御の美咲ゆりあだけが残った落ち目のヤクザの組。借金の片に敵方の組に拉致されて、竹本はマグロ船に売り飛ばされ、美咲は風俗で働かされる。冒頭の落ち目の二人の切ない濡れ場の情感は豊かである。続いての拉致されて鎖で拘束されてのレイプはSMチックな魅惑で盛り上げる。変化をつけて見せていくベテラン荒木太郎の演出はさすがだ。借金を返し終わって道端に放り出された美咲は、ひきこもりで親に放逐された弟とバッタリ。テキヤの経験を生かして行商の丼弁当屋で成功していくが、ここからは弟の初恋の女子高生との濡れ場模様と、また変化がつく。敵方の組長をカミソリを振るって美咲がしとめるというヤクザ映画調のあたりは、電球に血が飛び散る完結な描写だ。マグロ船から解放されタクシーの運転手になっていた竹本と美咲は再会。ロマンチックな濡れ場でしめくくる。荒木太郎は画面変化を豊富につけて飽きさせない。新人美咲ゆりあの姐御っぷりもなかなか良かった。
2006年5月20日(土) ●新宿国際名画座
「絶倫絶女」 2006年公開
監督・いまおかしんじ  脚本・守屋文雄  主演・吉岡睦雄,下元史朗

2年連続のベスト監督の「いまおかしんじ」の新作である。何ともヘンテコな映画だ。私はこのカタログでは、冒頭の主演を二人に絞って記載することにしているが、今回は男優二人になってしまった。といっても、決してゲイポルノではない。普通のピンクどおり女優の裸も濡れ場もあるが、男を視点にしないとどうにも語れない作品なのだ。東京湾に出現したといわれる巨大イカを釣ることに執着する吉岡睦雄の所に、叔父の下元史朗が転がり込んでくる。この叔父が寝ると怖い女が夢に出るので寝られない不眠症。どっちもヘンテコな人物。吉岡が同僚と恋人を取り合ったりするドラマも無いではないが、風呂場でゲソに襲われたり、下元が神社で立小便をしてたら蛇に一物を噛み付かれ地獄に落ちたり、血みどろの濡れ場の果てに、吉岡が下元を地獄から救出したり、わかったようなわからないような描写が延々と続く。例によって、いまおか映像パワーを感じないでもないが、今回は私はもうひとつ乗り切れなかった。昨年のベスト映画「援助交際物語 したがるオンナたち」のラストのミュージカル風の飛躍が受けたので、その線をもっと拡大しようと試みたのだろうか。でも、その前の「熟女・発情 タマしゃぶり」でもボーリングの玉が喋ったりするから、案外にいまおかしんじの資質に、こういうブッ飛びファンタジー感覚が潜在しているのかもしれない。

「性体験実話 淫女たちの告白」 1993年公開
監督・新田栄  脚本・岡輝男  主演・風見怜香,麻田めぐみ

旧題「ザ・アダルト 性告白実話」お花教室の先生と二人の弟子が、性体験を告白しあい、それを見せていくいかにも新田栄らしい王道ピンク。先生はホストとの不倫、一人の弟子は夫とのSMチックな夫婦生活、もう一人はレズ体験と、濡れ場も一応バラエティに富んでいる。最後はホストが乱入し、3人とも男にも女にも目覚めての乱交模様と、これも定番である。主演のお花教室の先生が豊満な巨乳で、それに比しても乳輪が異常なまでにドス黒く巨大である。特殊メークかいなと目を瞠るような強烈さである。ただし、ヌードはタップリあるのに、意外と体位の関係でバストトップが陰になってしまうアングルが多い。これも大ベテラン新田栄(何たって早乙女宏美さんの処女出版「性の仕事師たち」でピンク映画監督の代表に挙げられているほどだ)の気を持たせる狙いのひとつなのか。まあ、作家性を重点に観る可愛げのない私のようなピンク映画ファンにとってはどうでもいいことではあるが、これはこれでピンクの正統派なのだろう。

「すけべ母娘 どっちも好きもの」(旧題「ドすけべ三昧 母娘喰い」)を観てて、鑑賞済であることに気がついた。調べたら「衝撃!母娘のセックス」のタイトルで観ていた。その後、ぢーこさんから「ドすけべ三昧 母娘喰い」の改題であることも教えられていた。そちらの方のタイトルは失念してたので、未見作品として見始めてしまったというお粗末だった。でも、この作品は2回も改題して新版公開されているということか。PGに紹介されていない2001年以前の新版公開作品は藪の中で、追跡調査はぢーこさんの記憶を頼るしかないのだが、ますます藪が深くなった。ぢーこさん、今後ともよろしくお願いいたします。
2006年4月22日(土) ●上野オークラ
「誘惑美容師 ヴィーナスの縮れ毛」 2001年公開
監督・小川欽也  脚本・水谷一二三 主演・佐倉萌,今井恭子

佐倉萌の美容師に文字通り「髪結いの亭主」でへばりついている竹本泰史。隠れて若い愛人の酒井由美ともよろしくやっているとんでもない奴だ。佐倉萌の助手の今井恭子が、独立を申し出て彼女は心良く送り出す。ところが、竹本泰史は今井恭子にも手を出し、「髪結いの亭主」の特権を利用して佐倉萌の顧客データまで今井恭子に流す。竹本泰史と今井恭子の悪徳ぶりを描くピカレスクの趣きで進んでいく。竹本泰史が二股をかけているのが判明し、佐倉萌と今井恭子の3人一部屋での刃物三昧の修羅場となるが、勢いで今井恭子が佐倉萌を刺殺してしまう。今井恭子は服役して、すべてサバサバとしがらみがなくなった竹本泰史は、酒井由美とよろしくやり続ける。ピカレスクにしても、ヒロイン佐倉萌への救いは何にもなく、これってなんじゃろう。昔、主人公がいたぶられた上に殺されておしまいになるマカロニウエスタンの「殺しが静かにやってくる」という怪作があったが、そんな映画を思い出した。

「巨乳妻メイド倶楽部 ご主人様、いっぱい出して」 2006年公開
監督・的場ちせ 脚本・山崎邦紀 主演・綾乃梓,鏡麗子

精神面でも肉体面でもご主人様を支え、悩める男たちを出口へ導くメイド達が奉仕するとの触れ込みの「メイドの館」。マダムが鏡麗子、アシスタントとして参加することになった綾乃梓。二人の奉仕によって、ニートの青年も挫折ボクサーも会社倒産でインポになった男も、すべて生きる気力を取り戻す。とはいっても、マダムの鏡麗子が言うほどの哲学的工夫があるわけでもなく、風俗コスプレSEXと大差ない。ただ、衣装といい室内装飾といい低予算ながらファンタスティックな空間を造形している。特に新人の綾乃梓のメイド姿は、180cmの長身も相まって、決して美人というわけではないんだけど、何とも言われぬムードを醸し出す。新人賞の有力候補だろう。倒産社長なかみつせいじの回復のために、妻の風間今日子まで引き込んでの乱行は、的場ちせ監督らしいアナーキーなムードだが、メイド哲学に脚本・山崎邦紀流のブっ飛び感覚がなかったのが、今回は淋しかった。

「義父の愛戯 喪服のとまどい」 2006年公開
監督・加藤義一 脚本・岡輝男 主演・矢藤あき,あらい琴

悪い奴ばかり出てくる典型的ピカレスク。夫が失踪したにも関わらず、死ぬまで義父を看病した矢藤あきは、愛人と遺産で会社を興そうとしている。ところが、夫が突然遺産目当てで舞い戻る。愛人まで連れている。隠し子を騙ったり弁護士を騙ったりの、丁丁発止のだましあいでストーリーを展開させていくが、最後は矢藤あきの義父への純粋な愛と、それに応じて隠れた形で遺産をキチンと残しておいてくれたというエンディングは、加藤義一作品としてはちょっと凡だった。

●ピンク映画大賞のレポートは「映画三昧日記」に寄り道して下さい。
2006年3月25日(土) ●上野オークラ
「OL 性の裏窓」 2001年公開
監督・小川欽也  脚本・池袋高介 主演・竹本泰史, 時任歩

ピンク映画は基本的にゲイポルノでなければ主演は女優だろうが、これはどうみても男優主演で、女優は彩りに過ぎない。モテモテ男の平川直大と冴えない竹本泰史の友人、竹本はもっぱらオナニードールで欲望を処理する情無い日々。男がオナニードールと戯れてるなんて、男にとって、見ていても面白くもなんともない光景のはずが、妙にエロティックな気分を盛り上げているのが楽しい。ある日、モテモテの平川からデートがバッティングしたので、時任歩との代理デートを押し付けられる。平川は時任に一目惚れしてしまうが、「女の気持がわからない人」とあっさり振られてしまう。平川はストーカーと化し、悶々とした思いをオナニードールに告げる。奇跡が起こる。女の心の声が聞こえるようになる。そうなれば、女の心の声に合わせ行動することができる。平川はファッションをガラリ一変、モテモテ男になってしまう。これって、女流監督ナンシー・メイヤーズのメル・ギブソンとヘレン・ハント主演「ハート・オブ・ウーマン」だ。「ハート・オブ・ウーマン」公開は2001年1月、この映画の公開は6月、ピンク映画ならではのフットワークの軽さに感心する。平川の方は、モテモテ男の尊大さが災いして、だんだんと女性から疎まれてくる。竹本は時任歩の愛も勝ち得てメデタシメデタシとなったところで、突如頭痛、もとに戻って女の心の声が聞こえなくなってしまう。「もう、私は必要ないわね」とのオナニードールの声、洒落た幕切れのファンタジーでもあった。

「乱交団地妻 スワップ同好会」 2006年公開
監督・的場ちせ 脚本・山崎邦紀 主演・華沢レモン,環あかり

華沢レモンの団地妻は、夫の一方的なAV的プレーにうんざりしている。ネットを通じて、団地妻の性生活に、みんな満足しているかどうか訴えかける。僧侶の修行を諦めて結婚したストイックな夫に満たされない環あかり、夫は絶倫なんだけどそれ一本だけでは満たされないという風間今日子と、続々と同調者が集まってくる。携帯の写メールを使っての夫婦生活公開で興奮し、スワッピングでそれぞれの夫婦の足らざるところを補完して、エクスタシーに至る。的場ちせ流のアナーキーな性の世界ではある。ただ、性のことを夫婦で話せないという欲求不満がキックになっているのはかなり古めかしい。そんなのは戦前の話で、団塊の世代の夫婦以降は、「HOW TO SEX」や「女の四畳半」の時代であり、そんなことはないはずだ。いや、最近はそれが逆行しているのかな?だから成田離婚をはじめバツイチが急増しているのかな?なんて関係ないことを考えたのであった。脚本・山崎邦紀のブッ飛び感覚が皆無なのは寂しい。

「痴態エステ 舐めて交わる」 2006年公開
監督・国沢実 脚本・間宮結 主演・さくら葵, 池田こずえ

バイト先の飲み会の帰り、憧れの先輩松浦祐也に処女を捧げてしまったさくら葵。先輩に好かれようとエステに通う。自分に自信が持てなかったさくら葵も、昔いじめられっ子だったが今は自信が持てるようになったエステ店長の池田こずえの励ましで、次第に自信を持てるようになる。でも、先輩に気にいられるためにエステに通う費用稼ぎのためにデリヘル嬢になるのは行き過ぎだ。先輩の彼女椿まやは、池田こずえの昔のいじめっ子だったというサブストーリーもあり、椿まやの男に対する意外に純情な一途な思いも強調される。最後にさくら葵は、エステ通いは先輩のためではなく池田こずえへの愛のためだと気付き、かくして松浦祐也=椿まや、さくら葵=池田こずえの2カップルが誕生し、すべて丸く納まる。最近、女の心理をジックリ描く作品の多い国沢実演出、ますます充実の一途だが、そろそろ樫原辰郎脚本と組んだトンデモ映画も見たいなあと思う昨今である。
2006年3月5日(土) ●新宿国際劇場
「淫唇看護 白衣のしずく」 1998年公開
監督・脚本・関根和美 主演・浅倉麗,樹かず

旧題「憧れの白衣の天使 愛撫でびっしょり」仕事がなくて、電気も電話も水道も止められた秘密調査組織のカップルの調査員。乳繰り合うことしかすることがなかったところに仕事が来る。怪死者を出し続けている病院の調査である。マッドサイエンティストの院長、その妹の理事長、二人をサポートする腹違いの弟のイケメン医師といった布陣。真相は、院長が性技の拙さを笑いものにされ成田離婚になったことから、エクスタシーの中で死を迎える催淫剤開発に血道をあげるマッドサイエンティストと化し、女のエクスタシーの時の献体を収集する過程での、変死者続出だったという人を喰ったお話。
 演出もかなり人を喰っていて、主人公カップルの濡れ場の後に、何故か画面外からティッシュの箱が差し出されたり、止められているはずの電話に、秘密組織からの連絡だけが鳴ったり、看護婦と掃除夫となって病院に潜入する時だけ、カップルの調査員の二人の衣装が逆だったり、意味もなくおかしい描写が続く。掃除夫に化けて、院長が理事長にフェラされてるのを覗いて監視してたら、後ろから理事長に背を叩かれ、向き直ったらフェラしてるはずの理事長はダッチワイフに変じてたりとの、どこでもドア風トポロジー空間的描写もあったりする。院長の元妻とヒロインの女調査員が二役で、当然ながら瓜二つのことが騒動を増幅したり、組織の上司が何故かヒロインのセミヌード盗撮を持っていて、任務の話よりもそのネガを返せとのドタバタのほうが大きくなったりと、とにかく人を喰った怪体な魅力の一編だった。

「巨乳姉妹〜谷間に吸いつけ〜」 2006年公開
監督・吉行由実 脚本・本田唯一 主演・薫桜子,風間今日子

魔女ものである。林由美香さんの遺作で貧乳に対抗して巨乳で争った新人薫桜子主演作、今回は姉さん役にベテランの風間今日子競演という巨乳コンビ。魔女修行で、指名された男にプロポーズさせること、それまでに使える魔法は3回限りという縛りがかかる。薫桜子の相手は、イケメンだがクソ真面目を絵に描いたような商社マン岡田智宏、誘惑には全然乗ってくれない。魔法をかけてベッドインできても、魔法が解ければ元の木阿弥のクソ真面目男にもどってしまい、2回使って後がなくなる。
 風間今日子の相手はミュージシャン志望の千葉尚之で、失恋で落ち込んで部屋をちらかしつくしてる無気力男。風間今日子は薫桜子にカップル交換を申し入れ、一度の魔法で岡田智宏とベッドインし、彼のM的資質を発見してモノにしてしまう。千葉尚之の元カノが私の御贔屓里見瑶子嬢!薫桜子の誘惑も順調に進み出したと思ったら、元カノ瑶子嬢がヨリを戻しに押しかけて来てパーとなる。でも瑶子嬢は、男の精力不足をなじり、バイブプレーを強要して自分だけいい気分になってる自己チュー女。(瑶子嬢、ワキでも視線の強さで我の強い女をいい味を出して演じる)千葉尚之は本当に愛してたのは薫桜子だったことに気付く。でも魔女は人間を愛するのは御法度。薫桜子が修行を終え魔女界に帰らねばならぬ切なさがジンとくる。薫桜子,風間今日子のキャラが際だち、御贔屓里見瑶子嬢のワキの調味料も効いた吉行由美監督の良質ファンタジーだった。

「ホテトル嬢 癒しの手ほどき」 2006年公開
監督・竹洞哲也 脚本・小松公典 主演・青山えりな,今野由愛

トビウオの源氏名でホテトル嬢になった訳アリ風の青山えりな。前半は、女子高生・レースクィーン・女子プロレスラーといったコスプレで、同じホテルのドアから同じアングルで入ってくる。青山えりなの七変化で目を楽しませる映画と思っていたら、後半の詐欺師の男客の登場から、シットリした味わいが滲み出てくる。
 詐欺師の男は、商売抜きのデートにえりなを誘う。結婚詐欺が目的だという。「ホントのこと言ったら詐欺にならないじゃない」「本気をださなきゃ詐欺はできないさ。なんでトビウオなの」「飛べるけど、鳥みたいには飛べないのが、何だかいいみたい」「でも、少しづつでも飛べばいいじゃないか」正確な採録には程遠いが、そんな意味の奥深い言葉のやりとりがある。「飛んでみようか」と呟いてジャンプする青山えりな、実は彼女は一児の母だが、母になれる自信がなく、子供を自分の親に預けてホテトル嬢をしていた。でも、その会話が契機になったのか、傘を片手に保育園の前で子供を迎えに待つ姿のラストシーン。どうってことないと言えばそれまでだが「人生」の機微を何となく感じさせる深みも漂う。ピンク大賞監督賞の竹洞哲也演出、ますます今後に期待が持てそうな逸材である。
2006年1月28日(土) ●上野オークラ劇場
「巨乳編集長 やわらかな甘味」 1999年公開
監督・脚本・山崎邦紀 主演・河野綾子,やまきよ

体を使って原稿を集める女編集長の河野綾子。バイオレンス・エロ小説作家の「やまきよ」もその中の一人である。ある日、「やまきよ」は精子の数が不足して女を妊娠させられないことが判明し、ショックで不能となる。裏の顔ではポルノショップ店長でもある河野綾子は、大人の玩具を用いて「やまきよ」のアナルを責め、女装趣味のマゾ男にしてしまう。彼は女装趣味マゾ作家として再生するという何とも他愛のない顛末。出版社のオーナーが、異常な潔癖主義者で殺菌室にこもったままで指示を出し、妻の風間今日子と戯れ続けるサブエピソードが少し面白い。白を基調にした部屋のデザインの雰囲気も良い。これも山崎邦紀らしい奇妙な味わいの一編だった。

「ロリ色の誘惑 させたがり」 2005年公開
監督・高原秀和 主演・綾瀬つむぎ,荒川仁彦

私は歩き続ける、私は走る、等々の自問自答のモノローグを続ける若妻綾瀬つむぎが主人公。ストーカーにつきまとわれたり、「俺が守る」と宣言した夫が元カノと浮気してたり、離婚した母親の存在も鬱陶しく思ってたら、勤め先のダメ社長に誘惑されたり心中にまきこまれかけたりと、イラつくことばかり多い。それでも私は歩き続ける、走り続けるとのモノローグ。綾瀬つむぎが仏頂面だが、何とも奇妙な女の魅力と活力を紡ぎ出している。

「淫らな果実 もぎたて白衣」 2006年公開
監督・加藤義一 主演・新川舞美,佐々木基子

ナースの新川舞美が遠くから見つめていた片想いの彼がひったくりに会って昏倒入院、ひょんなことから見舞いにきた父親に婚約者に間違えられ、そのうち父親の方を好きになりと、これは「あなたが寝てる間に…」のピンク版。すぐ「運命の人」と思い込むやや多情な新川舞美の個性が輝く。果物を小道具としてエロチックに撮る手法も合わせ、人を食った加藤義一ワールドが相変わらず楽しい。綾瀬つむぎ・新川舞美と続々といい女優が誕生している。

昨年のピンクのベスト7は「映画三昧日記」に寄り道して下さい。
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