部屋の紹介、工夫した点

部屋全景
 新築の段階から、ホームシアターに使える部屋を確保しておくことにしました。家を買うというのは高い買い物です。あとから欲しいと思っても、そう簡単に一部屋生み出すというわけにはいきません。夜でもある程度の音量で映画や音楽を楽しむことができるように、新築の時点で部屋だけは確保しておくのが結局は一番安上がりだろうと考え、部屋の配置から始まり、音や光の対策も素材や構造を可能な限り本や資料を読みあさり、設計士と話しあいながら進めました。設計士や大工さんも初めてのことがいろいろあったようですが(うるさい客だと思われてたかも)可能な限り注文を聞いてもらったので、今のところ不満はありません。

 部屋の見取り図です。他の居室と一切接していないため、寝室で誰か寝ていても、音に驚いて起きてしまうようなことはありません。この部屋で満足できる音量を出していても、寝室では音が大きくなったときに聞こえるか聞こえないかぐらいです。外壁でない右側(納戸)と後ろ側(階段)は防音壁にしてもらいました。構造材を互い違いに配して、両方の壁に接する構造材がない形にして、間にはグラスウールをたっぷり詰め、構造材の上を遮音シートですき間なく覆った上から石膏ボードを2重張りしています。後ろのドアは大建工業の防音ドア、窓はペアガラス、床下は車庫、上は空です。
部屋の図
新築に当たってハウスメーカーにお願いしたことは
1)防音を十分におこなって、夜でも気兼ねなく音が出せる環境にする
2)仕事場を兼ねるため、本棚はできるだけたくさん作っておきたい
3)音が響きすぎない部屋にする、共振しにくい部屋の形にする
4)AV機器を置くための棚も多めに、できるだけ作り付けにする
5)配線は、極力表に出ないように、CD管や目隠しなどを配しておく
6)プロジェクターを天吊りできる天井(100kgまで耐えられるように)
7)電源は、オーディオ系は配電盤から直結し、他とは別系統にする
8)照明は、十分な明るさが確保できるもののほかに、調光できるものを
9)窓は少なめに。床は暗めの色で。壁も真っ白ではなく反射率低めに
10)空調は他の部屋同様24時間換気でパイプから音漏れしないように
11)電話、インターネット、ケーブルテレビなどの配線が入るように
などです。設計士の方が柔軟な対応力と発想力のある人で、要望を伝えながら技術上困難な点や不明な点もごまかさずに言ってもらい、期待していた以上の部屋になりました。これから新築される方は、財布との相談にはなりますが、思い切って、防音だけでも、しっかりやっておいた方がいいと思います。

 ちなみに、防音のために余計にかかった費用は、グラスウールが約5万円、石膏ボードを重ねて貼った分が約8000円、遮音シートが8万円ぐらい、防音ドアは大建工業のもので116,200円(普通のドアをつけていればこれより5万円は安い)といったところで、合計20万円ぐらいの出費増だと思います。
 スタジオにできるぐらいの防音室を作ろうとすると、良心的な専門の業者に頼んでも200万ぐらいはします。それに比べると性能の面ではだいぶ落ちるのだろうと思いますが、部屋の配置を工夫してどこの居室とも接していないようにして、人がいるところまでには別の壁やドアがある配置なので、他の部屋に音が漏れて迷惑になることはありません。
 左と前の壁は外壁で、寒い地域に住んでいるので壁も断熱材も厚く、窓もペアガラスなので外では音は全く気になりません。唯一の弱点が床で、低音はガレージに抜けますが、隣の家のところまで行くと、注意すれば聞こえる程度。隣家の中では聞こえないだろうと思います。

 天井は、屋根の勾配そのままの傾斜がついています。最初の要望には共鳴対策は入れていなかったのですが、どこかの本に共鳴を防ぐにはできるだけ平行な面が少ないほうが良いと書いてあり、実際この形でブーミングが起きたことは今のところ1回もありません。正面の壁の上の方にある梁は、スクリーンを設置した時に目隠しになるようにつけておいたものです。 スクリーンをつけてみると、巻き取ってあるときには全く見えない目隠しになっています。
スクリーン隠し

降ろした状態"

 天井には真ん中に蛍光灯2つと、両脇の傾斜部分にスライドレールが1本ずつあります。スライドレールは別々に調光ができ、片方を常夜灯にもなる広い光のライト、反対側を映画鑑賞時などに手元を照らせるスポットライトにしています。
天井

 部屋を横から見た図です。天井は傾斜天井ですが、プロジェクターを天吊りするために、部屋の後ろ側4分の1だけ平らな天井があります。上はロフトになっています。後ろの壁に向かって仕事用のコンピュータがあり、ロフトの下に蛍光灯がついているので仕事スペースはかなり明るくなります。
側面図

リアスピーカーのコードは、ロフトの上からパイプを貫通させてその中を通して
あります。その他のコードも本棚の中などを通り、ほとんど露出していません。
貫通

 壁紙は、若干の吸音性がありテカらない、モコモコした感じのものを貼ってあります。実はこれは天井用の素材で、壁紙に比べると破れやすいのが難点ですが、余計な共振や反響を防ぐ効果は普通の壁紙と比べてかなり高く、反響音対策の必要性は感じたことがありません。
 実際楽器の音を出してみても、他の部屋と比べてかなりデッドな響きになっており、ヤマハのDSPアンプとの相性も良く満足できる部屋になりました。写真ではわかりませんが(実際に生活していてもわかりませんが)白とベージュを貼り分けています。窓が少ないため照明の効果が十分になるよう天井とスクリーン側の壁は白、スクリーンからの光が迷光になりにくいように側面と後ろの壁はベージュにしてあります。

 窓は、北側に位置する部屋でもともと日当たりは良くないので採光には期待せず、ホームシアターに適した部屋にするため極力面積を小さくしています。床面積の何分の1か窓がないと、居室として使えないという法律があって、この部屋はそれにひっかかるので「収納庫」として申請してあるらしいです。直射日光はごく短時間西日が入るぐらいなので、そこそこの遮光ができるカーテンを吊ってあるだけですが、昼間見ていてもVPL-HS10がもともと黒浮きがあることも手伝って(手伝って欲しくないが)、全然問題なく見られます。黒浮きがないプロジェクターを手に入れてグレードアップするまでは、現状で十分かなと考えています。

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