Kill Bill(2003/11/4鑑賞)

 Kill Bill日本語に直訳すると「ビルを殺せ」になる。正直言って、僕はキルビルというタイトルを見て、まったくタイトルの意味がつかめなかったのだが、なんのことはない。ずばり直訳でよろしい。で、映画の内容の話だが、簡単に言うと、タランティーノの前作、パルプフィクションでボスの女役を演じた、ユマ・サーマン演じるXXX(最後まで役名は明かされない)の復讐劇である。しかし、この復讐劇というのが曲者で、日本のヤクザ映画を無理やりコピーしたといった感じで、コピーゆえのまがい物っぽさが終始漂っているのである。この映画は、不条理さを笑う映画という解釈をするべきであると思う。勿論、劇中に、美しいと感じさせる場面はあるが、数あるヤクザ映画へのオマージュでしかなく、キルビルは、日本のヤクザ映画の美学を紹介するための、言わば、試供品でしかないのだ。パルプフィクションとは三文小説とのことだが、むしろこの映画のほうが三文小説というタイトルがふさわしい。タランティーノのオタクっぷりは解るが、これではただのオタクである。知識を溜め込んでいるだけにしかすぎない。タランティーノ独自の、オリジナリティーがもっと欲しかった。バイオレンスは、たっぷりであったが残念である。

Snatch(2003/11/6鑑賞)
 
 ロック・ストック・トゥー・スモーキング・バレルズのガイ・リッチーの作品。なんか、テイストが一緒でした。殺し屋の人も一緒の人がやってたし。なんか個人的にはロック・スットックの方が好きだな。ストーリー展開は、面白いけど、なんかまたこのパターンか…で終わってしまうのが残念。音楽はカッコよかった。つっつっかんつかつかつんかんってかんじのドラムにウッドベースがからむ曲とか個人的にたまらんかった。ディストーションのかかったギターっぽい音色が主旋律お奏でるワルツとか、えらくアタック強いフルートの曲とか、スタイリッシュでかっこいいね。最近、衣装に気をつけて映画を見るようにしてるんだけど、こういう犯罪ものにはやっぱり革ジャンはかかせない。ジャケットの下にストライプのシャツっていうのもも結構カッコいいね。養豚場の豚の話が面白かった。この映画は、理屈ぬきに楽しむのが正解かな。

...And Justice For All(邦題 ジャスティス 2003/11/7鑑賞)
 
 アル・パチーノ主演の弁護士モノである。若い頃のパチーノもかっこいい。でも、背が低いんだよな。パチーノは身長が低いことによって結構損してると思う。きっと、本人も悔しいんだろうなぁと勝手に思ったり。だって、背が低い小男ってだけで、役柄だいぶ制限されるじゃん。デニーロは背が高いから、役に選ばれるなんてことはないんだろうなぁとも思った。…で、映画に戻ると、権力握ってるものが世の中支配してるわけですよ。力のないものが、いくら強がってみても軽くひねりつぶされるっていうのは、法曹界でもいっしょってことを伝えたかった映画みたいです、ハイ。映画の魅力の一つは、文学と一緒で読む人によって内容の捕らえ方が変わるってことだと僕は思うんですが、弁護士や医者って言う職業は、金も稼いでるし、エリートにしかなれない職業なわけで、毎日の生活が、くだらねぇ、刺激がねぇ、人生つまらねぇって言ってる一般人からすれば、俺も医者や弁護士だったらなぁという羨望のまとなんですよね。で、医者や弁護士になれば、人生バラ色っていう幻想を抱きたくなるわけで、彼らに対するジェラシーが渦巻いているわけですよ、世間では。しかし、彼らも楽しいことばっかりではないわけで、辛いこともあるはずだ!現実はどうなんだっていう声を受けて作られた映画だと思いますこれは。やっぱり、どこの世界でも、主人公に選ばれるのは自らの職業に誇りを感じ、彼らの職業に期待される正義を貫こうとするヒーローなわけで、彼らの葛藤が映画になるわけで。しかし、現実は、力を握ってるものの天下なんですよね。金があったり、弱みを握ってたりすると、人殺しも無罪になることができるわけですわ。What is guiltiy?罪ってなによ?真実ってなによ?そんなもんあるの?っていう風に考えるのが、賢い大人の考えで、そう考えないのは、結局は世渡りが下手なただのバカっていう話です。弁護士の資格を捨ててまで、罪を犯した権力者を断罪するってのは、鬱屈した中流階級には受ける話だと思うが、世の中を動かしてる支配者階級の人は、鼻で笑ってるんだろうなぁ。ふん、バカが、って感じで。世の中、やったもん勝ちみたいです。少なくとも僕の人生経験からすれば、それに代わる世の中に対するステキな解釈は頭に浮かびません。きっと、見る人のジャスティスの定義によってこの映画に対する評価は変わるんでしょうね。

ジャッキー・ブラウン(2003/11/7鑑賞)
 監督タランティーノです。観客の意表をついた面白い映像は、この映画の中にもたくさんありましたね。脚本も最後まで、どんでん返しがあって面白い。でもね、主演の黒人の女がムカつく!サミュエル・L・ジャクソンは、相変わらずのチンピラっぷりでしたが。デニーロは、やっぱ、上手い俳優だね。でも、この人の基本的なキャラクターは、少し、抜けてる系で、切れ者の役は、あんまり似合わないと思いました(抜けてるは言いすぎたかも、ユーモアのある役がぴったりだってことにしよう)。音楽は、相変わらずかっこいい。全編を通して流れるファンクが、いい味だしてます。タランティーノは、ファンクも守備範囲だったのかとびっくりしました。かなり、クールですわ。裏切りっていうのが、タランティーノさんは大好きなテーマだと思うんですが、観客の方も登場人物の感情を想像する努力が大事なわけで、そうすることによって、裏切りの行動予測ができるかもしれないわけで、それも一つの楽しみ方ではないかと…。映画は95年っていう時代設定らしいですが、今から見ると、現在と恐ろしく何も変わってない部分と、少し、現在からみて時代の経過を感じさせるような、風景があったりと、それだけでも、おもしろかったです。

80日間世界一周(travel in 80 days around the world 2003/11/8鑑賞 )
 SF作家ジョージ・ベルヌ原作で1950年代の、ハリウッド超大作のうちの一つである。ものすごく、金かかってます。イギリスを出発点に、スペイン、エジプト、ポンペイ、カルカッタ、香港、日本、サンフランシスコ、ニューヨーク、でイギリスに帰ってくる。エキストラの数もめっちゃ多いし、なんか、フランク・シナトラとかその時代のスターがちょい役で出演してるのも楽しいところ。なんせ、スケールがでかい。うじゃうじゃうごめく人の波や。19世紀後半の世界ってどんなだろうという、疑問に対して、一つの記録映画みたいなもんである。僕は見ていて、大きな時の流れや、世界の人々の生活とそれにともなう人生に対して、ロマンを感じてしまった。召使のパスパトゥがいいね。こんな、賢い人間になりたいです。しかし、人間は現在に至るまで、すごいことをやってきたんだなぁ。心が豊かになりました。

ドニー・ダーゴ(2003/11/8鑑賞)
 わけわからんけど、面白かった。登場人物たちは見ていて結構ステキな性格をしている。主人公ドニーが、怪しげなニューエイジ系指導者をアンチ・クライストのクソ野郎だと、非難するシーンなど、まさに痛快である。観客が、もし彼と同じ立場にあっても、なかなか、断罪できないと思う。少なくとも、僕は根性なしなのでできません。よって、痛快。で、そのfuckin' liarの信奉者のこれまた、クソ女教師など、見ていてむかむかするが、これまた、女教師の存在自体が、周りの迷惑を顧みない自分勝手でまったくもって幸せな考え方をするオプティミストへの痛烈な皮肉だね。また、同時に、例えくそったれた現実であっても、現実をみることを否定せず、現実から判断し考えさせようとするグレイトティーチャーもいるわけで、観客の心をわしづかみである。くだらねぇ映画にありがちな、スーパーマン、スーパーウーマンなんて存在せず、登場人物全てが人間味にあふれている。で、個人的には人物描写に優れた作品だと思うが、ストーリーは、俺の頭では結構意味不明だわ。結局ウサギちゃんって、現実に存在するわけ?時系列がぐちゃぐちゃになってもオッケー系の映画なんかな(ってそれが、ミソっぽいけどね…ふふふふ)?もし、最悪だった人生のある時期に戻って幸せになれるなら戻ってどうする?って言葉が、一つのキーワードなんかな。飛行機事故後のドニーは、結構やりたい放題やってて、幸せそうだしね。妄想の話かな…それとも、パラレルワールドかな。自らを解放しろってウサギちゃんは言うわけで、事故前のドニー君は鬱屈した生活を送っていたのかな?解放することによって、他人から見ていて、うらやましい生活を手に入れるってことか?ドニー世界の終わりをしっている、死神オババからのプレゼントって言う解釈も成り立つよね。ドニーの両親の同級生で、卒業前に死んだフランクの話は劇中ちょくちょく出てくるし、両親も死神オババの存在は知っていたし、ドニーよりもオババに関する知識は持っていた。世捨て人になる以前の彼女も知っている様子だった。ドニーの世界の終わりが近づくにつれて、ドニーは時間の歪みを感知するようになっていた。

ドールズ(2003/11/12鑑賞)
 世界の北野武の作品。って、これって、ストーリー崩壊してる。突っ込みどころ満載。外人が好みそうな、演出がいっぱい。確かに、美しいシーンは多かったが、ストーリーはありきたり、そんな展開はないやろ!と突っ込みを入れたくなる場所がいっぱい。でも、もう一度見たくなるかもしれない。だらだら、見るのが苦痛の人は、ちょっと厳しい映画ですな。それだけ、映像に対するこだわりはなかなかのもんですな。

レインメーカー(2003/11/13鑑賞)
 あんまり、期待せずにみたのだが、これはなかなか良かった。クレア・デーンズかわいすぎ。とても、若く結婚して、教育も受けず、夫の暴力に耐えるLoserの人生を送ってる人には見えない。これは、絶対ミスキャスト!だってクレア・デーンズ見た目からして、頭、めっちゃよさそうやもん。…で、肝心なストーリーなんですが、まぁ、これは現実では有り得ないストーリーかなと思うけど、一種のファンタジーとして楽しめばなかなか素晴らしい。映画にリアリズム持ち込んでも、ナンセンスにしかならない場合があるってことだ。で、ファンタジーなんだけど、まったくの非現実的とも言い切れないところがすばらしい。僕は光より、影に惹かれるね。ディアボロス(キアヌ・リーブス、アル・パチーノの弁護士もの)の主人公とは、まったく正反対の主人公(ようするに、青いってこった)。よって、物の見方も全然違う。幸せって、なんだろうね。利潤追求、贅沢したい。他人なんてどうでもいい。痛みを感じるのは自分だけ。綺麗なひとと結婚したい。財産くれよ、母さん。上司とのセックス。説得と、教養。リストラ。さまざまな、エッセンスがちりばめられている。弁護士ものを集中して見てみよっかな。映画をたくさん見ると、作品単体への審美眼も向上するし、他の作品との比較もできて、面白いと思いました。

世界中がアイ・ラブ・ユー(2003/11/14鑑賞)
 ウディ・アレンによる。ミュージカル。ウディ・アレンの作品は、登場人物が、ハイソな人ばっかりで、面白くねぇ。鼻につく。見ていて、飽き飽きしたが、流石とおもわせる、シーンはありました。それだけ。

ラウンダーズ(2003/11/17鑑賞)
 ポーカーの話です。なかなか、おもしれぇ。ジョン・マルコビッチかっこいい。音楽最高。なかなか、ジャジーで良かった。大人が見ても十分楽しめる映画です。ロースクールに通うポーカーの天才。しかし、ポーカーばっかりやってて勉強できるわけないやん。さあ、どうする?彼の選択肢は、どちらも金を稼げるものだったから良かったんですな。冒険のない人生は退屈だ。…まさに、その通り、でも、堅実こそが、世の中上手くわたっていくための絶対条件なのだよ。ポーカーは、ただのギャンブルではなく、頭脳戦なのだよ。プロのラウンダーになるってこたぁ、勝負に快楽を求めることとは違うのだ…。どうして、世の中はこんなに、複雑なんだ…。
 
マルホランド・ドライブ(2003/11/20鑑賞)
 なんか、面白くなかった。僕にとっては、全然楽しめないストーリーだった。無理やり話を複雑にしている印象である。客観的な評価はできない。なぜなら、生理的に好かんから。

シヴィル・アクション(2003/11/18)
 ジョン・トラボルタの弁護士物、良く分からんオチでした。妙に生々しい物語でした。でも、みるのだるかった。

トラフィック(2003/11/19)
 麻薬もの、ストーリーばらばらにする必要ねぇじゃん、これ。あなたは、なれるとしたら、売人とそれを取り締まる役のどちらを選びますか。稼ぎのいいエリートサラリーマンだと思ったら、実は麻薬王でしたってのも、なかなかカッコいいかも。ジャンキーは勝手にオーバードーズで死んでくれるから、治療なんていらねぇよ、ってセリフも潔くてよし。廃人を作り出して、金儲け。全てを毟り取られた廃人は、死を待つことしかできんのだよ。犯罪心理学入門だったか、犯罪者の作られ方を知っていると、さらに面白く楽しめるかも。人間は、ある状況が整えば、容易に犯罪に手を染めるのだ。好き放題するものとそれを取り締まるもの。いたちごっこ。どうせ滅んでしまうのなら、踊り狂って死ぬのが幸せかもね。すくなくとも、3つの視点があるので、それだけでも面白いかも。

ノッティングヒルの恋人(2003/11/21)
 これほど、人間味のないヒロインは始めてみました。ジュリア・ロバーツ確かにかわいいけどねぇ。居候のスパンクがいい味出してました。あんまり、面白くなかった。

モンスターズ・インク(2004/1/3)
 これは、面白い。文句なしに名作。スタッフの気合入りまくり!至る所に散りばめられたアイディア。製作集団ピクサー最高!ファインディング・ニモも絶対見に行こうと決めた。



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