
幕末異端大江戸喧嘩囃子/(写真左から)
弁天の菊之助役藤原習作さん
黒駒の勝蔵役 松岡史明さん
清水の次郎長役渡辺城太郎さん
インタビュー
…2002年3月31日 新宿SPASE107前 聞き手…藤誠
今回のお芝居について城太郎さんにお話を伺おうと思ったのですが、話の流れで初期め組についてと、新人の頃の藤原さんの話になってしまいました。面白いのでまあ、読んでください。
公演真っ最中にインタビューに応じてくださった藤原さん、松岡さん、城太郎さん、どうもありがとうございました。
◆…藤誠
藤…藤原さん
松…松岡さん
城…城太郎さん
◆ 藤原さんはお芝居でショーケンが好きだったと聞いたことがあるんですが…
藤 ああ、はい。
◆ 特に憧れていらっしゃったとか…
藤 そんなに特別という訳ではないんですけど。
◆ 別に憧れてたとかではなくて?
藤 特に憧れて俳優を目指したというのは無いです。
◆ そうでしたか…
(松岡さん登場)
松 何?
◆ ちょっとインタビューを。それでは、リーダーも飛び入りでお願いします。
藤 リーダーも入ってちょっと話を。古い人だから。
◆ 初期め組の話を伺っていたんですけども。
松 初期め組ってなに?
◆ め組の一期生の前といいますと、どんな感じだったのですか?藤原さんの入る前とかは。
松 一期生の前は、何期生とかそういうのはなかったですね。あ、一期生なんだ?
藤 僕は養成所で、一期生です。今はいつのまにか何期生とか無くなりましたけど。
松 そうなんだ?最初は募集だけですね。入るとすぐに地方まわりの公演に出て。養成期間とかそういうのはまったく無くて。
◆ 初期メンバーというとどなたとか?
松 滝沢とか、知らないですよね?
◆ 今回、受け付けでチケット売ってらっしゃる方ですよね?
松 そうそう。滝沢さんはまだ僕の先輩なんですよ。あと今井さんとかですね。あと渡辺城太郎さんとか。あのメンバーですよ。
◆ 社長さんとかも一緒に回ってらした?
松 僕のころには回ってなかったです。昔をたどっていくと歴史がまだまだあるんですよ。僕の知らない世界もあるんですから。
◆ へえ…。最初はお笑い関係とかだったですか?
松 いや、普通のお芝居ですよ。最初から普通のお芝居で入った。
◆ 因みにロデオというのは?
藤 なんすか?ロデオ、あったよ。過去だけど。
◆ それは何だったのかしら?
藤 お笑いです。
松 二人がやめちゃったんで、自然解散。赤坂のお笑いとか行ってたみたいですよ?
藤 ワッハッハッハ!2回くらい。
◆ 赤坂のお笑いって何ですか?
松 赤坂のラジオで放送するお笑い番組。
◆ 3人で?
松 3人で。
◆ コントですか?
松 コント。もう大爆笑で。
藤 赤信号みたいなもんですよ。
松 見にいったんですよ。
藤 観に来てくれたの?
松 打ち上げ行ったじゃん?大爆笑したんで、とりあえず。
藤 ああ、ああ。
◆ どんなネタがあったんでしょう?
藤 どんなネタがあったかなあ…なんだろう?俺は突っ込みなんですかね?
松 いや、西條が突っ込みでしょう? ギター弾きながら。
藤 西條もボケますよね?
松 うん、たまにボケる。一人が殺陣師のように体がきれいに動くんですよ。アクションをやって。で、西條がギターを弾きながら。ぽろろーんと。
◆ で、藤原さんは?
松 盛り上げ役。真中で。
藤 いえーい、とか言ってるだけ。はっはっは!
松 4月にまたやるじゃない?お笑い。
藤 あれお笑いなんすか?
松 軽演劇っぽいじゃない?お笑いでちょっと泣かせで。笑って泣かせる浪花節とかって。
◆ おお〜。そうなんですか、友情出演と書いてありましたが。
藤 なんだかそうみたいです。あれの稽古も始まります。

◆ 藤原さんはアメリカに行ってらしたとか?ニューヨークに行かれた?
藤 そう。ハーレムおっかないよ。タバコくれくれとか言われて。
松 日本人、その当時はお金持ちだと思われてたからね。
◆ 面白い話とかありますか?
藤 パスポートなくしたことかな。大変だったねえ。こうやってバス待ってたの。手すりに寄りかかって足元に荷物置いて。で、ふっと見たら無かったの。
◆ ええ!無かったの?
藤 そう。それで、便所にあって、現金だけ盗まれてて。ただ、そいつバカなんだよ。財布の中に一万円札と、あと2ドル札持ってたのね、珍しい札だからって友達に貰って持ってたの。それは無くなってたんだけど、その他に封筒に700ドル持ってたんだけど、それは全部入ってた。パスポートも入ってたから。
松 財布だけ狙ったんだな?
藤 そう、だから子供じゃないですかね。
◆ ああ、じゃ良かったですね。恐いですね。西部劇とかお好きなんですか?真夜中のカウボーイとか。
藤 ああ、好きですねえ。あれは中学校のとき見て感動したんですよ。知ってます?
松 知ってるよ。
藤 ジョン・ヴォイトと…
松 ダスティン・ホフマン。ねずみだっけ?
藤 そうそう。ラット。
松 昔、入団当時カウボーイスタイルでカウボーイハットだったから、彼。
藤 そうそう。だからロデオなの。
(城太郎さん登場)
藤 おはようございます!
城 やってますね〜?
◆ おはようございます。お待ち申し上げておりました。初期め組の話を。
城 俺がここで話すとイメージぶっ壊れない?
藤 いやいや、別にいいんじゃないすか?僕が入る前のめ組ですよ。
城 初期め組の話?
◆ 因みに藤原さんが来たときはどんな感じだったですか?
城 習作さんが来たときはですねぇ…あの…まだビジュアルの頃だから…
松 博多のツッパリって感じだったかな。
藤 んなことないっすよ、ぜんぜん。普通の人でしたよ。
城 博多のジュリー。
藤 かっこ悪いじゃないですか、めやめちゃ。
城 いや、自分でも言ってたから…
藤 言ってない、言ってない、言ってない。
城 だって、歩ってくるときもこうやって、手挙げて…こいうような感じの?あったよねぇ?習作ねぇ?
藤 めちゃめちゃになるじゃないですか、イメージが!
◆ はっはっはっは!
藤 もうなってるって?
松 あと帽子を取らなくちゃならない場所でも帽子を取らない。
城 そんで、くるっと回って…
藤 ハッハッハ!
城 なんか引かれると、くるっと回って…「どうも、藤原です」ってやってたね。いやあ今はすっかり自然体だね。
松 もう帽子とかでお洒落しなくなったね。昔はあのジュリーみたいな帽子被ってたね。
藤 かぶってない、かぶってない。
城 だって本当、そうだったよね。
藤 ハッハッハッハ…
城 ネクタイもこういうふうに下のほうでしてたしさ。
藤 してない、してない、してない。
城 ちょっとこう、だらしなくして…
◆ ほほーう。
松 カラーコンタクトで、あの時代に。
藤 うそうそ。
城 否定に回ってますけどね、この人。本当ですからね。
藤 今日はそんな話なの?芝居の話をするんじゃなかったの?
◆ ああ、そうそう。お芝居のお話を。どうでしょうか?城太郎さんの次郎長のイメージとかありました?
城 やっぱり、歌のイメージがあるかな。
藤・松・城 清水〜港の〜♪
城 あのイメージがものすごく強い。 …はっきり言って飲んでます、6時まで。今日は。
藤 だからテンション高いんだよー。テンション高いと思ったもんなぁ。
◆ いい感じだ。
城 ほとんど寝てません。
松 テンション高いもんなぁ。
藤 はっはっはっは…
◆ けっこうクールな感じの次郎長ですよね?今回。大政も凄いクールな感じ。
城 ああ、大政も、どクール。
◆ ちょっとカッコいい、都会派の次郎長って感じ。
藤 はっはっは、都会派の次郎長…(笑)
城 都会派って一体どうなんだい?っていう感じもあるけど。
藤 でも勝蔵はいいっすよね。
◆ 勝蔵いいですねぇ。
城 ハートフルなところがあるもん、この勝蔵は。
松 (笑)
藤 なんか一人だけ異常に派出だもんなあ、格好が。
城 んで、でっけーんだよ、勝蔵 (笑) 一人だけでかいの。
松 はっはははは
◆ ギャグ毎回替えてるしねぇ。
松 ちょこちょこ。もっと大幅にガーンと変えたいんだよね、本当は。でもちょっと恐くて。
藤 稽古場のときは凄いんだよ。一日一日違うんだから、ギャグが。
城 そうね。
◆ いいなあ。
城 この人(藤)もぜんぜんまた違うんだ、一日一日。良きにつけ悪きにつけ。
◆へえ、そうなんですか?
城 そうそう。いろんなことやってますよ。
◆ いろいろやってみて、でもやっぱり元の形が良かったとかになるんですか?
藤 もっとね、ハチャメチャだったのね、本当はね。それをだんだんこう、統一されて今の形になってる。
◆ ちょっとクールに成りすぎって感じもするけど?
藤 あそう?
松 菊之助、そうねぇ、もうちょっと…
◆ なんかね、武市半平太のイメージを引きずってる。
城 ああー、そうか。
藤 でもね、それやっちゃうと蒲生哲也になっちゃうから。
城 ああー、蒲生哲也になっちゃうんだね。アレ以上切り崩すとガモテツになっちゃうんだよね?
藤 そうなんですよ。
城 でも実際、ガモテツすっごいやりたいっていう感じかな?
藤 ええ、そうすね。
城 蒲生哲也は観ました?
◆ 観ました。一番最初のやつですよね?
城 そうそう。蒲生哲也はハマリ役だよね。
藤 楽しい役ですね。
城 芝居やっててイキイキしてたもんなあ…悩みが無い!っていう。
藤 そうそう、ぶっ飛ばすだけという。
城 さすがにはまってたんだ、この人。
藤 ただアクセルまわしてりゃいいだけだから。ブゥーン!ってね。
松 はっはっはっは。
城 ガモテツは良かったなあ…
藤 こうやってセーブする役じゃなくてね。まあ、これはそんなでもないけど、武市半平太みたいにね。
◆ 武市半平太はめちゃめちゃセーブしてましたよね。
藤 抑えて抑えて。
城 武市半平太はねぇ、大変だったもの。
◆ どれくらい稽古なさった?
藤 すんごいしましたよ。
城 したよねえ。だって武市半平太のときはこれこそ寝なかったでしょ?
藤 今回もしましたけどね。
城 いや、だって俺今回より武市のほうが凄いと思う。疲労度が違うもの。
藤 そうでしたねぇ。でもあれもやってみると凄く楽しかったですよ。
松 武市?
城 今だから言うんじゃないの?
藤 いやいや、もう小屋入って本番踏んじゃうとやっぱそうでですよ。……もう時間ですね。
◆ はい、ありがとうございました。
藤 特に実のある話もなく…
◆ ジュリーだったということが判明し…
藤 それはうそだって、だから。
松・城 本当、本当、本当。
城 帰りにだれか劇団員に聞いて。ぜったい言うから、ジュリーだったって。
藤 知らない、知らない。若手はぜんぜんそういうの知らないから。
◆ イメージが出来上がってるからね、武市のクールなイメージが。
松 最近の若手、ジュリー自体を知らないから。話が合わない。
◆ あははは!でも藤原さんはラルクのハイドと同い年だからビジュアル系で頑張ってください。
城 ハイド!!
藤 じゃあ、そういうことで…行ってきます。
城 …ハイド!
◆ (笑)行ってらっしゃい!頑張ってください。
…ということで、藤原さんは元祖ビジュアル系だったということです。
今の若い人、ジュリー知らないですか?
まあ、GACKTみたいなものだと思ってください。
藤原さんと同世代というと、あとはBUCK−TICKの今井寿、大槻ケンジ、小泉今日子あたりがそうです。
単なる雑談のように思いますが、ちょっとした一言に皆さんの演劇に対する真摯な姿勢が見えていいですよね?
次のお芝居「マジメな話」も楽しみです。
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