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『ブラック・スワン』ダーレン・アロノフスキー監督、ナタリー・ポートマン主演、ヴァンサン・ カッセル
お題 巨匠への仲間入りをしたカンヌ映画祭グランプリ監督が撮ったえげつない名作!?
アロノフスキー監督は、『レスラー』でカンヌ映画祭グランプリを受賞した。巨匠として、安定した映画を撮るかと思いきや、この監督は違った。
嬉しい裏切りだ。
『レクイエム・フォー・ドリーム』でも、現実と幻覚の境界があいまいになっていく人物を登場させていたが、今回はこれで感動巨編を撮りきった。そこが凄い。
バレエ・ダンサーの主人公ニナは、『白鳥の湖』の主役を勝ち取ったが、まじめすぎて男も知らず、バレエ・ダンサーの母とともにバレエのことしか頭にない。
バレエ団に現れた、欲望に忠実なダンサー、リリーに付いていきドラッグやセックスを経験しようとするが、夢想で交わる相手もリリーであるというところが巧い。
幻覚は激しくなっていき、生理的にも鳥肌が立ちそうな痛々しい描写が続いていく。巨匠になっても、えげつないのはさすがだ。
付いていきまっせ、アロノフスキー兄さん、という感じだ。
それなのに感動する。最後のニナの台詞も、結末も、ハッピーではないのだが、なぜか感動する。
アニメ監督、今敏のファンであり、『パーフェクト・ブルー』の版権を買っているので、この映画との共通点は多いのだが、町山智浩の言うように、これはこれで傑作なので、文句は言えない。
むしろ、アカデミー賞での受賞(主演女優賞)をもって、今敏の評価も注目度も上がったと言うべきだろうか。
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