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『グラントリノ』クリント=イーストウッド監督・主演
お題 古きアメリカへの鎮魂のようで新しい世代への引き継ぎ
名匠とか巨人という表現はこの人のためにある。クリント=イーストウッドだ。
題名はかってのスポーツカーでヴィンテージモデル。それを作っていた老人が主人公だ。
自動車産業(アメリカの製造業)を支えていたのは、主人公のポーランド系のような東欧系移民たち、旧友の床屋のようなラテン系移民だった。
しかし、アジア系の移民も流入し、自動車産業も斜陽になり舞台となる町の治安も悪化した。
主人公は、グラントリノを仲間に脅されて盗みにきた少年や、その家族に触れ合ううちに、その精神性や一族の結束などに感化されていく。疎遠になっっている実の子供たちより、惹かれるものがるのだ。
そして、少年にギャングと手を切るためにも「男になれ」と、トレーニングをする。
従来のイーストウッド作品なら、タフな主人公が暴力で相手を叩きのめすという解決法がとられていた。
それが、ここでは違っている。
これは、アメリカだ。アメリカのメタファー、これまでの強いアメリカ(ダーティー・ハリーのイメージ)に別れを告げ、これからの希望を提示している。
グラントリノを託したのが、息子でもなくアジア系の少年であるところにもそれは表れている。
エンディングの主題歌もいい。親子で作ったオリジナル曲。監督自らが歌う鎮魂歌だ。
関連作品:ミスティックリバー
ミリオンダラー・ベイビー
硫黄島からの手紙
父親たちの星条旗
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