やりましたよ、音羽屋が。昨日の千龝楽。久々スパークしちゃいました(笑) ここではその実況をお知らしましょう。 ------------------------------------------------------------------------- 場面もいよいよ大詰め、十一段目も両国橋でございます。浪士引き上げのそのと ころへ揚幕から服部逸郎の声が聞こえます。 「おや?声が弱々しいぞ。風邪でもひかれちゃったのかしら」と思いつつ「音羽 屋ぁっ!」と入れたその直後、花道に現れたのは…。 なんとよぼよぼに老け込んだ服部が馬上にいるではありませんか(爆笑)。着付 けも茶の紋付きに鼠の裃。いまにも死にそうな風体で、馬から降りるのも危なげ です。供の者に脇を抱えられ、どうやら腰掛けた姿には場内爆笑。「そ、そ、そ 、そこもと達は?」という言い方も完全に老爺。 セリフは殆どいじっていないので筋は全く変わらないのですが(唯一「この服部 じじいが…」っていうのが違っていた(^^;)、あの好々爺ぶりには死にそうにな りました(笑っちゃって)。外見もすっかりお爺さんで身体まで小さく見えたの はこれもまた「芸」かしら(^^; ? 一応幸四郎さんも芝居を受けて、お爺さんに接するように、よろける服部に手を さしのべてましたけどね(^^; よく吹き出さずに芝居できたと思いますわ。 ちなみに辰之助君をはじめとして他の浪士は顔を上げられないっ感じでしたね。 もちろん感激して、じゃなくて、笑っちゃってですよ。 本当に久しぶりに「やったなぁ」って感じでしたわ。あっはっは。いやぁ今月一 番の収穫でしたわ、なんていうこともないけど、あ〜面白かった。 ------------------------------------------------------------------------- まぁね、基本的に「忠臣蔵」でやっちゃっちいのかね?というのもありますけど …。本当におかしかったわ。 でもちょっと穿った見方をすると、というか私はそんな感じを受けたんですが、 音羽屋としては幸四郎さんに「もうちょっと肩の力を抜きなよ」って言ってるみ たいに見えちゃいましたね。 まぁそれはそれ、見物としてはおおいに楽しませてもらいましたわ。これだから 千龝楽は外せないんだなぁ。 p.s. 勘九郎さんの平右衛門はある程度抑え目の演技に変わってましたね。特に最初に お軽に勘平の事を尋ねられるあたりは、ぐっと肚で受けてました。あいかわらず 「ぴちぴちしている…」の入れ言はあるけれど、それが初めの頃より前受けしな くなったのは、その成果でしょう。なんとか次につながる部分が見えたので一応 ここに記しておきます。
松竹HPで、團菊祭五月大歌舞伎の頁が更新されました。http://shochiku.co.jp/play/kabukiza/kabu4_index.html
ちょっと先日男寅くんに対するコメントはかなりキツく書いたので、一応まず何を直し て欲しいかも書いておくことにしました。 セリフの言い方。つまり息の詰め方、抜き方。そして緩急の呼吸。また、身体的にはな ぜ、その動きがつけられているのかをきちんと考えること。簡単な例をあげると…。 ------------------------------------------------------------------------------ 南郷が鳶頭に斬りつけようとする場面。彼の南郷は右足を踏み出して刀を抜き掛けた形 で周囲に止められ、次に気を直して座り直すまで、刀に手を掛けて身体を前後に動かし て(重心が移動する)います。これは刀を抜く勢いを見せようとでも思ったのかしれませ んが、ひどい勘違いです。もしくはそんなことも考えずに、何となく間が保たなくて やっていたのかもしれないけど。 ちょっと考えればだれでも分かることですが、刀を抜くためには腰を入れて、つまりこ の場面では右足に重心が乗っていなければおかしいわけです。だから正しくは南郷は座 につきなおすまでは、右足に乗せた重心はそのままで刀に手を掛けて極まっていなかれ ばおかしいわけです。重心を後ろに移す、ということは刀を抜くことをやめる、という ことです。男寅くんの演じ方では「抜こうか、抜くまいか」と逡巡していることになっ てしまいます。だから気が抜けたり入ったり、という形になってしまい、一触即発の緊 張感が見事に途切れてしまうのです。また、その間は呼吸を詰めておくことも重要で す。息を詰めることで一見制ししているような肉体の内側に緊張感が生まれ、今にも刀 を抜きそうな切迫した場面になるわけです。 團十郎さんの南郷なんかを見ていただけば一発ですが、あの場面では右足に体重を乗せ て、微動だにしません。それは刀を抜くための体勢を崩さないということであり、それ で初めて回りも必死に止めに入れるわけです。 だから見た方はわかると思いますが、あの場面で緊張されなかったと思います。それは 形が崩れているのと、息が詰んでいないからです。 こんなことは声が多少悪かろうが、まだまだ役者っぷりが小さいとかいう以前の問題 で、ちょっと勉強してれば十分取り組むことのできる部分だし、そういう基本を学ぼう としないのでは非常に不安です。これが「まだまだ勉強不足」と私が書いた理由です。 セリフの味わいとか仁を磨くのは、これからのこととして見過ごせもしますが、今私が 書いたことはきちんと守ればそれなりに効果が上がることでもあり、いますぐ出来るこ となわけですから…。 もう一つあげると…。「今日のところは帰った方が(なぁ) よ か ろぉぜ」のとこ ろ。ここも区切るところが本当に息も区切れてしまっていて意味が連続しなくなってい ました。ここも音は切れるようだけども、呼吸は一息で言うセリフなわけです。そうい う基本を守っていない。だから全体に流れが生まれないし、見ている方には劇的な緊張 が伝わらない、ということになります。 と、いうわけで頑張って欲しいなと思います。これからの時代を担う自覚さえ持ってく れれば、ということなのかな。 ------------------------------------------------------------------------------ まぁこんな理由で私としては「ノーコメント」と書いたわけです。結局今回コメントし ましたけどね(^^; やっぱ書きっぱなしじゃ、まぁ私の拙い感想でも読んでくださった方に対して、申し訳 ないような気がしてきたので…。まぁそういうことで。 P.S. 五月、六月はなかなか楽しみですねぇ。菊ちゃんの「鈴ケ森」はちょっと早すぎる気も しますが…(^^; 権十郎さん追悼の二演目「野晒…」「お祭り…」は楽しみです。特に屈指の当たり役で あった「佐七」がどうなるかは(團十郎さんなのかな)興味深いですね。
近松座歌舞伎公演No14(国立劇場 小劇場) 1.けいせい壬生大念仏 (中村鴈治郎、中村扇雀、市川染五郎、片岡愛之助、嵐徳三郎、片岡秀太郎) 2.(上)吉原雀(中村扇雀、市川染五郎) (下)傾城(中村鴈治郎) 東京の公演日:6/25(昼・夜)/26(昼・夜)/27(昼のみ) 東京・大阪他、15都市を巡ります。
團菊祭五月大歌舞伎演目の追加です。 昼の部 外郎売(新之助) 御存鈴ヶ森(團十郎、菊之助) 素襖落(團十郎、萬次郎、辰之助、新之助、八十助、菊五郎) 三代目河原崎権十郎追悼 野晒悟助(菊五郎、時蔵、八十助、芝雀、東蔵、三津五郎) 夜の部 お国と五平(時蔵、辰之助、八十助) 船弁慶(菊五郎、八十助、辰之助、菊之助、新之助、芝雀、團十郎) 三代目河原崎権十郎追悼 江戸育お祭佐七(團十郎、菊五郎、友右衛門、彦三郎、雀右衛門) イエイエ、お節介だなんて、大変ありがとうございます>富士山 春秋会の観劇録を読み返していると、段々思い出してきました>京屋
こんにちは,富士山です. 暖かくなって参りましたが,皆様ご機嫌如何でしょうか? 既にご存じかも知れませんが, 17日付朝日新聞東京版夕刊に都民劇場歌舞伎サークルの広告が出ておりました. その広告に4月から9月までの歌舞伎座の主な出演者紹介が載っておりましたので, 誠にお節介かも知れませんが,お知らせいたします. なお,五月,六月については「吉左右衛門(きちざえもん) 様の桟敷席への書き込み」と 重複しております.何卒ご容赦下さいますよう申し上げます. 團菊祭五月大歌舞伎 :雀右衛門,菊五郎,團十郎,三津五郎, 八十助,辰之助,菊之助,新之助 六月大歌舞伎 :雀右衛門,幸四郎,團十郎,玉三郎 市川猿之助七月大歌舞伎 :猿之助一門 八月納涼歌舞伎:芝翫,勘九郎,八十助,福助,橋之助 九月大歌舞伎 :羽左衛門,雀右衛門,芝翫,吉右衛門,仁左衛門 吉右衛門さん好きな私としては,吉右衛門さんが出られる九月に期待したいと思います. さらに,立役に羽左衛門さん・仁左衛門さん,女形に雀右衛門さん・芝翫さんもいらっしゃいますし. 共演者が充実しておりますと,ますますうれしくなります. それでは,皆様失礼いたします.
実り多き春秋会(春秋会より/摂州合邦辻) 今回の春秋会で猿之助は通し狂言として「合邦」を選んだ。丈自身の修行としては勿論、今この時期−三十年ぶり にこの演目を全段通しで上演しておく事の意義深さは計り知れないものがあると思う。 まずは大詰めに至るまでの序幕・六場面。長所としては、ドラマとして極めて分かりやすくなった事が挙げられる。 高安家の騒動、それぞれの人物の思いが絡み合って劇を構成している面白さが明快に伝わってくるのが良い。 短所としては、役者の問題である。門之助の俊徳丸、笑三郎の羽曳野は健闘していたが、猿之助と絡む場面では やはりバランスが取れない。亀治郎の浅香姫は無難にこなしていたが、万代池でのクドキは冗長。歌六の高安 左衛門は持ち味に合っているものの存在感が希薄。バランスの取れる配役がかなわない一門の欠点が出てしまっ た。今後に期待したい。 「庵室」は収穫。玉手御前の心理についてはこれまでも演者・評論家によって様々な解釈がなされてきたが、 今回は本行を重視したという通り、原作に沿って演じられている。大きな流れとしては、入平の扱い方でドラマとしての 合理性を、段切れを割り台詞にしないことで義太夫のコクを盛り込んだ点が素晴らしい。 猿之助は持ち味を生かした玉手であった。「八犬伝」の玉梓や「再岩藤」の岩藤の様に、どことなくデモーニッシュな 妖しさを秘めた女性像である。両親とも、ハラに本心を隠しつつ会話している様子の玉手である。嫉妬の乱行≠ヘ やや男が覗き、加役的になってしまう。手負いになってからは一転して貞女となり自身の邪恋に見せかけた本心を 告白するが、ドラマとしての合理性を追求するせいか今一つ「女性の一念」が伝わってこない。幕切れは辞世の句を 読まず、桶の壊れる部分のみを取りいれている。良い演出だと思う。だが、歌右衛門の玉手が辞世の句を読むと、 それが悪型には見えない事を思い出し、歌舞伎ならではの役者と演出の兼ね合いの難しさを覚えたのも事実である。 他では、段四郎・竹三郎の合邦夫婦が良い。猿之助を受け止めつつ、娘への愛情が滲み出てくる夫婦像を作り上げ ている。浅香姫・俊徳丸もこの場面は及第点。 「世紀末の五年間に自己を鍛え直す」として再開された春秋会も、残すところ後二回。通し狂言としては「加賀鳶」と 「ひらかな盛衰記」を考えているという。円熟を迎えてなおも自己満足しない猿之助が、今後何を目指そうとするのか。 今後も新たな実りが楽しみである。 まだまだ拙い文章ですが、自分の感想に嘘だけはつかない様に、と書いてみました。不快になる方がおられました ら、若輩の書く文章とお目こぼしいただければ幸いです。 又何か書いたらUPしたいと思います。
昼の部 薫樹累物語(宗十郎他) 金閣寺(幸四郎、團十郎、玉三郎) 藤娘(雀右衛門) 夜の部 俊寛(幸四郎他) 保名(團十郎) 天守物語(玉三郎、左團次他) 漢字等の誤字はご容赦を
昼の部 外郎売(新之助) 鈴ヶ森 素襖おとし 野晒悟助 夜の部 お国と五平 船弁慶 お祭佐七 漢字等の誤字はご容赦を
前進座の五月国立劇場公演の演目が出ています。http://www2.infoweb.or.jp/aaa-brains/zenshinza/gekidan/guide/tokyo.1
こちらには、はじめてのTOMMYです。 14日(土)に、昼、夜通しで観てきました。 まず驚いたのは、タイトルの通り、普段より男性の方が多く見られたことです。特に50代以上と思われる方が…。 昼は、花道よりのしかも左端の席だったため、さほど気にならなかったのですが、夜は ほの列の5、6という斜め席 だったため、周囲に男性が多いと頭を動かす時間が多くなり、私の後ろの方にも、大変迷惑をかけたと思います。 もちろん、男性の方がいけないということではなく、熱心に観劇している上での行為なので、それは良いのです。 ただ、改めて男性は、小柄にみえても肩幅等で大きく見えるものだなあ と今更ながら感じた次第です。 やはり、忠臣蔵は、男性には より魅力的なものなのでしょうか? (余談ですが、小泉厚生大臣(ですよね?)の姿もありました) 結構寝ている方もいたのですが、討入りの時には、さすがに皆様起きて、真剣に観ていました。 まず一番に感じたことなので、書いてみました。 私は細かいことをかけないので、本当に感想だけ。 まず印象に残ったのは、大序の富十郎さんと橋之助さんでした。 どちらも役の個性がはっきりと出ていて、初めて観た方でもとてもわかりやすかったのではないかと思います。 道行きのお軽と勘平もいいバランスだったのではないでしょうか。 七段目 玉三郎さんのおかるは、やはりステキでした。 勘平を想う気持ちも良く出ていたと思いますし。 七段目だけで1時間半位でしたが、まったく時間を感じさせないものでした。 十一段目は、何だかあっけなく終わってしまった気がします。 辰之助さんは、なかなか頑張っていましたね。 以前同じ役で怪我をしたというのが納得できるくらい、迫力のある動きでした。 筋書きの菊五郎さんの言葉にもありましたが、鎌倉の話が最後に両国だなんて、本当に歌舞伎は面白いですよね。 でも、私の場合観ている最中は、まったくそのことが気にならず、言われてみて そういえば…といった程度です。 まあ、そうでなければ 歌舞伎はつまらないものになるような気もしますが。 最後に幸四郎さんのことを。 私も歌舞伎の幸四郎さんをそれほど多くはみていないと思いますが、その少ない経験からみて、大体が出てきた瞬間 温度が低く感じられるのですよね。 幸四郎さんのところだけ、冷たいというか…。 それは、やはりお化粧の具合だと思います。私が思うに、妙に青白いことが多いような気がするのです。 だから 冷たく感じる。それがぴったりする時もあるのですが、今回の場合は、それで多少損をしているのでは ないでしょうか。 皆様は、どう思われますか? TVドラマやインタビューなどで知る限り、とても魅力のある方だと思っているし、歌舞伎はもちろん、 その他の舞台も頑張っている方なので、期待も込めて書いてみました。 つたない文章ですみません。 時々は こうしておじゃまするかと思いますが、よろしくお願いいたします。
ほりこし教授!どうしてそんなに細部まで感想が書けてしまうんですか?凄い! ほりこし教授(と呼ばせていただいてよろしいですか?) つたない文章をさっそく読んでいただきありがとうございました。 「礼に欠く…」とのご指摘、ごもっとも。自覚しております。 あのFAXも事務所の屑入に直行であろうということは百も承知で送信しております。 実は、私も当初は礼をつくし、誉めて誉めて盛り上げながら、何とか大きく育って いただきたいと観劇後の感想を度々、郵送しておりました。 厳しい内容の指摘を雑誌などに投稿するよりも、ご本人に直接伝えることが何よりと 考えていました。 が、そんな心使いをする気も無惨に吹っ飛ぶことが、いろいろありましてね… ほんと、いろいろ…… 成田屋に対する印象が、ほりこし教授がお持ちのようなもので現在もいられれば… どんなに幸せなことか…と思います。 「月」は遠くで眺めるに限りますね。
はじめまして、ほりこしと申します。本当に一言だけ。 ※チャットで言うのもフェアじゃないので… 成田屋の事務所に感想をお送りになるならせめて文面はもう少し礼に適ったものにされ たほうがいいと思います。とかく「芸」は礼の世界でもありますし…。 成田屋は役者さんの中では珍しく、素人の人間が言う批評にも耳を傾けてくださる方で すが、それにはやはり礼を失してはいけないのではにでしょうか? と、いうか役者さんには誉めながら言うことを言わないと聞いてもらえる話も聞いても らえなくなる、というか…(^^; まぁ結構厳しいことを書いている私が言うのも変です が。ははは。 事務所にFAXされた、とのことでしたのでちょっと気になって書かせていただきました。 お気に障ったら申し訳ありません m(_ _)m
ほりこしです。国立劇場、行って来ました。成田屋初役の樋口に大きな期待がかかる今 回の舞台ですが、さて、その成果やいかに。 ------------------------------------------------------------------------------- 「逆櫓」 ◆樋口 いやぁこれで初役とは驚きです。私とっては團十郎さん大当たり。仁と柄にピタリとは まって見応えのある舞台になりました。 細かい技巧でどうこう、というのではなくてあの豪快な持ち味が素晴らしい。ここのと ころ完全に幸四郎さんの持ち役と化していましたが、まさにライバル登場。というより これは團十郎さんのものになる可能性が大きいですね。 特に見顕わし以降は、まさに樋口その人、という感じで久しぶりに興奮しました。たい ていだれてくる後半の立ち回りも大きく立派な風貌で飽きることなく楽しめました。い やぁこれは今後も手がけていってほしい役ですわ。 ◆権四郎 当代一の権四郎でしょう、これは。と、いうよりこの人の後に役者がいるのかな?と思 いますね。何もしていなくてもかつて海の男だったことがわかるし、前半の槌松のこと を話す下りもしっかり聞かせるし…。だいたい今回は又五郎さんの元気がいい。おかげ でお筆に対して怒りをぶちまけるところも十分手強くてまったく感心しました。これで 「舟唄」を聞かせる型を見せてくれれば最高なんですが(^_^) いずれにしても最後の槌 松は樋口の子ではないといって訴人したところも情があって、樋口も重忠もそれを心で 受け止められるという気がしました。とにかく今回はこの権四郎だけでも国立に行く意 味があります、絶対!! ◆お筆、およし 藤十郎さんは、その一見冷たいような芸質がお筆という役にまずまずはまって、違和感 なく仕上がっていたと思います。芝雀さんのおよしは、もう少しがんばれるとは思いま すが、哀れさのある持ち味の人なので子をなくした悲しみ、そして次には夫をなくす悲 しみと次々に不幸に襲われる(ある意味で一番不幸な人はこのおよしかも)女に見えま したから、まずまず良い出来といえるでしょう。 ◆重忠 この役は実はとても重い役で、樋口と同クラスかそれ以上の役者が持つべき役なので、 失礼ながら「彦三郎さんで大丈夫かいな」と思っていましたが。予想外に良かったです ね。あの不器用な口跡がここではかえって篤実な人柄をうまく表して捌き役としての重 忠としてきちんと舞台が収まりました。 と、いうわけで大出来の「逆櫓」。今月は歌舞伎座の忠臣蔵をずっと上回る成果が出ま したねぇ(^_^)。 ------------------------------------------------------------------------------- 「弁天」 ここからは「カブキ公演」(^^; 幸兵衛=吉弥さんがでてくると「歌舞伎」になり、駄右 衛門=團十郎さん登場で「大歌舞伎」って感じですなぁ。 最初座組だけ見たときは 新之助=弁天/團十郎=駄右衛門/彦三郎=南郷/忠信=男寅/赤星= 芝雀(一応若手花形だから)あたりでくると思っていたんですがね…。 ◆弁天 新ちゃん初役の弁天。上手い下手を言ったら…こわくて話ができない(^^; しかし彼の 天性の華というのは本当に財産ですね。おかげで花道出た瞬間から「でけぇ女(^^;」っ て感じですが、妙に人を惹きつける魅力があるんですよねぇ。これがすごい。 本当にセリフは渋谷のセンター街にいるあんちゃんみたいだし、南郷とのやりとりは ちっとも生きてない。しかし彼の弁天には「待ってました!」を言わせるだけの輝きが ありました。あとはこれを磨き上げる努力をしていくことですね。今は何も言いますま い。 ※先日TV東京の番組に高島屋と一緒に出演していましたね。そこで彼は「これからは 真剣に歌舞伎に取り組んでいこうと思っている」というようなことを言ってました。今 後に期待しましょう!! ◆南郷 ノーコメント、と言いたくなる。すまないが全く不勉強、というのも役がこれまでつい てないのだから仕方ないのかなぁ…。とにかくあんなに表情をひょこひょこ動かしちゃ いけません。あんな安手な南郷は初めて見ました。最初からチンピラ二人組ですよ、あ れじゃ。かわいそうだけど彼には新ちゃんのような華がないぶんだけ芸の粗さだけが見 えてしまいました。若者に「世話」は難しいかもしれないけれど本当に猛勉強が必要で す。もっともっと上の世代の脇にでて真剣に舞台を勉強して欲しいな。 ◆浜松屋幸兵衛 初役だそうですが、とてもそうはみえない吉弥さんの好演。だいたい舞台に登場した瞬 間に「ああ、やっと歌舞伎になったなぁ…」という感触は得難いものです。権十郎さん なき今、今後はこういう役が回ってくることも多いでしょうねぇ。上方の芝居にも欠か せなくなってきているし、…。こういういいベテランがいると芝居が締まります、本当 に。 ◆鳶頭 十蔵さん、亀蔵さん兄弟も今や欠かせない名脇役になってきました。が…今回は厳し かった。たしかに十蔵さんは流石の腕前なので「鳶」には見える。しかし「頭」ではな いんだな(^^; 「鳶の若い者」ってところでしょうかね。もう一息だ、頑張ってくださ いm(_ _)m ◆駄右衛門 やっぱ違うねぇ…。今回は團十郎さん一人だけというのもあるけど、一回り「大きさ」 が違いますね。駄右衛門の登場で更に舞台は一回り大きくなってついに「大歌舞伎」っ て感じです(誉めすぎ??)。新ちゃんを心配そうに見ているところもあって妙に微笑 ましかったりもしましたけど(^^; ◆忠信、赤星 地味な勢揃いだったなぁ…しみじみ。でもひとつだけ右之助さんの赤星、全く期待して いなかっただけに思いの外でしたよ。何が良いかというとセリフ。これが非常に規矩正 しい発声法で(当たり前なんだけどね)「〜きょうぞ〜いのちの」を一息で言い切った のには「ほぉ、やるなぁ」って感じでしたね。家橘さんも仁にない役でしょうに、何と か見せていたのは大したものです。 ------------------------------------------------------------------------------- ともかくも総体で私には歌舞伎座の忠臣蔵より魅力ある舞台に仕上がっていました。 「弁天」の方は不満は沢山あるけれど、新ちゃんの華、團十郎さんの再確認という意味で楽しかったし。 と、いうわけでちょっと機嫌のいいほりこしでした。それでは、また(^_^)/
おはようございます。 4/13(月 )『中村会』 歌舞伎座 夜の部 一等席のチケット 一枚 ご入用の方 買ってください。 り 36番です。いわゆる「どぶ」と言われる花道の こっちがわで 少々見にくいかもしれません。(花道を通る吉さまの足元はバッチリ) デパートの友の会で 12.500円で購入。 10,000円でどうでしょう?(値下げ交渉応じます。) ご希望の方はメールください。 私的なことで申し訳ありませんが、周囲に歌舞伎のチケットを買ってくれる ような人がおりませんので・・・ よろしく お願いいたします。
はじめまして、茨牡丹(いばらぼたん)です。名古屋在住です。 主人が始めたインターネットで歌舞伎の感想などを投稿する欄がないかと探していましたら… この欄をみつけました。 どなたが始められたのかは存じませんが、特定の役者さんの熱狂的なものでなく、 一歩ひいた落ち着いた方々の集まりのようで… しばらくの間、お仲間に入れてください。 昨日、国立劇場へ出かけました。 以下はさきほど市川團十郎事務所・市川新之助くんへ、昨日の感想としてFAX送信したものです。 が、本人が目にするとは思えません。 書いた者としては、不完全燃焼。ここに公にしてスッキリさせていただきます。 ■青砥稿花紅彩画・白浪五人男 最初にこの演目を生で見たのが1980年の菊五郎さん・38歳&初代辰之助さん・34歳でした。 弁天&南郷の仲に危険な香りがしてドキドキしましたし、脇の役者さん達には舞台を離れた時も 髷のせて歩いていても不思議じゃない方がいっぱいいらして(現在に比べると…ですが)日本人 なら必ず持っている(DNAに刻まれているはず)江戸時代の記憶を刺激してくれました。 名古屋在住ですから当時は年に一度10月の顔見世が唯一の機会で、東京の熱心な歌舞伎ファンの 方達と違い、芝居の内容より、もっぱら他では味わえない歌舞伎独特の雰囲気を楽しんでいました。 その時の他の配役、小伝次さんの幸兵衛、倅は八十助さん、鳶頭に権十郎さん、番頭与九郎が 金十郎さん、日本駄右衛門に吉右衛門さん、赤星は海老蔵さん、忠信を彦三郎さん (この月は彦三郎さん襲名披露)という顔ぶれ …さて、今月の国立劇場 <国立劇場三月歌舞伎公演・花形若手歌舞伎???>所見・3/14 夜の部 ●配役に疑問 逆櫓/権四郎は吉弥さんで観たかった、彦三郎さんが重忠だけですか? この顔ぶれなら又五郎さんはやっぱり浜松屋幸兵衛でしょう。 もしくは彦三郎さん親子で浜松屋主人と倅でも良かったのでは? 若手花形と銘打っているのに白浪五人男・勢揃いの場、ご両人には申し訳ないけれど赤星十三郎& 忠信利平に右之助さん家橘さんではねえ…藤十郎さん彦三郎さんを出して!日本駄衛門以外を若手 でまとめるなら亀寿さん十蔵さん、芝雀さん亀寿さんにしてほしかった。 ●各俳優別感想(弁天娘女男白浪) まず、 ◆男寅さんの南郷力丸。はっきり言います。ブー!不合格。私、最前列の席では、なるべく満遍なく 役者さんを観るのがエチケットだと思っていますが、今回は遠慮なく弁天だけ鑑賞させていただきました。 セリフのめり張りがない。テレビタレントが歌舞伎風をまねて、ただリキんでどなっているのと大差なく 聞き苦しい。残念です。 ◆十蔵さん、胸に「私は、この近所ではチョット顔の鳶頭清次です」って書いといてもらわないとねえ… 昨年の蝙蝠安と同じジャン…この貫禄のないおにいちゃんの仲裁じゃ、この場はおさまらんわな〜。 (じゃないと弁天&南郷のふてぶてしさが出てこん) ◆亀寿さん、行儀よいけど…番頭をいさめて店を代表して詫びる若旦那の大きさが欲しい ◆新之助さん、全体の出来は与三郎よりは…良かったです。(と思いたい) が、気になるところがいろいろ… 前半、本来なら利点のはっきりしたお顔、特にキリリとしたお目々が災いして、お店の連中がコロっと 騙されるようなウブなおぼこいお嬢さんの感じが足りなくて苦しいです。正体がばれてからの紅と差を 出す為のおちょぼぐちも、ちょっと小さすぎて滑稽、何とか眼光の鋭さを殺す工夫がほしい。 (一番の売りを殺せなんて無茶苦茶な…)体全体で一生懸命、娘らしくしてますが、もっと 徹底的に研究して下さい。お客がもっとびっくりするくらいの落差がないとつまりません。 (注文はきびしいぞ!…客は欲深いものです) セリフの強弱も頑張ってますが…フォルテの強調より(この方が簡単なのかな?)弱の部分をより慎重 にお願いしたい。ピアニッシモを鍵盤(ピアノ)しっかり叩いて出すのは難しいですが…。 (でも、ちゃんとやって下さいね)声を張る前後と捨てセリフ、これ、丁寧にやらないとしまらない。 まだ、そういう部分をサラリとこなす技術は身についていないのだから…。 ★勢揃いの場の姿は美しかった。春爛漫の風が来ました。声を張る時、裏返ることがなく良かった。 ●追伸、一月、浅草、河内山の舞台での態度は今後二度と見たくない。 私が見たのは10日ですが、その他の日にも、そして千秋楽にも菊之助&新之助ふたりでクスクス芝居と 関係ないところで笑っていたそうですね。 浪路と数馬が手討ちにするといきり立ってる出雲守の横で笑ってていいんですか? 出雲守が團十郎さん菊五郎さんでも、そんな態度で許されるんですか? 浅草に集まった三之助がお目当ての客を『こいつら、どうせ俺達の顔しか見てないんだから…』と軽く 扱っているとしか思えない。 馬鹿にしてます。だいいち共演者に失礼です。 今までも、ユニークな口上や舞台進行上のハプニング、ベテランの役者さんの芸の上でのお遊びに、 つい周りが吹き出したりしたところを目撃したことはありましたが、 あの時のあなた達ふたりの笑いは大変不愉快でした。 ……以上、乱文、誤字脱字お許し下さい。 初回のわりに、かなり長くなりました。 皆様からの『茨牡丹の書き込みは不快だ!』のお声がないようでしたら、 またお邪魔します。 ありがとうございました。
と、あるところでの華翠さんの書き込みでこの掲示板を知りました。 HNはまだない、ですが、みなさまよろしくお願いします。 今日はもう遅いので、また改めて書き込みに来ます。 おやすみなさい。 >しほさん、ひーさん、ここにいらしたのね。 新参者ですが、何卒ご指導ご鞭撻のほど、お願い申し上げます。http://plaza18.mbn.or.jp/~hideyu/index.html
こんにちは藤澤です.がんばって昼夜通しで観劇して参りました. 大したことは言えませんが,私なりの感想を述べさせていただきます. 忠臣蔵は前回の歌舞伎座での通しのときに初めて観ました.ただし五,六段目は今回が初めてです. 「大序・三段目」 ここでは富十郎さん(師直),勘九郎さん(判官),橋之助さん(若狭之助) お三方の演技のバランスが非常に良く思われました. そのため三人の力関係やら何やらがはっきりと浮かび上がり, 刃傷に至る過程が非常に良くこちらに伝わりました. 「五、六段目」 初めて観た五、六段目ですが,さすが音羽屋.しっかりと音羽屋型の勘平を見せていただきました. 役得といった感もありますが,それを生かすのもまた役者ということではないでしょうか 「四,七,十一段目」 どうやら私は幸四郎さんの由良之助が合わないようです. 忠臣蔵というのはいろいろな脇道の話がありますが, 由良之助が出てきてしまえばその場の主役は由良之助であると思っています. その主役である由良之助の演技が合わないとダメですね(笑). ひとつにはどうもあのこもった,三階席では聞き取りにくいような声. そして全体的に分かりやすい由良之助を演じていたこと. もっと大きなものを内に秘め,関わる者全てを騙すような, 偽りの自分しか表に見せない由良之助を演じてほしかったと思います. ただ,「四,七,十一段目」と一貫して私の合わなさ加減が一定してますので, つまりは幸四郎さんはひとつの由良之助像をお持ちになっていると思われますが・・・ 「俳優さんたち」 昼夜とも芦燕さん,錦吾さん,幸右衛門さんご苦労様です. 橋之助さん・・・しっかりと見るのが初めてですが,若狭之助,定九郎ともに良かったです. 福助さん・・・・数年前の八つ橋やお染・久松と比べ, 声が聞き取りにくくなったような気がします. 玉三郎さん・・・「おかるは好き」というだけあって,見ていて楽しくそして哀れなおかるでした. 「思ったことひとつ,ふたつ」 松竹さん,多分周期からいって2001年に「討ち入り三百年」でまたおやりになるときは, 残りの段を含めた通し上演をしていただきたいです. 今回,昼夜通しで見ましたが,もしかしたら「道行」は夜の部の最初にあったほうが, より勘平とおかるの悲劇が浮かび上がりやすいかなと思いますが・・・ 二月,三月と昼夜見てきましたが,「それが歌舞伎の演出なんだから(怒)!」というところで, 笑う方が多かったような気がします.烏・鶏の鳴き声,猪・馬のぬいぐるみ.先月だと反魂香の虎. 勝ちどきを上げる寸前の鶏の鳴き声で笑ったら場が締まらなくなってしまうでしょ? あと,七段目での兄妹のやりとりを微笑むことは出来ても, おかるが受ける悲劇を考えると,とても声を出して笑えなっかたし・・・ 難しいですね. つたないながらも感想などを書いてみました. それでは,失礼いたします.
こんにちは。風邪で体調不良のほりこしです(;_;) おかげで昨日の国立はパスしてしま いました…無念。 さて7日は「独参湯」の効き目に期待しつつ喉が痛いのを我慢して昼夜ともに見て参り ました。その効き目は…。 ------------------------------------------------------------------------------- 今回私にとっての出来の順では「大序・三段目」「道行、五、六段目」「四段目」「七 段目」「十一段目」。 ◆大序・三段目 菊之助くんが予想外の健闘。御曹司ののんびりした品位みたいなものが上手く役の上に のっかった感があって良かったと思います。本人自身の位の高さというより、与えられ ている位の高さに何の引け目も感じないで自然にそこにいる、というのが権力者の弟と いう役所に相応しかったと思います。 富十郎さんの師直が良い出来。何より素晴らしいのは位取りが高いこと。ただ意地悪な だけではやはりダメで、あくまで位が上にあるものが、その権威を嵩に相手をなぶるこ とが必要で、富十郎さんの師直はそれが明確です。 こうすることで判官=江戸の民衆(権力に圧せられる側)と師直=権力(幕府の圧政) という象徴的な構図が見えて、この忠臣蔵という芝居がなぜ大衆に支持され続けてきた かということも見えてきます。あんまり書いても論文になっちゃうのでこの辺にします が、それが見えるように演じた富十郎さんは流石だ、ということです。 橋之助は癇性の強い感じが出ていたのは面白く、玉三郎の顔世はコトの発端になるに相 応しい美貌を持つのが納得でき、勘九郎の判官は耐える姿に更に内攻していくものが見 えればもっと良くなると思います。 ◆四段目 勘九郎さんの判官はここはもっと内輪でもいいと思います。更に哀れさが加わることを 期待。 幸四郎さんの由良之助はここはまず無難。ただいつも思うのはあの胸をたたく演出はあ まり好きではありません。誰も指摘しないようですが、あんな肚の底を上使の前で見せ てよいのか疑問です。昔(ちょっと誰だったか忘れてしまいましたが)判官の顔をじっ と見つめて小さく、しかし力強く頷くだけ、という演出があったそうですが、その方が 好ましいのではないでしょうか。ましてや高麗屋ならそちらの方が芸風からいっても相 応しいのでは?一考を願いたいところです。 芦燕さんと錦吾さんのベテランの味は買いです。 ◆道行き 時蔵さんの芸質として、可憐さの中にほの見える哀れさが華やかな舞台面で見せる男女 の恋の道行きの先にある悲劇を予感させるようで、なかなか。配役の問題さえなければ このまま五,六段目も見たかったですね。 ◆五、六段目 橋之助の定九郎にデカダンな(死語?)雰囲気があって面白いです。もう少しここに「 不気味」な感じもあるともっといいのでは。今後に期待です。 吉之丞さんのおかやが田舎の老婆になっていて好演。傷跡についての知識もなにもな く、一途に勘平を恨む感じと、そのあとの後悔も不自然でなく見られました。 宗十郎さんのお才は逸品。こんな役のできる人はいま他にいないかもしれませんね。 菊五郎さんの勘平は運命に翻弄されて、自害にまで追い込まれていく姿が良く、やはり 持ち役なのだと納得します。「色に耽ったばっかりに」は自らの運命を呪う言葉であ り、ついにその流れに逆らうことの出来なかった勘平の哀れさが滲み出ていたように思 います(まぁ仁だけでこれだけ出せちゃうという話もある)。 ◆七段目 すでに書いたので省略です。感想は特に変わりません。やはり当代の由良之助役者の中 では七段目は仁左衛門さんに任せておきたいということでしょうか。 ◆十一段目 もっと演出を考えて欲しいの一言。とにかく勘平の財布に焼香させてやれ、ということ です。六段目で「魂魄この土に留まりて」って言ってるんだから、ちゃんと成仏させて やらにゃ…。 しかしこの場面になると急に「由良之助」が浮きますね。「内蔵助」の方が自然な感じ ですわ(^^; ------------------------------------------------------------------------------- と、言ったところでしょうか。一月、二月とあまりに力の入った好舞台が続いたので三 月は特に厳しくなってしまいました。まぁ、私も「独参湯」が効かなかったので口が悪 くなっているのでしょう(^^; と、いうことでした。国立の感想は来週明けにでもアップしたいと思います。では。
わたくしの感想文を読んでくださって嬉しいです。 吉右衛門さんへの想いが、共通しているみたいですね。だから、わたしは、世間の評判がどんなに 高かろうと、「俊寛」のようなお芝居はあまり好きではなくて、「河内山」とか「幡随院」とかの 男くさい、あるいは、きれいな「富樫」なんかの役が気に入っています。そういう意味では、4月 中村会の「一條大蔵卿」などは、その両方の要素を満たしていて、楽しみです。もちろん、この お芝居のなかのひとり語りも胸を熱くさせてくれますが。 私も関西からの遠征で、お互いなかなか大変ですが、見逃すと心残りしそうですものね。 ところで、あなたが養成してられる歌舞伎ファン3号さんとか4号さんとか、ってのは、単なる ジョーク? それとも??? お差し支えなければ、教えてくださいましね。
ほりこしです。3/2初日、歌舞伎座の夜の部 七段目と十一段目を見て参りました。 終演はなんと21:30。今月はご遠方の方は大変ですね(^^; さて、今回の忠臣蔵は顔ぶれ的にもそれほどお客は入らないのかな、と思っていたので すが実際にはチケット入手もなかなか大変で、改めて「忠臣蔵効果」のいまだに有効な のを確認しました。とはいえ昨日の初日は3階Aに空席が目立ったようです。土日はほ ぼ売り切れのようですが…。 四方山話はこのくらいにして(^^; 感想にいきますか。 ------------------------------------------------------------------------------ まずは前提(ウンチク)から入らせていただきますわ(^^; これを書かないと私の今回 の七段目に対する考えも理解してもらいにくいでしょうからね…。 そもそも忠臣蔵の全段を通して考えると(非常に大雑把ですけど…)「判官の悲劇→勘 平の悲劇→大星一家の悲劇」がそれぞれの終幕と重なり合いながら十一段目で「判官、 勘平、二つの迷える魂の鎮魂」という流れが見えてくると思います。 そうすると「七段目」は勘平の悲劇の終幕であるとともに大星の九段目につながる序幕 であるといえます。 で、七段目の役割を考えると…「道行き旅路の花婿」が四段目の雰囲気を払いつつ五、 六段目の悲劇への導入として描かれているように、「七段目」は五、六段目の悲劇の雰 囲気をやわらげながら、次の八、九段目の導入部となるはずです。 つまりお軽、勘平の悲劇をはらみつつも、七段目は明るく演じられるべき段だといえま す。そうしなければ一日の芝居見物が始終重苦しく、息の抜けないものになってしまい ます。また、明るく演じてこそ、その中でお軽と勘平の悲劇のコントラストも際だつわ けですし。 で、由良助がなぜ茶屋で遊んでいるのか。ただ敵の目を眩ませるだけが目的なら俳諧で も茶道でもいいわけです。しかし作者は茶屋を選んだ。つまりそれには観客に対する悲 劇と悲劇をつなぐ間の目の楽しみと、気分の高揚を味わわせながら、前後の悲劇とのコ ントラストを際だたせる、という作意があるはずなのです。 以上の前提に立って今回の七段目についての感想です。 ------------------------------------------------------------------------------ ◆由良助 高麗屋は七段目はちょっとキツイです。まだ今回は見ていませんがおそらく四段目の方 がいいはずです。 まず余りにも暗すぎます。明らかに肚に大望を秘めた由良助で、まさしく敵を欺かん、 というのが見えてしまうのですよ。だから最初の出から、ぱぁっとした茶屋遊びの楽し みが出てこないことになります。この大星だと初めから茶の着付けが似合いそうです。 この由良助はまさしく主君のご命日を控え、とても遊んでいられる気分ではないが敵を 欺くために仕方なくここにいるのだ、という感覚です。しかし前提にも書いたとおり、 ただ敵を欺くなら他にも手段はあるわけで、そこに大星という人物の計り知れない大き さが潜んでいるわけです。 大星は根っこをガッチリと掴まえて、あとは自由自在な心の持ち主だと私は解釈してい ます。そういう人物だからこそ、九段目で力弥と小浪にほんの一晩だけでも夫婦として 過ごさせ、人として生まれてきた喜びを味わわせてやろうという配慮も生まれるわけで す。だから茶屋遊びは遊びとして心から楽しむ、主君の恨みは恨みとして見事に晴らし てみせる。そういう人物造形こそが由良助だと言えるでしょう。 申し訳ないですが、この由良助では、九段目で力弥に「女にうつつを抜かしている場合 か!」と叱りつけ、ともに出立してしまいそうです。 そして七段目はこれにつきてしまうのです。私だって高麗屋を嫌いな訳じゃないです よ。でも本当に申し訳ないと思いますがこの七段目はちょっと辛かったです。 ちょっと書きすぎたかな… 御贔屓の皆様もご免なさい。でも嘘書いてもしょうがないし、こういう見方の人間もい るということでお許し下さいませ。m(_ _)m ------------------------------------------------------------------------------ ◆お軽 とにかく勘平のことしか頭にないですね、このお軽は。そしてそれが正しいのだと私は 思います。もう何がなんでも勘平大事で、ちゃんと「親父様は非業といえどお年のう え」も言ってましたし。だから勘平がいるからこそ何としても死なれないし、勘平が死 んだとあっては生きていても甲斐がない、というお軽でした。 中でも大和屋のお軽は、勘平の死を聞いたところは文字どおり息を呑んで(呼吸が引い たまま止まる)びっくりし、腰を落としてらに息を吸おうとしてしまって癪が起こると いういきかたで、これはだれでも型は同じですが、きちんとイキを詰めたことでその驚 きの大きさが伝わりました。 また平右衛門が中村屋だということもあって、相当若く作って(できるところがすごい けど…)いて、それほど違和感を感じさせなかったのは大したものです。ただし柄の大 きさが中村屋とでは相当差があるので、背を盗むのが大変そうだなぁ、と思いました。 まず、私が思うにこの七段目中ではお軽が一番のでき。 ------------------------------------------------------------------------------ ◆平右衛門 まずは足軽に見えるというのがいいですね。言ってもばれるような嘘を言ってその場を ごまかそうとするのも肉親の情、一本気な愚直さも好感の持てる「おろかしさ」であっ て、思いこんだらその方向にしか行けないという人物として描かれているように感じま した。 だから初めは一本槍に由良助を信じているし、お軽の身請けを聞いたら裏切られたと憤 慨し、今また由良助の真情を悟った途端にお軽に切りつけるというのも、全てこの愛す べき愚直さからきているのでしょう。 ちょっと笑いを取りすぎているきらいもありますが…。特に中村屋はただでさえ愛嬌が 溢れるタイプなので、歌舞伎の入れ事の滑稽な演出は排除した方が良いように思いま す。「勘平はぴちぴちしているわい」なんていう科白はお軽に真実を伝えられない苦悩 からつい出てしまった言葉として語るべきだと思いますが、この人が言ってしまうと、 ただ面白くなってしまう面は否定できませんから。 ------------------------------------------------------------------------------ 相当長くなってしまった…(^^; 十一段目についてはあっさり行きましょう。要点を言えば、この段は勘平の財布に焼香 させる場面が出ない限り上演意義は殆どないと言えるでしょう。恨みを残して死んだ判 官、「魂魄この世に留まりて」と言い残して死んだ勘平。2人の迷える魂を鎮魂しなけ れば物語りは完結しないのですから。 役者の芝居について特に言う場面もありませんでしたが、助五郎さんを堀江安兵衛(堀 部安兵衛)にもってくるなんざぁあんまり人を馬鹿にした話です。史上の安兵衛は若き 青年で、しかも剣でならした男なのですから、いくら芝居とはいえ許せない配役です。 松○さんも、どうも観客を馬鹿にしすぎています。 ------------------------------------------------------------------------------ 以上、無茶苦茶長くてどうもすみません。しかも今回は殆ど誉めてないし(^^; #ん〜〜、風当たりがきつくなりそうだな。 それでは今回はこの辺で。
おはようございます。 中村会 演目 まことに、ありがとうございました。 吉左右衛門さま、ほりこしさま、京屋さま これで、安眠できるというものです。(が、今後はチケット争奪合戦が・・) ところで、甘えついでに『西郷と豚姫』ってどんな内容ですか?(吉さま西郷隆盛と妻の話?) マスターS竹よりも このHPの方が頼り甲斐があります! ではでは。
国立劇場の今月の舞台の模様が見れますhttp://www4.justnet.ne.jp/~kasui/
松竹HPの中村会の演目です。(たぶん、ココが一番確実な情報かと思いますが(汗)http://shochiku.co.jp/play/kabukiza/kabu4_index.html
ほりこしさま いつもいつも ありがとうございます。 このたびは 特に 「口上」 を正しく書き込みいただきまして・・ 思わず 画面におじぎしてしまいました。 そして自分の記憶力のあやしさに 笑ってしまいました。 そうでした。こうでした。どんどん記憶がよみがえってきて、 また 楽しませていただいたきました。 (余談になりますが 松竹座での口上 並びきるんでしょうかね。) いつもの観劇記も なにしろ早いので 読んでから観ることができるのが とってもありがたいです。 先月の「助六」は 初旬に一度観まして、 どーも?????がぐるぐるしていたのが、 (成田屋の贔屓なもので もう偏ってしかみれないのか とか) ほりこしさまの書き込みで すーっと解決し、改めてもう一度 面白く観ることができました。 ハイレベル なのに わかりやすい。うーん すごいことですね。 今月も楽しみです。 国立のほうも よろしくお願いします。
マスターの追加発言ってことで配役を書いておきます。チラシはまだ出来ていないそうですが、ロビーの看板が出来 ていました。^^ 昼の部 ・ 矢の根 曾我五郎/橋之助 ・十種香 八重垣姫/松江(!) 濡衣/時蔵 勝頼/梅玉 ・須磨の写絵 松風/芝翫 村雨/福助 行平/梅玉 此兵衛/吉右衛門 ・西郷と豚姫 吉之助/吉右衛門 お玉/勘九郎 夜の部 ・一條大蔵譚 大蔵卿/吉右衛門 常盤御前/芝翫 ・釣女 吉右衛門/梅玉・・・(ゴメンナサイ、これだけうろ覚えです。) ・瞼の母 忠太郎/勘九郎 おはま/宗十郎 まぁカワリバエシナイ・・・かな?個人的には観ていない演目が多いので嬉しいのですが。それにしても「十種香」 は・・・一瞬「逆じゃないの???」と思ってしまいました。^^;
中村会の演目 昼の部 1.矢の根 2.十種香 3.須磨の写絵 4.西郷と豚姫 夜の部 1.一条大蔵物語 2.釣女 3.瞼の母 だそうです。(多少の誤字はご勘弁を)
こんにちは。 「口上」のお話をお願いしていた 幸子です。 先日、りよさん から教えて頂けたのでもありがたいことでしたのに ほりこしさん から大変な書き込みを頂いて 感謝の気持ちでいっぱいです。 本当にありがとうございました。
さきほどの「口上」やっつけで書いたものですから、今見たら「誤字」だらけ(^^; 内容は伝わると思うので許して下さいまし。 そうそう、それと四月の公演はまだきまっていませんでした(2/26)。 相当もめてるようですな。(^^;
ほりこしです。今月の「口上」のお話が出ていたので私も記憶の範囲で…口上の内容は 要約したもので、そのままではないですが。 <並び> 鴈團田藤萬芦愛孝進秀我 仁 羽富玉左時八彦三菊雀 治十之十次燕之太之太當 左 左十三團蔵十三津五右 郎郎助郎郎 助郎介郎 衛 衛郎郎次 助郎五郎衛 門 門 郎 門 <口上> 鴈治郎=孝夫さんの仁左衛門襲名は上方歌舞伎にとっても大変ありがたく、隆盛に努め て参りますので上方歌舞伎もよろしくお願いします。 團十郎=十三代目さんにも大変お世話になり、一緒に旅巡業したときの一門の先代さん との交流には感動いたしました。当代とは夜遅くまで…いや朝早くまでご一緒 することもたびたびです。一門のご繁栄を心よりお祈り申し上げます。 田之助=孝夫さんの仁左衛門後襲名はお客様は勿論、私達も待って待って松嶋屋でござ いました。これは先月の勘九郎さんの口上ですが(^^;。まずは今回の語襲名お めでとうございます。 藤十郎=十三代目の叔父さんには可愛がっていただき、藤十郎襲名のおりの"そそり"で 見せていただいたお染の可愛らしさは忘れられません。 萬次郎=松嶋屋さん一門のますますのご繁栄をお祈り申し上げます。 愛之助 孝太郎=口上の席に列座できましたのもみなさまのお陰と存知おりまする。 進之介 秀太郎=二ヶ月に亘ってこのように盛大に襲名興業を行えますのも皆様方のお陰様と、 亡父共々篤く篤く御礼申し上げます。 我當 =今後とも仁左衛門御贔屓お引き立てのほどよろしくお願い申し上げ奉ります。 仁左衛門 =このように立派な襲名公演を行えますのも、皆様のお引き立て、生前父が積み 置きくれました有徳からと思いますが、それにもまして皆様方のご厚情の賜と あつくあつく御礼申し上げます。 この上はなき先祖達に恥じぬよう、立派な役者になりますよう努めて参ります ので今後ともご指導ご鞭撻のほどをお願い申しあげます。 羽左衛門 =十一代から当代まで五代にわたる方々と舞台をともにできるとはまるで夢のよ うな心地が致します。こんごは先代の長寿にあやかり末永く舞台を努めて貰い たいと願っております。 富十郎=十三代目さんと父四代目富十郎は度々舞台をご一緒し、日頃から仲の良い間柄 でした。私も十三代目のおじさんには色々とご指導いただきました。当代の仁 左衛門さんはお父様に似て優しい暖かい人でございます。また近年の舞台は 益々充実されこの旅の御襲名はまことに良き機会かと存じます。 玉三郎=仁左衛門兄さんとは孝夫時代には度々舞台を一緒に勤めさせていただきまし た。また、十三代目さんには色々と教えを受けました。兄さんには今後ともお 体をお大事になされ、仁左衛門になられましてもどうぞわたくしをお見捨てな きようお願い申しあげます。このタブの語襲名心よりお慶び申し上げます。 左團次=当代とは殆ど同じ年ですが、日頃はなぜか「おとうさん」と呼ばれ親しくお付 き合いしています。わたくしは仁左衛門というと、つい先代の面影が浮かびま す。この襲名が終わった暁には「仁左衛門じいじい」と呼んでどのようなお顔 をされるか楽しみにしております。 時蔵 =松嶋屋さんとは曾祖父の代からの親戚の間柄でございます。(初めの頃は言っ ていたのは:日頃は舞台での事からお酒の飲み方まで色々と教えて頂きまし た)。この度の御襲名まことにおめでとうごります。 八十助=仁左衛門の兄さんはとても優しく、しかし舞台では大変厳しい、有り難い先輩 です。助六では同じ舞台を踏ませていただき、このような喜びはございませ ん。 彦三郎=子役時代に初めて会ってからいらい四十五年、この度の仁左衛門襲名まことに おめでとうございます。 三津五郎 =子役時代には十三代目の叔父さんにご迷惑をおかけした思い出があり、誠に申 し訳ございませんでした(←笑い話として)。この度の孝夫さんの仁左衛門襲 名は私にとってもこの上のない喜びでございます。 菊五郎=当代とは同世代ということもあって、終演後は夜の街に出かけ「上方和事の神 髄」をご伝授いただきました。当月は御襲名ということもありますので、私一 人で出かけました、歌舞伎のために夜の宣伝活動をしたいと存じます。 雀右衛門 =先々代の叔父様にはたいへん可愛がって頂きましたし、先代とは度々同じ舞台 を踏ませて頂きました。そのご縁をもちまして、この度の襲名の席にも連なら せて頂いたものと思っております。十五代目仁左衛門さん、御贔屓の程を不肖 わたくしよりもひとえにお願い申しあげます。 以上、ってな感じでした。はぁ…何か全部書いたら果てました(^^; それでは。
こんにちは。 先日マサコさんが御園座の観劇記をアップされていたのを拝見しました。 そして、大きく、うんうんそーそーとうなづいている私です。 今回、私が養成中の歌舞伎ファン3号と4号を伴っての、名古屋遠征でした。 特に4号は今回舞台を見るのは初めてということで、えらく緊張しておりました。 今回の御園座遠征の目的は、なんといっても、『河内山』でした。 マサコさんと同じく、私も以前NHKで吉サマの『河内山』を見て、これはナントしても ナマでみたいっ!!と、舞台にかかるのをてぐすねをひいて待っておりました。 吉サマ!あなたは私のその長年の期待を裏切らなかったわン! もう、そのオペラをきくような浪浪としたタンカ! こにくたらしいけども、憎みきれない悪、愛敬があって、もうバッチグーでした。 長年の夢が叶った喜びで、その後はボォーッとしていた私です。 そのせいかどうか、マサコさん 私も『直侍』で、爆睡してしまいました。 ハッシーも、はりきってたし、福助さんもきれーだったんだけど・・・・ なんか、ちょっと、だるいカンジが・・・ 3本目の、『乗合船』は、やっぱり、マサコさん マッタク同じ感想です。 あの、吉サマのメイクはファンとしては、「いやぁ〜ん」ですよねぇ・・・ で、やっぱり、他の方の踊りのときに、ぜんぜん違うところを見てたり しんどそーにしてたのが、気になりました。 今回、久々に関西からの遠征になりましたが、やっぱり、いろんな舞台を みるのって、いいですよねぇ・・・・ 歌舞伎ファン養成中3号&4号もいたく、感激しておりました。 どこかの劇場で、みなさまとお会いして、歌舞伎談義に花を咲かせたいです。 その節はなにとぞよろしく・・・・ ダラダラと書いてしまいました。すみません!
こんにちは。 先日「口上」のことでお願いをしていた 幸子です。 りよさん、教えて下さってありがとうございます。 大変感激しております。 これでしばらくTVの放送を我慢できそうです(?)。 本当にありがとうございました。
こんにちは、しほです。 倉敷市民会館での7月21日の特別歌舞伎公演について、 追加の書き込みをさせてください。 3月の後半から一般プレイガイドでチケットの発売の開始予定とかで、 主催者の方によると、テレビ等での宣伝開始は3月あたまからだそうです。 ですから、現在のところ、3列目から5列目を除いては チケットの入手が可能なんです。(1,2列目は、がら空き状態です) なぜ今回、ここでお知らせをさせていただいたかというと、 知り合いの呉服屋さんで、たまたまポスターを見て公演の開催を知り、 聞くと、現在のところ、呉服屋さん関係の内々だけで、 チケットをさばいてるらしく、一般公開の前の、今だったら、 1、2列目など、良い席を確保してもらえるということでした。 主催者の方や呉服屋のご主人にも「ネット上でお誘いいただいてかまわないし、 歌舞伎の好きな人に、いい席で楽しんでもらいたい」と言われました。 私の周りに歌舞伎の好きな方を知らないので、 せっかくの好機とばかりに、気分は桟敷席でご案内させていただきました。 どうぞ、どなたもご遠慮なくお問い合わせ下さい。 ある意味で、倉敷という地方ではありますが、ご一緒に楽しみませんか? (というか、歌舞伎のこと、いろいろ教えてほしいのが本音かもしれません) よろしくお願いします。
「勘九郎・初の倉敷芝居公演」と銘打って、平成10年7月21日(火)に 岡山県倉敷市の倉敷市民会館で、特別歌舞伎公演があります。 昼夜2回公演/昼の部14時開演・夜の部18時半開演 演目と配役/芝居 一、壷坂霊験記 沢市 中村勘九郎 お里 中村福助 舞踊 二、正札附根元草摺 舞鶴 中村勘太郎 曽我五郎 中村七之助 入場料(税込み)特等席 15750円、一等席 13650円、二等席 11550円 もしチケットご入り用の方がいらっしゃいましたら、以下のことを記入して、 しほまでメールをください。 ・お名前とメールアドレス ・お持ちであればFAXの番号(公演宣伝用ポスターのコピーをお送りできます) お待ちしています。
こんばんわ きょうは成田屋復活公演!?を見て参りました。 (感涙・・) 痛み止めを打っての舞台、心配はつきませぬが とにかくも ひと心地つきました。 ふう・・ さて 「口上」は今月も なごやかで 楽しいものになっています。 まったくのうろ覚えで恥ずかしいのですが いくつかあげてみたいと思います。 ご挨拶部分ははしょります。 玉三郎さん : 松嶋屋の兄さんとは 数々の舞台で相手役をさせていただきました。 仁左衛門さんになられましてもわたくしをお見捨てになりませんよう。 左団次さん : 仁左衛門さんときくとお父さんを思い浮かべます。 こう見えても私は新仁左衛門さんとはほとんど同い年でございます。 なのに「お父さん」と呼ばれております。 ですから襲名後は「仁左衛門じーじー」と呼ぶのを楽しみにしております。 菊五郎さん :上方和事の真髄をご伝授いただきました。 襲名披露中は美しい奥様の目も光っていらっしゃることと思いますので 私ひとりで歌舞伎の夜の宣伝活動に勤しみたいと思います。 團十郎さん: 仁左衛門さんとは 夜遅くまで また 朝早くまで ご一緒させていただ いております。 ・・と こんなところでしょうか。 わたしの好きな方ばかりです、すみません。 菊五郎さん左団次さんは一月に引き続き 場内を沸かせていたので あげてみました。 上手くお伝えできないのが残念ですが 皆さん愛嬌たっぷりでとても面白いのですよ。 わたしは今月の口上は三回見ているのですが ちょっと(だいぶ)あやしいと思います。 毎日 少しづつ違うと思いますし・・。 他に 羽左衛門さん 富十郎さん 時蔵さん 八十助さん 彦三郎さん 三津五郎さ ん 雀右衛門さん 雁治郎さん 田之助さん 籐十郎さん 萬次郎さん と 松嶋屋ご一門が出ていらっしゃいました。。 成田屋休演中は新之助さんが代わっていました。 幸子さん TVでやるといいですね。 皆々様、補足 修正 よろしくお願いいたします。
こんにちは。 2月の襲名披露公演も、いよいよ明日が千秋楽になりました。 いつになったらNHKでこの公演を放送してくれるのか 見に行けなかった私としては、毎日祈るような思いです。 というわけで、今月の夜の部を見に行かれた方々へお願いがあります。 「口上」で役者さん方がどのようなことを述べられたのか 教えて頂けないでしょうか。 1月の公演は正月のTVの放送で見ることが出来ましたから 1月には出演されていなかった方のお話が知りたいのです。 こういうお願いが出来るのも、このページならではと思っています。 よろしくお願いします。
こんにちは、ほりこしです。21日、昼の部に行って参りました。成田屋休演(基本的 には肩痛で腕が上がらないそうで、3月の国立が心配です)で女暫の舞台番=八十助、 熊谷陣屋の義経が菊五郎、吉野山の忠信が富十郎という代役になっています。夜の口上 は新之助くんです。 で、突然ですが「吉野山」の感想をアップすることにしました。肩を痛めて休んでおら れる成田屋には申し訳ないのですが、やはり踊り手としての地力の違いを感ぜざるをえ ませんでした。目の覚めるような素晴らしい忠信でした。 成田屋の忠信は「戦物語」の段がいちばん良く、やはり芝居の人なのだという気がして います。ちなみに演出で最も素晴らしいと思ったのは一昨年でしたか、猿之助さんと芝 翫さんが歌舞伎座で踊ったときのものが一番だと思っています(清元のみで、藤太を出 さずに、最後は絵面の引っ張りで終わる)。 =============================================================================== さて、富十郎さんの忠信です。 とにかく目に焼き付いたのは足捌きの美しさ。腰を落としての極まりでも爪先が舞台か ら離れずに(踵をついて爪先を上げてしまう人もいる)スッと伸びているその美しさと 緊張感。指先までの行き届いた感覚。具体的な場面でいくつかあげると… 静と上下で極まるときの爪先の美しさ。 女雛男雛のくだりでは躊躇いながら(表情でなく身体で)、一瞬だけ形を極めてスッと 引く、その間の良さ。それだけで静と忠信は主従であることが分かります。 静の「平家の強弓…」の間、じっとイキを詰めて聞いているため忠信の緊張感が伝わ り、次信の死の場面の再現が、ただの回想ではなく「物語り」として現在形で語られる ということが明確に伝わります。 また藤太を絡めての立ち回りでは見得をする時に広げた両手の指先を一瞬狐手に見せ、 そこから指をぐぅっと伸ばして極まるというのも大変面白く感じました。 幕切れに本舞台から花道へ狐の本体を表していく足どりには全く体重が感じられません でした(!)。まるで舞台の上をスルスルと滑るように花道まで行く、あの足どりはま さに神品です。 最後の引っ込みも見得で極まってからは、狐振りはなく、悠々と引っ込みます。しか し、その前の足どりの印象が大きく残っているために、狐と人間の対比が鮮明になって いて、悠々と引っ込む姿に却って狐の印象が強く残りました。まさに至芸。 しかしそれにしてもあの体力は驚異ですね。「女暫」のウケ、忠信、吃又、口上、意休 と今興業中一番働いてますよねぇ(^^; すごすぎるわ。 =============================================================================== とにかく踊り手としての富十郎さんの素晴らしさを再認識しました。こうなると欲が出 てきますね。「関の扉」の関兵衛、「道成寺」「鏡獅子」「土蜘」などなど見たい演目 は多いです。是非本興業で見せて欲しいなぁ。 と、いったところでしょうか。成田屋の早い回復をお祈りしつつ…。
権十郎さんの訃報、本当に悲しいです。 最後に拝見したのは、昨年の南座。 存在感のある名脇役という印象が強いです。 心よりご冥福をお祈りします。
15日の日曜日、名古屋御薗座の新春大歌舞伎を昼夜とおしで観に行って まいりました。お目当ては、言わずとしれた吉右衛門です。 筋書によれば、吉さま初の座頭公演との由、なるほど、引窓、河内山、乗合船の 3本に出演という日頃に似合わぬハリキリぶりも納得できます。 (「鬼平犯科帳」の舞台は座頭ではなくて座長というのでしょうか?) いつもは、誰が座頭さんとか気にしたこともありませんが、やはり、責任を ひしと感じておられるのでしょうか、こちらにしてみれば、3本も観られると いうルンルン、得得気分でしたが。 狂言はー 昼の部:角力場・引窓・京鹿子娘道成寺 夜の部:河内山・直侍・乗合船恵方萬歳 角力場: 前もって出演者をきちんとチェックしていなかったので(なにしろ、吉さま中心 ですから)吾妻役が吉之助であることに気がつくのに一瞬、時間がかかりました。 吉さまのお弟子さんで、今は吉乃丞さんの芸養子とかで私ひそかに応援しています。 普段、立役さんなので、女形は初めて観ましたが、丸顔がとても新鮮でした。 歌昇の濡髪、橋之助の長吉は、共におのおのの役の雰囲気があって良かったです。 引窓: お待ちかね吉さまが花道に現われたときの愛敬に惚れ直しました。わが家に戻った時の 様子といい、侍になれた嬉しさがからだの周辺に充満していて、こんな可愛い十次兵衛 だったのか、と初めて観るお芝居のように思えました。以前、他の役者さんで観た 時には、それほど感じなかったのですが、まあ、これも贔屓目かなんかのなせる技で しょうか。 お幸役の又五郎さんの声が最初聴きとりにくくて(1階の前から8列目ですのに) 昨年夏、松竹座の髪結新三の時のように、声が出にくいのかな、と心配しましたが、 だんだんと回復してきて一安心でした。 話は飛びますが、普段、人間国宝認定のニュースには何の感慨も持たない私ですが、 又五郎さんがなられた時ほど嬉しいことはありませんでした。 また、お早役の松江さんですが、最近になって、この方の暖かみのある舞台姿に 魅力を感じるようになってきました。お早を明るく演じてられるのが上方出身の私には ぴったりときました。 京鹿子娘道成寺: 福助は、例の一件でやはりお酒をやめたのでしょうか。姿がほっそりしたように 感じました。また、又蔵さんの投げられた「手拭」を今回もゲットしました。 ほんとうに今年はいいことがありそう。 河内山: 今回、最も期待のお芝居ですが、文句なく楽しめました。吉さまはこういう憎めない 悪がうまいですね。その色気と愛敬に惚れ惚れしてしまいます。 ことに、ご存じ、玄関先でのタンカは何度でも聴いていたい。ひそかに、 テープにとっておきたい思いでいっぱいです。(もちろん、そんなこと しませんよう)NHKの鑑賞教室でやった10年ほど前の吉さまのビデオを 見直してみたのですが、タンカを切るときのスピードが現代的に早くなって きているように思えました。思い過ごしかなあ?ビデオでは、すごく ゆっくりというか、朗々とした感じがします。わたしは、御薗座で聴いた位の 早さが好きですが。 北村大膳役の弥十郎さんは、12月、1月、そして今月と、3ヵ月とおしで 観せていただいてますが、ちょっとした憎たらしい役に存在感がありますね。 お兄さんの吉弥さんとはまた色合いが違いますが、同じく貴重な役者さんに 思えます。 直侍: そば屋の場はともかく、後半の濡れ場はもともとあまり好きではないのですが、 この日、前の席の人の座高が高くて(人様のことは言えませんが) しかも真ん中の列で、舞台上の二人の姿がほとんど見えず、知らぬ間に居眠りを してしまいました。 乗合船: 初めて観ました。主な出演者全員の踊りが観られ、楽しい一幕でした。でも 吉さまのとぼけたメーキャップ(ほとんど素顔かもしれない)は好きではありません。 他の役者さんの踊りを見ている表情もなんだか疲れて眠そうだったけど、あれ、 演技かしらん?いつもの倍も演じてられるのだから無理もないかも知れません。 歌舞伎は好きでも、いつも感覚だけで観ているので、皆さまのお知りになりたいこと を書けてないかもしれません。おまけに、長々と失礼いたしました。ここまで 読んでくださった方があるとしたら、もう感謝感激です。 筋書にも書いてありましたが、来年は福岡にも博多座がオープンとの事。役者さんは 酷使されることになるかもしれませんが、その辺は、これまで、日の当たらなかった お弟子さんたちにも、いろんなチャンスが巡ってくると思われますので、それは それで、楽しみが増えました。 新仁左衛門も好きだけど、わたしはやっぱり、何がなくても吉右衛門。
先程の内容はここに書くことではなかったようですね。 失礼いたしました。(・・> ちなみに、先程のタイトルは (;;) としたかったのですが、 半角カナはだめだったのでしょうか?
はじめて書き込ませていただきます。ひーと申します。 昨日、権十郎さんの訃報を知り、とても落ち込んでいます。 その悲しみを分かち合える人があまりいないため、 どこかお話できる場所がないか、探していたところです。 去年倒れられたことを知らなかったものですから、 とてもショックです。 11/23に歌舞伎に行ったときに代役になってて、 先週末助六を幕見で行ったときも休んでおられたので、 「大丈夫かしら」と心配していたところだったのに… 権十郎さんは味があって、色気があって、 とても好きな役者さんだったので、大変悲しいです。 新聞に住所が載っていて、会社から近かったので、 思わず昨日、仕事帰りにマンションの前まで行ってしまいました(・・; (別に何ができるわけではありませんが) わたし、仁左衛門の襲名をきっかけに 十数年ぶりに歌舞伎熱が復活したところなので、 その間の舞台って、TVで観るぐらいだったのです。 だから、最後に観ておきたかったと、悔やまれてなりません。 もう一度通人の役、観たかった。 ご冥福をお祈りしたいと思います。 さて、わたしは22日に昼夜で行ってくる予定です。 みなさんがすでに書き込まれているので 予習して行こうと思います。 歌舞伎、好きなのですが、あまり知らないので、 みなさんこれからいろいろと教えてください。 では。
「気分は桟敷席」と「一幕見席」の過去の書き込みから大向こうさんに関する記事を集め て、「資料室」に「ほりこしさんの声を掛けよう」というページをつくりました。よろしければ御覧に なって下さい。 追伸 山崎屋さんのご冥福をお祈りします。http://www.win.or.jp/~masahito/m4101.html
権十郎さんが亡くなってしまいました。 定期的に(毎月)歌舞伎を観るようになって、それまで見続けていた俳優さんが亡くなったのは初めてのことでした。 11月に休演なさった時点で、「もう舞台には立てない」とは聞いていたのですが、いざ現実になると言葉に尽くせぬ 物があります。 「渋谷の海老さま」時代の丈を知らない私にとっては、本当に味のある脇役、と言う印象が強いです。 俳優祭の子役から、太十の皐月や三千歳の丈賀、妹背山の鎌足、新薄雪の大膳・・・丈の舞台を数多く観たわけ ではありませんが、今だから持ち上げるわけではなく、どの役でも独特の味と、時には凛々しさが漂っていたのを 覚えています。舞台が締まるというか、スッキリした良い役者さんでした・・・ 心よりご冥福をお祈り致します。 m(__)m
はじめまして、しほと申します。 1月に大阪松竹座で、生まれて初めて歌舞伎を観てから、 すっかり歌舞伎の魅力に、まいってしまいました。 そして、「神霊矢口渡」の中村福助さんのファンになってしまいました。 ここのホームページを見つけた時は、すごくうれしくって、 仕事中に時々アクセスしてます(^^;)。 みなさんのご意見やご感想を読むのも楽しくって、 歌舞伎にはまった心を満たせていただいております。 これからもどうぞいろいろ教えて下さい。 よろしくお願いします。
ほりこしさんの「熊谷陣屋 観劇録」楽しく拝見しました。 今週末 昼の部を観にいきます。京屋さんの相模は観たことがなかったので 楽しみにしていたのですが、今回の「観劇録」を読んでますます期待が膨ら みました。 ただ義経役が気がかり・・・孝夫さんの義経はホントにいいですよね。 でも仁左衛門さんが熊谷役になると他に義経役がはまるヒトが思いつかない んですが・・・ 次回「吃又」も楽しみにしています。
以下のチケットを買って下さる方を探しています。 片岡仁左衛門襲名2月大歌舞伎 昼の部/10:30開場 11:00開演 演目: 春調娘七草/女暫/熊谷陣屋/吉野山 出演: 玉三郎・菊五郎・團十郎・雀右衛門・鴈治郎ほか 席番: 一階 い列 25番 (最前列ほぼ中央) 価格: 18,900円が定価ですが、価格は応相談とします。 ご希望の方は以下の事項を書いたメールを下さい。 1.希望価格 2.メールアドレス 3.できれば電話番号も。←チケット受け取りの相談の為です。無くてもOKです。 チケットは当日受け渡しにしたいと思います。宜しくお願い致します。
はじめまして。 皆さんの観劇レポートは、とても楽しみに読ませていただいています。 さて、本日は疑問を解決したくあつかましくも、書き込みさせていただきます。 2月20日は「歌舞伎の日」ということを最近知りました。 「○○の日」というのは語呂合わせや、何かにゆかりの日が多いですが、 この「歌舞伎の日」というのはいつ、どのような由来で、設定されたのか ご存知の方がおられましたら、お教えいただけませんでしょうか?
ほりこしです。 <<熊谷陣屋>>の感想をアップします。この演しものは「助六」とは違って、役者同 士のアンサンブルが物語を浮かび上がらせるタイプなので、その辺りを考えながら書い てみようかと思います。今回も長いです(^^; =============================================================================== ◆はじめに まず思うのはこの1、2月の襲名興業で最も新・仁左衛門の特色が出たのは「吉田屋」 だったな、ということです。どの演目のどの役も素晴らしかったと思います。襲名とい う大きな節目が、松嶋屋にひときわ明るい光をもたらしたと感じました。 その中で私が「吉田屋」を選ぶのは「これは松嶋屋が当代一の伊左衛門だな」と思うか らです。松王も助六も熊谷も確かにいい出来ですが他にも役者がいます。松王なら高麗 屋・中村屋も良いし、助六には成田屋がい、熊谷には播磨屋がいます。 そういう前提での<熊谷陣屋>についての感想です。 =============================================================================== ◆演出 熊谷陣屋は演出に対する相当な疑問があって、どうしてもそこに話が行ってしまいそう なので先に一気に書いておきます。興味のない方はここはとばして下さい。 ・相模の入り込み。藤の方入り。梶原、弥陀六の入りから見せた方が絶対いい。そうす ればイヤホンガイドなんざなくても十分理解できる上に、もっと面白くなる。 ・熊谷戻りで、相模を見て袴を叩く(怒る)のは不適当だと思う。本文通り「尻目にか けて」で、三段の途中で動きを止めての極まりで気持ちの動揺を僅かに表現する程度 が望ましい。 ・義経は首実検以前に敦盛と対面を終えているのだから、首実検では熊谷に対する感謝 と同情、また自分の作戦の成功を喜ぶ気持ちが表現されるべきだが、最近ではそいう 行き届いた義経は孝夫さんくらいしか知らない。義経は「欣然と(喜んで)実検す」 と竹本も語っています。 ・弥陀六の出で「幽霊の講釈承って」はいつまで言い続けるつもりでしょうか。義経の 話が省略されている以上、この科白はカットされてしかるべきです。どうしても言い たければ「制札の講釈」と言い換えれば前段との筋が通ります。 ・今回、松島屋が僧形になるときに兜から脱いだのはまさしく正解。どうもここで先に 鎧を脱ぐ人が多いが、法衣に兜ほど異様なものはない。「先に兜を脱ぐと相模が吃驚 するまでに間がありすぎる」という解釈は半端な写実主義の考え方。 =============================================================================== ◆熊谷 松島屋の熊谷は「線が細くならないかな?」という心配も杞憂に終わり、役者としての 輪郭の大きさが熊谷を違和感のないものにしていました。 はじめ相模を「どうして来たのか」と問いつめるくだりは退屈しがちな場面ですが、京 屋の相模の素晴らしい出来のためもあって見応えがありました。子供を思う母親、そし てその子供はもういないのだと妻のために苦悩する熊谷。親子の情と夫婦の情が交錯す るのがはっきり伝わりました。 首実検はなによりも相模に小次郎の首を手渡すのが良いですね。こういう良いやり方は 他の役者さんにも是非お願いしたいですね。ここで親子3人が初めて顔を揃え、それは 小次郎生前の家族の絆を思わせるし、より悲劇が鮮明に浮かび上がりますね。しかも全 員承知の上でも敦盛の首という建て前があるから、丁寧に手渡すというのはより理屈の 上でも通っていると思います。 「十六年はひとむかし。夢であったなぁ」は非常に良いですね。「夢だ。夢だ」より奥 行きが出たような気がしました。私は相模のクドキと、この一言には涙してしまいまし たね。 ◆相模 熊谷陣屋での最大の収穫。徹頭徹尾、母の情に生きた相模を描いて余すところなし、と いう素晴らしいものでした。初めの出から小次郎のことだけを案じている母の気持ちが 伝わってくるのは凄いです。 そして圧巻はクドキ。しかも今回「首を手渡す」型と京屋の相模の演技で私は今までに 感じたことのないものが見えました。 それは熊谷が相模に首を手渡す瞬間…かつて生まれたばかりの我が子を夫の手から受け 取りわが胸に抱く喜びに満ちた相模と、いままた同じように夫の手から我が子の亡骸を 受け取るというイメージの二重写し。かつて夫の手から渡されたものは人生最大の喜び であり、いま受け取るものは最大の悲劇であるという感覚でした。 人間の頭は、ちょうど生まれたばかりの赤子くらいの大きさであることを考えれば作者 は、首を抱くという一見グロテスクな行為に、いま述べたようなイメージの二重写しを 狙っていたという考えもあるのではないでしょうか? いや、たとえ作者がそれを意図していなくても私は京屋の相模からその「最大の幸福」 と「最大の悲劇」のコントラストを感じましたし、私にとっての熊谷陣屋を一段深いも のにしてくれました。この相模に出会えたのは私の観劇歴の中でも大きな収穫だったと 感謝したいような気持ちですね。 ※ちょっと長くなったのであとは駆け足で… ◆弥陀六 松竹座で、その成果は分かっていましたが、やはり大したものです。この人物がいなけ れば義経はこの世になく、全ての物語りは書き変わっていたのだと思えば本当に重要な 人物であることが分かります。 羽左衛門さんはそれを的確に描き出して、義経を助けてしまった自分の先見性のなさを 呪い、一方でその人物がまさいく英雄だったことへの喜びという複雑な人間の感情を感 じさせてくれました。 ◆義経 成田屋の義経は8日に見たときは初日から比べるとだいぶ良くなっていました。上で指 摘した点についても、まだ十分とは感じませんでしたが、それなりに熊谷に対する情は 感じられましたね。ただ無理に声を高くする必要はないと思いますね。義経というイ メージに引きずられているのかも知れないけれど、熊谷陣屋では知仁勇の将なんだか ら、声をつくるよりはたっぷり芝居をする方に力を注いで欲しいと思います。 ◆藤の方 本当に行儀良くつとめています。藤の方の品位が、玉三郎さんの抑えた演技から立ち登 るようで非常に良いです。とにかく良い意味で目立たないと思います。それでもどこか 印象に残っているのだから大したものです。 =============================================================================== ちょっと尻切れ気味の観もありますが、あんまり長くなってしまったのでこの辺にしよ うと思います。 それでは皆さん、次回は「吃又」でお会いしましょう(←まだ書く気らしい(^^; )
初めて投稿させていただきます。幸子と申します。 地方に住んでいるものですから、めったに生の舞台を見ることが出来ませんが 私も歌舞伎が好きな一人です。 ここに参加されている皆さんの観劇記には 本当にたくさんの愛情がつまってますね。読んでいて実に気持ちがいい。 これからもどんどん聞かせて下さい。毎日楽しみにしています。 ちなみに、私は15代目片岡仁左衛門丈の大ファンでして 今年の襲名披露公演は万難を排して見に行くつもりだったのですが どうしても都合がつかず NHKの正月の放送と、写真集の購入で我慢することにしました。 あぁ、見に行かれている皆さんが本当にうらやましい。 玉三郎丈との「助六」は、夢にまで出てきます・・・。
お久しぶりです。毎日、皆さんの熱い熱い書き込み、楽しく拝見しています。 私も、本日11日夜の部行って参ります。思えば、私が歌舞伎をはじめて見たのが 団十郎(12代目)さんの襲名でした。もちろん、演目に『助六』もあり、 その様式美にビックリし、感動したのを思い出します。以来、歌舞伎の魅力に 取り付かれてしまいました。今世紀最後の襲名興行ということで、ほりこしさんの 観劇記を参考にさせていただきながら、私の歌舞伎人生の節目としても、 しっかり見てきたいとおもいます。感想の書き込みしますね。 それでは、行ってきま〜す。 ところで、どなたか、『文楽』に興味のある方、お好きな方いらっしゃい ませんか。実は、誤って券を1枚余分に購入してしまいました。 近松名作集 『今宮の心中』 三時半開演(六時頃迄) 平成十年 二月 十五日 日曜日 1等席を5000円のところ4400円でいかがですか。 お席は前から5列目、中央でとても良いお席です。 人形遣いの方、大夫さん、三味線の方の熱演で、それはそれは、すごい迫力 です。また、天才近松の美しい名文で綴られて、必ずや感動なさることでしょう。 私も、『文楽』まだまだ初心者ですが、『文楽』の魅力にはまっている 今日このごろです。是非いらして見てください。 ご希望の方はメールでご連絡ください。 Eメールアドレス:fwgl4543@mb.infoweb.or.jp