1999年5月8日「おかやま・歌舞伎・観る会」例会
<愛之助、吉弥が語り演じる 歌舞伎の魅力・楽しみ方>
1. トーク 片岡愛之助 上村吉弥 進行/水口一夫
2. 舞踊「草摺引」素踊り
曽我五郎/片岡愛之助 舞鶴/上村吉弥 (岡山県立美術館ホール)
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こんなに美しい「五郎」は観たことがない…。
ちょうど今頃の季節に吹く心地よい風のことを‘薫風’と言いますね。
新緑の中を吹き抜けてきたその風から、
フワリと現れてきたような颯爽とした凛々しい「五郎」でしたよ。
なかでもその‘表情’の美しいことといったら…。
わずか200名たらずの人達だけで、
こんなに素敵な‘お顔’をいただいてよろしいのかしら…
と申し訳ないような気持ちになるくらいの凄さでした。
あの‘お顔’を表現するに相応しい言葉が出てこないのが悔しい。
‘筆舌に尽くしがたい’ってこうゆう時に使うのね。
近寄りがたい壮絶な美しさで廻りを圧倒していました。
本来なら、あの表情の上に「顔」をするわけですが、
かえってそんなものは邪魔だと思うほど
十二分に「血気にはやった曽我五郎時致」になりきっていました。
キリリと前方を見つめる眼光の鋭さ、「忠信」の合戦の語りの時と同じく
あの目で見据えられたら、金縛りにあったように固まってしまうでしょう。
(瞳の中に‘炎’が見える)
セリフの『愚かや舞鶴〜!』
(どこまでも突き抜けて行く、のびやかな声)
『は〜な〜せぇ〜!』(地を這う豪速球)の声を聞いた時は、
背中にビリビリと電気が走りましたよ。
嗚呼、この姿、お顔にこのお声で
富樫の第一声『斯様に候う者は…』が始まったら…。
。。。。。。。。。(思考停止状態)。。。。。。。。。。
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役者・片岡愛之助。
舞台の‘お顔’が目覚ましく変貌しつつあります。
まるで若竹が季節を知って天に向かって延び始めたかのようです。
(どんな役でも見事に体現してくれるであろう…)
観ている者にそう期待させてくれる頼もしい役者さんです。
普段の姿は、相変わらず穏やかな好青年ですが、
ひとたび舞台へ上がった時に発する‘オーラ’の占める範囲が
確実に拡大しています。
「五郎」になりきってる時のあの表情ったら…
(もぉ〜!)あんなに『美しい!』と思える‘男の顔’って
めったにあるもんじゃございません。
(こんなに綺麗だったとは……と驚きました)
どのくらい綺麗なの?って思ってる皆様へ
『成田屋のぼっちゃんにも負けませんわっ!』
でも、残念ながら今年の凛々しい‘立役姿’は、
この「五郎」が最後になるかもしれません。
6〜8月は女形が続きます。(女形も綺麗よ!)
‘お里’もきっと可憐な娘になって登場してくれるでしょう。
9月は歌舞伎出演予定なし。
12月南座顔見世は御出演ですが、役はどうかしら?
10〜11月は歌舞伎以外の舞台(明治座〜御園座)で内匠頭です。
(日刊ヨコシマにいろいろ予定が載ってます)
トークの時に、このコンビで演りたい演目として「鳴神」の名が
上がっていましたが、いいでしょうねぇ〜鳴神上人。
上村吉弥さんの雲の絶間姫もぴったり!!
※「顔」をする…化粧
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