『ロボットみたいな機械』




- プロローグ -



 関本恒二、彼はそう呼ばれていた。彼の通ってるパチョレック高等学院では関本は鳥扱いだった。

 彼は朝早く親に飛び蹴りで起こされ制服に着替え始めた。 服を着ながら彼はふとテレビに視線を走らせた。 ニュースが流れていた。そこで奇怪な事件が起きたことを知った。 目黒区でしたいが発見された、その死体には内臓が全てなくなっていたのだ。 外部には傷はなくただ内臓だけが無くなっていたのだ。 その時彼はその事件をあまり気にも止めていなかった。 制服に着替えた恒二は朝食を済まし学校に向かう。

 学校の通り道、彼はいつもと雰囲気が違う様思えた。 はっきりとは言えないが…。


 いつも通りの時間に学校の席に着き、一限目が始まる。 一限目は国語で彼は他の生徒より何倍もの行を読んだ。 二間目数学、数学は苦手科目であったためかどこかぼ~っとした顔で二限目を過ごした。 三限目では理科で鳥の仕組みを知るため彼が前に出て授業を受けることになった。 それからいつもと変わらなく六限なで過ぎていった。 辺りは夕暮れ時で空は赤く染まっている。 この時点で多くの生徒が下校していた。 今日に限り部活は一切無く関係のない者はすぐに下校していたわけだ。 しかし彼だけは帰らなかった。 彼は図書室に向かう為足を進める。 パチョレック高等学院には部活施設(校庭など)こそないが中には大きな図書室がある。 学校全体を含め四分の三は閉めているだろう。 そこで彼は[鳥とは何か?]について本をあさった。

 帰りは真っ暗になり光源と言えば後者の明かりと街頭の明かりだけとなっていた。


「まだいたの!?」
 国語教師の沙藤雪香の声が図書室に響く、彼はその声で我に帰り沙籐の方を向いた。
「学校閉めるから帰りなさい」と、沙藤は言った。
 彼はそれに従い本を元の場所に戻した後学校を出た。 学校の帰り道、今度は気配を感じた。 何者かに見られている、邪悪な…何かに。 彼は早足で曲がり角を左折してコンビニの前で立ち止まった。 後ろを振り返り辺りを見渡す、見えるのはコンビに付近と10m間隔で設置されている街灯の周りだけだった。 そこから彼の自宅まではおよそ10分、早く帰るには墓地の側を通らなければならなかった。 普段何ともなくその道を通っていたが今の彼の心には恐怖心が存在した。 しかしもう一方の道で帰るとしたら大幅に遠回りになってしまうし、何より今来た道を戻らなければならなかった。 結局彼は恐怖に耐え墓地の側を通り、帰ることにした。


 左に墓、右側にも墓、彼は前だけを一心に見た。 猫の鳴き声や鳥の声、風による葉の囁きの全てに恐怖しながら数分後彼は墓地の通りを抜け、自宅へ帰ることが出来た。 彼にとって先刻の数分間は何時間にも感じられた。
「恒二、遅かったわね?」と、奥の部屋から母親の声が聞こえる。
「図書室で本を読んでて…」と、恒二。
 そのあと遅くなってしまったため彼は一人淋しく食事を済ませることになった

 風呂に入りながら彼は今日の気配のことを考えていた。
「あそこには誰もいなかった…確かに俺一人…まさか霊?」と、湯船につかりながら思った。
「馬鹿な、幽霊がこの世に存在するはずが無い!!」
 彼は疑念を振り払い風呂を出てベットについた。

 当然の事ながら彼はしばらくの間眠りにつくことが出来なかった。 無理矢理疑念を忘れようやく眠りに落ちたのが既に深夜の三時をまわっていた。



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