マドロミ199907
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日々

私のポケットには520円

これで
電車の切符を買おう
そんで
あの子に会いに行く

ひさしぶりって
あの子はわらってくれる
私はしあわせになる

煙草をおみやげにしよう
私のぶんと
あの子のぶん
ふたりで
ぷかぷかケムリを吐いて
わらってはなすんだ

だけど
煙草を二箱買ったら
もう20円しかなくなっちゃって
切符が買えなくなっちゃった

だから私はひとりで
ぷかぷかケムリを吐いている


ボーっとしてるわけじゃない。

アナタはいつもワタシのことを
「ボーっとしてるからな」
っていう。
勝ち誇って。

ボーっとしてるわけじゃない。
アナタのコトバ
どれがホントで
どれがウソか
ちゃんと考えてるだけ。

アナタはワタシのこと
バカだと思ってるけど
ワタシもアナタのこと
バカだと思ってる。


フリホドケナイ

夜がくる

フリホドケナイ
フリホドケナイ

うごくと
からみつく

フリホドケナイ


低め安定?

目を開けて見えるアレ
目を閉じて見えるアレ

ココロをおびやかすのはドッチ?


ナツノヒ

アツイアツイアツイアツイナツノヒ

蝉の声

昼過ぎ

前の通りを歩く人の足音

晴れた暑い日のことは
私はなぜかいつもうまく思い出せる
だから夏はたくさんのことを
思い出す

晴れた暑い日は
何をやってもだいたいたのしい
だからたのしかったこと
たくさんたくさん
思い出す

それなのに
たのしかった記憶は
思い出すと
なぜか
すこしかなしい

アツイアツイアツイナツノヒ

落ちる汗

私は
いつも
夏は
すこし
さびしい


ノータイトル

夏の雨
撃ち抜け
世界

手をつないで

雨があがったら

 は
 し
 り
 ぬ
 け
 よ
 う

いろいろ大きい声で
しゃべったり
うたったり
そう
うたったりしながらさ

夏の雨
撃ち抜け
世界


ノータイトル・2

夏の光 撃ち抜けよ 世界

あたしたちは
いつも
世界のまんなかに立っていたはず

あたしたちは
いつも
そうだった

思い出させて

夏の光 撃ち抜けよ 世界


純粋になりたい

やさしい人の
やさしい心、
傷つけたりしない。

だけど、
やさしいひとの
やさしい心
わらいながら
傷つける方法、
知っているような
大人になってしまったんだ。

ただずっとやさしくなりたくて、
毎日毎日わらって、
どんな言葉にもうなずいて、
「ほんとのトコロ」は胸にしまって、
ドアのむこうに置いて、
何個も何個も鍵かけて、
自分でもどこにいっちゃったのかわかんなくなっちゃって、
いつのまにか、
手も届かないくらい遠くにいっちゃってて、
知らないうちに
こわれてた。

なおしたくても
やっぱり手は届かなくて、
どうしていいのか
わかんなくなってる。

でも、
こわれてしまったその「ほんとのトコロ」は
すごくおもいおもいどろどろになって
何重にもなってるドアのすきまから、
何個も何個も鍵をかけたドアのすきまから、
とけて流れ出してる。
確実に。

頭が重くて眠れない。

ただ、純粋になりたい。
心の底からいつもいつもそう思ってるのに。
いつだってほんとはもっとちゃんとしたいって思ってる。
ほんとだよ、うそじゃないよ、
ただ純粋でいたいって思ってるだけなんだ。
ほんとうに、
ほんとうに、
ただ純粋でいたいって思ってるだけなんだよ。

やさしい人の
やさしい心、
傷つけたりしない。
だけど、
やさしいひとの
やさしい心
笑いながら
傷つける方法、
知ってしまってる大人は、
もう純粋にはなれないって知ってる。


After youth

case1
いつも帽子かぶってるねって言ったら
「イヤなモノが頭にはいってこないように」って
ちょっと強い感じで言ってたよ

case2
いつもおこってたオトコノコは
部屋に帰ったら
アノコいなかったんだって
遠いところで
車にひかれて死んじゃってたって
あれから
すごく穏やかになったけど
もう人の愛し方
忘れたって言った

case3
毎日毎日泣いてたんだって
シチューつくりながら泣いてたんだって
一緒にいるとき笑っていられるよう
ドアがあく直前まで泣いてたんだって
彼女のカラダは
傷だらけ
全部自分でつけた傷

case4
「あのベッドのところで2時ね。」
すごく楽しそうに言うけど
あんなところにベッドないよ
あるわけないよ
電話を切って途方にくれたけど
もう電話はかかってこない

case5
眠って
なにも考えたくないのに
確実に目はさえて
まだ夜がこわい

「コドモ」じゃなくなるから
「オトナ」になれるわけじゃない
忙しさにまぎれて
ちいさなズレが大きくなってく
私たちはきっともう
いろんなコトを知りすぎてしまってて
ごまかしもきかない

青春のあと