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26MAR2001: 「最中」 |
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「最中,食うか?」と電話が来て,二つ返事で頂きに行った.そいつのおばあちゃんちが饅頭屋で,何かことあるとそういったお菓子が送られてくるらしい.小豆系和菓子に目のない私にはとても羨ましい.とっても自家製なパッケージでひとつひとつ手で包んだ最中はかなり美味しそうだ.いや,美味しかった.適度な甘さの素朴な最中.あれならいくつでも食べられるよ. 饅頭屋は4代目になるらしい.そいつの従兄弟が継ぐらしい.茨城県の松月堂,よろしくね. |
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25MAR2001: 「緊張」 |
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何をするのだろうといってから,既に何かをしているところが怖いくらいだ.事の発端は証明写真が必要になったことで,いつものノリで私はある写真屋さんに行こうと嗾けていた.そこは私がまだ訪れたことのない恋人の家である.うーんと言っていたその相手は,暫くして何かを強制的に吹っ切ったように,行ってみよう,と言った. 正直,こんな緊張は初めてだ.初対面の人と話す緊張感はこれまで幾度となく経験してきたが,これで何かが決まるような試験開始前の緊張,しかも主観的な人間の評価がすべてな訳だから,ある程度は運なのかもしれない.人と出会うことはそういうことなのかもしれない.それでも,自分で嗾けていたこともあって,怖くはなかった.断片的な事前情報からしても,その家は明るさがあった.羨ましいくらいの明るさ. 私がどんな人だと思われたのかは全く予想がつかない.お互いに何を話してよいのか戸惑う中でも証明写真はきちんと撮られた.私は出来上がったそれをとても気に入った.恋人の家族の中に1日だけ存在した自分は,形に残っている.この先どうなるのかはまだわからない.続けていきたい関係,最後にそう思ったから心地良い緊張. でも,すべては相手次第です. |
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23MAR2001: 「新生活」 |
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引越しが終わった.1ヶ月にも及ぶ大引越しだった.昨日,旧居の立会いをする前,何にもなくなった部屋でペットボトルのお茶を飲みながら浸ってしまった.いろんな場所を行ったり来たりして,新居は依然として真新しい感じが抜けきれない.でも,もう,新居がメインの生活になるのだと思うと,ちょっとだけ寂しかったりした. プレ新しい生活,ほんとの新しい生活は4月から.それまでの間に,私は何をするのだろう. |
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19MAR2001: 「御馳走」 |
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特注のパンを頂いた.まあるい,大きなパンで,切り株のようにみえる.ひと目で気に入ったのだが,それが私のために作られたモノだと知って,もっと驚いた.そのまあるいパンは私のイメージらしい. L.L.Beanの丈夫なトートバッグの中で真っ先に目に付いたのがパンだったが,それだけではなかった.ワイン,チーズ,生ハム,ジュース,お菓子.それらは,ご馳走であった.そう言われた.グルメなお知り合いは,本当に美味しいものを知っている.自然なもの,丁寧なもの,素直なもの,相手を見て作られたもの.ご馳走だからほんとに走り回ったんだよ,と笑っていた. その後,私達はフランス料理を食べに行った.こじんまりとしているけれど,とても丁寧なお店だった.私達をみてくれていると思った.だから,とても居心地が良い.テリーヌとかフォアグラとか鴨のロティとか貴腐ワインとか食べなれないものを食べた.どれも素直に美味しかった.食べたことのないものを美味しいと思うのは,なんとなく不思議な感覚である.さらに,私の前で食事をしているこの人がいることも不思議であった.私達は大学のサークルで知り合った.その人はいつもいろんな道を切り開いている.学問も,生活も,仕事も,恋愛もすべて上手く行きそうな匂いを漂わせているけれど,そしてそれは事実なんだけれど,ほんとうにそうなるために何をすべきか知っている人である.突き進みもするし,大切なものをあきらめることもできる.素晴らしい人.3時間も美味しい料理と興味深い話を堪能して,最後に,チョコレートケーキを食べながら,しあわせだねぇ,と笑った. |
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15MAR2001A: 「バニラビーンズの敗北」 |
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暖かかった.やるべきことはたくさんあって,うだうだと家の中で過ごす予定だったが,クロッキー帳をどうしても手に入れたかった.だから,出掛けた. 渋谷.建物の中はもっと暑かった.いろんな人がごちゃごちゃしてて,それも暑かった.そのせいか,どうしてもソフトクリームが食べたくなった.食べるからには美味しいものがいいから,ちょっと混み合った店に入った.数種類のソフトクリームから王道バニラを選んで,上品にカップに入った冷たいクリームを受け取った.上機嫌. 店前のイスに座って,ほとんどの興味をバニラビーンズに注いでいた.気持ちよく涼しくなっていくのと,この美味しいソフトクリームの黒い粒がすべてになりかけたとき,気付いてしまった.死人が歩いていた.何度も何度も私の目の前を. 死人は,お洒落なベージュのコートとスカート,ロングブーツに包まれて,ちょっと長めの茶色い髪を上げていた.個性的な,それもお洒落といえるサングラスで隠れていたが,表情の無い顔であることはわかった.青白く,頬はこけ,目が曇っていた.大きな紙袋を3つ提げて,うろうろうろうろ.その間に,服やバッグが泥のようなもので汚れているのに気が付いた.いやーな予感がした.ソフトクリームを食べる動作が惰性になり始めていた.早く食べてここを去らねば,と思った. 嫌な予感は紙袋であった.スーパーのが2つ,パン屋のが1つ.明らかに,すべて食べ物であった.似合わない.とても似合わない.得てしてそういうのは当たるから,そう,当たったんだよ. 棺桶を持ち歩いているようだった. 冷た過ぎるけどでも食べる,とソフトクリームを半ばかきこんで,その場を後にし,急いでクロッキー帳を手に入れて帰宅した. |
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15MAR2001@: 「書きはじめた,描きはじめた」 |
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春休みで,時間があって,旅行も行かずに何をしようか1ヶ月ほど考えてみた.何かを作りたいと思ったけど,跳び抜けて得意なことがない.取り敢えず好きなことをやることにした. 書こう,描こう. 日常生活にそれがあって欲しい.少しずつでもいいから毎日触れるところにそれを作ろうと思って,投げていたこのページを使うことにした.ちょうどいいや,青山にアトリエ欲しかったし.どうなっていくんだかわからないんだけど,なんかやろう,で開始. |
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