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夏のおわり
この三日ばかり
降りしきる雨は
君の隅々をめぐり
ひくいところへ
ひくいところへ
誘ってゆく
君のからだへ
どしゃぶりで
男たちが降りかかり
君を洗ったと聞いた
月は満ち
君は知らず
溢れ
自らを正午へと
まとめた
私は昨夜からの急流にもまれ
流れの真上に
立てられる
きっとここで
君へ
倒れるのだ
夏のおわり
体温のような雨が
なんどか君の皮膚をつたい
激しい
息を静めた
君の髪が頬を打ち
降り出すまで
君の雨季へ
私は移っていこう
夏のおわり
波打ち際でやはり
君を洗う
君の唇からもう一度
私にわかる言葉の漏れる時まで
ふたりは波に打たれ続ける
たぶん君は話している
波音で聞き取れないのか
あるいは
波音が君の言葉なのかわからない
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