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光という光を
君のその夢か髪か
その端に私を結び ここまで
どこまで
行くことも 来ることも
体温ほどの涙に濡れて
ひとつになる
君の細く長い
よくしなる首に
挨拶のようにそっと
噛みついたり あるいは
低い声で君の顎を
かすめてゆく時
君の視線が浮いてきて
私を捕まえようとする両腕が
部屋中をゆっくり
回りだす
朝の寝台では必ず私が先に
目を覚まし
夢の後の
君の散らかった
記憶や 遠い指先や くるぶしを
集めてきて
君の目覚めを準備する
私の眠りの底へ
君の笑顔が降りてきて
私の夢に触れてゆくから
私も笑顔で送ってしまう
夢の始まりはどこだろう
わからなくなるから
目印を置いてきて
時々振り返る
引き潮に洗われた丸い石を
夢の始まりに半分埋めておこうか
それとも
君がそこに立って
時々しかってくれるかな
夜明けとは
世界が光となり
君を満たすこと
体温を脱いだ君の素肌に
耳を当て
もう一度 君の声が
聞きたかった
光という光を 君に
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