<<2001今月の日記>>
8月23日(木)
空き地の木が
切り倒されて
大きなマンションが建った
大好きだった大きな木
古い古い木
腕をまわして
抱きしめてみたら
とてもあったかくって
今のまんまでいいんだって
優しい気持ちでいっぱいに包まれた
私がかえる場所
抱きしめた木は
とてもあったかくて
硬い硬いクチクラの中で
流れる熱いいのちを感じた
あの古い木は
まるでおじいちゃんみたいだった
まわりにおおい茂る草花は
みんな慕ってるみたいで
おじいちゃんの木は
そんな背の高い高い雑草たちに囲まれてた
ある日空き地に工事の札がかけられた
立ち入り禁止になったその場所
こっそり入っては
お話したけど
あの日だっておじいちゃんの木はかわらず私に
みんなが幸せになるように願うんだよって
いろんなこと 教えてくれて
自分のことはぜんぜん心配ないって
あんなに優しい顔してたのに
もういないんだ
おじいちゃんの木は切られ
マンションが建った
おじいちゃんの木がいたところには
部屋がひとつ
明かりがついている
灰色の壁 頑丈な窓
何も知らずに住んでいる家庭
どこにいってしまったの?
あんなに大きな体を
空気の中にはりめぐらせていたというのに
あの頃 空き地のすみにたっていた古い木
今はもう跡形も残っていない
今日わたしが流した涙は
あの木のもとに伝わったかな
このうたはは
おじいちゃんの木にささげます