BOOKS

いたい

電車の中で、声を出して笑いそうになるのを懸命にこらえてました。
それでも、体が動くのをとめられない。
そして、いたい。
いたい話が、おもしろさとおんなじくらい入っています。
彼女のエッセイや漫画を読むのは、
もちろん、初めてではなかったのですが、
彼女の考え方や、方法に触れたな、と感じたのははじめてでした。
鬱や、それから抜け出したときの感じ、
自分を3つに分けたときの感覚、
こんなに論理的でいいのだろうか、と思ってしまうくらい
ちゃんと説明されていて、
わたしはとまどってしまいました。
普段、ではなく、『その状態のとき』、の話ではあるのですが、
なんだか参考にしたくなってしまう
本なのです。

02.11.21


【そういうふうにできている】 さくらももこ
新しい風

『読みたい本リスト』に何年もまえから入っていた本です。
何で見たのか、この本は、5年くらい前からリストにありました。

以前から雑誌や情報誌など、何かの本の特集をみると、
興味が沸いて本の名前を控えたりしていたのですが、
怠け者的性格からか、単にカタログが好きなのか、
わざわざ探して読むことをしていませんでした。
今回は思い切って、図書館で取り寄せてもらいました。

私には文章が難しく、2、3行を繰り返し読まないと、
内容がなかなか頭に入っていきませんでした(翻訳ものみたいな感覚でした)。

いままで疑ったりしたことの無かったことを、くつがえされる。
当たり前と思っていたことが、そうではないという、不思議な感覚になりました。
そしてわたしは、少しほっとしました。
世界の常識、自然であたりまえであるとされていたことから解放されたように、
感じることができたのです。
それが正しいとか間違いだとかいう前に、存在するという事実を受けとめること。
受け止めるということが、こんなに心を軽くするとは思っていませんでした。

新しい風がふけば、新しいものが見えてくるもの。
私の中身が少し、変わったように思えた、一冊です。

02.01.28


【「レズビアン」である、ということ】 掛礼悠子
(1992年・河出書房新社)
保健体育

メールマガジンで見かけて、興味を持ち、
インターネットの本屋さんで注文してみました。
町の本屋さんえお探しても、見つけられなかったのと、
(近所にあまり大きい本屋さんがなく、はしごする体力も無く)
最近気が付いたのですが、本屋さんだって、発行されたすべての本を
置いているわけではないってことで。考えてみれば、当たり前なのですが。
家にいながら、欲しい本が手に入るというのは、
とても便利ですね。

愛の行為を扱った、絵本です。
クロッキーのような、絵がたくさん。
スポーツ新聞の、艶物小説の挿絵のような。。。というと
失礼になってしまうのでしょうか。内容は、しごくまじめです。

わからないなら専門書、という発想です。
聞きにくいというのもありますが。

03.12.19


【「フラワー」・「エクスタシー」】満月
(1992年・河出書房新社)
想い

去年の暮れに古本屋さんで見つけて、
イラストと、タイトルに惹かれ、購入しました。
知りたかったことが、すごく適切に、解説されていました。
かわいらしい厚さの文庫本ですが、
情報の量はとても多いです。
内容は、ひとつひとつ短く、シンプルに書かれています。
たとえば、「愛はゴールではなく、つねに過程です」という具合に。

はじめて読んだとき、私が平常だったかおぼえていないのですが、
最後まで行き着く前に号泣していました。
やわらかく暖かい言葉で書かれていて、読んでいて苦しくないのに、
何かをつかまれたのですね。

一節ごとに、大事なところに線を引きたくなる、
短い言葉でいつも覚えておきたい、
忘れてしまっても何度でも読み返そうと思う、
大好きな本のひとつになりました。

04.2.16


【好きな人と最高にうまくいく本】
ダフニー・ローズ・キングマ/著  玉置悟/訳
(KKベストセラーズ)
普 通

映画を先に観ました。
DVDで、パソコンの小さい画面で、でしたが。
観た感じはずいぶん昔の感じがしました。
(薬師丸ひろ子と豊川悦司が新婚さん。 筒井道隆が大学生で夫の恋人の役。
音のするキスシーンがあるというので、観たくて借りました。どきどきした!)
役者さんの歳が今と違うから、仕方のないことですが、
映像は時代を露骨にあらわすのを改めて実感。
くらべて、原作はあんまり昔っぽさを感じませんでした。

原作と映画は、ちゃんと、別々に楽しめました。
ストーリーが半分くらい変わってたけれど、でも、映画だしと納得できました。
名前が出る登場人物が何人か減っていたので、本を読みながら、
あそこで出てきた人は、そういう役だったんだ、と理解が深まって、面白かったです。
(原作と映画の関係って、不思議ですね。
魔女の宅急便は、あんまり違って、怒ったりしたのですが、今は映画も好きです。)

主人公の女の人の、不安定な感じは、なんとなく自分と重なる部分があります。
どんどん追い詰められていく様子がわかっても、だれも助けてあげられないのです。
結局、三人がどうなっていくかは、わからずじまい。
だけれども、私は本のほうでは暗い感じは受けませんでした。
なんとなくユーモラスなセザンヌの絵の写真と、あとがきの「詩」(題名の由来の)に、
おまけをもらったような気分で読み終えました。

どのくらいの時期の作品かなと思ったら、1990年に一年間連載されたものでした。
もう、10年以上前のもの。はじめに思ったけれど、時間差をあまり感じないのでした。

『このままでいいのに』という気持ちは、
私も昔、感じたことがあります。

いまは、そうでもないけれど。

04.07.03


【きらきらひかる】江國香織
(1991年5月 新潮社)

哀しい

多分、子供のころには読んだことなかったと思います。
この人の小説は、何冊か文庫本で読みましたが、
どれも結構ダークな雰囲気で、怖いなあという感想を持つことが多かったのです。
先日図書館に行ったら、今までなかった文庫がどっさりあったので、
まとめて借りてきました。以前からあるよと聞いていて読みたかった、
コバルト文庫で出ていたものを加筆修正したものでした。

そのなかで、どうしてか引っかかってしまった作品が一つ。
連作物の2冊目の最後です。きっと、続くはずだったのでしょう。
続きは出ていないみたいなのですが、それだからなおさらなのか。
事件も解決、めでたしめでたし、では終わらないところが
なんともいえません(お話的には、解決はしてますが)。

基本的に、楽しく読みたいと思った本が、
ラストで哀しいことになると、私はかなりショックを受けます。
(明るい話だろうと思って読んだら悲劇になったり、みんな死んでしまったりとか)
特に、連作物やシリーズで長く続いているもの。
(コバルトでいうと、たとえば、龍と魔法使いシリーズ)
これは2冊目だからそれほどショックはなかったのですが、
1話目の明るさ軽さにくらべると、ずしっと来るのです。
想像できてしまうのですね、この先の修羅場が・・・。
夢見すぎな私の余計な心配ですが、ここで止まっていて良かったと、
思ってしまったりします。
この歳でこんなずっしり来てるから、中学くらいで読んだらもっと影響受けてたなあ。

人に思いを寄せることって、なんてきりのないことなのでしょう。
他人の心の中身なんて、外からじゃあわからないもので、
もちろん、深読みしすぎておかしなことになったりもするのですが。
今現在の相手に対しても、その人の過去に対しても・・・。

子供から大人へと、変わっていく季節の、少女の物語です。

04.09.18


【ココナッツ】 山本文緒
(2000年7月 角川書店  
  /1991年8月 集英社コバルト文庫)
出会い

ふと、手にとって、ぱらぱらとめくってみる。
一回棚に戻してそこを去ったのに、なんとなく気になって買ってしまう。
そんな本が、たまにあります。

占いが好きで、それに近い不思議の世界にも興味を持って近づいていく方です。
買って、当たりだった、と最近あらためて感じました。
本文はさらっと読めてしまって、しばらく思い出すことがなかったのですが、
掃除をしているときに見つけて、じゃあもう一度読んでみようという気になりました。
そして読んでみたら。
前に読んだときは何気なく通り過ぎた内容の
一つが、すとんと理解できたのです。
時間が変わって、今、実感として感じつつあることと、
その本の一説がちょうど合っていたのでしょう。
なるほど、と納得できたのです。

本を読むときに、自分と似ている感覚や、共感できる部分があると
嬉しくなります。本を読むときに一体感を求めているところもあります。
同じだ、と思うと安心できるのです。

いろんな項目で話が進んでいくので、あといくつ、共感のツボにはまることがあるのか、
楽しみです。

05.11.18


【なぜ彼 女にオーラを感じるのか】中谷彰宏
(1995年9月 PHP研究所
   /2000年5月 PHP文庫 私のは、2005年23刷)